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 こんぺいとう。

何ひとつ確からしいと思えずに君の世界の中心に触れたい
あげられるものがあるっていうのなら惜しくはないよ魂までも
君が要るものはあたしの持っているもののなかにはひとつもないの?
この刹那あたしが消えても明日は来る ジョージ・ブッシュでもダライ・ラマでも
ほんとうのきもち以外の言葉なら何でも言える 君はトモダチ
いつか見た空の色だね隣には君がいたよね夕焼け小焼け
ストーブのない部屋なんかじゃ泣けなくてサウナみたいにあつくしてみる
ランプから「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」世の中そんなに甘くはないし
ドラえもんのポケットだったら出せるかな こすると君の飛び出すランプ
5分だけ何も見ないで聞かないですぐに笑えるようになるから
砕かれた願いと共に知ったのは 長さと深さが比例しないってこと
優しさと残酷さって紙一重「ごめんね」の意味あるなら教えて
際限のない人間の欲望がなによりいちばん絶望的です
約束はちちんぷいぷいおまじない何があってもこれで平気だ
君の名をひとさしゆびでこすったら君が飛び出てくればいいのに
後ろとか見てしまう日もあるけれどちゃんと守るよ指きりげんまん
ワンランク上のあたしをひっさげていつかは君に追いつけますか
君と手を繋いだならばどこまでもいける気がした最果てまでも
こうやって何人騙してきたんだろ 知ったかぶりで君をかわすの
これ以上近づかないでそこからは一触即発危険領域
勘違いすぐにしそうなあたしでごめんちゃんと心に言い聞かせとく
重荷にはなりたくないからお願いだからやさしくなんてしなくていいよ
入り口で足踏みばかりを繰り返す 世界の果てまでさらってください
かさぶたはたったひとつの置き土産 剥れてしまえば何もなかった
とげとげも齧ってみればほの甘いコンペイ糖よまあるくなあれ
もし君が上手に騙してくれたなら開いて見せる準備はあった
飛び方を忘れた小鳥は開けられた扉の隣に凍えて絶命
モニターに並ぶ活字に恋をした声も知らない恋人同士
捨ててきたつもりのものに囲まれてそれが生きるということだった
遠いからやさしくできる人も居てゲンソウだよと君はわらった
この穴を埋められるパテのあるお店どなたかご存知ありませんか?
助けてと誰に言ったらいいんだろう誰に助けて欲しいんだろう
帰りたい場所がどこだかわからないふわふわどこへ行く根無し草
戦わないで、帰責しないで、それはそのまま、そこにあるだけ
とげとげを丸ごとふわり包み込む真綿は痛くも痒くもなくて
まだ君の気づかずにいる肩の荷を降ろす力になれますように
振り子を揺らすいちばん簡単な方法は となりで揺れるだけなんだよ
ちっぽけな自我など笑い飛ばしてあげる 霧散して、消えてなくなれ
コンペイ糖のとげとげも齧ってみれば甘いあまいお砂糖でした
この際何もかも委ねてしまったら?あっけなくそう言う 心は
扉の開いた籠から飛び立てずに小鳥は凍えて、いつか、絶命
頑なな吾の心はその殻でいったい何を守れるつもりなのか
さよならを言葉の裏に秘めながら送信ボタン押す手はふるえて

2005年11月30日(水)



 資格。

あなたを愛してもいいのかとか
あなたに愛されてもいいのかとか
私が心配するのは、
たとえば、そういうことです。

笑ってもいいのかとか
泣いてもいいのかとか
怒ってもいいのかとか、
私がここに居てもいいのかとか、
たとえば、そういうこと。

ごめんね。
なにもしてあげられなくて。
でも、君にほんとうに伝えたいのは
そんな言葉じゃない。

2005年11月27日(日)



 残がい。

優しいことゆってどうせまた、
すぐに消えていなくなるんでしょ。
残がいの山に囲まれて
抜け殻ばかりかき集めて
あたしは少しずつ
身動きが取れなくなっていく。
いなくなるならせめて
何も残さず行ってよ。
胸を締め付けるにおいも
優しい記憶も何もかも
お願いだから一緒に持っていって。
これ以上もうたくさん。
だからもう、優しくしないで。
あたしに近づかないで。
いつか消えてなくなるなら
何もいらないから。

2005年11月24日(木)



 満水。

放流警報が鳴ったら、
あなたは急いで逃げてね。

目を閉じて、
両手で耳を塞いで
なにも見ないで、
なにも聞かないで。

全部流れてからっぽになったら
またちゃんと
なにもなかった顔で笑えるから
だからごめんね、
今だけ、知らないふりをしてて。

安全水位に戻るまで。

2005年11月22日(火)
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