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■ オリオン座。
君にまだ権利はないけど信義則上の義務なら私にあるかも Help me なんて言う資格もないね 伸べられた手を振り払うなら 悪魔にも心を売り渡しそうな夜 君の声が聞きたくって いつか見た南の空のオリオン座 今日もあの日もおんなじ光 モニターに友の名前の懐かしき ふたり歩いた雨の夕暮れ どちらかが決して重すぎないように想いを量る天秤ばかり シナプスのかたちに我ら操られ 君の世界か青き画面は 渡されし文庫にひらりはさまれて 絵はがきのうら 愛の言霊 人らしくなりし掌 手を繋ぐことをためらう音楽室の少女 サンダルで歩く砂浜に足を取られ 伸べられた手を握れず 海辺 今はまだ、話すわけにはいかなくて、胸の合間に秘めごとひとつ 手の届く確かなものに身を委ねられず、ないものねだり、ばかり 幾度となく、手触りを確かめる、手のひらに、祈りを込めて いつか泣くあたしの横に君がいてふるえる肩をそっと抱くんだ 向けられる愛のベクトルに足を竦ませて、子供が、ひとり 一歩前へ!ただ明日を思い描いて、僕らは進む 自らを慈しむことを覚えた。君の、大切なひとになった日に ありがちなパターンね。君の魅力は、そんなところじゃないのに いっしんに乳を食む幼子の後頭部の愛らしき、ひるさがり この世界を知り初めし君に我らが残せるものとは 愛させて、くれるのならば、愛されて、あげられるのに
2005年10月31日(月)
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