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■ 人類のがっかり感。
これまで、たくさんの“がっかり感”に見舞われてきた私です。たとえば、かつて彼氏にもらったプレゼント。ジュエリーボックスの蓋を開けるまでのワクワク感を棒にふるような“がっかりデザイン”にうなだれ、「すごいものをあげる!」とあおられた後に手渡された青色ダイオード(部品)に舌打ち。私が日常生活で描いた素敵な空想やロマンのほとんどすべてが、現実の意外性(?)に完膚なきまで叩きのめされてきました。 そんなことを思い出した「第9地区」。たぶん、私をはじめ多くの人類は、まだ見ぬ宇宙人に何らかの期待をしていると思うんです。それが「強さ」であったり、「美しさ」であったり、「文化の高さ」や「知的さ」、「驚異の力」であったり。「アバター」や「スターウォーズ」は、その象徴ではないか、と。でも、現実は、そんな素敵なロマンを叩きのめすにちがいないことを「第9地区」のエイリアンを見て思い出しました。 このエイリアン、どうみてもゴキブリ。知的とはほど遠く、発見時は衰弱しきってて、その頭数は百万匹越え。そんなこともあってか差別や排斥運動が始まる、ざっくりいうとそんな話です。監督自身が南ア出身であるため、差別の描写は妙にリアルでぞっとしますが、ただ、どうしても、もしこのエイリアンが、人類のロマン通りに美しく、遥かに知的で、5匹ぐらいだったら扱いは違ったろうことは気にせずにはおれませんでした。でも、現実ってこんなもんだと思うんですよね、残念ながら。今後来る宇宙人のためにも、勝手なロマンは慎もう・・・。
2010年04月11日(日)
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