スナックおのれ
毛。



 ボルシチ。

動物を飼うのは上手じゃありません。でも、私のまわりには動物がよくいます。以前パンダマウスを飼った折、「かわいい!」と私はいいませんでした。心のなかでは、かわいいなあ、と思ってたんですよ。でも、それを口に出すことによって、パンダマウスにとって上から目線になることが嫌でした。ちっこいけど、命ですから、相棒なのです。そいつのえさ代くらい稼がなきゃならない、世話するくらい余裕がなければならない、そう思ってました。名前はボルシチ。後に盲目になりました。盲目になった折、獣医師は「両眼失ってもかわいいよ!」と必死に説いてました。でも、私には生きててくれりゃよかったんです。存在が大事なのです。本人がつらくないかが問題なのです。なので、獣医師の言ってる意味が最初よく飲み込めませんでした。
後にボルシチは2年半の大往生をとげ(パンダマウスの寿命は2年くらい)ました。今でも私にとってパンダマウスのかわいい姿は、目のないボルシチ。くりくりした眼球ある場所がぽっかりあいてるボルシチ。両眼あったとて、ボルシチでないと意味はないと思っています。

2008年10月23日(木)
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