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■ カーネルサンダースによろしく【その2】
今回の旅のタイトルは「カーネルサンダースによろしく」となっていますが、このタイトルは伊達じゃありません。そうです。いってきました。ハーランド=サンダースカフェへ。(ハーランド=サンダースは、カーネルサンダースの本名らしい。カーネルは名誉市民(名誉大差)みたいなのりなんだとか)
第一の目的は友達に会いに行ったのですが、住んでいる町ルイヴィルのことを調べていると、でてくるのは大体ダービーの話。そんな中でふと目にとまったのがケンタッキーフライドチキン(KFC)の発祥地というサイトを見つけたのです。
「今日どこ行く?」 「KFCの最初のレストランにいってみたい。博物館もあるらしいよ」 「は?また、昨日の蒸気船といい、不思議なものを探してくるんだな」
と、寝坊をした彼をたたき起こして車に乗せて一路ハーランド=サンダースカフェへ。ナビはこんなとき便利だ。住所を打ち込むと・・・
「What a fuck? 160マイル先じゃん。もうノックスヴィル直前のところだよ」うそ?すごいね。二時間半くらいかかるんじゃ?「その通り。それでも行きたいか?」当然だ。
と、良い思い出作りになるからと説得して出発。最新モデルの車だけにスピーカーがいいので、彼の持ってきたCDを楽しみながら色々話をする。ま、アメリカはどこも高速道路の風景は同じだが、ケンタッキーくらいになると走っている車のラインナップが違う。
kiyo「アメリカ人がさ、ピックアップトラックがすきな理由が分からない。あれってかっこいいか?」 ジョナサン「馬鹿が好きな車の代名詞だな。っていうかみてみろ、私たちピックアップトラックにかこまれてるぞ」
確かに、周囲6台くらいみんなピックアップトラックだ。偶にバイクを見つけると巨大なハーレー。ケンタッキーらしく、メットもつけずにバンダナだけでOK。(いや本当のところは知りませんよ)
走ること二時間半。コービンの街に着く。探して歩いていると高速道路から少しはずれ15分くらい走ったところに見つけましたよ。(どうやらフランチャイズを始めた理由が高速道路が走ったために人の流れが変わって売り上げが落ちたからなんだとか)超感動。二人で叫ぶ。
中に入ってみると、結構普通の店内。カウンターは全くどこも一緒。午後二時だというのに結構込んでいるのは観光地だからか、それとも普通にKFCが好きだからか・・・。写真をとったりあたりを見渡している人が少ないところを見ると地元の人が普通のKFCとして使っていることもわかる。
ただし、やはり第一号店らしくサンダース像がおいてある。女の子が像にキスして過ぎていった。本当ですよ、本当。私は、「お前のベストフレンドとの写真とってあげるよ」といっていやがるジョナサンをカーネルに並ばせたりして遊ぶ。実は私もサンダースと撮った。
彼はスペシャルクリスピーを、私はクラシックスタイルを。食べるエリアは、昔の風景をそのまま残してあって、ミュージアムをなのっているだけあって、当時のキッチンや店の中野様子を展示してある。キャッシャーとか、分厚い陶器の食器とかレトロで素敵だ。朝食も抜いて空腹一杯だった私たちは無言でむしゃぶりつく。心なしか、おいしい。こんなにKFCっておいしかったか?
ジョナサン「この前、KFCいつたべた?」 kiyo「覚えてないよ。生涯3回くらいしか食べたことないんじゃないかな」 ジョナサン「ははは。あんまり行かないよな。俺もだ」 kiyo「あーそういえばこの前いったわ。3週間くらい前。戸塚のKFCにはいってコーラフロートたべた」 ジョナサン「なんだその戸塚って。東京にいたときも聞いたことなかったぞ。っていうかチキンじゃなくてコーラフロートってのも意味わかないな。」 kiyo「安心しろ。何があっても一生行かないと思う横浜の近くの小さな街だ。なんもないから仕方なくKFCに入ったんだよ。だからチキンじゃなくてコーラフロート」 ジョナサン「はは。kiyoの中でのKFCがどんなものだか分かったよ」
なんて会話をしながら最後にやはりコールスローとか蒸したトウモロコシなんかをむしゃむしゃ食べる。なんか土産はないものか、と探しているとどうやらTシャツが売っているらしい。(他にもステッカーや過去のCMソングを集めたレコード(!)とかも)どこで買えるのかなと思って見渡してみるとなんと、さっきチキンを注文したカウンターで買うんですね。はじめてですよ。ファーストフードのカウンターで、「Tシャツください」といったのは。
忙しいのに時間を作ってくれた友人に一枚プレゼントして、店の前で撮影。「KFC伝説の始まった場所」というプレートが。ここにきてみると(って来たい人はいないかな)分かると思うが、ほんとに伝説だと思う。こんなに田舎の州の、そのまた小さな街の、けしつぶみたいなガソリンスタンドの脇からよく世界チェーンになったと思いますよ。いってみれば岩手の一関あたりで始まったおにぎり屋が世界を席巻したようなものですよ。
と一時間弱の滞在でハーランドカフェを後にする。ちかくのフランクフォートの街で、ワイルドターキーとかフォーローゼズの工場を見学するが車の中にカメラ忘れたし、時間もないし、そもそもラインナップはほとんどアイルランドでみたものと同じ(【ダブリンの石畳】を参照してください)なので撮影とか記録とかパス。思い出だけ。酒もろくにのまないのに結構バーボンやらウィスキーやらに詳しくなっている私。
急がなくちゃ!と飛行機の時間に間に合わせるために結構なスピードで車を飛ばしながら途中で彼をおろす。またな、日本に帰っても会いに来いよな。と挨拶をされる。そうだ、私はもうこの国からいなくなるんだった、と寂しいことを思い起こされるようなことをいわれるが、「俺が会社興すときは勿論kiyoがパートナーだ」と言ってくれたことは私のつまらなそうな未来に一縷の望みを与えてくれた。
木目調で、すこしカントリーな雰囲気を残しながら、それでいて結構クールなデザインの空港ゲート(私がみたゲートの中でベストだと思う)を後に飛行機の乗り込む。窮屈でぼろぼろなシートなアメリカの国内線もあと少しでお別れか・・・。
2008年08月06日(水)
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