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■ 今、書けること。
彼との連絡は絶ったままだ。 今度こそ、本当に別れることになりそう。 それでよかった、と思う。 でも、拭い去れないのは、愛されていなかった事実だろう。 彼は私に執着はあっても、 それは愛しているからのそれではなかった。 きっと、離れていこうとする私を、 単純に、モテた歴史しかない彼が、引き止めたかっただけ。 そんな一方的な感情を彼は愛だと言った。 辛い数ヶ月だった。 4月に就職したばかりの仕事を棄てることも考えた。 両親や友達にも、その旨を伝えなければいけない、 不倫の事実を周知のものにするのは辛かった。 けれど、そんな体裁よりも、 私は彼を選ぼうと思ったけれど。。。 彼にはそばに女性が必要だった。 何度も、私を愛していて、将来を考えていて、 妻と別れることを考えていると言ったけれど、 ひとりでなんていられない人だった。 家族と暮らし、安定した状態で無いと、 不倫なんて出来ない人だった。 弱い人だった。脆弱すぎる精神だった。 家族と暮らしている彼と言う存在が、 どれほど独身の私を苦しめたか、 彼は結局、何も理解しなかった。 きっと、親離れできない人だったのだと思う。 誰かに許されること、誰かに受け入れられることを当然と思う人は、 少なくとも、そういう傾向がある。 誰かに許されることも、受け入れられることも、 とても、幸せで、希少なこと。 彼にはそういった気持ちが希薄だったのだと思う。 愛されたら、愛し返さなければいけないなんて思わない。 でも、愛されたら、気持ちをむげには出来なくて、 誠意を持って、接するのが一番。 もちろん、二股はあかんけど(笑) そして、彼は私の人生に大きな傷跡を残した。 人生を引っ掻き回された。 彼の一挙手一投足が私の心を揺らした。 挙句の果てに、 自分が身軽になってから近づいてきた昔の女友達と、 思いを遂げることになって、 必要なくなった私を紙くずのように捨てた。 私の苦しみぬいた3年半なんて、糞みたいなもん。 家庭を壊さないように、日陰に徹した私のことなんて、 やっぱり、気づかないままに。 彼は、単なる浮気者に過ぎなかった。 でも、そんなこと、もう、どうでもいい。 私は全てを許そうと思った。 ただ、不倫をしてしまった自分の罪は消えないのだけれど。
2002年09月08日(日)
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