恋のさじかげん
れのん



 彼の謝罪

日曜日のことを、木曜日に謝られたって、
あまりしっくりこない。
どんなに忙しくたって、トイレぐらい行くでしょう?
ゴハンだって食べるでしょう?寝てるんでしょう?
なんで、ほんの一分の電話も、ほんの一通のメールも寄越せないの?
謝られたって、結局、その程度の重みしかなかったって思ってしまう。
子どもじみた考え方で、子どもじみた思考回路だって思うけどね。
短絡的かもしれない、あまりにも相手の状況を考えてないと言われるかもしれない。
でも、どんな小さなすれ違いでも、不安でたまらなくなる。
そして、私はいつだって、最優先で、予定を空けてきたのに。
日曜日は、もともと、予定が詰まっていて、それをわざわざ空けたのに。
なんて思って、凹んでしまったり、
ああ、愛人なんだなぁって、また、納得してしまったり。
愛人だって、本物なのに。
こんなに文句言わなくて、
手の掛からない愛人なんて居ないって断言出来るのに。(笑)
愛人にだって、気持ちも、予定も、未来もあるのに。。。
貴方の為だけに、生きているわけじゃないし、
貴方といっしょに居るときだけ、私は存在しているわけじゃないのに。。。

私は来年度から、関東に移り住む。書類の手続きは済んだ。
彼に会える日は、もう、残り少ない。
そして、彼と別れる日は、近づいている。
だから、きれいな思い出のまま、別れたいと思ったし、忘れたいと思った。
彼に恋をして、苦しかった日々を後悔したくなかったけれど、
最近になって、私がしてきたことに、自信が持てない。
だから、メールも返信しない。


2001年12月13日(木)
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