恋のさじかげん
れのん



 距離を置く練習

無駄な時間かもしれなかった。
そういう日曜日や祝日が、この3年間には何度もある。
時間は、常に待つためだけに存在し、待ちながら費やしていくものだった。
先週の日曜日もそう。前の日から、彼とは連絡が取れず、
前々から予定を明けていたのに、予定を明けたことを彼は知っていたのに、
なんの音沙汰もなく、それでも一日中携帯電話を握りしめて待った。
お風呂に入るときも、トイレに入るときも、バカみたいに、必携。
着信音もならない、メールも来ない。それでも何度も携帯を見る。
夜の8時を過ぎてようやく、ため息が漏れた。
何度も漏らしたため息に、一日の終わりを感じて、
自分のため息の重さに、気づいたのが夜の8時だったってことかな。
連絡は無かった。ネットに繋いでも、彼はいなかった。
そして、月曜日、
私は彼から来た「仕事の終わり」を告げるメールに返信していない。
彼がともかくも、生きていることだけははっきりして、
彼がともかくも、連絡をくれなかったことに失望して、
返信出来なかった。
メールを打つのが嫌なのではない。メールを送信しても、
返信が来ないことを思うと、怖くて堪らないだけ。。。。
返信の来ないメールほど、虚しいものはない。
連絡の取れない週末ほど、寂しい愛人もない。
少しずつ、距離をおく練習をしてる最中。。。

2001年12月12日(水)
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