恋のさじかげん
れのん



 期待しない。

愛している、其の言葉が聞きたくて、
聞けなくて、切なくて、、、そんな頃があって、
今は、そんな言葉だけでは、足りなくて、
ううん、それどころか、
その言葉がかえって白々しく感じられてしまう。
愛している、けれど、妻と別れることをしない。
愛している、けれど、具体的なアクションには踏み切れない。
けれど、、、君を離したくはない。
そんな自分勝手があるのだろうか、、、といらだちを感じることも。
時間が、緩やかに、けれど確実に流れていく。
不倫を始めて二年と7ヶ月。始めて出会ってから、もうすぐ三年。
私は少しずつ、真剣になり、はまり、そして今、諦めかけている。
不倫の関係に挫けたわけではない。腐ったわけでもない。
ただ、この関係が不毛なのだと、痛いほど分かったから、
自分から、諦める心構えでいる。
切ない時も、連絡のない日曜日も、嘘のある彼にも、
私は期待しないことを始めた。
期待しないことは、もう、終わりを知った人にだけ出来る、
一つの誤魔化し、一つの割り切り、一つの答え。
私と彼との間に、距離が再び生まれたら、
彼はどうするのだろう、、、、、。有る意味、見物。
そう言って茶化すことでしか、私はプライドを保てない?
恋をして、プライドも、キャリアも、かなぐり捨てて、本性を晒して、
それで女として魅力的かしら?
余裕のある女の振りをしていたい。
それが例え背伸びでも、無茶でも、自分への嘘でも。。。。


2001年09月18日(火)
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