恋のさじかげん
れのん



 裏切りの記憶と戦い続ける。

涙をぼたぼたこぼして、泣いた。
どうしてこうなってしまうのだろうと思う。
辛い記憶がよみがえっても、その思い出に私は埋め尽くされて、
ただ、泣くことしか出来なくなってしまう。
彼になんて、慰められるわけないと思うし、彼に言っても分からないと思う。
そうやってどんどん自分の殻にこもって、
躰を堅くして、周りからの一切の音を遮断して、
悲しみに打ちひしがれているしかない。。。
今日、悲しみがやってきたキーワードは、「花火」だった。

二年前の夏、それは私と彼がつきあい始めてから半年ぐらいだっただろうか。
そのころから亀裂が生まれていたのか、慣れが悪い方向へ出始めた頃だったのか。
彼と私の共通の友達(二人は当時恋人同士だった)を招いて、
彼の自宅で、彼の家族(妻と男児)とで、
花火を見ながら焼き肉をしたとか、、。
そのことを知ったのは、次の日の夜で、友達が何気なしに教えてくれた。
もちろん、友達は、私と彼が不倫していることなど知らなかった。(今も)
彼は、私が知っていることを知っても、何も言ってくれなかった。
家族で友達を交えて食事をするのは当たり前のこと。
でも、その事実を黙っていた彼にも、その後の対応にも、失望してしまって、
私は彼に対して、誠実であることをすこしずつ歪んだものとして
捕らえ始めていた。
それからも私は、彼に裏切られ続ける。
私は彼を裏切らなかった。つき合っている期間においては。
一度中断した(今となっては中断となってしまうのだけれど)時、
私は3人の人に告白されたし、そのうちの一人とは幼い恋をした。
彼は外国人だったから、今は会うことも出来ないのだけれど。。。

彼とつき合うと言うことは、そういった過去の痛みを引きずること。
忘れようにも、忘れられない、それぐらいの深手。
その痛みに耐えながら、その痛みを恐れながら、
私は彼と、これから、つき合っていけるのだろうか。。。。
傷つけられることになれる事なんてない。
そして、裏切りは死に値するぐらい、重要な問題。。。。



2001年07月24日(火)
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