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■ 「初めて」の記憶
私はこれまで、つき合ってきた人には、 アクセサリーをもらわないようにしてきた。 それが高価なものであることもそうだし、 特に指輪は、約束を迫られているようで苦手だったのだ。 西洋の言い伝え、「左手薬指の血管は心臓へと繋がっている」は、 薬指に指輪をはめたものは、一生の約束を交わしたことになる、 ということを意味しているものだった。(ように思う) 私は古い考え方なのかもしれないけれど、 ものをもらうのには、それなりの意味があって、 その意味を汲めない人は、当然の事ながら責任はとれない。 人の真心に答えるというのは、そう言った覚悟すら伴うものだと思ってきたから。 今日、そんな私が「初めてネックレスをもらった」のである。 いつの間にか、一緒に選んでいて、いつの間にか、首に飾られていたそれ。 これまで、全く何ももらったことがなかったわけではないけれど、 もともと、もらうような筋合いにないと思ってきたし、 何より、私の存在自身が重荷になりかねないと、 自分を殺してきたのだから。 彼が「似合うから、買うよ。」と言ってくれたのは初めてだった。 すごく戸惑ったし、でも、すごく嬉しかった。 「大切にする・・・」そう言って受け取ったその瞬間は、 ちょっといいものだった。 「初めて恋愛をしているのだ」と感じた瞬間でもあったから。 不倫だからと、たくさんの枠を設けてきたし、 いろいろな可能性から目を背け、自分の行動を制限してきた。 不倫は、普通の恋愛と違って、「レンタル」してるようなものだとも思ったし。 だけど、人を好きになる事は、決して悪いことではないのだと感じた。 いずれ、別れる人だとしても、 一緒に居られる間は、一生懸命恋愛していてもいいよね?
2001年07月15日(日)
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