恋のさじかげん
れのん



 過去と信じる気持ちと痛み

人を信じることはきっと、素敵なことだと思う。
けれど、過去が現在に繋がる時間軸の上にある以上、
私は、彼と私の「これまで」を、美化することも、修正することもできない。
彼に恐怖を感じたことがある。
指先にまで染み込むほどの寂しさを味わったことがある、
自分が体しか求められていないのだと感じたことがある、
冷たくされて、意地悪されて、泣いたことがある、
彼を一度は、断ち切って、他の人との恋愛を考えたことがある、
辛い過去を、未来の糧にしようと、許そうと思ったことがある、
自分かわいさに、現実を捻じ曲げてしまいたかった、
でも、自分に嘘を付けなかった。
だから、私はいつも傷ついた。合理化なんて出来なかった。
白昼夢を見て、幸せを感じることなんて、出来るはずも無かった。
彼を信じるのは、恐い。
彼を信じたい、彼を好きだと思う、彼と別れるべきだと思う。
でも、本当は傷つくのが一番恐い。
信じることにも、愛することにも、別れることにも、痛みを伴う。
彼を受容する勇気、未来を生きる強さ、決断の辛さ。
痛いことをしなければ、人は生きてはいけないのだろうか。
同じ人に、冷たくされて、嘘つかれて、捨てられるのが恐い。
捨てられる前に、捨てるべき?
それとも、過去を全て許し、全てを洗い流し、消化して、
未来を生きる前向きさと、罪悪感と、無償の愛を、、、、、、
私は、そこまで乗り越えられない。。。。
どんどん自分の殻に篭ってしまう。
大切にされているのに、凄く不安。
好きだと囁かれても、信じていいのか戸惑う。
人を信じることは、痛いものだと思う。。。




2001年06月30日(土)
初日 最新 目次 MAIL


My追加