恋のさじかげん
れのん



 日曜日の逢瀬

慎重に言葉を選んでしか、しゃべれないのは、
この関係が不倫で、危険な道で、禍根を残してしまうことが不安なの?

日曜日に、彼に会いました。
初めて、お日様の光を浴びながらのデート(?)。
いつもは、ラブホテルにいる時間。いつも、いつもは。
彼は二度目のデートだと信じて疑わない。
「キス解禁」を迫られたけど、
「結婚するまではしないの(にっこり)」と言い切り、
それでも迫ってくれば、
「結婚する気になったの?(にっこり)」と問う。
彼は困った顔というよりも、うなだれた顔をした。
そして、「(結婚)する気はある。」と小さく呟いた。
私はそれを聞こえない振りをして、昼間から飲んだワインに酔った振りをして、
ぼんやりと芝生の上を寝転ぶ人々に眼を向けた。
「寂しかった?あってない間(にっこり)」と聞くと、
「・・・・・うん、。」と照れてなかなか言わない。
そんな彼をかわいく思う反面、状況から考えるとずるさにも取れて、、。
そんな自分にいちいち嫌気を感じてしまったり。。。
「いっしょに頑張ろうね。」
「不倫を?それって頑張っていいものなのかなぁ、、。(にっこり)」
「・・・・・でも、いっしょにいたいから。」
私の手に重ねられた、彼の手が汗ばんでいるのがわかる。
緊張してる。この人も不安なんだなぁって思った。
そして、彼は謝る。
この数ヶ月のつれない態度を。
この2年間の付き合いの、自分勝手を。
そして、今度からは絶対にそんなことをしないと誓う。
「もう一度、付き合いなおそう」ということらしい。
私は、、、また、流される。
自分の気持を決めかねて、いつも情熱に流されてしまう。
彼に未練は無いけれど、彼をいとしく思ってしまうのはどうしてだろう。
こんなどこにでもいるつまらない男で、
妻子がいるのに、不倫してる不道徳な輩・女の敵。
また、不倫は始まってしまった。
削除したICQも、電話番号も、登録することになる。
でも、私はまだできない。意地を張っているわけでもない。
ただ、磨り減ってしまって、ただ、展開の早さに驚いてしまって、
動けなくなってしまっているだけ。。。。
キス、できないのは、「唇には真実が宿るから」
真実を交わすのは、人生でたった一人でいい。。。



2001年05月22日(火)
初日 最新 目次 MAIL


My追加