指の皮をどんどんめくっていって そこから魅力的な道が開けるわけでもないのに そうやって 子供のように体育座りをして、朝をむかえます。
くちびるの皮ももう ゆきすぎました。
どれくらい深い海まで目をあけていられるか競ったことがあります。
まわりにはもう、誰の姿もなく わたしはひとりでした。
はじめから さいしょのはじまりから 結局わたしはどこまでも潜って 潜っていけることが かなしくてたまらなかったのです。
あるくことが正当だって言ってる そういうひとたちが ライオンとシマウマの抱き合う姿を想像して
ないたり わらったり
ふれている
自分に正直だったひとが なにが自分の正義か分からなくなったら それはもう ほんとうにさいごのない海に いつまでも潜って
もぐって
眼をあけ続けて
とてもかわいそうだとおもう
いつ あなたは わたしをゆるしてあげるんだろう いつ わたしはわたしをゆるしてあげるのだろう どうやって やわらかさを憶い出したらいいんだろう ほどいてやったらいいのだろう
かさぶたが増えるのは中学生 手の甲をいじめてる小学生
痛々しい笑顔で だれにもやさしくできなくなって
水は遠い
みずはとてもとおい
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