台風が来ると海に行きたくなる。 今、海に行きたい。 でも人様に迷惑をかけてはだめだから行かない。
わたしは高校生くらいの時から 海で死ぬのだと漠然と思っていた。
望んでいたし そうであるはずだと思った。 それくらい、海に惚れている。むふ。 ボディーボードをひとりで、ひたすら、 やっているのが好きだ。 見知らぬ兄ちゃんに「自分うまいなぁ」と言われたことがある。 ナンパだと人は言ったがナンパではない。と断言。
海に入るととりあえず沖のブイを目指して泳ぐ。 たまに辿り着ける。これで、 「海はいい波をくれるね」、そう思う。 でも関西は関西でそんなこともあまりないのが当たり前だ。 関西は波がない。
茨城の鹿島というところにすっごい穴場があって そこが大好きなのでなんだか鹿島アントラーズまで好きだったりする。 わたしは鹿島で暮らしたいと思うかもしれない。 バカでかいウミガメが死んでいた あの浜をのぞんで。
海
だれも好きじゃないかもしれない
わたしが海を好きな分 海はわたしを吐き出したいかもしれない
海
波もなく、深さもない それでもそこで死んだその人を わたしは憶えていないけれど
彼は選ばれたのだと思った。 わたしの足に絡まる藻は
もう海の底だった。
海
わたしは偏執狂のように 海が好きだ。
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