unsteady diary
riko



 いろいろな想い

向こう側とこちら側、その境目はいつだって曖昧だ。
きっと、ほんの少しの段差で、踏み越えられる。
その決断は、その瞬間、その人にしか解らない。
永遠に、ほかの人と分かち合うことはない。
できることは、こちら側でずっと想い続けることだけ。

ひとは、ひとりひとり透明な膜で覆われているように、触れることはできても、永遠に交わらない。
同じにはなれない。
膜の内側では、自分だけの想いが流れている。
いっそ透明に、すべてが可視化されたら幸せなのだろうか。
そんなはずはないのだけれど。

そばにいても。
触れあっていても。
同じ時間を過ごしていても。
内側は決して見えないし、見せることもできない。
だからせめて、想像するしかない。
それが確かなものか、正解はだれにも解らないけれど。

今はもう、同じ時間を過ごすこともなく。
記憶は薄れていくだろう。
明日も世界はきっと変わらない。
それでも生きていく。


2020年07月18日(土)
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