unsteady diary
riko



 新人たちの呟き


別に死ぬほどおなかが空いているわけでもないんだけど、
最近さらによく食べている。
ロッテのアーモンドチョコレートの大容量を一箱とか。
笑っちゃうほどの量で、胸やけがするんだけど。
仕事が終わっても張り詰めていた空気はすぐには溶けなくて、
妙に元気な顔のまま、自分でもなにかおかしいなと感じながら、
何かを口にしている。
そうやって、やっと“疲れ”を取り戻す。
でも、味もよくわからず食べたものの重さ分、憂鬱になる。


こんな風に味わずにやけ食いするでもなく、午後の仕事のことを考えながらランチを先輩たちと一緒に食べるのでもなく、夜に残業しながら差し入れのアンパンを詰め込むのでもなく。
本当はもっとゆったり幸せな食べ方をしたいなあって思う。


今日は、そんな風に食べることの出来た日だった。


8ヶ月ぶりに、高校時代の友人たちと待ち合わせ。
ひとりは以前日記にも書いた、服飾関係の専門学校に入りなおしたエネルギッシュな友人なのだけれど、課題に追われて不参加とのこと。
…会いたかったなあ。
それでも、SEとして就職したほかの2人には会えた。
愚痴とか高校時代のこととか、話すことは別に大して面白くもないのだろうけれど、なにひとつ装うこともなく過ごせる時間がうれしかった。
皆ビンボーなので、ガストでお昼を済ませ、高島屋で母の日のための買い物をして、(私は祖母用のみ)あとは安い居酒屋で呑んで食べて。
あっという間に11時になってしまった。
もともとべたべたする関係でもないのだけれど、珍しく名残惜しい気もして、駅の構内でも電車が来るぎりぎりまで一緒にいた。


元気なときは思い出さなくても、弱っている時はお互い会いたくなる。
どこかの誰かのようにすごく惚れているわけじゃないのだけれど、
気心が知れているというか、楽というか。
マジメな話をマジメな顔でできる数少ない友人たちだから、今までもこれからもきっとめったに会わないけれど、どこかではつながっていられる気がする。


ちなみに、乾杯のときの合言葉は、「生き残ろう」だった。
ひとりが金銭的にも人間関係においてもかなり厳しい状況にいて、普段は穏やかなのに、相当やけっぱちになっていたので。
何があっても、自分を守ろうな、と。
そういうこと。


新入社員という立場上、今のところは似たり寄ったりなのだけれど、
3人のなかでただひとり、仕事を長くやっていても特にスキルを身につけられなさそうな私は、彼女たちの将来の展望を聞きながら、ときどき言葉が見つからなかった。
私の勤める支社で、現在事務のリーダーをやっている女性が、
身ごもっていることが判って、仕事をやめることになった。
正直残業も多く、代理店の我侭と本社の主張の板ばさみになって、毎日ストレスが溜まりにたまっていたというし、いい機会だとのこと。
仕事がすごくできて、なおかつ新人への教え方も上手くて人柄も男前で、正直かなり頼っていたこともあって、ショックだった。
それと同時に、心底疲れてしまったときたいがいの女性には休める場所があるんだなと思ってしまった。
そんな逃げの発想は嫌いだったはずなのに。


たとえ他に選択肢がなかったとしても、
今を選んだのは私だ。
だから今の環境で頑張ってみるのはもちろんのこと。
ただ、その先のことはまた別に考えなくてはと思う。

2002年05月11日(土)
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