unsteady diary
riko



 透明化

アメリカのMTVで反差別キャンペーンの特番をやってるらしいですね。
人種差別に限らず、性差別からなにから、いろいろな差別を扱うもの。
音楽番組が、2億円の広告赤字を出してでも、やってしまうのは
お国柄なのか、それほど深刻な社会背景があるからなのか。

日本では差別は透明化されている気がします。
声高に叫ぶと、なにそれ、と白い目で見られるのがオチ。
そういうふうにマジメなことを考えたり、人と違う行動に出たりする人を
認めない土壌がある。
ちょっとでも逸脱行動をすれば、危険分子扱い、だもの。

私は本来、正義とか、博愛とかって大声で叫ぶ人はあまり好きじゃない。
お涙頂戴系の企画ものなんて、どっちかというとナナメに構えて見ちゃう。
だってね。
イイヒトほど、実はイタイ部分を見ようとしない人だったりするから。
いろんな角度からみる人なら、
一概にこれが正義だ、とか言えないことがわかるはずだから。

だけど。
たとえば反差別のポスターが見向きもされないほど、
人間に無関心な日本って、なんなんだろう。
自分も含めて、ここでは。
いろんな闇を包み隠して、みんな一緒、平等、豊かで幸せだとへらへら笑ってるように見えてしまう。
でも、ほんとうは差別や偏見、ごろごろ在るんだもん。

透明にしちゃわないで。
迫害より、たぶんもっと性質が悪いよ。
私たちは、自分で選ぶことも学ぶこともできないんだから。
透明にしてしまうこと、隠蔽、それは犯罪。
大きな力でひねりつぶさないで。
私はちゃんと知りたい。
自分のなかの偏見。
社会のなかの差別。
いろんなことを、ありのまま。
だから、隠さないで。
ちゃんと意識したいんだから。

たまにはクサイくらい、立ち向かってみるのもいいかもしれない。

2001年01月11日(木)
初日 最新 目次 MAIL HOME


My追加