unsteady diary
riko



 精神的酔っ払いの或る日のたわごと。(笑)

友人と学校終わってから、デエト。
すごく久しぶりで、まったりと楽しんできました。
といっても、ふたりともビンボー学生なので、ランチだけで2時間半も同じレストランにねばり、ひたすらしゃべりつづけました。

その後、百貨店をぶらぶら。
オリジンズのジンジャーのフレグランス、やっとチェックする。
私にはちょっと刺激が強いけど、オトナっぽい香り。
個性的な女性に似合いそうな気がする。
私にはそうとう背伸び。(笑)

クリスマスで、ジュエリー売り場がすごく盛り上がってたので
女ふたりで浮きまくりながらも、目の保養に精を出す。

ディスプレイがすごく凝っていて、もうそれだけでうっとり。
ただ大きいだけの宝石とか、金ぴかのごつごつしたのとかには興味ないけど、
デザイン性の高いアクセサリーは、見ているだけでも息をのむ美しさだ。
オーラが出てるみたいに、引き寄せられる。
彼女とは趣味があまりに似ているので、
たくさん並んでいる中から、たいがい同じものを選んでいる。
それはもう、いやんなるくらい、一緒だったりする。
たまに趣味が一致しないと、ああちがう人間だったのね、とほっとする。
ただ、わたしのほうがひねくれ方が少ない…かな。(笑)

ふたりで思わずのぞきこんだまま固まってしまったのは、
Nicheというブランドのショーケースの前。
外れがまったくない。
どれも、すごくツボ。
曲線のフォルムとか、繊細で、ひねくれてて、一筋縄じゃいかない、主張のある控えめさ、芸の細かさ。
彩度は低くて、つや消しのアンティークっぽさがまたよくて、見惚れた。

お店の人の話だと、彫刻家のデザイナーによるもので、
ほとんどが一品もの、らしい。
まあ、「限定」の二文字に踊らされるのはいやなので、気に入れば一品ものだろうとそうでなかろうと、関係ないんだけど。

友人は、指輪をケースから出してもらって、うっとりと眺めている。
値段はこの際、考えないことにする。
だって、とても買える値段じゃない。
ちょっと情けないが、わたしに似合うものでもない。
美人の友人さんでも、ちょっとアクセサリー負けしちゃいそうな迫力なのだ。
カップルのお客さんが多かったけど、もし彼氏がいたところで、クリスマスと言えど、一方的に買わせるのは躊躇う。そういうのを当然って考えるのは、嫌いだし、気持ちと金額は比例しないと思ってるから。ま、実際貢いでもらえるわけもないのだけど。(笑)
値札は見てしまうと、ため息が出る。
だから、目の保養、だけにする。
それでも、やっぱりよいものを見ると、イメージが刺激される。

自分が感覚的に好きなもの、というのは、たしかにあるのだと実感する。
選ぶのは得意じゃないけど、でも、なにか、私が好きなものには、通じるものがある。それがたぶん、私の美意識だったり、価値観だったりするんだろう。
別に、こういうミーハーなものに限らず、本だったり、音楽だったりも、同じことだ。
そういうのを、忘れかけると、足元が危うくなる。
たまには、いろんな刺激をうけて、自分がふらふらと望むままに歩く方向を
追ってみるのも必要だったりするんだと、改めて思った。


その後、最寄の駅まで戻って、安めの呑み屋でまったりと。
まぐろのカルパッチョと、ホタテのガーリックバター焼きが美味。
石焼ビビンバも美味しかったなあ。カクテルは、ちと甘かったけど。

お昼のとき、あれだけしゃべったはずで、
別に特に話題もないのに、なんとなく、時間はちゃんと過ぎる。
空間は空っぽじゃなく、無理に埋める必要もない。
気まずさもなく、ぼけぼけと眠くなったりもする。
ただ、いるだけで、ぽつぽつと話すだけで
それで、成り立つ空気がここちよい。
今回は、もっぱら私のいじけ虫が出てたけど、
ぐちゃぐちゃを吐き出せるのは、
たいがいのことじゃ、今更嫌われたり軽蔑されたりしやしないって
私が信じられているからだ。

いろんな自分の気持ちが、引き出される。
気がつくと、いろいろしゃべれている。
解られる、のは気持ちがいい。
泣きたくなるほど、安心する。
解らないと言ってもらうのも、それはそれで、相手を信頼できる言葉だったりする。
悪意じゃないことも、それによって私が傷つくこともないのが、わかっているから。

殻は、意識しないうちに、もうすっかりやわらかくなっている。
さいしょは、どう話していいのか、わからなくて、ためらっていたのにね。

年月の長さのせいだろうか、と問うてみる。
だけど、それだけじゃないだろう。
さいしょにのみに行ったのは、大学一年のときだったかな。
まったりして楽しかったが、たぶん、そんなに濃い話をできるほど、
私は開ききっていなかった。
まだ、これから嫌われるかもしれないと怯えていた部分もあって、
お互い、いまより遠慮があったと思う。

少しずつだけど、お互いに、底の部分の澱を、表面に浮かび上がらせてきた。
まあ、あのひとは、秘密主義者だし、いまだに私も知らないことはいっぱいある。
あって当たり前だけど、それでも最近はわりとよく話してくれてる気がする。
だから、きっと年月だけじゃない。
お互いの関わり方が、すこし変わったからだよね?

愚痴は、ほどほどにしなくちゃいけないとは思う。
親しき仲にも礼儀あり、だしね。
でも、いざとなれば駆け込み寺のように聞いてくれる人がいると思うから、案外我慢できるものなんだ。
たまには素直に感謝してみたりして。(笑)

2000年12月07日(木)
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