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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2004年08月17日(火) --

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『思うとおりに歩めばいいのよ』

それから近道を探そうとしないこと。 価値のある良いことはみんな、時間も手間も かかるものです。(引用)

銀色の髪の、ほっそりしたターシャ・テューダーが、 彼女の大好きな庭から語りかけてくる。 長いスカートに、エプロン。手には花を持って。 迷いながら、あせりながら、 自分を信じることに疲れた私たちに。

同性の先輩からの励ましは、 お茶のぬくもりのように、 身にしみて安心するメッセージである。

わたしは、売るために絵を描いているの。 生活のため、食べていくため、 そしてもっと球根を買うためにね。(引用)

私もこうして続けていれば、ターシャのようにとは いかないまでも、どこかでふっと生活が楽になるかな、 などと思ったり。ターシャの言ではないけれど、 生活を支えてもらえる夫がいたら、 書いていなかったような気がする。 努力することが苦手だし、期日が来ないと何もしない。 もっとも、ターシャはいずれにしても 描いていただろうし、画家になっただろうけれど。

この本は、去年から書店で見かけるたび 手に取っていて、今日ついに衝動買い。 2001年にバーモント州のコギー・コテージにターシャを 訪ねた著者(訳者)による、日本のファンのために 生まれた美しい本。 姉妹編として『楽しみは創り出せるものよ』がある。

解説を読んでいて知ったのだが、 ターシャの才能あふれる両親は彼女が幼いころ離婚していて、 ターシャ自身も離婚していたのだった。 両親の離婚後、父の友人夫妻に育てられたターシャは、 そこで愛情と教育を受け取り花開くのだが、 それでも、すばらしかった当時に帰りたいのではなく、 歳を重ねることを楽しんでいるのだという。

親が子どもにしてやれることで、 とくに大切なのは、 子ども時代に楽しい思い出をたくさん 作ってやることです。(引用)

これを姪のために実践している友人を思い出す。

ここに引用された文章は、かつてターシャが どこかに書いたり話したりしたことば。 そして、この本が出るにあたって、本人の目を通して 確認も得ているというのが、とてもきちんとしている。 ターシャのたたずまいのように、ほっとする事実だ。

あんまりがんばらなくてもいいような気もするし、 やりたいことをやるためにはがんばることができる 気もする。まだまだ。 (マーズ)


『思うとおりに歩めばいいのよ』著者:ターシャ・テューダー / 写真:リチャード・W・ブラウン / 訳:食野雅子 / 出版社:メディアファクトリー2002

2001年08月17日(金) 『氷の天使』

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