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猫にとって、ひげは命。 危険をも教えてくれる、大切なセンサー。 でも、この絵本の猫(のひげ)は、もっとすごい。
ある日、釣りをしていた女の子が釣り上げたのは、 ふしぎなひげの白猫いっぴき。 自分のひげにぶらさがって、水から上がってきたのだ。 いったいどこからきたの? いったいいつから生きてるの? 誰かの猫だったの?
でも、女の子はそんなこと気にしない。 猫だって気にしない。 女の子の家で暮らすことになった猫は、 毎日楽しく遊んで過ごしていたものの、ふとした好奇心から 街へと出かけ、サーカスにさらわれてしまう。 そこで一躍人気者になるが、猫はさびしい。 もう一度、あの女の子のいる家へ帰れるか?
伸び縮みする魔法のひげで、いろんなことをやってのける猫。 歌も歌えば、絵も描くし、ボール遊びもひげでする。 ペンの線に赤、黄色、茶色などで簡単に色をつけた シャルメッツの絵を見ていると、いろいろ考えずに まずやってみればいいのだ、と思わされる。
猫が、サーカスを逃げ出して家に帰るために、 ひげを駆使して旅をする後半は微笑ましい。 どこかとらえどころのなかったような猫が、 人間くさくなるからだろうか。 世界じゅうの、行方不明の猫たちが、みんな、 こんなふうにひげを使えればいいのにと思う。
訳者の長谷川集平は、絵本作家・ミュージシャン。 (マーズ)
『とてもかわったひげのねこ』 (絵本)著者・絵:ビル・シャルメッツ / 訳:長谷川集平 / 出版社:福武書店1982
2002年07月23日(火) 『耳部長』
2001年07月23日(月) ☆ヤンソンさんが教えてくれたもの。
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管理者:お天気猫や
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