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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年04月23日(水) --

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「だれにも見えないベランダ」

孤独な大人や子どもを主人公に、ふしぎの混じりあった世界を
のぞかせてくれる短編集。
安房直子の透明な絵の具は、
『寂しさ』を、よく描く。

「カスタネット」
「緑のスキップ」
「夏の夢」
「天窓のある家」
「声の森」etc.

これらの短編は、安房直子の樹木に寄せる
複雑な思いをうかがわせる。
ひそやかに息づく、
うすみどりにいろどられた物語。

あるときはやさしい母、あるときは冷たい聖霊、
人をうつす鏡でもある樹木たち。
ときには敵、ときには味方となって。

そして、海。
安房直子の物語の主人公たちは、
海と森をつなぐ光の道を、往き来する。
あるときは逃げながら、
裏切りの苦悩に息を詰め、
またあるときは情に駆られて。
(マーズ)


「だれにも見えないベランダ」 著者:安房直子 / 出版社:講談社文庫(古書)

2002年04月23日(火) ☆ロード・オブ・ザ・予備知識
2001年04月23日(月) 『シャルトル公爵シリーズ』

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