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こたつでごろごろしているうちに、 ロマンス小説ばかり、数冊、読み終わっていた。
リンダ・ハワードにはまったこともあって、 ここ一年、ロマンス小説をずいぶん読んだ。 ロマンス小説といえども、「ロマンス」しかない物語は、 全くつまらない。 それに、もちろん、人物に魅力がなければ、読む気も起こらない。 ロマンス小説こそ、当たりはずれがすごく大きいジャンルだと、 最近、よく思う。
その点、リンダ・ハワードは、別格で、 多少、濃厚なロマンス小説ではあるけれど、 人物が生き生きとしているので、読んでいて元気が出るし、 物語自体も、しっかりしていて、単純に面白いといえる。
リンダ・ハワード以外では、ジェイン・アン・クレンツは、 安心して読めるロマンス作家だと思う。 ちゃんと、ヒロインが住んでいる街が描かれ、 仕事が描かれ、ヒロインを取り囲む面々も魅力的だった。 以前読んだ、『ささやく水』がわりと、面白かったので、 『曇り時々ラテ』も早速読んでみた。 どちらも、ロマンス小説だけれど、サスペンス色が強いのと、 ヒロインのプロフィールが魅力的。 『ささやく水』では、ヒロインが燃え尽きた元デパートのCEOで、 小さな海辺の町で書店を経営。
一方、『曇り時々ラテ』のヒロインは、 演劇一族の中で唯一演劇の才能がなくて、 ケータリング会社を経営し、一族の中で唯一の堅気な仕事。 ロマンスとか、サスペンスだけでなく、転職願望がさりげなく くすぐられるところもポイントかもしれない。
『曇り時々ラテ』
シアトルで小さなケータリング会社を営むデズデモーナと、
IT業界注目の若き起業家スタークのロマンスに、
ハッカーや殺人など、きな臭い事件が絡んで…。
『ささやく水』
元デパートのCEOで、小さな海辺の町で書店を営むチャリティと、
名うてのブローカーだったエライアス。
二人はカルト教団がらみの殺人事件に巻き込まれていく。
ジェイン・アン・クレンツには、他に、 アマンダ・クレック名義で、ヒストリカル・ロマンス小説もあり、 上・下巻の長編だが、一気に読んでしまった。
『エメラルドグリーンの誘惑』
没落した貴族の娘ソフィーは、広大な領地を持つ
レイヴンウッド伯爵と結婚するが、
彼女には、彼の真の愛を得ることと、
妹をもてあそんで死に追いやった人物に復讐するという
密かな目的があった。
最近読んで、面白かったヒストリカル・ロマンスには、 他に、アイリス・ジョハンセンの『女王の娘』がある。 ヒロインがスコットランド女王メアリの隠し子で、 王位継承争いもからみ、イギリスのエリザベス女王や スコットランド王のジェイムズ6世なども登場し、豪華な味付け。
『女王の娘』
スコットランド女王メアリの隠し子ケイトと
辺境の島の領主ロバートの愛のない結婚。
しかし、そこで運命の歯車は大きく回り始めた。
ロマンス小説でも数を積み上げれば、 それなりに、思うところも出てくるようで、 書きあげると切りがなかったりする。 続きは、また、いつか、機会があれば。 (と、中途半端で終わったレビューが幾つあることやら。) (シィアル)
ジェイン・アン・クレンツ: 『ささやく水』(二見文庫),『曇り時々ラテ』(二見文庫)
アマンダ・クレック: 『エメラルドグリーンの誘惑』(ヴィレッジブックス)
アイリス・ジョハンセン: 『女王の娘』(二見文庫)
2002年01月23日(水) 『気持ちよく暮らす100の方法』
2001年01月23日(火) 『閉じられた環』
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管理者:お天気猫や
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