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このごろ、気を入れて部屋をチェックしている。 というより、暮らし方といったほうがいいのか。 津田さんのこの本は、友人宅でひょいと 借りてきたものだが、やはり読み始めると止まらない。
表紙のキャッチに A SONG OF LIVING とあるように、そんな風に暮らしていけたら、と思う。
津田さんの文章を読んでいると、 ときどき、胸の底から泡が湧き立ってきて、 あたたかい同意のひびきとともに消えてゆく。
ただただ西欧に追いつくお洒落さとは別の、 日々の出会いのフィルターにかかった素敵なものたちが 自分らしいかどうかを見きわめて、そばに置いて 長く愛用するのだという心がまえ。 自分らしいシンプルなスタイルができあがれば、 それこそ最高の贅沢。
どのページをひらいても素敵なことに出会えるけれど、 特に「光を考えるときに」の章は繊細さと郷愁を呼び起こされた。 明かり。 蛍光灯全盛の時代がいつか完全に終わったときに、 日本人が潜在的な記憶のなかに持ち続けているはずの やわらかく境目のない灯りが ごく自然に、スタイリッシュなインテリアとして 戻ってきているだろうか。
ああ、この部屋にはもうこれ以上の電源は取れない。 もともとコンセントが2ヵ所しかなく、PCとプリンタ各2台と 暖房器具やAVなどの電化製品のタコ足にすべて取られている。 おかげで、デスクの手元の明かりまで手が回らない。 夜は蛍光灯が私の影を落とすので、PCの発光で何とか 手元を照らす始末である。手で何かを大量に書く ということはほとんどないから二の次になっている。 デスク用の照明が欲しいと、 ずっとずっと思っているのだが。 これも、なんとか知恵を絞ってみよう。
ともかく、今住んでいる、そして当分住むであろうこの部屋で
どこまで居心地よく暮らせるか、ポイントはそこである。
与えられたこの人生で、何をどこまでできるかにまで
拡大されるその原点は、やはり部屋(巣)なのだと思う。
(マーズ)
『気持ちよく暮らす100の方法』 著者:津田晴美 / 出版社:大和書房
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管理者:お天気猫や
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