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■ 未知への期待感。
仕事の師と、私の文章は似ていない。あんまりもう思い出せないけれど、あの人の構成は緻密で丁寧で、やさしくて、人懐っこかった。今、私もある程度、仕事を重ねてきたけれど、ああはならない。私の文章は相変わらず雑で、ときどき乱暴だと反省しきり。ときにそれが、勢いに転じることもあるけれど、私は師の文章の一部でも手に入れたかった。それでも、あの頃の私になくて、師にもないものが、今の私にはある。日々の仕事のなかで、それをカタチにできると、師に作ってもらった土台がいかせた、と感じる。 今、私には1個の趣味がある。趣味というか、やりたいことというか。そのカタチが、センセイに似てきたと人にいわれた。意外だった。体格も性格も性別も違うので、まさか似るとは思わなかった。嬉しいような、えー…と腰が引けるような。友人には「あのカタチが好きだから、ならっているんでしょ?」といわれたけど、そうなりたかったわけではないと気づいて自分自身驚いた。どうやら私は、仕事のように、今の私にもセンセイにもないものになりたいと思っているらしい。ずいぶんと欲深。ずいぶんと失礼。でも、そうならなきゃ教えてもらう意味ないじゃないか。自分に生まれるかもしれない「なにか」に期待して、次またがんばる。
2019年03月10日(日)
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