|
|
■■■
■■
■ 業火。
自分のなかで、すべての汚さと後悔と、憤怒と、哀惜と、慟哭と、謝罪と、失望感、喪失感、虚無が、ただただ巻き上げられ吹き荒れる。その中でぽつりと立つ自分は、業風にまきこまれるだけでもなく、風すら自分を避けてただただ膝を折り、頭を抱え、打ち付けるだけだろう。そのときに目にするものは、肌一枚隔てた現実世界ではなく、自分の中の見たくもない内面だとする。そんな絶望感。自戒。肌がじりじりぞわぞわする。酩酊の果てに見るもの、無くすもの、一瞬でも終わらせられるのではないか、と決意した気持ち。まだ自らを世界から断絶させることを考えていないのではないか。ただ一瞬、刹那によぎった考えを頭の外側に置いて実行する、その結果を真っ白な世界の向こう側に置き去りにして。大切なもの、大好きだったもの、思い出、自分がたどった軌跡に泣くことにも疲れて諦めて背を向けて。 なにかできたのか、とは思えないし、思っちゃいけない気がしている。ただ、翻弄される、その一瞬の絶望に思いを馳せて。
2018年10月12日(金)
|
|
|