あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2006年07月04日(火)

四つ足どもの跳躍の
何とひそやかなことか
ひとぉつ、
ふたぁつ、
三つ指の証を
母の腹に刻みつつ
野火の叢。
夜の海原。

よっつ、

いつかの昼を目指しつつ
獣たちは過ぎるのだ。

 2006年07月02日(日)

ちいよ、ちいよ、鳥のなく

あの森のはてた場所に、雨は燃えているだろう

ちいよ、ちよ、

あなたの声の、記憶の中のやさしさを
とどめたいと、紡いでいる、糸、みどりいろの。

水にうたれて
わずかでも清しくなれるだろうか
まなこの底に、沼が産まれて
獣たちを、まねくだろうか

ちいよ、ちちよ、鳥の泣く

緑の果てで、ないている。


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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe