夢をみていますか？

好きな人と愛し合う夢
思いが叶う夢
なぜだか悲しくなる夢
懐かしい夢
追われる夢
覚えていない夢
卒業文集に書いた夢
うなされる夢
いつも見てしまう夢
泣きながらみる夢
大きな夢
ささやかな夢
苦しいけど強く欲す夢
欲望の夢
希望の夢
はかない夢
うたた寝の夢
ただ日常な夢
目覚めの良い夢悪い夢
もう叶わぬ夢
過去の夢
未来の夢
今の夢

夢をみていますか？

見えなくも存在し
触れること叶わぬも
手応えを感じる

くもの糸のような
それでいて切れない糸


伝わる鼓動
感情
ぬくもり

君の存在


優しくありつづける
繋がり

包み包まれ
白の羽

羽ばたき躍動
黒き羽

その手に何を掴むか

刃物
人の手
血をぬぐう布
首

心をもすら掴むか

冷えた手に手を添え
繋ごう

白の翼に包まれよう

黒の翼を仰ぎ見よう


去った後に
地に見つける君のはね

声を聞き
心を読み
求めに応じ言葉を発する

何回繰り返しただろう

形を求め向き合う
偽りの姿を持って
心を満たす

虚像に救いを求める


どこに


形容できぬ自身を


だれに


得られしモノは
すべからく霧散し
跡に残るは

後悔と一瞬の輝きのみ


一瞬を繰り返し
後悔にさい悩まされ
それでも続けるしか術は見当たらず


感情の矛盾は

なぜに

断線し力が伝わらなくなったかのようにか
力など無く元より空虚な体を慣性が支配する

自己に矛盾を抱えつつも
人並みな感傷を受け
皮肉な感情を持て余す

容れ物を
形を


かりそめの目的を

手足を縛り
頭を下に吊るせ

足の腱と首を掻っ切れ
滴り落ちる血が
地に染み渡る頃に
無様な道化の出来上がり

踊りつかれたピエロは
食ってしまえ

その姿夢想すればほのかにともる蝋燭
孤高な背を追えぬも触れ抱きしめる事を欲す
かなうのなら
君の影になろう
陽の下に沿っていよう
夜が静まれば闇とともに包もう
心に影生まれれば僕が代わろう

貴女があるかぎり

道歩けばすれ違う
出会いではなく、認識する事も無い
何人とすれ違ったんだろう
数える気もないし
はなから興味は無い

たまぁにぶつかってさ
顔見合わせ片言話す事もあるけど
またすぐ歩き出す

覚えちゃいないさ