ピンチこそチャンス。 慎重に、大胆に行動を。
このところの副業によって少し財布が潤ったのたので 何かストレスを発散しようと買い物を考えたのだが 物欲が全く無くなってしまって欲しいものが見つからない。 DVDを買おう、とも思ったのだが、 見る時間が勿体無い気がして手が出ない。
仕事を早めに切り上げて繁華街へ出たが、これというものも見つからず、 ジャズの路上ライブを遠くで聞きながらボーとしていた。
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そんなことを友人にメールすると、 結構長文のメールの返事が来た。 それをなんだか余計なお節介のような気がして、 感情的になってしまい、心無いメールを返してしまう。
理解してくれるだろうという甘い考えがあったかもしれない。 もっと冷静になるべきだった、と少し後悔をしたが、 そのときは湧き上がる感情を抑えるのに精一杯だった。
逆に謝りのメールが届いて、申し訳なく思う。 彼は遅くまで起きていたようだ。
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このところの仕事で早起きを強いられていて、 夜はいつのまにか居眠りしていることが多い。 出張から帰社すると、周りもとても忙しそうにしている。 どのプロジェクトも佳境に入り、 今一人で仕事をすることが多い僕に構ってくれる暇はなさそうだ。
そんな中、去年から今年の春に掛けて 一緒に死ぬ思いをした同士が会社を去ることになった。 業界に残る限りは二度と会わないわけでもないので 特別深い感情は沸かないが、 今日が最後ということだったので餞別に気に入っていた本を1冊手渡した。 彼に、新しく素晴らしい毎日が訪れるといい。
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少なくとも、行き詰まっている僕を気にかけてくれている人が、 まだいるというだけでも、心強いというものだ。 朝になって、短い謝罪のメールを入れておいた。
その入れ替わりに、この前一緒に飲んだ後輩から連絡が来ていた。 連絡をくれ、というつまらない約束を覚えてくれていて嬉しい。 そんな風にして、みんな少しずつ幸せになれるといい。
最近、時間があると表に出るようにしている。 歩くのも少し楽しくなった。 昨日は、今まで行ったことの無かった、 でも気にはなっていた、お寺へ行く。
宗教的にはよく分からないが 小さいなりにも荘厳とした雰囲気のお寺だった。 小雨のぱらつく中、 賽銭箱に小銭を放り込み、 小さく、1度だけ鐘を鳴らした。 賽銭の金額に不相応な願い事をする。
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夕方から、友人に誘われて遠くの寿司屋に出かけた。
内陸部にあるにしてはかなりの旨さだったが、 その分かなり金額は張った。 だがそれ以上に、友人のデリカシーの無い会話で なんだか台無しになってしまう。
帰りの電車で一人悶々とした。
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深夜に、その友人からメールが来ていたが、 微妙に気持ちを逆撫でするような内容。 悪気は無いだけに気持ちの持って行き場に 困ってしまう。
自分でもこんなことを思うのは珍しいと思う。 そして珍しく、僕は機嫌が悪い。
最近、つまらない願掛けと思って伸ばしていた髭を剃った。 思ったより自分の顔を忘れていて驚く。
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早起き。 夢見は悪かった。 人が集まる夢。あれからいろいろあった、と思って号泣する夢だった。
目が覚めて、昨日久しぶりに出したギターを 凄い勢いで弾き始める。
訳あって、昨日から今日まで殆ど眠らなかった。 うとうとしては覚醒し、を繰り返す。 作業が終わり、明け方になって酷く体が冷えたので 上着を一枚着たらとたんに眠りに落ちた。 おかげで朝はギリギリ。タクシーを使う羽目になる。
理由はどうあれ、タクシーで会社に行くなんて贅沢だが、 大した金額にならない距離で助かる。 運転手は眠そうな僕を良く見ていないのか、 話しかけてきた。
「天気がこのところ悪くて」 「でもタクシー業界は天気が悪いほうが助かりますけどね」 「いや、でも明日孫の運動会でね」 「明け番だから大変ですけど、中止にならなければ行くつもりで」 「最近はビデオとかデジカメとか凄いですよ」
なんだか遠い世界のような気がして生返事を繰り返してしまうが、 そんな感じでも楽しそうに仕事をしている初老の運転手は なんだか羨ましくも思えた。
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昨日の大雨で濡らしてしまったスーツを間違えてまた着て出てしまい、 なんだか体が湿っぽい。
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当面は未来の自分への投資のために やらなければならないことが山積み。 だが、それをサポートしてくれる友人もいる。
遠い所で頑張っている姿を勝手に想像して、 自分も頑張ろうと思う。
かといって今まで分かっていたという訳ではないけれども、 どのように生きればいいか分からなくなってきた。
絶望の中で光を見つける方法は 諦めることらしいが、 悔しいので絶対諦めないことにした。 何より、正直に生きようと思う。
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訴えられる可能性があった。 それで、あのとき君に逢う訳にはいかなかった。
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毎週火曜日の定例の打ち合わせはいつも長い。 途中で集中力が切れてしまい、 何度も席を立とうとしかける。
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臆してはならない。 恥ずかしがってはならない。 まず自分のしたいようにすることこそが、 幸せへとつながるのだ。
少し眠ろう。
ダビンチコードの出来は酷いらしい。
会社で新商品開発グループに入ったのをきっかけに、 久しぶりに半田ごてが必要な感じの電子部品を買いに出かけた。 その帰りの電車でパンフレットを見ている男性を見つけて、 あーあ、と思ったりする。 関係ないが、トムハンクスはかなり太ったよね。
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昨日、急なメールで連絡があって、 新宿で飲んでいる友人達と合流した。 そのうちの一人は僕の初舞台で共演した女性で、 もう12年くらい付き合いがあるが会うの久しぶり。 最近不幸なことがあった別の友人が 意外に元気で良かったのだが、 いきなりその子を口説き始めて笑う。 10年位友人でいたのに多分初めて。全く何やってるんだか。
違う先輩は映画の仕事で食べていたのだが、 最近子供が出来て普通に就職したらしい。 下妻物語のエンドロールに名前が出てると言っていたので、 そのうち確かめてみようと思う。
ウーロン茶を何杯も飲んで、終電で帰る。
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その、そのうちのタイミングがたまたま今日だったので、 珍しくTSUTAYAに行ってみたのだが、 そのたまたまの甲斐無くレンタル中。 その代わりに3本DVDを借りてきた。 連続して鑑賞するには少々厳しいラインナップ。
今、ちょうどその最後の1本を見ているところ。 映像が美しいのだが、情報量が多くて尚且つペシミズム。 正直かなりだるい。 及川ミッチーが意外にいい芝居をしてるのと、 唐沢寿明が白い巨塔と同時期にこれをやってたというので驚く。
まあ、CASSHERNなんですがね。 もうエンディングですがホント長い。
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また別の、大学のときの先輩は ずっとテレビの仕事をしていて、 いつかはキャシャーンを撮ると言っていたのだが 今は豊橋で先生をしている。 昔から人望に厚い人だったので 案外天職なのかもしれない。
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全く何やってるんだ。僕は。 でも書くことだけは続けたいと思ったから。
もう君に届くか分からないけれど、 書くことにするよ。
僕は、そのほんの少しの繋がりがあれば幸せだった。 僕が書いて、君が読んでくれるだけで幸せだった。 僕の幸せはそこにしかなかった。 それ以上は、今は望まないことがいいと思ってた。
でも、それは君を苦しめるだけだったみたいだ。 僕は大丈夫でも、君は辛かったね。
今日も君の事を一日考えていた。 君の存在が感じられない世界はなんて意味が無いんだろうって。 それほど、深く君の事を愛しているんだ。
でもいきなり外すなんてズルイよ。
ごめん、最後に悪態を一つ。
何故、もう少し待てなかったんだ。 ごめん、そんなつもりじゃなかった。
無理矢理寝たらかなり復活した。 すまん。
大学へ行ったら音楽をやろう、と漠然と思っていた。 それは、大学に受かってから、とも。
だが、一敗は覚悟していた受験戦争にまぐれで勝ってしまう。 最初に浪人しないことが決まったときの、 第一声は「ざまあみろ」だった。訳が判らない。 特に現状に不満も無く、 特に社会に反抗もせず、 特に未来に目的が無かった高校生は、 何に対してざまあみろだったのか。 今思えば、浪人してみっちり勉強すれば、 もっといい大学に入れたとも思うのだが、 その頃は良い大学に入るよりも、 早くそれなりの大学に入って「高校生を辞める」方が 僕には大事なことだった。
大学に入って最初のオリエンテーションで、 隣に座った奴に話しかけられた。 大阪から来た、という彼は、 太った見た目はそのまま関西商人だった。 こちらとしては、こいつは仲良くしておこう、と 打算が働いていたのだが 彼も遠くからやってきて不安だったのか、 程なく、良く連絡を取るようになり、 同じ授業を受け、ノートの貸し借りをし、 サークルに誘われることとなった。
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職場の後輩に久しぶりに話をしたのだが、 同じプロジェクトのときは良く話をしていたのに、 素っ気無く扱われて寂しい思いをする。 仕事の邪魔をしてはいけないか、と出張先へと向かおうとすると、 それを気にしたのか、一礼された。 職場へ友達を作りに行っているわけではないのだが、 人との距離は詰めておいたほうがいい。
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友人と議論を交えたメールのやりとりを通して、 今後の仕事、というか生き方について覚悟ができる。 覚悟ができた、とメールをすると、 2年前から言ってるじゃん。と返される。 僕がその気になるまで、彼は気長に待っていたのだ。 感謝の言葉を返信のメールに託した。
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帰宅して調子が悪かったので横になっていたら いつのまにか寝てしまったようだ。 ありえない時間に起きてしまう。
今寝てしまえば楽なんだろう。 それでも眠れない。 眠ることができない。
朝の通勤は併走している電車が遅れた関係で いつもに増して混み合っていた気がする。
夕方早めに出た時の空は、高くて遠い曇り空。
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一日順延したミニ同窓会を某所で開催。
名目は大学の同級生の出産祝いに何を送るか、と集金。 出席者はまた別の同級生と、その後輩の女性と、自分。
後輩は大学2年のときに少しだけ交流があったのだが、 直ぐに僕が大学に行かなくなってしまったので それっきり会ったことが無い。
と勝手に思っていたのだが、 実は3年前に一度顔だけは見られていたらしい。 ああ、あの時、という感じで、 まるで覚えてはいなかったけれども。
ということで、印象は10年前より止まっていたので、 当時の印象と今のギャップに驚くかと 構えていたのだが意外とそうでも無かった。 ぱっと見、かなりお肉がつきましたね、とは思ったが さすがに10年前と比べるのも酷である。 人のことも全く言えない。
向こう二人は同じ学科で仲も良いらしく、 気を遣って上手く会話を廻そう、なんて事前に考えていたのだが、 気づけば熱く語っている自分がいた。 日本の教育は超ヤバイ、って言われても困るだろうに。
最後に皆で電話番号を交換し合って別れた。 電話しないだろうな、と思いつつ。
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それは、 考えてしまう、 ということか。
考えないというと嘘になる、 という言葉は、 考えているという事実の肯定と、 考えてはいけないと思っている、 或いは 考えないようにしている、という 含みを持っている。
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小さな同窓会は一日延期になった。
最後の試合には出ることは出来なかった。 レギュラーではなかったし、 関東大会に出られるかどうかのきわどいところで 感傷に浸れるような試合ではなかった。 試合終了の笛がなると、自分でも驚くくらい泣けた。
いままでで一番長い夏休みは高校の図書館で過ごした。 時々部活動を見に行きながら受験勉強をした。 学年が上がってすぐの面談で、 まず大学には行けないだろうと担任に言われていたし、 浪人も覚悟していたので、 予備校にすら行かなかないで呑気なものだった。 周りほど焦らず、淡々と、黙々と勉強をする。
その一方で音楽はよく聞いた。 聞きながら勉強をするのが習慣となっていた。 よくある友達から借りたロックから始まり、 ジャンルを隔てることなく聞きまくっていた。 漠然と、音楽の世界に関わってみたいという気が強くなった。
その頃の遺産がテープ数百本となって つい最近まで押入れに眠っていたが ようやく踏ん切りがついてこの前全部捨てた。
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今日も長い打ち合わせだった。 その所為もあって自分の抱えた仕事は進まない。
大学の頃の友人が連絡をくれて、明日逢う事になった。 当初はもう数年来逢っていない同級生にも 声を掛けてくれていたのだが、 都合で来られないということで、 急遽サークルの後輩を呼ぶことになった。 今気がついたが、 最後に会ったのが10年以上前だ。 想像できない。話が合うのか?
坂の上の高台にあるその高校は通学からして過酷だった。 自宅からは自転車で15分の距離だったが 交通の便が悪く、雨の日はバスで30分掛かった。
入学直後、 そのとき自分が何故そう思ったのか今でも分からないのだが、 苦手な運動を克服して弱い体を鍛えようと 体育会系でも一番厳しいと部活を選んだ。 入学式後に女の子に吹奏楽部に誘われたのに、 硬派にそれを断って、だ。 全く今じゃ考えられない。
そのスポーツは誰もすき好んでやるようなものでは無いので、 競技人口が他のものに比べてとんでもなく少ないのだが、 態々そんな部に集まるのは校内の少し可笑しい奴ばかり。 毎日笑うには事欠かなかった。
まるで勉強もせず、高校生らしい恋愛も縁が無かったが、 そのお陰で良い友人と骨格と思い出を得られたようだ。 今でも毎年夏になると集まるのだが、 彼らといる時は全然時間を感じさせない。 そして当時の顧問の先生も未だ怖いままだ。 その度に、焼けつくような日々が永遠に続くと思った、 あの時を思い出す。
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GWが終わって久しぶりの出社は過酷だった。 満員電車に急病人が出たとアナウンスが入ると、 何人かがつられて気分が悪そうに途中下車するような有様。
会社につく頃には既に疲労困憊で、 確か「日本の通勤はその日のエネルギーの40%を消費する」だったか、を 身を以って体験したという具合。 でも、休みが明けての仕事だったので、張り切って、頑張った。 午前中までは。
午後はコーヒーばかり飲んで、 打ち合わせで判ったような口を利いてやり過ごす。 外は霧雨。傘は頼りない折りたたみが一つ。 色々な事を考えながら帰路についた。ツライときにこそ書くべきだと思う。
顎の成長が止まるまで、上顎の前歯二本は仮歯を入れることになった。 ブリッジにするには16歳になるのを待たなければならなかった。
中学生になってから、友人の幅は増えた。 元々運動が苦手だった上に体があまり丈夫ではなかったので、 自ら何か部活に入ろうと、友人と一緒に卓球部に入った。 だが、普通考えられているような緩い卓球部ではなく、 新設校にもかかわらず熱心な顧問がおり、 県で上位になるような部だったのでかなり鍛えられた。 その下地が高校になって生かされることになった。
もしも初恋を選ぶならこれ、という恋もこの頃していた。 相手は当時席の後ろに座っていた女の子で、 暇さえあれば前の席の僕の背中に ちょっかいを出してくるような子だった。 普通は多感な頃に多少あるはずの、 男女間の壁みたいなものが彼女には全く無かった。 そんな女の子は僕には初めてで、それが理由だった。 そんな感じなので、 男子間の色恋話では必ず出てくる女の子だった。
学校の宿題をするか何かで彼女の家に行ったりと、 かなり仲は良かったはずなのだが、 夏休みを挟んで席が離れてしまい、 それっきり僕は話すことすら出来なかった。 僕の方には壁があった。 それっきり、中学を卒業するまで何も無かった。
まだ地元にいるらしいが、今どうしているかは全く知らない。 実家に帰る途中でのバス通りに彼女の家が見えるので、 時々そのことを思い出すことがある。
高校受験のために塾に通い、それなりに勉強をし、 普通にそこそこで、尚且つ一番近いという理由で選んだ高校へ行った。 それほど勉強をした覚えは無いのだが、 ゲームをしたり、夜中に本を読んだりすることが多くなったからだろうか、 視力は極端に下がって眼鏡が必要になった。 最初に眼鏡を掛けた日は、中学の卒業式の日だった。
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GW最後の日は昨日とは一変して天気が悪くなったが、 なんだかその湿っぽい空気が良くて、駅まで散歩をした。 途中少し遠回りをして木々を眺める。 春に狂ったように咲いていた桜が美しい緑色をしていて、 こちらこそが桜の本当の姿だろう、と心に写した。
本当にちょっとしたことに気持ちが揺らいでなかなかしんどいので、 後は薬を飲んで寝ていた。
小学校4年になって、家の近くに新設校が出来た関係で 通う学校が変わった。新しい団地の中にあるその学校は、 殆どがその団地に引っ越してきたばかりの子ばかりで、 皆転校生のようなものだった。 それなりに友達ができて、カン蹴りやサッカーをして遊んだ。 少年野球にも入っていたが、あれは本当に嫌だった。 初めてコンピューターに触れたのもこの頃で、 雑誌を買い集めて、読みふけるようになっていた。 勉強はまあまあ出来たが、運動も中くらい、 あまり目立たない子供だった。
その小学校を卒業する直前に、事故に遭った。 当時一番仲の良かった二人と小学校のグラウンドで ゴルフの真似事をして遊んでいたとき、 多分そいつの事を笑わそうとしたのだろう、 真後ろに近づいたところでゴルフクラブが振り上げられた。 前歯を2本折られて、唇が千切れる寸前まで行った。 初めて救急車に乗り、ああ、僕はもう一生前歯は無いんだなと 病院の待合室で一人思ったのを覚えている。 仲の良かった友達とは一気に疎遠になり、 中学生になってやがて一人は転校し、一人は殆ど会話が無かった。
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昨日書いたことで酷く後悔している。
最初の小学校は家から20分程歩いた場所にあった。 交通量が多い通りを抜け、畑の脇を通り、 住宅街を抜け、公園を横切り、銀杏並木を抜けたところだ。 途中の床屋の張り紙にいたずら書きをし、 途中の畑で赤とんぼを追い、 途中の公園でどんぐりを拾い、 途中の銀杏並木が綺麗だと感じていた。 ちょうど通学路の真ん中ぐらいに駄菓子屋があって、 そこにあるガチャガチャで時々お小遣いを費やしては、 欲しくもない消しゴムに変えたりしていた。
小学校3年の時になって、 初めてバレンタインにチョコレートを貰った。 隣の席の子だったように思う。 その子は、自分のほかにクラスで格好いいと思われる 男子二人にもチョコレートをあげていたので、 それがどういう意味を持っていたのか良く分からなかった。 貰った後、恥ずかしくてすぐ机に隠すようにしまった。 その子はそのすぐ後転校してしまったのだが、 3つのうち僕の貰ったものだけが本命のチョコだったのだと 後にその子と仲の良かった女の子が教えてくれた。
その子とはその後1回だけ何かのイベントで見かけたが、 それっきりだった。
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昨日は一日の殆どをソファで寝て過ごした。 薬を使ったので、目を開けていた時間は一時間にも満たないと思う。 人はこんなに眠ることができるのかと、我ながら驚く。 お陰で今日は全然眠れないのだが。 幾つか夢をみていた記憶があるが、内容まではよく覚えていない。 そういえば一昨日は夢に君が出てきたが、 出てきたということ以外はやはり記憶から消えてしまった。
そんなわけで、携帯に留守電が入っていたのを知ったのも 今日になってからだった。 折り返し電話をして、その日に会う都合をつけた。 テンションは最低だったが、誰かと話をしたかった。
電車の中で、今日書くつもりの日記の文章を書いていた。 が、さすがゴールデンウィーク。 通勤ラッシュでもこんなに混み合わないのに 電車は凄い人で途中で席を譲ったので中途半端になった。 待ち合わせの繁華街もとんでもない状態で、 待たずに座るには、ちょっと離れたカフェまで 足を伸ばす必要があった。
おかしなテンションのまま、 僕はただ話したいことを話す。 話せば話すだけ楽になった。 ただ、彼の言うアドバイスめいたものは あまりに正論過ぎて、それについては頷くしかなかった。
でもそれで、少し前に進むんじゃないかという予感もした。
パスタ屋で食べきれない程のパスタを平らげて、 穴場のカフェに移動してつまらないことを喋り倒した。
今日から、僕について人生の棚卸しをしようと思った。
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最初の記憶は2歳頃のことだ。 当時、両親と僕と妹はアパートの2階に住んでいた。 ある日、多分両親が目を話した隙に表にでて、 アパートの階段を転げ落ちた。 何が起きたのか、幼い心ではわからず、 コンクリートの上でただ泣いていた。 その泣いていた姿が、何故か写真に残ってる。
あとは妹が保育ベッドの上で寝ているところと、 上からぶら下っていた、あの不思議なキラキラとしたものは その場で撮影された写真のように、覚えている。
その後、両親は家を買って引越しをした。 まだ歩行器に乗っていた僕は、畳のある部屋でよく転んだ。 そのたび、父親に抱えられていた覚えがある。 父親のやるグライダーが好きで、なんどもせがんでいた。 やがて妹も歩き出すようになったが、 目の病気で母はよく家を空けることが多くなった。 僕は良く分からないままついて行き、パックのジュースを 買ってもらって良く飲んでいた。
庭には小さいながらの庭園のようなものがあって、 季節になると大きなカエルや、アゲハチョウの幼虫などが現れた。 狭い縁側で日向ぼっこをしながら、よく絵を描いたりしていたのだと思う。
5歳になり、近くに歩いて通える幼稚園に通った。 紺の帽子のゴムは良く噛んで伸びてしまい、 冷えるのを防止するために白いタイツを掃かされるのは嫌だった。 その幼稚園は珍しく室内プールがあって、 わりと頻繁に水泳の授業があった。 ただ、着替えるのはいつも隣の講堂で、 そのとき初めて、自分の体の模様が人と違うことを知った。 それまでは、全ての子供はそういうものだと思い込んでいた。
幼稚園でのドッチボールは苦手で、ただ逃げるのだけはうまくて いつも一番最後まで残っていた。 ボールをキャッチすることは出来ないので、 最後はいつもうずくまってしまっていた。
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昨日の日記は、すまなかった。 悔しさと苛立ちからの宛て付けだった。
何度も言うようだけど、君は、君は自分が思っているよりも ずっといい女だ。卑下する事なんか全く無い。 今でも僕が君を幸せにできたらと思ってる。 出来るなら今すぐ行って抱きしめたいとも思うような馬鹿だ。
でも、そんな馬鹿がこの世にいるんだということを、許して欲しい。
今朝、何度目かの別れ話をした。 愛情はあるが、今の状態の馴れ合いを続けても 生活を続けるのは出来ないし、幸せにはなれないだろう、と話す。 論点は合っている。相手もそう思っている。 親元のところへ言って、またちゃんと話をすべきだ、とも。 ただ、あとはお互い無言のまま話し合いにならなかった。 そのあとグダグダになって、セックスした。 全然良くなかった。
その後頭を冷やそう、ということでなぜか漫画喫茶へ行く。 少し前の、記憶を消すことのできる医者の話を読む。 君との想い出を消したいと思うだろうか、と考えて、 どうだろうか、とそのときは思った。
帰宅してカップラーメンを食べ今に至る。
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呆れる、というより幻滅。 それでも、それでも嫌いにはなれん。
忘れられん。一生忘れられん。
連休の谷間だというのに、 電車の混み具合は今日も相変わらずだった。 仕事は、仕事に使うOSの再インストールというだけで、 これ、というほどでもなかった。
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朝飯代わりに買ったパンが不味くてビックリした。 ちゃんと試食をして販売会議にかけているのだろうか?
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大学生の頃、そのパンを作っている工場でバイトをしたことがあった。
・肉まんの生地を練る機械に生地を入れる仕事 ・肉まんに延々と焼印を入れる仕事 ・桜餅の葉っぱをベルトコンベアに延々と並べる仕事 ・バイトをしている彼らに消毒するアルコールを吹き付ける仕事
こんな仕事をする人もいるのだ。
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今の物が豊かな生活は、誰かが頑張っている証。 不味いパンも残さず食べる。
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なんでこうも、忘れられないのか。
言えた義理じゃないけれども、 馬鹿か、と思う。
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昨日の訳の分からない気分を引き摺って、 無理やり会社へ行った。 ゴールデンウィークだというのに、 まるで何も変わらない。 電車も普通に混んでいた。
朝っぱらから打ち合わせだったが、 薬を飲んでいたので度々意識を失った。 午後を回ってようやく仕事らしい仕事になる。
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ゴールデンウィークの予定は何もない。 ちょっと仕事を頼まれているので、 それを消化しなくてはいけないが。
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なんだか悲しくなってきた。
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それでも未だに好きだし、愛している。 馬鹿か、とまた思う。
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