403 Forbidden

2004年03月31日(水) ケーキ

今日で派遣先から撤退となった。
当日持って帰る荷物が多くならないように
数日前から少しずつ減らしていたのだが、
結局なんだかんだと鞄は一杯となった。

やはり、あの職場は合わなかったのだろう。
会社を出ると空は青く、とてつもなく広がっているように見えた。
気分も清々しい。

そんな中で、なぜかマクドナルドに入り、
煙草を吸いながら太宰治の「人間失格」を読む。
かなり大丈夫か?と自分でも思ったりする。


帰りの電車の中で、
あの匂いを嗅いだような気がした。
ちょっとだけ嬉しくなって、ショートケーキを買って帰ってきた。


どのケーキが好き?と聞かれたとき、
君の焼いたチーズケーキが一番だよと言っておけばよかったなあ、
と今更になって考えていたり。
明日名刺送ります。



2004年03月30日(火)

今日は自分の送別会だった。

自分が主役になる飲み会など殆ど経験したことがないので
不思議な感じだったが、特に混み入った話もせず、
只の普通の飲み会だった。

まあ、アルコールが全く駄目なので、
お金を払わなくていいのは助かるけれど。

話が前後するが、東京に出勤するのも今日明日、
それも明日はそれほど余裕も無いということで、
最後の記念にと昼休みに日比谷公園に出た。
東京の桜は気が早いのか、満開のものもちらほら。
傍らではチューリップも咲いていて、
何も目的のない散歩だったが、満更でもなかった。

昼のうちに散歩しておいて良かった。
東京は夜から嵐のような雨と風で、
いま咲いている桜は耐え切れないだろうから。

---

そんな天気の中、ツタヤで借りていたCDを返し忘れていて
急いで返しに行く。
会社帰りは折りたたみの傘だったのでずぶ濡れだったが、
家に一旦帰れば大きな傘がある。
この前買ったばかりだが、早速役に立ったようだ。
でも、本当はこの季節の雨はそれほど嫌いでは無い。
明確な理由は無いんだけれど。

---

ツタヤからの帰りがけに携帯が鳴った。
以前日記にも書いた、今度九月に結婚する友人が
二次会の幹事をして欲しいという。
こちらの事情は少し話していたので、どうなるかわからないよ、と言うと
笑えないよ、と電話の向こうで笑っていた。

---

今日の雨は全てを洗い流すように、木々を、草を、
人を、車を、道を、ビルや家までも平等に濡らした。

僕ら人間にとって唯一といえる平等は死ぬことだと思う。
例外はない。それが救い。

自分が死ぬことは、まだ想像がつかないけれど、
いつか降る雨に備えるように、
出来ることを出来る限り、やっていきたい。
なんとなく聞きたかったことを書いてくれてありがとう。送るのは良いのだけど、今度は何を裏に書いたらいい?(笑)



2004年03月29日(月)

朝、なぜか滅茶苦茶早く起きてしまう。
今週末、実はあれからなんだか喉の調子が悪い。
風邪をひいたのか?とも考えたのだが、体の調子は良いし、
頭はすっきりしている。
せっかくなので、かなり早めに家を出てずっとおざなりになっていた
大学への受講料の納入をしてくる。
通勤電車で目覚ましが鳴り、少し気まずい思いもする。

そんな訳で1時間遅れで会社へ。
事前に連絡していたので特に問題は無し。
だが昼頃になって少し調子が悪くなってきて、
これは本格的にまずい、と思い昼寝をする。
おかげでそれ以降は大分持ち直した。

今日は行き帰りにMDウォークマンを聞いていたのだが、
急に調子が悪くなった。
リモコンを操作すると動き出そうとはするのだが、
根性が無くなってしまったかのように沈黙。
あーソニータイマーだな、とガックリ。

近い将来のために貯蓄することに決めているので、
最近消費を控えているのにこの有様。
それでも電化製品が好きなのは、男はいつまでたっても
男の子だからだろう。

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そういえば小学生の頃、数百円の貯金をしてボートの模型を買ったことがある。

だが、買った次の日、勢い勇んで学校から帰ってきたら、
たまたま休みだった父が部品を全て切り取ってしまっていた。
しかも、ここが特に印象的なのだが、部品の切り取り方を間違えていた。
あの時、幼い僕はショックでわんわんと泣いてしまった。
ばつが悪そうに父は、ポケットマネーでもっといい模型を
買って来い、と言ったのを覚えている。

そのころの父の年齢に近付いてきて、そのときの父の気持ちが
なんとなく、解るようになった。
やっぱりここに何か書かないと落ち着かないね。風邪というより乾燥で喉がやられたって感じ。まあ、これもあの(略



2004年03月28日(日) スイッチ

朝からおかしな夢を見て、酷く疲れてしまった。
芝居を見ている夢なのだが、途中から映画なのか現実なのか分からない上、
最終的にはその役に自分がなっているというもの。

起きてすぐ、その内容を書き出してはみたのだが、
今見てみるとかなり意味不明。
でも何かに使えるかと、そのまま保存しておいた。
実はそういうはちゃめちゃな文章がパソコンに結構溜まっている。

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昼から外出した。
今日の空は青く、突き抜けるようだった。
駅までの道のりの途中で咲いていた梅の花は落ちてしまっていたが、
そろそろ桜がちらほら咲くようになってきた。

子供の頃はこれほど桜に興味が無かったように思う。

子供のころの好きな花はつつじだった。
学校からの帰り道、母親の勤め先へ行く道、
徒歩で、あるいは自転車で何度も通った道の脇に
春から夏に掛けてつつじが咲いていて、
よく友達と花を摘み、その根元にある蜜を吸っていた。

つつじの次はチューリップ。
小学校で義務的に育てていたが、
今思うと女性が両手で何かを隠しているような
開く寸前の蕾にセクシーを感じていた。

その次は朝顔。梅雨に濡れる花が脳裏に刷り込まれている。
そういえば、球根を水に浸して育てる花は何て言っていただろうか?
よく母親が買って育てていたのを覚えている。

暖かくなるにつれて桜は狂ったように満開となり、
狂気のエネルギーが底を着くと、
スイッチを入れたように季節が変わる。

スイッチを入れたように、明日からも働かねば。
僕の蕾はまだまだ栄養不足なのだから。
宿題お疲れ様でした。俺も確認したいよ。



2004年03月27日(土) 未来

朝起きる→医者→オークション品の引渡し→薬局
→家→医者→英会話→東急ハンズ→コーヒーショップ
→ギターレッスン→家

ギターレッスンは今日で最後だった。
スピッツのスターゲイザーと、
なぜかクィーンのいま流行りの曲をやって終了となった。
家で弾くことは辞めないようにしたい。

英会話も来週で終わりになるらしい。
最後のレッスンも曜日を変える予定なので、
例の女友達とはもう会わないだろう。
ホワイトデーのお返しはできそうに無いが、
一度飯をおごってるのでそれで許して欲しいと思う。

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宿題メモ
1. 金閣寺に金箔を貼った理由
足利三代将軍の義満が見得で貼った。
2. 銀閣寺に銀箔が貼られていない理由
足利八代将軍の義政が造園したのだが、その時は銀閣寺とは呼んでなかった。
大衆が(通称)金閣寺と呼ばれているものに対比して呼んでるだけ。
(つまり洒落)
3. 英語で苔とは
(a) moss モスグリーンは苔の緑ってことだ。

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薄っぺらい紙に書いた約束は、どれくらいの厚みを持つのだろう?
いつかは意味を無くしてしまうのに、どうしてこんなに嬉しいんだろう?

全ての判断が正しくできるように。
いつも前を向いていられるように。

ここが出発地点だね。
いろいろなことが大きく変わっていくけれど、
その一方で根本的なものは揺るがない。
心残りの殆どは昨日やり尽くしたから。
伝え残したことなど、何一つないから。

ちょっと未来へいってくるよ。
一歩一歩、今を踏みしめながら。
もしかしてそっちの宿題忘れてる?



2004年03月26日(金) 関係

会った瞬間は、どこか無愛想で。
別れる瞬間は、どこか不器用で。

その間の時間は夢心地。
季節の変化を追いながら、
或いは寒さを避けながら、
喉を潤し、空腹を満たし、
欲望に身を委ね、
僕らは短い時間を暮らした。

別れた後も、僕と君の関係をずっと考えていた。
そしていつのまにか眠ってしまっていた。
目が覚めて、隣に君が居ないのがわかると、
当たり前だと解っていながら淋しかった。

僕がそう思うように君がそう思っていれば、
僕は満足できる。
そういう関係があれば。



2004年03月24日(水) 明日

毎日、明日が待ち遠しいのだとしたら、
その毎日が続くのだとすれば、
それは素晴らしい未来になるのだろう。

とりあえずは、素晴らしい明日のために。



2004年03月22日(月) 生まれ変わる

今日も寒かった上に雨も降っていて気分はイマイチ。

今までの資料を整理したり、
ファイルをまとめてCDに焼いたりするくらいで
今日も仕事らしい仕事もしてないのだが、
来週の火曜の送別会をして貰えるらしい。
あんまり飲みに行く習慣の無い職場だったので、
最後くらいはきっちり付き合っていこうと思う。

仕事帰りに、有楽町まで歩いて
無印と最近できたコメ兵に行ってきた。
コメ兵は対象者に僕は入ってないようで
かなり場違いな雰囲気の中、結局巡回しただけに留まる。
無印で目的のものを幾つか買って、
雨の中ふらふらとしながら帰ってきた。

帰り道、生まれ変わったら、なんてつまらないことを考える。
人間が生きていることそのものの罪は、
地球上で唯一食物連鎖から外れていることだろうか。
世界中の罪を全て背負えるわけじゃないのだけれど、
僕が次に生まれ変わるときは、
罰としてプランクトンにでもしてほしい。

だけど、死ぬまで懸命に生きる。生きてやる。

桜が雨に濡れていた。
木曜には晴れるようだから、もう少し頑張れよ。
相性診断気になるぜw



2004年03月21日(日)

恋愛成績表がどうも世間で流行っているようなのでやってみた。
こちら

当たってるような、当たってないような。
心当たりがある部分もあるのでちょっとイタイ。

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昨日今日は寒くて、家にいるだけだとあまり実感が湧かないのだが、
それでも日中の太陽を浴びていると春が近付いていることを感じる。
だが世間の雰囲気とは裏腹に、感情がざわついている。
桜が咲く頃にはいい思い出があまりないと、前に書いただろうか。

だが、桜には罪は無い。
お酒が全く駄目なので、花見に特別な思い入れはないのだが、
満開の桜が咲く頃に一人で散歩をしてみるのもいいかもしれないな、と思う。

遠くに思いを馳せ、悔恨に暮れながら。
視界一面の桜にあえて狂ってみようか。

そういえば一昨年の今ごろ、
飲めないビール片手に日比谷公園を一人うろうろしてたのを思い出した。
あれは大人としてかなりみっともないから、もう止めておこう。
あー結構当たってる気がするw



2004年03月20日(土) 立つ

1年以上前に仕事で世話になった人からメールが届いた。

彼は、当時着任したばかりで慣れない職場に戸惑っていた僕に
まめに声を掛けてくれた人で、
食べ物の中で唯一苦手だった納豆を
毎日僕の目の前で美味しそうに食べるという手法で
克服させた人物である。

彼とはコンパにへも行ったことがある。
正確に言うと、彼が彼女と別れたというので
めったに自分からは動かない僕が進んで知り合いの女の子との
コンパをセッティングしたのだ。
まあ、結局は適当にカラオケで盛り上がって
それっきりになってしまったのだが。

だが、僕の次の職場が地理的に大きく離れてしまい、
また仕事の内容も全く関係ない部署に異動してしまったため、
それから音信は途絶えてしまっていた。
しかし、そのメールの内容からすると
4月からの仕事でまた何度か会うことになりそうだ。

今度は、雇う・雇われるの関係になるのだが。

---

4月からの仕事は3年ぶりに本社に戻る。
だがそれ故、転職の話も少し悩んでいる。
その仕事では少し責任が重い立場になることが決定しているので、
暫くは身動きが取れそうにないのがその理由。
そして残念だが、毎日定時で帰れる生活にもピリオドを打つことにもなるようだ。

でもそれは自分の価値が上がっていることの現れだと前向きに捉えている。
確かに年齢的にも仕事的にも、転職するタイミングであるには違いないのだけれど。

ちょっと前までは、
生活ができるわずかばかりの収入があれば
あとはぬるま湯のようでも構わないかもしれないな、と考えていた。
昇進していく同僚に多少の僻みを感じつつも、
自分に言い訳をしている節があった。

ここで、孔子の言った「三十にして立つ」を思い出して
ネットで検索してみたら面白いものを見つけた。
糸井重里が「30歳の誕生日をどう過ごしたかが、その人の一生を表す」と
何かの雑誌で書いていたそうだ。

もちろん、僕は苦笑したわけだが。
今日は少し夜更かし。っていつもか。
---

いかりや長介さんが亡くなったとテレビで速報が流れた。
見ていた番組でタイミング良く「いい湯だな」が流れた。
儚い。合掌。
うん、心配してくれてありがとうね。



2004年03月19日(金) 理由

君の答えに僕は救われる。
それが僕が想う理由。

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映画のCMで、玄関に靴が並ぶ光景を見た。
その一シーンで、その映画に惹きつけられた。
人と人との繋がりを表す、様々な種類の靴。

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今日は休みを取った。
昼過ぎまで寝て、起きたらパスタを茹でて食べた。
風呂に入り、
曲を作っていたときのままの部屋を整理し始めた。

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整理しはじめて、いらないものをネットオークションに出し始めた。
結構な量があるので写真をとるだけでも大変。
10個ほど出したところで、日記を書き途中なのを思い出して
また書いているところである。

オークションに出しているものは主に音楽関連。
一つ一つに青春が詰まっているのだが、
もう自分には要らないものになってしまった。
使われないのならば、使ってくれる人に渡ってくれるほうがいい。

こんなものに何万も掛けていたのだと思う事もあるのだけれど、
それは今も同じだ。
そうして払った代償は、二度と手に入らないものになる。

思い出という名の、代え難いものへ。



2004年03月18日(木) シーソー

昨日なんの仕事をしていたのかと言えば、
この前作曲を頼まれた友達から、
その曲を長くしてくれ、という依頼があったからだ。
それも実質2日しか余裕が無い。

また久しぶりに編曲をすることになるとは思わず、
頭が切り替わるのに時間が掛かった。
結局締め切りギリギリにメールで送ってはみたものの、
かなりのやっつけ仕事で正直イマイチ。

今日は今日で、寝不足の上に薬を飲んだ所為で
午前中からウトウトしていた。
薬が切れたら切れたで、溜め込んだ言葉を吐き出したい衝動に駆られ、
午後はずっといろいろ考えていた。

一度言葉に出してしまえば楽になるのだろうけれども、
自分がただ楽になるためだけに言葉にするわけにはいかない。
言葉は一度表に出れば言霊として意思を持つのだから。
そしてそれを発する場所や相手もよく考えなければいけないのだろう。

でも、伝えなければならない。
たとえ、この微妙な感情を正確に伝達できる方法があったとしても、
僕は言葉に乗せて伝えなければならない。
---
僕は君のことが好きで、それは今も少しも変わらない。
でも、それを現実にするのは無理だと決断した。
その決断について、僕は後悔はしていない。
いや、本当は後悔しているのだけれど、
後悔することを後悔していないと言うべきかもしれない。

いま考えていることは、このまま現実に流されて
この想いが変わっていってしまうのではないかという恐れ、
それとは逆に僕がこのままでは君も進むことができないのではないか、という
シーソーのような気持ちがあるということ。

これをここに書くのは少し憚れたけれども、
「嘘をつかない」という約束のために。

そして、自分のために、ここに記すことにする。
同じことを、彼女に話すつもりだ。



2004年03月17日(水) 宿る

今日は朝から体調を崩してしまい、
昼頃には少し回復したものの、ある程度仕事がまとまったので
フレックスを活用して真っ直ぐ帰ってきた。

頼まれていたプライベートな仕事が今日までだった、というのもあるが
少し落ち着くまで手をつけないで置こうと思い、
その間に日記を書くことにした。

世間はもう春らしい。とても暖かくて眠気を誘う。
だが寝てはいけない。仕事をパっと終わらせて今日は体を休めよう。
健全な心は健全な体に宿るのだから。
溜め込んだ言葉、後で吐き出すことにするよ。



2004年03月16日(火) アイロン

明日はゴミの日。
ずっと捨てようと思っていた雑誌類は
何年も押入れに入っていたものだ。
中をチェックしだすと切りが無いので、
躊躇せずに一気に紐で括った。

それから、明日の準備をして一通り落ち着くと、
溜まっていた洗濯物のアイロンがけをした。
何枚ものシャツをアイロンがけするうちに、
ゆっくりと時間が流れていくのを感じる。

アイロンを掛けながら、テレビを見ていた。
今までは連続ドラマなど見なかったのだが、
一度うっかり見てしまって、それから気になって
毎週見るようにしている。
主演のクサナギ君の演技が微妙なのだが、
それが帰ってリアリティを感じる。
今日もちょっとウルウルするシーンがあった。

今日も特に大したことの無い一日。
仕事帰りに考えたことは、これで本当に次のステージに
ジャンプできるのかということ。
そういった漠然とした思いがストレスとなって、
体にアトピーとして現れるのだろう。

心の皺も取れるアイロンがあれば、
きっと火傷も怖くないのだろうと思う。
それは、自分ではなく、誰かが持っているはず。
おかえり



2004年03月15日(月) ジャンプ

渋滞の車の列で、僕らはよく話した。
それは高速の上だったり、国道の左側車線だったり。
相手も彼女だったり、友達だったり、親だったり。

僕がキイロ号と呼んでいた、日産のクーペ。

この前10万キロを超えたが、機関はますます順調。
だが、春が過ぎる頃に廃車にすることにしている。
車だけではなくて、習い事も全て一旦やめることにした。
理由はいろいろあるのだが、
今持っているものを全て一旦排除して
来るべき数年後の自分のために身軽にすることにしたのだ。

大学だけは、あと1年行くつもりだけれども。

ここで辞めるのは勿体無い、とそう言われて
今までの自分ならなかなか辞められかったのだろう。
でも決めているのだ。
貪欲に、脂肪を落として筋肉をつけるように。
いつか、大きくジャンプできるように。



2004年03月14日(日) 悔しい

日付が替わるころに大学の時の友人から電話が掛かってきた。
で、本当に久しぶりに話をした。
その彼の嫁さんに子供が出来たのだが、
子宮に腫瘍があって騙し騙し妊娠を継続しているのだそうだ。
明るく語ってはいたのだが、その負担は相当なものだろう。
僕の周りの人は、どうしてかちょっとした病気の人が多い。

こっちはこっちで大変だよと慰め半分で
自分の状況とか、思っていることとかを話すと、
「あいかわらずやねえ」と言われる。
自分としては、大学を出てからもう何年も経っているので
考えや立場、方向性なんかも大きく変わっているように思っていたのだが、
そんなことを言われてなんだか悔しい。

だが、昔から彼は見抜く目を持っているのだ。
だから何も言えなくなる。
「まあ、どんな形でもさ、幸せになれればいいねぇ」と
呑気に言ってのける彼を本当は少し尊敬している。

彼と共通の友人に以前に書いた大阪出身の友人がいて、
また再会できることも楽しみにしていた。
ケーキ屋でバイトをしている女の子に恋をした彼に付き添って、
意味も無く何度もケーキを買いに行ったことを思い出す。

今出来ることを、真剣に行っていく。
幸せから遠回りしていても、ベクトルがそちらに向いていれば大丈夫。
そんなことを確認して、電話を切った。



2004年03月13日(土) テリトリー

起きると12時。ヤバイ。

枕元に時間を確認するものが無く、
パソコンを起動して初めて気が付いた。
病院に予約を入れている時間だ。

身支度もそこそこに家を出る。
3週間ぶりに行った病院は満員だった。
軽くカウンセリングを受けて、薬を貰って帰る。

ボーとしながら過ごすと5時。ヤバイ。

ギターのレッスンの前に買い物を済まさなければならない。
靴下、シャツ、下着を買って、それから予約していた
PDAを受け取って教室へ向かう。
3月一杯で辞めることを告げてあったので、
先生が気にしてくれていた。
久しぶりにギターを弾いたが、指が結構思い通りに動く。
「天国への階段」は構成がかなり難しいが、
辞めても練習は続けてみたい曲になる。

それから荻窪の友人夫婦の家に用事があって電車に乗る。
部屋には奥さんしかいなかったが、暫くするとスノボへ行っていた
旦那が帰ってきて軽く話す。

計らずとも多くのことが変わっていくことを感じる。
季節が変わったからではない。
自分が変わっていっているからだ。

友達付き合いも変わってきた。
前述の友人夫婦とも、前までは旦那とただの知り合い程度だったのだが、
何かと話すうちに旦那よりも奥さんと話が合うことがわかってきた。
駅までの帰り道で奥さんと、こういう形の夫婦、
こういう形の行き方があるのだと言うことを話す。

テリトリーが広がってきている。
そして見えないものが見えてきた。
少し前までは思いもしなかったことだ。

モノクロがカラーに変わったように。
アナログがデジタルに換わったように。

繰り返しが、変化であるように。



2004年03月12日(金) 映画

仕事が終わった後、一人で映画「イノセンス」を見に行った。
いまレンタルしている攻殻機動隊の続編とも言える作品なのだが、
ざっくり言えば、アニメーション映画である。

日比谷から銀座に掛けては映画館が多いので
その気になれば毎日でも行けるのだが、
東京に勤めるようになってから映画に行ったのは初めてだ。
一応学生なので学割を使い、その分中でポップコーンを買ってみる。
客席は、金曜の夜に映画を見る人は少ないのだろう、
2割ぐらいの入りといった感じ。

内容は、というとあまりに哲学的で、
というか殆どの台詞が、聖書や詩人からの引用なので
台詞の一つ一つをメモしなければいけないような感じだ。
覚悟してなければ誰が誰だかも分からないままというのが厳しい。
せめて続編であることをちゃんと宣伝しないと初めてみる人は辛いと思う。
それを除けば、美しい映像が羅列され、
人が人としての存在を問われるといったテーマが展開されて
楽しめたと思う。

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実は、イノセンスよりも心に残ってしまったのが
ティム・バートンの最新作「ビックフィッシュ」の予告編。
「いい人生だったね」のナレーションがあまりにも良くて
不覚にも左眼から涙がこぼれた。

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自宅の最寄駅にいつもは焼きたてパンの移動販売が来ていて、
冬の間はパッとしない兄ちゃんがずっと売り子として来ていたのだが
今日は彼の姿を見なかった。
前の部屋の最寄駅ではタコヤキの屋台が出ていて時々買っていたが、
さすがに夜にパンを買おうとは思わない。
もっと売り方があるだろうになあ、と思ったり。

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次はずっと気になってる「ホテル・ビーナス」を見に行かねば。
うっかりLOVE PSYCHEDELICOのCD買ってしまいそうだし。
焼ぞば(笑)...直してるし...(笑)



2004年03月11日(木) 脈絡もなく

仕事でそちらへ行く用事があるので、
久しぶりに会おうかと電話したのだが、
彼女はその日は沖縄へ行くので都合が悪いという。
そうか残念と言ってはみたものの、なんだか気になって
彼女の家の近くまで行ってみた。
住所を便りに歩いていくと、
そこは古い一軒家が立ち並ぶ閑静な住宅街。
細い裏道の奥に卓球場のような感じの定食屋があり、
その二階で生活しているようだ。

都合が悪いと言われていたし、そのまま帰ろうかと
線路沿いまで戻るとなぜか彼女がボディーガードと一緒にいた。
妙に声を掛けづらくて気づかれないように後ろへ廻ったのだが
あっさり見つかってしまう。
が、急いでるからごめんね、と言って小さなスーツケースを
片手に彼女は足早に踏み切りを渡って去っていった。

そのあと、定食屋へ戻って出発までの僅かな時間を使って、
彼女と多分レバニラなんかを食べて話し、
食事の後は彼女の部屋から窓を開けて風景を見た。

次に彼女の友達と言う女性がやってきて、彼女はいなくなった。
僕はしかたがないのでその友達と一緒に過ごすのだが、
何を話しても非常に扱いづらい。
路面電車の駅のようなところでさんざん立ち話したあと、
トロッコに乗って東へ向かった。
途中で大きなシールがはがれそうになって
必死にそれを押さえていると、彼女の友達は彼女になり、
僕は押さえながら苦笑いをした。


そこで目が覚めた。脈絡のなさすぎる夢。
最初の彼女が君で、その友人はなぜか柴田理恵だった。
昨日の君の日記を見てきっと嫉妬心が夢となって出てきたのだろうと
嫌な自己分析をする。

で、夢を見た後、そうだ日記に書こう、と思って忘却間近の夢の内容を
必死に脳裏に焼き付けておいたのがこれだ。

急いで支度をして表に出たら驚くほど暖かい。
春はもうそこまで来ているようだ。
いい天気だが、この春は転機も感じる。
それは君も同じなんだろう。
ただ、それは何かに追われてなったのではなく、
変わる必然があったのだと思う。

駅までの道のりの途中で桜が花を咲かせ始めていた。

---

といつもはこのあたりで日記を書き終えるのだが、
なんとなく今日の出来事を。

英会話に行ってきて、例の女友達と一緒だったのだが、
レッスンが終わってホワイトデー3倍返しの話をしていると
スタッフに呼び出される。
本当は4月いっぱいで英会話も辞めるつもりだったのだが、
必死の引き止め工作を食らった。
仕事とはいえ、ちょっと引くほど一生懸命なその女性スタッフは
よくある宗教の勧誘のようだ。すこぶる大人の対応をして、
微笑みを絶やさずに回答を保留にしてやった。

帰りに限定復活した牛丼を、策略にまんまと乗らされて食べて帰った。
家について、ずっと気になっていた水漏れのする水道を修理しようとしたが
特別な構造らしく全く手が出ずに終わった。

なんのことは無い一日。でも二度と戻らない一日。
それを伝えるために、日記を書きつづける。
そんなのはつまらないかな。



2004年03月10日(水) 転職

毎週水曜はリフレッシュデーとして早く帰れる。
組合が残業時間を抑制するためなのだが、
所属会社の違いから、僕はいつも他の人より30分余計に
会社にいなくてはいけない。

その30分は上司と仕事での議論に費やした。
納得いかないことはとことん議論して、まあ、大体はこちらが折れるのだが
議論できるだけでも職場環境としてはいい方なんだろう。
議論も大方終盤に近付き、明日からやることを確認すると、
別の上司が打ち合わせを終えてやってきた。

人が足らないので良い人材を探していると言う。
いい人材がうちの会社にいたら外には出しませんよ、
と軽い気持ちで返すと君はどうなの?と言われる。
給料上がるならいいですよ、と半ば冗談で返すと、
向こうは本気で条件を出してきた。

前に書いたかもしれないが、正直言うとそろそろ自分の技術者としての
限界を感じている。
普通の理系の人間が技術で喰っていけるのは10年、
あとはマネジメントだと入社の時から考えていたのだが、
最近それを特に意識するようになった。
危機感を感じていろいろと手を出してはいるんですけど、と言うと、
君ならまじめに考えるよ、と言って貰えた。

正直今は身の回りのことで精一杯なので難しいとは思う。
ただ、年棒制だとか上場企業だとか仕事の内容だとかは
条件としてはかなりいい。
30歳が良い転職の最後のチャンスと言われているから、
帰りの電車の中で本気で悩んでしまった。
悩んでたおかげで夕飯を食い損ねて、家に唯一あった卵を茹でて食べている有様。
本当(笑)
生まれてから死ぬまで、人には何回チャンスが来るのだろう。
問題は、そのとき自分に受け入れる体制が出来ているか、ということだ。
このチャンスを逃したら次はいつになるのか、
そんなことを考えながら今この文章を書いている。



2004年03月09日(火) 芝生

お気に入りの被写体が見つからず、
平日の日比谷公園へと向かった。
朝の寒さは筆舌に尽くしがたかったが、
それでも私の芸術魂を挫くことはできなかったようだ。

昼休みの公園では、サラリーマンやOLが思い思いに過ごしていた。
春に向けてだろうか、芝生が期限付きで開放されていたので、
愛用の一眼レフを片手に広く高い空の下を進んでいった。

芝生の真ん中で、不釣合いな黒いコートを着た青年が立っていた。
彼はゆっくりとコートを脱ぐと、芝生が着かないようにだろうか、
裏返しにして傍らに放り、ゆっくりと座った。
そして片手に持っていた本を広げた。

ああ小説でも読むのか、と思って一度は目を逸らしたのだが、
彼がゆっくりと水色のカッターを取り出したとき、
えっ、と驚いて彼から目が離せなくなった。
しかし、彼の動きは緩慢だが停止することはなく、
本の裏表紙から取り出した手紙をカッターで横に開き、
中の手紙を静かに広げた。

私はそのままじっと彼を観察していた。
彼は手紙を何度も見返して、そっと眼鏡を外して天を仰いだ。
整った鼻筋に光るものが見えたような気がした。
彼は片手に持っていたコーヒーを啜りながら、
丁寧に何度も、何度も、手紙を読み返していた。

惹きつけられるように、私は彼に近付いていた。
彼はコーヒーを芝生の上に丁寧に置いてから、
少し話をしてくれた。

手紙は、大切な人から貰ったのだと言う。
中に詰まっている言葉は、彼女そのものだったし、
僕そのものでもあったと彼は言った。
私は、察してあまり深くは聞かなかった。
初対面の私には彼の言っている意味を全て理解することはできなかったが、
彼がいま感じている想いの一欠けがレンズに写れば良いと思った。

彼が最後に、遺伝子の話をしてくれた。
こうやって私と彼が話をするだけでも、言葉の遺伝子は伝わっていくのだと言う。
本当はちゃんと遺伝子を残したかったんですけどね、と少し笑いながら、
彼は体に付いた芝を払って立ち上がると、ありがとうございました、と言って
コーヒーのカップを捨ててオフィス街へと帰っていった。

彼の想いが少しでも伝わるように、私は願って止まない。
前に遺伝子の話を書いたとき、本当は君と同じことを考えていたよ。去年会った時からずっとそう想っていた。一つだけ分からないことがあるんだけど、あの切手には意味が込められているのかい?

深読みしすぎか。



2004年03月08日(月) スーツ

昨日借りたビデオ(正確にはDVD)の2本目の、
攻殻機動隊を夜寝る前に見ていたらやはり朝が起きられず。
本当は定期の路線で行くと乗り換え無しで楽なのだが、
時間を金で買う感覚でより早く着く路線に乗り換えたので
みっともないほどの遅刻は免れた。

行きの電車はフレックス通勤のせいか学生も会社員も少ない。
だが帰りの電車はスーツ姿の会社員だらけだ。
今日も、そうだった。

ここのところもう随分スーツを着ていない。

いま行っている仕事先が客先ということで、
最初はスーツか、或いはそこそこまともな格好をして通っていたのだが、
最近は外に出ての打ち合わせもなくなったので、
楽な格好で行くことにしている。
今日もチノパンに長袖のシャツ、緑色のニットという選択。
30歳の中堅エンジニアなんてそんなものだ。

初めてスーツを作ったのは18歳の時。
大学の入学式にと買ったスーツはそのあと暫くは
何度か遊びで着てたものの、それっきりになってしまった。
肩パットが少し余っていたのを思い出す。

そこそこのスーツが2万円で買える時代。
着なくなったスーツは、暫くはタンスの肥やしとなって
結局は燃えるゴミになってしまう。
服を捨てるというのは勇気がいるのだけれど
捨てるという行為自体が、生きる上で
大事な行為だということを最近再認識した。

そういえば、昨日人から貰ったビデオを捨てた。
僕にとっては革命的なことだった。
手紙、届きました。まだ開封せずに眺めています。



2004年03月07日(日) 休日

例に漏れず、今日という休日もあまり有効には過ごせなかった。

何も食べず、どこにも行かないというのはあまりにも不健康なので
駅までとりあえず出ることにした。
コンビニで肉まんを買い、もごもごと行儀悪く歩く。
途中の畑にある梅の木に花がついていて綺麗だった。

結局、勢いでカメラ量販店で電子手帳を予約した。
結構値が張るものなのだが、もう勢いで。
つまらない休日を振り払うべく、近くのTSUTAYAでビデオを借りてみる。
ずっと見なければ、と思っていた七人の侍は借りられていたので
ちゃんと見直そうと思ってたゴッドファーザーに決めた。

それから、何か本格的に食べるために駅の周りを行ったり来たりしたが、
同じ場所をぐるぐると廻るだけで決められず、
コンビニに戻ってパスタとスナックを買って帰る。

帰ったら何故か炬燵がつかない。
電源があやしいのだが、3月にもなって炬燵もないだろうと
そのままにしてビデオに没頭することにした。
ゴッドファーザーは、映画というよりも絵画を見ている感覚に近い。
その裏にある人間模様を思いながら一つ一つの出来事を繋いで
時間というラインに乗せて見る絵画。
アルパチーノが特に良くて、台詞を真似てみたりして。
途中だるいくなって早送りしながら見たのは内緒だけど。
借りてきたビデオはあと2本。明日時間があれば見ようと思う。

それから何度も何度も同じホームページを見て廻って
煙草も一箱は消費して、今に至る。

待っていた友達からの電話は掛かってこないし、そんなもんだ。

いつも休日の終わりは気分が落ち込む。
何もしなかったな、とか、仕事面倒くさい、とか。
当たり前と言えば当たり前だが、
それは自分の考え方一つだとは分かっている。

あと一本だけ、煙草を吸って、
あと一杯だけ、コーヒーを飲んで、
眠ることにしよう。
手紙、ありがとう。落ち着いて読むことにします。



2004年03月06日(土) コーヒー

「この歳になっても、わかることがある。」

北へと向かう列車の中で、母はそう話した。
僕はこの2ヶ月のことを詫びながら、
どういう風に自分が考え、変わっていったのかを話しているときだ。

父は何も言わずに寝ていた。多分寝た振りをしていたのだと思う。

一日掛けて、両親と行動を共にしたのは本当に久しぶりかもしれない。
下手をすれば1年くらいは平気で連絡をしないほど、
良く言えば自立した、悪く言えば家族に無関心な育てられ方をしていたので、
ほんの少しの時間とはいえ、親と自分とで考えのやりとりをしたというのが、
少し嬉しかった。

帰りに僕の部屋に寄って、自分の生活を晒してから車で近くの駅まで送った。
土ぼこりに通り雨の跡が残った車、しかもかなり煙草臭かったので
親とはいえ、なんだか申し訳なかった。
どんよりした曇り空の下、ラジオのかかった閉塞した空間のなかで、
僕達は他愛の無い話をしたり、黙ったりを繰り返した。
そして、駅の入り口でありがとうと言って別れた。

お酒を全く飲めない我が家は、凄い量のコーヒーを飲む。
帰ってきてからインスタントコーヒーを淹れて口をつけると、
それが家族の味だった。

今日という一日は、また素晴らしかったのだと思う。
明日は何も予定が無いので、少しゆっくりしよう。



2004年03月05日(金) 反省

スガシカオの「310」で思い出す、と以前に書いた
友達の彼女と会ってきた。
向こうは僕の出ていた芝居を殆ど知っていて、
僕は彼女のことは何も知らなかったけれど、
ほんの数時間は貴重なものだった。

ゆったりした川の流れにある強さ。
その上にたゆたう花びらの儚さ。
頑固な僕の意見を素晴らしいリターンで返してきて、
直球勝負を挑むには分が悪い。
そんな印象の彼女。

とても失礼なことを書いた。
彼女は決して中くらいなどではない。
彼が彼女を選んだ理由がよく分かった。

果てしない空のこちら側で。オフィス街の隅で。
自らを省みながら終電に乗った。



2004年03月04日(木) 繋がる

僕らが住むこの世界はどこまで行っても僕らの世界。

僕の知らないところで、
誰かが何かを見て、
誰かが何かを聞き、
誰かが何かを話し、
誰かが何かを作り、
誰かが何かを育て、
誰かが何かを殺し、
誰かが何かを食べ、
誰かが何かを捨て、

僕はその少しずつを教授し、教授され、
僕はその少しずつを享受し、享受され、

君はその一部。掛け替えの無い一部。

君の知らないところで、
僕は何かを見て、
僕は何かを聞き、
僕は何かを話し、
僕は何かを作り、
僕は何かを育て、
僕は何かを殺し、
僕は何かを食べ、
僕は何かを捨てる。

僕はその少しずつを教授して、
僕はその少しずつを享受する。

僕は君の一部。掛け替えの無い一部。

目に見えない糸は複雑に絡み合って、
どこかで君に繋がっている。
愛と勇気と混乱と怒りと悲しみを混ぜ合わせるために
僕は心に受け皿を作って、全ての糸を浸している。
やがて交じり合った名前の無い色の液体となって、
毛細管現象で全てのつながりへと渡っていく。

その先のどこかに君がいる。
だから明日が来ることも怖くないんだ。

だから、突き抜けるほどジャンプしろ!
お待ちしております。



2004年03月03日(水) 届く

昨日の午後、送ったと書かれていたものが届いた。
一つはなんだか分かっているんだけれど、
もう一つが「一部」なのでちょっとだけ怖い。

まだ開けてないうちに日記を書いてみようと思った。
パソコンの電源を上げる。一旦付けたテレビは消して、
部屋を静かにした。
煙草に火をつけて、ゆっくりと心を落ち着ける。

いま、開けます。
---

封を開けて、最初に目に入ったものを見て
「これ?」と本気で思った。
これずーと身に付けてたの?とか。

そしてカードを見て、少し泣いた。

それから中に入っていた封筒を見つけて、
中に入っている物を見てまた泣いた。

これを着けていた君が好きでした。
大事にします。
---

夜空の下、僕は君と同じことを考えているだろう。

そこに確信は、ある。

コーヒーを淹れるついでに溜まっていた洗物を片付けた。
do the dishes。
そういえば明日は英会話。時間をずらすのを忘れていた。
ちょっと気まずいことになるかもしれない。
日記のネタになるくらいのことなら良いのだが。

落ち着いて、もう一度カードの文字を読んだ。
僕が思ったままのことを書くとすれば、これ以上の言葉は要らないと思う。
カードに書いてあったことは伝わっていたよ。
でも僕の文が好きと言ってくれたのと同じように僕は君の文が好きで、
カードの文字だけでは足りない。
君が、届かない手紙にどんな文章を書いたのか知りたい。
関係ないが、今デジャブが走った。
この文を書いている自分を、以前に感じたことがある気がする。
変な話だが、手紙は届く気がするよ(笑)。



2004年03月02日(火) 手帳

昨日久しぶりに全然眠れなくて、三時過ぎまで起きていた。
それから風呂に入ったので、寝たのは多分四時近くなってるはず。
可能な限り時計を見ないようにして、眠りについた。
今朝起きて、なんだか楽しい夢を見ていたという記憶だけが残っていて
なんとなくウキウキしていたのだが、出勤準備をして外に出たとたん
あまりの寒さに気分も吹き飛んでしまった。

ずっと電子手帳を買おうかと思っている。
所謂PDAという小さなコンピューターだ。
あれなら電車に乗っているときでも、ちょっと外に出るときでも、
普通の手帳以上の情報をもっていられるし、
大事な日を忘れたりしなくもなるだろうから。
日記もいつでも書けるし。

でも、今日紙のほうの手帳を使い始めることにした。
欲しいと思っていたPDAは売り切れていたし、
買ったところで使うか不安だからだ。
最近買ったデジタルカメラもあれから全然使ってない。
それから、筆記用具を使う癖をつけるため。
ある資格を目指してみようと思うからだ。

薬を飲む前と飲んだ後で心の動きが全然違うことを
もう完全に意識してしまった。
今週末に医者に行っておかないとどうなることか。

届かない手紙の内容が、ちょこっとだけ気になるんだ。
鈍い僕には伝わってないよ。
気が変わったら、送ってくれないか?

まずい。タイトル忘れた。「手帳」で。



2004年03月01日(月) 遺伝子

相変わらずの仕事もちょっとだけ忙しくなってきた。
それも年度末に入ったからだろうか。

最近すっかり記憶力が衰えたな、と思う。
ちょっとまえのことも実にあやふやだ。
今日も言われた仕事をすっかり忘れていて、
最緊急の超特急でやり過ごしたりした。

今日連絡しようと思っていた人に連絡するのも忘れていた。
大学で一番仲が良かった同級生なのだが、
彼は大阪出身でコテコテの関西弁。
関東圏の地方大学に来てもそれを全く変えようとはしなかったので、
周りの友達も面白がってその言い回しを真似していたのを思い出す。

僕も、彼といるときはエセ関西弁を喋ったりしていた。
就職した後、会わなくなってからもう随分経つのだが、
今になって無意識にそれが出たりする。
そこには、少なくとも彼の影響が残っている。

10代のころ、僕はそれを言葉の遺伝子と呼んでいた。
そのことを当時付き合っていた彼女に話すと、
少しだけ感動してくれたことを思い出した。
言葉だけではない。考え方やちょっとした癖、仕草が人に写ると
僕はそこに遺伝子の存在を感じる。
実際に分子レベルでの遺伝子をやり取りしなくても
お互いがお互いを影響していくことで、
僕らは自分の中に人の存在を、
人の中に自分の存在を確実に残しているはずだ。

そうか、だから自分の存在があやふやなときは、
人に頼りたがるのかもしれない、と今思った。

それは、きっと寂しいという感情なんだろうな。
バッチコイ!


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