パンドラの箱
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2006年12月31日(日) |
今年一番良かったこと。 |
何にも代えられないアナタと出逢えたこと。
感情は個人的なもので、喜怒哀楽を持つのは、個々の勝手であるのは間違いない。
そう、勝手に傷ついて、勝手に悲しんで、勝手に怒っているだけなのだ。
そのことについて、責任を追求しようと言うのではない。
あなたがどう思おうと、私は確かにあなたを愛していたのだし、あなたを手に入れたいと願っていたのだし、あなたのありのままを受け入れていた。
それほどまでに愛した人を手放さなければならないほどの痛みが、 まるでなかった、とでも言いたいのだろうか。 別れの原因をすべて彼のせいにするつもりなのだろうか。 彼はきっかけに過ぎないのに。
想いが中途半端に終わる、それが別れというものなのじゃないのか。 そこに生じる痛みはそれぞれが昇華させなければならないもので、相手にそれを求めるのは、理不尽だ。
終わって尚、見守る、と言う想いは、余計なものなのかもしれない。
ならば。
私は窓を閉じよう。 もう、なにを想っても、それは届かないし、余計なことなのだ。
必要ないと。
ことさら念を押されたのだから。
ごめんなさい。
やはり最後の約束は無理なことだったのでしょう。
ねえ、ひとつになろうよ。
嫌なことは見たくない。 嫌なことは聞きたくない。
ただアナタの瞳だけを見て、 ただアナタの鼓動だけを聴き、 ただアナタのぬくもりだけを感じていたいから。
ひとつになろう。 融けてしまおう。
もう何も目に入らない。 もう何も聴こえない。 あたしを脅かすものは何もない。
ただここにあるのは、 アナタだけ。 アナタと言う存在が あたしにとってのすべて。
ふたり融け合う瞬間の、 お互いの繋がりは、 あたしが帰る場所で、 アナタが帰る場所。
ねえ、ひとつになろう? 細胞のひとつひとつまで融かし合って、 アナタでもない、 あたしでもない、 アナタであり、 あたしである、 ただひとつのものになろう?
その手を離したのはあなたなのだ。 絶対離さないと自ら誓ったはずのその手を。
私がありのままでいるのが、その願いだと。 そう言ったはずのあなたは、ありのままの私を受け入れてくれなかった。
カタチとして壊したのは私。
でも、本当の意味で壊したのは他でもない、 あなたなのだ。
「もう2度と同じ想いを他の誰かにさせないで」
最後の願いすら、たぶん、あなたは聞き入れてはくれないのだろう。
繰り返せばいい。 何度でも何度でも。
それを見て、愛しいと想う私は、 もうどこにもいない。
その愚かさを、哀れに想う。
終わって尚、私を傷つけることをやめないあなたに、 傷つけていることすら気付いていないあなたに、 哀れみしか感じられないことが、 とても悲しい。
2006年12月24日(日) |
alternative. |
年に一度のこの日を共に祝うはずだった。形はどうあれ。 あの夏の雷の日までは。
あなたはきっと気付かなかったのでしょう。 それはほんの些細なきっかけ。 それでも私にはとても大切なきっかけ。
そう、あれからも私は、幾度となく、行きつ戻りつを繰り返し、 それでも、 あなたが望まないのがわかったから、すべてを断ち切って前を向いたのだ。
それを軽々しいと。 変わり身が早いと。 あなたは思ったのだろう。 嘘はなかったと。 そう言うのだろう。
本当の自分の気持ちは他人の方がわかることもあるのかもしれない。
私の選択は間違っていなかった。
きっと戻っても、私たちは同じことを繰り返し、私から笑顔は消えて行っただろうから。 感情だけに弄ばれて、何もかもを見失う。 そんな日々はもういらない。
「もう戻らないと」
そう言って去って行く人を、見送る。
その人には戻る場所があるのだ。 帰るべき場所。 その場所は決して私の入ることの出来ない場所。 そして、決して私と交わることのない場所。
悲しかったのだ。 そして、許せなかったのだ。 思い出の品を分かち合うことすら出来ず。 あまつさえ、全て私の手に残し、帰るべき場所へと戻ったその人を。
「おやすみ」
そう言って、私との世界を隔絶し、相見えない世界を創出するその人を。 狂おしいほど許せなかったのだ。
「いったん戻るね」
そう言って去って行く人を、見送る。
その人の戻るべき場所は 帰るべき場所ではない。 その場所は決して私が入ることが出来ない場所。 けれど、きっと私と繋がっている場所。
嬉しいのだ。 そして、愛おしく想う。 共有することが出来ない時間ですら繋がっている、そのことが。 そしてただ、深い愛情を一心に注いでくれるその人を。
「おやすみ」
そのひと言で私の元へと戻ってくるその人を。 心から狂おしいまでに愛おしいのだ。
2006年12月17日(日) |
幸運の女神がほくそえむ。 |
チャンスを与えるべく。
いくつか仕掛けたトラップ全てを見事はずしたあなたは、 きっと誰にも負けない幸運の持ち主。
さあ、真っ直ぐに前を向いて歩いてご覧なさい。 目の前の扉のカギはあなた自身が持っているのですよ。
共に過ごせない時間に、 狂おしく、切なく、やるせない想いに駆られるのは、 愛しさの対象が不透明になるからだ。
溢れ出した独占欲と、猜疑心やら、嫉妬心に苛まれて、束縛しようとしてしまう。
「どこにいる?」
「何をしている?」
「誰といる?」
自身の手が届かないところにいるのを、ただただ手をこまねき、臍をかむ。
でも。 アナタは不透明ではないから。
あたしは安心して切なさに身を任せることができるのだ。
寂しさに心狂わせ、自身を切り刻むこともなく。 ただただ、早く逢いたいと、 それだけを願うことができるのだ。
時々、心が冷たく凍る時がある。
誰も愛せない。 誰からも愛されたくない。
一人きりになりたい。 一人のままが良い。
差し出される手の全てを払いのけ、 贈られる愛の全てを踏みにじり、 抱き寄せる腕に噛み付き、 重ねられる唇すら噛み、 こぶしを振り回し、 何もかもを破壊したくなるのだ。
だけど。 壊したいはずもない。 失って困るのは他でもないあたし自身なのだ。
何よりも大切なその人を傷つけたくないと、 その想いであたしはやっと正気に戻る。 穏やかなその人の愛で、凍った心が溶け出す頃に。
その約束はいつ果たされるか。 その願いが叶う日はくるのか。
私にはわからない。
不確実といえば不確実なのだろう。 そんなものは言葉だけだと人は言うかもしれない。
それでも私は幸せなのだ。
その約束が形として果たされる日が来なくとも。 その願いが形として叶う日が来なくとも。
その約束をした人が、 その願いの元となる想いが、 決して私を裏切らないのを知っているから。
あなたは誰ですか? あなたは何をしたいのですか?
あなたのことを私は本当に知っていますか? あなたは本当に私のことを知っていますか?
過ぎてしまった季節も 来るべきはすの季節も
守ろうとした約束も 守れなかった約束も
あなたは覚えているのですか?
あなたはきっと蜃気楼だったのかもしれない。
手を伸ばして触れたと思えば消えてしまう。
そこにいたはずなのにどこにもいない。
近くにいるかと思えば遠く離れている。
追い求めても追い求めても実像はなく。
探しつかれてしまったんだ。きっと。
「誰にもとられたくないから見せない」
「みんなに自慢したいから見せびらかしたい」
そのどちらも愛情表現には違いないのだけれど。
陰と陽。
あたしは陽の当たる場所を望んだ。
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