パンドラの箱
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2006年06月26日(月) 近視眼。

「面白いほどよく似てるよ」

「どこが?」

「女に甘えるところ」

「それから?」

「身近な女を大事にしないところ」



親友に指摘されて、ため息が出た。


2006年06月25日(日) 受容。

人とは、相反する2面性をもつもの。
それは公と私であったり、
明と暗であったり。

それらを押し並べていかに容認できるかが、
付き合っていく上での、重要なポイントであることを、
いつしか人は忘れてしまうのかもしれない。

相容れない部分にばかり目を向け、
相容れない部分ばかりを非難し、
相容れない部分を拒絶する。

北風と太陽の話のように人を変えようと、躍起になって、
相手を傷つけてばかりでは、許容されるべき接点は見つかるはずもない。


2006年06月22日(木) 確認。

時折尋ねたくなる。

私のどこが好き?
本当に私のこと好き?
こんなに意地悪で
こんなに我儘で
こんなに嫌な女でも?

本当に今のままの
ありのままの
私でいて良いの?


2006年06月17日(土) 末期症状。

目の前にいるのに、気付きませんでした。
あまつさえ、目が合ったというのに。
声を掛けられても、気付きませんでした。
あまつさえ、聞き慣れたはずの声なのに。

視力のせいであるとか、
考え事をしていたせいであるとか、
言い訳はいくらでもできるけれど。

存在そのものを感知することが出来なくなってしまっている、
その事実に、
あたしは激しく動揺した。


2006年06月13日(火) 徹底抗戦。

自身に向けられた敵意や、
自身に向けられた憎悪を目の当たりにしても、
決して怯まない。

抗うのは、自分を守るため。
己の尊厳をかけて、戦い抜く。

挫けそうになったら、思い出せばいい。
自分がどんなに愛されているかを。
自分をどんなに愛しているかを。
大切にされて然るべき存在であることを。
大切にして然るべき存在であることを。

戦わないのは、自分を大事にしていない証拠だと、しっかりと胸に刻んで。


2006年06月12日(月) パンドラの箱。

見てはいけないものを見てしまうのは、
好奇心からだけなのだろうか。

そっと覗いた隙間から垣間見えた、
あたしの知らない日常を、
あたしの知らない過去を。

自分で開けてしまったパンドラの箱のふたを閉じることも出来ずに、
結果として狂うのは、
他でもない自身のせいなのに。

相反する衝動に勝てずにいる自分に半ば呆れつつ、
あたしは問題を摩り替える。


2006年06月09日(金) 湖上。

目を閉じてください。
あなたは今、湖でボートに乗っています。
そこには誰がいますか?




いつだったか、そんな心理テストがあった。
それは、将来の自分と、一緒にいるであろう誰か、なのだと言う。





目をそっと閉じた。
穏やかな湖に、浮かぶボート。
辺りには霧が立ち込めていて。












そして私は一人。


2006年06月08日(木) 復讐?

自分がされて嫌なことは人にしてはいけない。
幼い子どもに対してよく言われる言葉だ。


私が感じている想いをあなたはどれだけ感じているのでしょう。

自身にも経験があるはずなのに。

私は そんなに器用でも寛容でもない。


2006年06月07日(水) 確信犯。

「たぶん泣かせちゃうと思った」

あなたは言うけれど。

わかっているくせに、
あえてあなたがする数々のあたしの涙の元になるふるまいは、
なぜ?


涙の量は想いの量と比例することを知っているから?




2006年06月06日(火) 砂の城。

愛しかったはずの存在を否定するのは、自己否定にも似て。

好ましく思った全てが、裏を返せば、全て嫌悪の対象に摩り替わる。

痘痕はやはり、痘痕でしかないのに気付いてしまう。

信じてきたものが音もなく崩れ去っていくことの恐怖に、どうか負けないように、必死にこの足で立ち上がるけれど。


2006年06月05日(月) 言い訳。

物理的な距離がそこには存在するから。

それを隠れ蓑にして、逢えない日々をやり過ごしている。

「なかなか逢えないね」

「近くだったらすぐ逢えるのに」

そうかな?
ふと思う。
物理的な距離そのものよりも、お互いの環境による距離のほうが大きいから。
例え、同じ街に暮らしていても、きっと、「会う」ことは出来るけれど、「逢う」ことは叶わないのに違いはない。

だから。
きっと今の物理的な距離は、妥協するための言い訳にちょうどいいのだ。
きっと。


2006年06月04日(日) 言刃(コトバ)。

相手を傷つける言葉ならいくらでも知っている。
どの言葉を選べば一番効果的なのか。

時として言葉は鋭利な刃物にも似て、心を傷つけるから。

それを向けるのは、最終手段でなければならない。
その関係を終わらせてもいいという、確固たる信念の元に。




終わらせたくないと、願う気持ちがあるから。
飲み込んだ言葉たちは自身の中で牙をむき、
嬉々として心を切り裂いていく。



2006年06月03日(土) 困窮。

疲弊して
磨耗した想いは
もう2度と戻ることはないのだろうか。

責任の一端は自身にあると、自覚しているから、
過ちを認めてしまったら、敗北を認めるようで。


どうしても比較してしまう。

きっとあなたなら、と。

そうやって比較しても。

それは現実ではないから。




流れる涙は、ただただ悲しくて。
震える指先は、ただただ心細くて。




鳴らない携帯をその手の代わりに握り締め、
その唇の代わりにくちづける。


こはる |MAIL

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