にっき日和
おしながき前よむ次よむ


2007年04月19日(木) 家族の砂時計

「ただいま」

帰宅して居間に顔を見せると、

今日も、いつもの座椅子に父が座っております。

おかえりと、穏やかにわたしを迎える父。

帰宅して父の顔を見ると、心底ほっとするのです。

ああ、今日も元気でいてくれたって。

ここ一週間、父の病のことが頭を離れません。




両親がいて、兄弟がいて、家があって。

そして今日も、家族で食卓を囲む。

そんな当たり前の日常が、

実はかけがえのない時間だったということが、

ここ一週間で思い知らされました。

家族がそろって過ごせる時間は、”限りあるもの”だということ。

そんな当たり前の現実に、

いまさらながら気づかされたのです。




なぜ、人は老いるのでしょう。

なぜ、人は死に逝くのでしょう。




もし神様が、願いを聞き届けてくれるなら、

ささやかで愚かな、わたしの願いを叶えて欲しい。

大切な家族と過ごす、この穏やかな時間が、

どうかどうか、永遠に続きますように・・・・と。




今この瞬間にも、

砂時計は止まることがないのだけれど。





2007年04月13日(金) 父の病気


いま一番の心配事・・・・・・それは、家族の健康。

先月、母が退院して経過も良好。

やれやれと胸を撫で下ろしたところだったのに、今度は父。



父は心臓が悪いのです。

先週、かかりつけの内科医から、ある病名を伝えられ、

ショックを受けました。

そして一昨日、慌てて別の心臓専門の病院で検査を受けたのです。

その病院は、わたしがネットで調べて選んだ病院。

隣県とはいえ、自宅から一時間半かかる距離です。

けれど、よいお医者様がいるならばと、

会社を休んで、わたしも同行したのです。

だって、やはり自分の家族は、

よいお医者様に診てもらいたいじゃないですか。

大切な家族の命を預けるのですから、

自分で納得のいく病院を選びたいのです。

そうして、今日は父が一人で結果を聞きに行ったのです。



けれど。

会社から帰宅したわたしは、結果を聞くなり、

すっかり落胆してしまいました。

父の病状は思った以上に進行している様子。

来週は、手術の有無を決める最終検査を受ける予定です。

もちろんわたしも付き添います。



ああ、もっと早く専門のお医者様に診せていれば!

わたしがついていながら、なんとしたこと!

もし手遅れになってしまっていたらと思うと、

悔やんでも悔やみきれません。

自分のことばかり考えていて、

なぜもっと父に心を配ってやれなかったのか。

家族より大切なものなんて、この世に存在するわけないのに・・・・・



ただでさえ神経質な父です。

きっとわたし以上に不安なはず。

母ときたら、おろおろしているだけだし、

やはりここは、わたしが励ましてやらなければなりません。

誰にだって、老いは必ずやって来るのです。

これからは、わたしが両親を守っていかなければいけないんですよね。




しっかりしなくちゃ!!





2007年04月07日(土) 一目千本

一目千本、ならず一目千人??

そりゃあ、もう・・・・・人、人、人!

行ってまいりました、奈良県吉野山。

古からの桜の名所、一度は訪れてみたい場所でありました。

ちょっと不便な場所ですので、今回はバスツアーに申し込みました。

しかし、お天気はあいにくの下り坂。

小雨が降ったり止んだり、お花見日和とはなりませんでしたけど。

噂には聞いていましたが、すごい人出でした。

狭い参道には人の列が連なり、山道はバス渋滞。

ま、しかたないですけどね、この時期は。

桜の盛りは短いですもん。



お花は、きれいでしたよ・・・・・

さすが全国に名高い、吉野千本桜。

こんなにたくさんの桜を、一度に眺めるのは初めてだと思います。

遠くのお山が、桜色の振袖を纏ったかのよう。

一目千本とはよく言ったものです。



そうそう、おやつも外しません。

参道途中の古びたお茶屋で、桜の雲海を眼下に眺めながら、

名物の葛きりをいただきました。

ちなみに、おみやげは桜羊羹に奈良漬を買って帰りました。

桜羊羹は、寒天の中に桜の塩漬けが入っていて、

色合いも春らしい、お花見のお土産にふさわしい一品だと思います。

それに、このあたりのお土産屋さんは、建物もずいぶん渋いです。

歴史を感じますね。



その昔、桜狂いの西行さんがこよなく愛した吉野山。

一見の価値はあるなぁと思いました。

今回は日帰りのバスツアーでありましたが、

いつか機会があれば、次回は温泉旅館に泊まりながら

人の少ない早朝に、こころゆくまで桜見物したいものです。



願わくば 

花の下にて 春死なん

その如月の 望月のころ



ぴょん

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