Spilt Pieces
2008年03月28日(金)  PMS
女性をやめたい、と思うとき。
自分の普段の考え方や行動で築いてきたものを、
こともなげに壊してしまう自分が現れる瞬間。
毎月毎月、どうしてこうもイライラするんだろう。
アメリカではPMSを婦人疾患と捉えて積極的な治療が
行われているらしい。
日本では、どうしてこんなにもマイナーなのだろう。
もっと誰もがおおっぴらに、対策を話したり理解を深めたり、
してくれればいいのにと思う。
男性ばかりの職場ならなおのこと。


この時期の特徴及びしてしまったこと。
来月の自分のために書いておこうと思う。


職場で、笑えなくなった。
誰が何をするのに対しても腹が立つし、
今朝などは怒りを自覚するより前に怒鳴っていた。
確かに相手はいいかげんなことをしたと思う。
判断に迷うようなことを、責任感なく放り投げたことは、
指摘する必要はあるはずだが、かといってそれを
自分で意識するより前に辛辣な言葉となって出てしまったこと、
数時間経った今でも何だか心に重い。


あと、攻撃的で、将来に対して悲観的。
大好きだと思う彼氏の些細な一言に食ってかかり、
向こうが辛抱強く穏やかに接してくれていても、
普段私がほしいと思うような言葉を寸分違わずくれても、
それでも別れたいと思ってしまう。
生理が来た瞬間、戻る。
なんて迷惑なと我ながら、事後に思うけれど、
全て切り捨てたくなってしまうこの衝動は、
どうやったら抑えられるのだろうと思う。


何に対しても無気力になる。
勉強しなければと思いつつ、結局数日机にすら向かっていない。
現状も、どれほど今時間が必要なのかも、分かっているのに。
分かっているのにできないから、なおのこと苛立ちが増す。
自分のことを嫌いになる。
ああ早くこの時期が過ぎてくれと思う一方、
過ぎた途端にいつもの私に戻ったなら、さぞかし周りは戸惑い、
そして私に対する信頼感のようなものを(持ってくれていたとしたら)
失うことだろう。
先を考えても、未来に夢を抱けない。
物を投げたくなるくらい、
その場で辞表を出したくなるくらい、
携帯の番号を変えに行きたくなるくらい、
そのまま失踪したくなるくらい、
ここにいることそのものが苦痛。


過ぎてしまえば、笑えること。笑いたくなること。
なぜなら、過ぎた瞬間、そんな自分は消えていなくなるから。
以前は、なんて嫌な二面性だろうと思っていた。
自分の性格や人間性の欠陥だろうと思っていた。
でも、一年ほど前だろうか、
今の嫌な自分が顔を出すのが、大抵決まった時期だけだと気がついた。
元気なときは思う、「きっと乗り切れる」と。
それなのに、実際にその時期が来てみると、
時期が来たからイライラしていることに気づくまでに数日かかるくらい、
日常の私が講じようとしている対策が間に合わないほど、
さりげなく延長線上に眉間に皺を持った自分が現れるのだ。


職場に対する不満は、腐るほどある。
それが、この時期になると、ことさらに強く感じるのだろう。
彼氏と別れたくなるのも、きっと、将来に対する不安から。
気持ちが見えなくて怖くなる。
遠い土地へ行くことが嫌になる。
どうしたらいいのか悩んでも、
この時期には婦人科へ受診に行く元気もないし、
普段の私は今の気持ちを上手に表現できないだろうから、
そもそも婦人科へ行きようがない。
今でさえ、こんなにもまとまらない言葉を書いている。
苦しい。


月に何日も、女性をやめたくなる。
それを通り越して、自分を捨てたくなることもあれば、
全てを捨てたくなることもある。
同じ女性でも、理解してくれない人はたくさんいる。
不運だと思うのは、自分の勤め先にいる女性は私ともう一人だけ、
そしてそのもう一人は生理痛さえ感じたことがないような人だということ。
いつも安定して、
安定の中で歯茎が浮くようなお世辞を言うタイプ。
この時期、多分一番見ていてイライラする。
ベタベタなくらいの気の遣い方をしないでくれ。
自分が惨めになるだけだから。
ああ逃げ出したい逃げ出したい。
早く生理が来てくれと、
今の状態がかれこれ数日、
もうそろそろうんざりしている私は、
切に願っている。
2008年03月27日(木)  理解
どれほど言葉を尽くせば、あなたに伝わるのだろう。
話せば話すほど、心が痛くなる。


先日ぼんやりと読んでいた新聞に載っていた誰かのこと。
「理解の程度を理由に別れるのはおかしい」と。
人は、付き合うほどに違う面が出てきて、
分からないところが出てきて、
それを不満に思って離れてしまう人のなんと多いことか、
本当はそれこそが人間の深さであるのに…
…解釈が合っているかどうかは自信がないが。
そんな意味で捉えた。


なるほどと思った。
確かに、全く同じ部分ばかりの相手には惹かれない。
それは、家族友人恋人問わず。
多様性を目の当たりにする度、
足元がおぼつかないほどの孤独を感じ、不安を感じ、
同時にほっとする。
一人ぼっちだと泣きたくなりながら。
自分が自分であることに驚嘆しながら。


それでも…
私の精神性がまだまだ未熟であるがゆえにだろうが、
愛する人には、
できうる限りの理解を求めたくなる。
分かってほしくなるし、分かりたくなる。知りたくなる。
「他人である」という前提を忘れてしまいそうだ。
だから多くを求めすぎてしまうし、
だからすれ違ってしまうし、
だから偏狭な考えしか持てなくなってしまう。
分かっているのに。
きっと、要は、私が、
孤独であることと一人で立つことの意味を
勘違いしているせいだろう。


「どうして分かってくれないの」
愚問だと思いながら、ぶつけてしまった。
後ろに引き下がる勇気もなかった。
なんて弱々しい。
自分が言われたら嫌がるのに。
きっと全力で逃げるのに。


話せば話すほど、心が痛くなる。


理由は分かっているはずだ。
分かっているはずだろう?
心を理解するより、言葉が先行してしまうから。
ロジックにはまってしまう。
下手に言葉を使うから。
底にある本当の感情を、
また見失ってしまう。


それでも、
そうと分かっていても、
私は薄っぺらい人間なのだろう。
言葉など何の意味もない…
とまでは言わないまでも、
そんなには意味がないと、知っていながら、
それでも、目に見える証拠がほしくなる。
分かり合えているのだと。
打って、それが返ってくる日が来てほしいと。
高望みを押し付けている。
自分の主張ばかり。
ああ嫌だ。
ああ怖い、
エゴイスト。


それでも、自己弁護をしたくなるほどに、
分かってもらえないことがこんなにも悲しくなるほど、
足りないと思うくらいなら切り捨てたくなるほど、
必要なのだと言ったらそれは、
大きな存在なのだと言ったらそれは、
やっぱり身勝手…なんだろうか。
2008年03月26日(水) 
3/27
やっぱり私たちって合わないのかな…別にあなたが悪いわけじゃなくて、考え方の相違だと思うけど。
私は、あなたと付き合い始めたとき、親に堂々と紹介したいと思った。
田舎だからとか制約があるのは確かだと思う。
でも、それでもいつかあなたが、私と同じような気持ちになってくれたらいいなぁと。
結局、自分から言ってしまって、月曜から落ち込み気味だったの。
でも、勇気振り絞って言ったつもりが、あなたは「紹介したい」じゃなくて「紹介してもいいよ」と言う。
ただの表現だとあなたは言うけど、思わず食ってかかりたくなるほど、苦しい。
どうして分かってもらえないんだろう。
どれほど言葉を尽くしたら分かってもらえるんだろう。
あなたのこと大切だから、私も自分なりに、どうすればそこに住む勇気ができるかをずっと考えているの。
親のことや友達のこと、どうすれば心の中で折り合いつけられるんだろう?
クサイ台詞の苦手なあなた、ドラマのような情熱はいらないけれど…そんな不安や葛藤を受け止めてくれる人であってほしいと思います。
サッカー邪魔してすみません。
明日寝坊しないように気をつけて。
おやすみなさい。


3/27
おはよう。
ごめんね、何話したらいいのか分からなくて、電話に出られません。
私、別に困らせたかったわけじゃないの。
ただ不安なの。
やっぱり、私が口にするような話じゃなかったね。
もう、会ってみたいなんて言わないから。
ごめん、気にしなくていいです。
ちなみに、これだけは知っておいてほしいです。
あなたのうちは土地柄もあって特に顕著かもしれないけれど、うちだって、あなたを会わせた日から、しつこいくらい結婚どうするんだと言われています。
出かけるときだって毎回必ず何か言われてる。
私はその度、「私たちが自分で決めることだから」と言っていました。
では、気をつけてね。


3/27
追伸。
本当は、私、あなたとのお付き合いを前向きに考えたくて今回の話をしたのですが、何だか気持ちが噛み合わなくて辛いばかりなので、もうこの話はやめましょう。
疲れたし、正直付き合いそのものを続ける自信がありません。
今も昔も私の気持ちばかりが重いみたいで、心が痛いです。
今週末、そちらへ行こうかどうしようか悩んでいます。
あなたの顔を見てきちんと話せるか、不安なの。
行けなかったらごめんなさい。
今日明日は勉強したいので、電話しないで下さい。
あなたも寝不足でしょうから、早めに寝て疲れを回復させてね。


3/27
メール読みました。
逃げずに返してくれてありがとう。
もし何も反応がなかったら、別れようと思っていました。
というかむしろ、そのつもりだったのが、引き止められた感じがします。
勝手に結論を出すのは早いのかな、と思いました。
あなたはいつも受け身で、あまり自分の思うことを言ってくれないから、時々一人で恋愛しているような孤独を感じます。
「何で私と付き合ってるの」と、たまに尋ねるでしょう?
そういうときは大概、あなたの気持ちが見えなくて不安なんです。
私はお母さんが大好きです。
憧れも尊敬もしてる。
そんなお母さんに寂しい思いをさせること、あなたは親離れできていないと指摘するでしょうし私もそう思いますが、そんなことするのは苦痛でなりません。
だから、何度も別れようと思いました。
分かるとあなたは言うけれど、引き裂かれるようなこの気持ち、本当は分からないと思います。
自分の決定で、誰より大事にしたい人に悲しい我慢をさせるだなんて、辛いです。
辛い。
それでも、今日に至るまで、あなたと別れられなかった。
苦しいのに、大切なんです。
葛藤していたし、今もしています。
それでも、前に進もうと思った。
なのに真剣に受け止めれもらえなかったこと…あなたはたかが言い回しと思うかもしれないけれど、私には、気持ち踏みにじられたと思うくらいショックでした。
結局、私のこと、何も分かってくれていないんだと思ったから。
あなたに望まれているという実感がない限り、私は何も決断できません。
意思を尊重しようとしてくれることより、多少強引にでも必要としてくれる方がどれほど嬉しいか。
どうか、知ってほしいです。
勉強なんて全く手についていません。
勉強したいから、なんて、今日に関しては嘘です。
単にどう話したらいいのか分からなかったから。
一日中、胸の辺りがずきずきして、息苦しくて、なのに泣けなくて、どうすれば自分を元気づけられるかさえ分からずに、ぼーっと過ごしていました。
何を書きたいのか、分からなくなりました。
支離滅裂でごめんなさい。
おやすみなさい。


2008年03月24日(月) 
人って、強いと思う。
とても弱いけれど、強いと思う。
彼女が、少しずつ、前へ行こうとしている。
頑張るなんて言葉は使わない。
でも、声を聞くだけで、ああ強くなったなと思う。
ピリピリと、人を寄せ付けないという意味ではなく。
深くて、穏やかすぎるくらい。
そんな彼女が疲れたと言うとき。
それは、たぶん私に何か答えを求めているとき。
というよりむしろ、答えなどはとうに出ていて、
そのことの確認をしたくて話すのだろうと思う。
それくらい、強くなったと思う。
皮肉かもしれない。


彼は、彼女の幸せそうな顔を、いつだって遠くから見守るような人だった。
だから許してくれると思う。
むしろ、願っていると信じたい。
私は、できる限り邪魔をせずに、だけど求められればいつだって
背中を押す準備はできている。
彼女を、尊敬している。
幸せになってほしいと、こんなにもこんなにも思うだなんて。
自分でも驚くくらい。


「私も、私に幸せであってほしいと思うよ」
まるで他人事のようだった。
だけど…何でだろう、涙が出てきた。
この言葉をどれほど聞きたかっただろう。
誰よりも、幸せになってほしいとさえ。
どうしてだろう、そんなに頻繁に連絡を取っているわけではないのに。
私たちは、それがお互いにとっての最良の位置だと知っている。
多くを語らなくてもいいのだと思う。
言葉を重ねれば重ねるほど、彼女との静かな関係が、
まるで泡のように消えていってしまいそうだ。
喋らないことで分かり合える。
不思議な人。
それとも、私たちが?


水のようだと思った。
でも違う。
空気のようだと思った。
それも違う。
何だろう、例えば上空で風を感じないとして。
そんなとき、雨雲ではない、ふわふわした雲の中。
抱きしめられない。
でも、姿は確かにそこに。
その雲が、ずっとずっと澄んでいてくれるように。
そこからいつか降る雨が、たくさんの人…身近にいるたくさんの、
世界的に見れば宇宙的に見ればほんの小さな出会いの、
その当事者たちを少し温め少し潤し少し癒し少し育めたなら。


彼女が、笑う。
こんなに嬉しいとは思わなかった。
どうかどうか、幸せに。


小さな一歩に気づかぬフリを。
すっとぼけたメール、
きっと彼女は気づいていた。
Will / Menu / Past : Home / Mail