(SleepWalking)



わらって?
 
寝惚け眼のあなたの
髪を梳かしてあげる
ほら、そうやってまた
甘えてばかりいないで


日曜日の朝だけ
違う顔をしてる
でも低血圧なのは
私のせいじゃない


白いカーテンが揺れる
ふわりさくらの揺れる
朝を観に行きましょう
今珈琲を淹れてあげる

2007年02月22日(木)


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黒く澄んで
 
頬に落ちかかる前髪の
隙間を見ているのよ
そこに隠れている
あなたの眼を
触れて捻じ込んで
取り出してしまいたい
その藍


正面を見ては笑わない
横に首を傾げる
組んだ腕を解いて
どうして私を見つめる


口付けた指が痛むでしょう
そこに所有されている
こいがひとつ
あるのです
隙間に吹き込む
冷たい雨が

2007年02月20日(火)


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ふりきっても
 
忘れようと努力しているのです

これでも

雑踏に消えてしまえばいいのだと

あの日と同じように

降り始めた雨を超えたらそこに

トンネルを潜り抜けたら橋脚が

ぶつかる訳などありません

残るのは使わない傘だけです

トウキョウは暗い

駅のホームで立ちすくむ

もうそこには誰もいない

繋いだ手だけが転がっているのです

忘れたいぬくもりごと

2007年02月12日(月)


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