(SleepWalking)



あわせない
 
貴方の茶色い髪が


私が思ってたより落ち着いたトーンで


あぁ私


いつも背中から光を受けてる貴方を見ていたんだって


気付いたの


私の隣の彼女に


何の気なく声をかけるから


私はどこにも居られない


おいてきぼりのさかな


貴方の視線が怖いから


私は貴方の顔を見ない


だって何を見てるのか


私にはさっぱりわからないから


ひとりかなしく俯いてみる


気付いてもらえるように


貴方の視線が怖いから


私は貴方の目を見ない。

2004年05月29日(土)


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張り付いて
 
雨が降っていて


体を濡らしていくの、は


たいした意味があるわけでもなく


ただ落ちているに過ぎないからで


唇に冷たい毒を含んで


この空気を汚していくことは


あなたを殺していくことなのだと


気付いた


やわらかく


つめたく


いとおしく


覆い被さってすべて、食べてしまう


あなたの中身全部、汚してしまうから


ここで死んでください


この眼が生きているうちに

2004年05月27日(木)


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逃げてゆく
 
そのまま撃ち殺されて

とけて

落ちてしまえばいい



考えていたのはほんの、3時間前のことで

まさか今わたしが

こんな状態にあろうことなど

ひとつも考えていなかったわけで

あたしが死んで

逃げてゆく

わたしを犠牲にして

逃げてゆく

犠牲にして

犠牲にして

このまま凍りついて二度と

降り注げなくなればいい

豊かな土に

腐ったカラダに

2004年05月20日(木)


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あめ
 


いまさらなにを言おうと


あなたは帰ってこないこと


少しくらいはわかってるから


おとなしくしていることにした


あなたがここに帰ってこなくても


絶対に探しに行ったりなんかしない


帰ってきたければ勝手にすればいいわ


そうじゃないならそれでも構わないから


冷たい雨に打たれても忘れないと誓ってよ


あたしにまつわる全てのものを抱いて生きて


それはあなたに課せられた一番重い罰だから。



2004年05月03日(月)


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