(SleepWalking)
紅い口紅を。
いつもあなたがそうするように
あたしはあなたの首筋に唇を当てて
皮膚をそっと這ってやる
ぴたり
と
止まったその瞬間
あたしはあなたを殺してしまうから
あなたのまっしろなその身体を
真っ赤に汚してしまうから
あたしはあたしの愚かさに気付かないよう
唇に紅を差す
2003年09月27日(土)
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くちづける。
不埒な感情が渦を巻いているので
どうやらあたしは一日中欲求不満みたいで
ぐるぐると回りながら世界を嘗め尽くしている
階段も降りられないくらいの眩暈
ホームから落ちそうなくらいに頭痛
手首はまだ真っ白なまま
だけど股には掠り傷
甘い視線のその先に
あたしはあなたを捕らえている
伺うように確かめながら
あたしはあなたを追っている
吐き気がするくらいの温度
聴覚が霞むくらいに濃霧
あたしはあたしの掌に
裸のあなたを弄んだまま。
2003年09月18日(木)
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殺して。
どこまでも駄目なあたしを
どうぞこのまま殺してください
生きていても無駄だと
そう思ったの
あなたのナカに生きてるあたし
多分ほんとは贋物だから
どうぞ殺して
あたしを消して
何も無いあなたになって
あたしの無いあなたになって
綺麗に生きて欲しいのです
綺麗に染めたあたしに
あなたが汚されないうちに
どうぞ殺して
あたしを消して
嫌ってくれて構わないのです
こんなこという女ですもの
さっさと捨てておしまいになって
あたしは
あなたがアイするような人間じゃない。
2003年09月14日(日)
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視線の先。
あなたはあたしを見てくれなくて良いから
あたしを止めないで居て欲しいの
あたしはそのようにしか生きられないから
あなたはあたしを放っておいて
あいしてくださいなんて言わない。
2003年09月12日(金)
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もっと深く、突き刺して……。
さよなら、あたし。
2003年09月01日(月)
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