サンボマスター@渋谷La.mama
2008年09月29日(月)
会社をギリ早めに出て代々木からまわって渋谷へと。
久しぶりのラママ。雨がだるかった。
井の頭線のロッカーに荷物預けようか迷ったけど、結局預けずにそのままラママへと。

ドリンク代とチケットを渡してフロアへ降りると、対バンのニューロティカがライブ中。
もちろん名前は知っているけど、音源をしっかり聞いたこともなければライブももちろん初めて。
しかし、ビートだパンクだ、とは言えそこはそれ、演奏力はしっかりと。MCも饒舌でさすがキャリア24年は伊達ではなかった。
1番最初にラママに出たのは22年前だそうで…当時の俺3歳?長く続けるっていうのはそれだけでもすごい事だな、と改めて思ったのだった。
とは言えピエロ姿のVoさんの熱量などは半端無く高く、44歳のおっさんとは思えない。
素晴らしいなー。

彼らがはけて、前っつらにいたファンの方も下がったのでそこを逃さず前へ。
セットチェンジを前で待つ感覚。しかもラママという狭いハコで。やっぱ良いね。

シュガーベイブでは無いSEで、ラママの花道を歩くサンボの面々。
木内・近藤の両氏は相変わらず。山さんはギターが古そうな黒いレスポールカスタムに変わっていた。
というか、近い。さすがラママ。
そして良く見える。なんでかなー?と思ったら、スモークが無かったからだ。
確かにスモークがあったほうが照明は綺麗かもしれないけど、個人的にはスモークは無いほうが嬉しい。

最近のサンボのライブを見るたび(とは言えそんなに行って無いけど)に思うことは、なんだかリラックスしているなあ、という事。
前は止められない衝動(鬱積)だけでライブをしているようなところがあったけど、今は違うように見える。
その証拠?かどうかわからないけれど、自分の中学校時代のニューロティカの思い出(投稿写真の採点)なんかをライブ前に語る、という。
弾き語りのようなMCも最近ではついぞ見ないし、照れや臆面なんかが無くなって、より素の彼らでライブをしている、という事なんだろうか。

光のロックでライブが始まる。それはもう、一気にテンションも上がる。
ひかりひとしずく。山さんが曲終わりに叫ぶ。真ん中に出て、身を乗り出してさけぶ。後ろに倒れそうになりながら俺の手をつかんで叫ぶ。何を叫んでたんだっけなあ。思いだせん。
違う時だっけか。「歌わせてくれ」って言ってたな。「歌う理由をくれ」って。

さよならベイビー。なんだかんだ言って、新しいアルバムはあまり聞いていなかったりする。その割りにしっかり覚えているのが恐ろしいところだけど…
やっぱり1st(「メジャーデビューとかどうでもいい」けど)の曲は全てをすっ飛ばしてくれる。
曲終わりに「お前らみんなサンボマスターだよ」って。笑って言う。

青春狂騒曲。ライブで聴くとこれだけインパクトやら実験的音楽性やら美しさやら、すばらしいものが詰まっているサンボの楽曲は、割と巷で溢れていて、そんな消費音楽に混じって、その一端を担わされている事実というのは山さんを結構傷つけている気がする。
歌声よおこれ。いつ聞いてもPV撮影を思い出す。何回も歌ったし、マスゲームもやった。ダイブしてるソロ部分では1回目に失敗して山さんを抱きかかえたりした。
そして新曲。やさしさのある歌だった。

山さんが言う「君」ってのは、歌の中では好きな人の事だったり友人だったりさまざまだけど、1人称でも2人称でも総じてフロアにいる客の事を指している。ように思う。
「あなた方」とか、「君ら」とか「君」とか。「お前」とか。
柵をはさんでコチラ側にいる全ての人のうちの誰かが、喜んだり楽しんだり歌ったり叫んだり踊ったり、そうしてくれているだけでいいんだと。
歌う理由をくれるだけで良いんだ、と。
薄汚れちまった自分の、過去にいた汚れていない自分に、死んじまった友人に、申し訳がたつ自分で居られるんだって。言い方は違うけど、そんなことを言ってた。「重い事言ってごめんな」って言っていた。
言葉の端々は覚えていないけど、その瞬間の山さんの表情はありありと思い出せる。

タンバリン。世界はそれを愛とよぶんだぜ。I Love you。愛しさとこころの壁。
タンバリンからラストまで、山さんはずっと楽しそうだったなー。フロアとの一体感も増して、ぐちゃぐちゃになりながらも狭いラママの良さもあった。

満足そうに去っていくサンボの面々を再び呼び起こす手拍子が起こって、出てきたサンボ。
またしばらくMC。ピースフルな空間。
「ニューロティカが終わって女の子がサーッと下がって、むさくるしい男が前にガーッときて」凹んだ、と。客席に煽られながら楽しそうに話す。

アンコールは1曲だった。美しき人間の日々。やっぱこれでしょ。
決して派手でも激しくもないだろうこの曲が、一番フロアを盛り上げている事実ってのは何なんだろう。
不思議なサンボマスター。パンクでもソウルでもロックでもあって、そのどれでもない。

自分にとって好きなバンドが次々と去っている。
帰ってくるかもしれないけど、帰ってきたとして、その時にどうなっているかもわからない。
サンボマスターはまだまだそこにいる。それが嬉しい。
そういうサンボだって少しずつ変わっていっているけど、変わらないものもあるんだよな。

シェルターが楽しみ。

そんな日。

セットリスト@誰か
01 光のロック
02 ひかりひとしずく
03 さよならベイビー
04 青春狂騒曲
05 歌声よおこれ
06 ソウルコア新曲
07 全ての夜と全ての朝にタンバリンを鳴らすのだ
08 世界はそれを愛とよぶんだぜ
09 I Love You
10 愛しさとこころの壁
en 美しき人間の日々

http://blog.excite.co.jp/samboblog/9219230/
ELLEGARDEN@新木場STUDIO COAST
2008年09月07日(日)
再びスタジオに行ったあと新木場へ。
この2日を参戦とカウントすれば、これで述べ49回目のELLEGARDENのライブになる。

駅から会場周辺まで、昨日にもましてダンボールで客引きをする面々。
なんかなー、違う気もするんだけど…どうなんだろう。
俺だって自分の分すらもってねーよ、と心の中で毒づきながらコースト前まで行く。

どうせチケットを譲ってもらうとかそういうのは無理だろうな、と諦めてはいたので開演を待ちつつフラフラと。
まあ待つ意味もないのだけど。

と、某知り合いのMがいたので少し話をしつつ。チケットを保有する彼は去っていきました。
そのままガードレールに座っていると雨が。しっかりと予報を確認していたので傘(100均で購入)を差しつつ待つ。
と、横に座り込んでいる女の人は傘を持っていない様子で、小さいハンドタオルを頭に載せているだけ。高さにギャップがありつつ割と近いので半分くらい(勝手に)傘の範囲にいれてみたり。
したら微妙に気づかれたり、といった感じ。

だんだんと雨が強くなってきたので、カッパ(100均で購入)に切り替え、余った傘を横の人にあげる。
荷物を傘の下においてどっか行ってしまった人の傘が風で飛ばされる度に直している横の人。笑

暇だったのと、一人の退屈さに微妙に話しかけてみる。
んで、なぜかその後同行、みたいな感じ。聞くとその子の実家とうちの親の実家が非常に近所ということが判明し、奇縁を感じたりしつつすごしていると、階段前の柵付近でなにやらスタッフさんが呼びかけている。そしてすごい人だかり。集まってみるとどうやら敷地内に入れる模様。
結構な人の数が大盛り上がりしつつ、「前の人に触れないように進んでくださーい」という賢い誘導もあって、問題なく敷地内へ移動。

ドアを開け放って、中の音をロビーで中継して聞かせてくれた見たい。
時刻は大体20時17分。耳をそばだてると「Pizza Man」だった。

みんな静かに聴きながら飛び跳ねたり手を上げたり。妙なドM空間がそこにはあった。
しかし要所要所でこらえきれずに叫んだり飛んだり。でもジャンプの着地の音がよく聞こえるという不思議な感じだった。

だんだんと雨も強くなってきて、雷も光って鳴ってと忙しない。

My Favorite Songやサンタクロース、Middleのウブさんのソロ。
見えないけど、今まで見たあの光景は自然と瞼の裏に浮かんできた。

フロアでモッシュとダイブの中でぐちゃぐちゃになってれば泣いても何しても回りにわかんないけど、あの場だと泣いたらバレバレなので、雨もっと強くなればいいのに、と思っていたら本当に強くなってしまう。
さすがにそろそろ止めよ、と思いつつ止む気配は無い。

稲光の筋が綺麗に浮かび上がる雨空。「Sex And The City」の看板を照らす上向きのライトに雨水がたまり、雨が落ちるたびに水の模様が光に照らされて浮かぶ。
聞こえてくるのは彼らの歌声。

高架線が終わると、いよいよ激しさだけが残る後半戦へ突入していった。
外では静かに暴れるオーディエンス。
曲が終わるたびに拍手が起こって、そのせいで次の曲の頭が聞こえない。

Make A Wishで終わったと思ったライブは、実はジターバグで終わったらしい。
スタッフさんから「アンコールの詳細はスタッフでもわからないので、もし終演の場合は客出しの邪魔になるのですばやく出て行くと約束してください」といった要旨のアナウンス。

少し時間が過ぎて、薄く聞こえてきたのは金星。
この歌詞は、心に刺さった。
そして(Can't Remember)How We Used To Be。

少しの間があって聞こえてきたのはInsane。細かい情報とかはシャットダウンしていた自分にとって、なかなかに意外な選曲。
けど、深い。雷雨の中、もれ聞こえる音楽に必死でしがみついていたあの500人(くらいは居たと思う)は、まさにinsaneだろうと思う。

月で、しゃがむ。
だんだんと立ち上がっても、激しく爆発することは出来ないけれど、それでもしゃがんだ。

終わっちゃうのかな、どうなんだろう。だんだんと現実感が溢れてきてなんとも言えない心持ちになりつつも、聞こえてきたのはsurfrider associationだった。
今だ、携帯なんてぶっ壊してボードに乗れ!ってだけの歌。
Bring Your Board!というアルバムの1曲目で、ELLEGARDENというバンドの方向性の転換を2ndアルバムにして決定付けたこの曲が、この日最後の曲になった。

ライブが終わって、客が出るよりも早く誘導で道路に出される。
同行してくれた女の人と、しばらく待ったけど、きっとアフターパーティで馬鹿騒ぎしてるんだろう彼らを見ることはついぞ叶わなかった。

次はいつ会えるんだろう。
いつ、というか会えるのだろうか。

ライブハウスの中で起きていたことを、身をもってしれなかった自分にはわかることが余りにも少ない。
正直、活動休止が発表された時点で、彼らの性格や考え方からして長い休止になるとは全く予想も何もしてなくて。

けれど日を追うにしたがって、そして実際に全てが終わってみてから、その奈落の深さに愕然としている自分に気づいた。
そして、やっぱりこのバンドが好きなんだという事実を強く再確認させられた。

しばらく待ってはみたけれど、自由になれない人間は早々に去るしかない。
報われるのならば現状なんて全て捨てても良いんだけど、確信が無い自分にはそんなことは出来るはずもなく。

同行してくれた女史といつかの再会を祈りつつ駅で別れ、帰途に着いた。

いつもなら心地よいであろう疲れはどこか寂しくて、Make A Wishの入りの歌詞がいやに頭にこびりついた。

昨日はどこか楽しかった。祭りの余韻があったけれど、今日は無かった。
あのバリケード越しの、フロアまでの絶望的な距離感が、昨日は感じずにすんだ圧倒的な敗北感とたった少しの達成感をくれたからなんだろう。

そんな日。


セットリストfrom誰か
01.Space Sonic
02.Fire Cracker
03.モンスター
04.Pizza Man
05.スターフィッシュ
06.My Favorite Song
07.サンタクロース
08.虹
09.No.13
10.Middle Of Nowhere
11.Missing
12.高架線
13.BBQ Riot Song
14.Supernova
15.風の日
16.I Hate It
17.Salamander
18.Red Hot
19.Make A Wish
20.ジターバグ

EN1
21.金星
22.(Can't Remember)How We Used Be

EN2
23.Insane
24.月

EN3
25.Surfrider Association
ELLEGARDEN@新木場STUDIO COAST
2008年09月06日(土)
スタジオ後、チケットも無いのに新木場まで。

電車を降りるとそこはすでにダンボール掲げた奴らのある種脅迫にも似たチケットくれくれ攻勢。
チケットなんて持ってねーよ、自分の分すら…と思いながら大声で叫ぶ奴らを尻目に会場付近まで歩く。

とりあえずする事も無いので物販の列に並びつつ時間が過ぎるのを待つ。

Tシャツ等々購入し、スタッフに促され敷地内を出ると大体開演30分前ほど。
どうやら敷地内には入れない模様で、ただぼーっと立っている事しか出来なかった。

海が感じられる新木場の風は割りと気持ちがよくて、かすかに聞こえるかどうか、といううなり声のような低音の響きだけが開演した事実を伝えてくれた。

敷地外、階段の柵の前付近にはざっと100〜200人。下手したらそれ以上の人が話をしたり、コーストを見つめ続けたり…
自分はといえば、うろうろし続けたあげく一番前の柵にもたれかかってボケーッと。

不意に横にいた女性2人組の片方の人と目があい、少し雑談。お互い明日も行くようだ。

ふと、ぽつぽつと人の流れが生まれてきた。
終わったらしい。

なんも聞こえなかったなー…

この後agehaのイベントがあるらしく、スタッフも急いで客出し。
その隙間を縫って、コースト方面へ。終わるともうチェックなんて無いので、ちょいとコーストのトイレを拝借。ついでに一目、とばかりにフロアに入ってステージを確認。
まだまだたくさんの人が残っていて、ライブの後の虚脱感がフロア全体を覆っていた。

この空気が吸えただけでもまだマシかー、と思いつつ、最善で客対応していた某T君に挨拶をしつつ外へ。
まだ帰りたくなかったのでまんじりとしていると、出待ちをしている面々が。

少しして、出てきたバンの助手席から体をほとんど乗り出して(ハコノリ)手を振って去っていく細美の姿。

なんか泣いてる女とかいたけど、そんなんじゃなくて、一言挨拶したかったなぁ。

そんなこんなで帰途に。
unkie,The Groovers@渋谷O-WEST
2008年09月05日(金)
最初はLITEとnhhnbaseが出ているNestに行こうとしていたものの、エントランスで出順と現状を聞くとすでにLITEが終了のお知らせであった。
諦めて帰るかー、と思ったのも束の間、この日はWESTでUnkieがやっているという事を思い出し、初のUnkieへと心をシフトしたのだった。

WESTに入るとBUGY CRAXONEがライブ中。
いわゆるロック、で女性ギタボ。グレッチギターとリッケンのベース。
なんだろう。無理してやんのはいたいたしいな、やっぱり。
音楽ってのは自分のポリシーとか人間性の発露であって、無理してそれっぽくやっても何にもならない。
まあ本人がいいのならいいんだけどね。

で、お次はThe Groovers。
5弦ベースにグレッチギター。ドラムもギターも「おっ」と思わせるプレイだったけど、ベースが圧倒的。出てきたときはおっちゃんだなー、なんて思ってたけれど、凄いグルーヴ感。
リズムが本当にここしかない、というジャストさ加減で、シンプルで音数も少ないフレーズなんだけど、それだけにリズムの正確さとグルーヴの本域っていうのがありありと出ていた。
hipする、rollするってのはこういう事なんだ、という見本のようなロックンロール。
やばい。ワンフレーズで鳥肌が立ったのは久々だったな…

ラストはunkie。やっと初見。
だがギターの彼はやる気があるのか無いのか…非常に微妙。新曲だけまじめに弾いていた感。
ドラムもThe Grooversに比べたらたれてるし、tokieさんはたまに良いフレーズもするけど、弾きこなしていないようなフレーズも無理やり弾いてる感がアリアリで、意外と上手くないなあ、という印象。
期待値が大きかっただけに残念であった。
まあThe Grooversの後だったから、というのも合ったのかもしれないけど。それにしても残念すぎたのでした。

そんな日。