ELLEGARDEN@熊谷VJ-1
2008年03月30日(日)
数えて見たらこの規模でのエルレは二年半以上ぶり。どうなってるんだ・・
そして3年振りの熊谷。
運良くチケットを譲ってもらえたので行ってきました。

とりあえず新宿に集合して湘南新宿ラインで熊谷まで一本。
思ったよりも早くついた。
南口を出て熊谷桜堤へ。折も良く桜の季節で、さくら祭なる催しが行われていた。
出店とかも出ていてなかなかの盛況具合。
一回りして多少買い食いをしていると雨が降ってきた。

すぐそこの文化センターへ行き、100円で入れるプラネタリウム館へ。
100席ほどの良い感じのプラネタリウムで、50分ほどのプログラム。蛇座とかに座の話あり、プラネタリウムの歴史ありと含蓄のあるプログラムでした。

そうこうしているうちにいよいよ本振りの雨。
駅へもどって少し休み、いよいよ熊谷VJ-1へ。

七年越しの3度目VOGUE、もといVJ-1は適当に歩くとつきました。

空は結構な雨。
開場を待っているとスタッフさんが整理番号順に呼び出す。

それを待つ間にいそいそと着替え、臨戦体勢に。
こんなのも久々。少しづつテンションが上がってくる。

思えば客とアクトがしっかりとセパレートしているライブにこうやって参加するのも久しぶりな気がしてくる。

階段を上り3階のロビーへ。
クロークに荷物を預け、いそいそと2階へ降りる。

久々のVJ-1は入ると記憶より狭い気もした。
それよりも、この規模でエルレを見る事が結構な期間無かった事を初めて意識しだしていて、妙な気分になってくる。

開演が近づくにつれ、人が多くなる。
そうそう、開演前の他の客ってウザいよなーとか色々と思い出しつつ、恐らくそれほど定刻を過ぎずに開演。

DOINGLIFE。
いわゆるメロコア・パンクなイベントなのかな。まるっきりそのままという。
ギターボーカル、ベースボーカルなスリーピース。テレキャスとジャズベ。ジャンルにしては珍しい楽器構成だなぁ。
個人的に、始まる前に口に含んだ水を毒霧の要領でギターに吹きかけていて、もうその時点でテンションは半分以上削がれた。

メロコアやパンクというのは、単純明快わかりやすくて手っ取り早く盛り上げるには良いけど、その分から周りもするなあ、と。
熱さは伝わるけど、いかんせん。やはりステージとフロアの見えない壁を取り払う力ってのはなかなか出せないもんで、なんだかんだそこに一番効果があるのは歌や歌詞だったりする。

まだまだやってる方が楽しい、ってバンドでした。


GOOD NEIGHBOR POLICY
お次はカリフォルニアよりのパンクバンドってヤツでしょうか。

先ほどよりは盛り上がっており、モッシュやらなんやら。
くるくる回ったり。個人的には何が楽しいのかは分からないけど、バターにでもなりたいのかね。
モッシュならわかるんだが。
回ってるやつをラリアットで思いっきりすっ転ばしたい衝動に駆られたのは秘密。

まあ、でもやはり興味は持てず。
やっぱりジャンル違うなあ、と。


次はELLEGARDENだろうと前へ。気付けば3列目くらいに。

高橋さんは髪が伸びてた。昔ほどじゃないけど、やっぱ印象変わるなあ。
後はみんな変わり無く。

VHTと黒のES-335の生形さんに、Diezelと白のストラトの細美さん。
雄一は相変わらずのサポーターを右手につけ、アンペグ+アヴァロンDIとプレベ。

簡単に音を出してそのままライブへと。
こんなに近いのはやっぱり久しぶりで、懐かしい。

「今日はゆっくり始めるかー」というような事を言って、弾き語りからのBBQ Riot Song。
ためてためてゆっくりと歌う細美。フロアも一緒に歌ってる。
そして一気に爆発する瞬間
帰ってきた、と思った。んで、頭の中は真っ白。あるのはエルレガーデンと音と、飛び交う人の渦。
なんかしらないけど既に泣きそうになりながら、こっちを見た細美がこっちを指挿した。
この近い距離。
前にはダイバー逃がす隙間もないので、押し戻すスタイル。
あー、やっぱり居場所はここだったな、ただいまって思いながら幸せだった。

そしてダイバーが来ようがぶつかろうが構いやしない。
基本的にダイバーは背中と頭で弾くスタンス。時に手も使うけど。おかげで今も首の付け根と背中、右腕が痛い。

続けざまにモンスター。
全てを忘れる空間が続く。
凄い勢いで、轟音を撒き散らしていたはずの空間なのに、今思い返すと頭に浮かぶのはスローモーで音の無い空間。照明のキラキラとした光と、楽しそうなエルレガーデンと、幸せしかなかった感覚。

シリアスなのにお祭り騒ぎで、ラウドなのに優しい。
Fire Cracker。
俺が昔感じていたライブハウスという空間での憤りやイラつき、バンドの不安定さや葛藤は、もう感じなかった。
それは久しぶりのライブハウスだったからかもしれないし、成長しているバンドのせいかもしれない。

MCはあまりない。
客席への注意も無い。遠慮も無い。
「気を付けろよ」なんて言わない。

お決まりのインタールードからsupernova。
相変わらず吹っ飛んでいる意識をさらに遥か彼方まで飛ばしてくれる。
Space Sonic、SalamanderとS曲が続く。

「何も返せないのにありがとう」とか何とか、どのタイミングだか忘れたけど細美が行ってた。
お互いそんな事を思っているっていうのは、どうなんだろうね。笑

唯一しっとりとした感漂う高架線を歌う。
辛そうにしてないエルレガーデンと一緒に歌う事がこんなにも幸せだった事をつくづく思い知らされた。

Red Hotは、3列目のくせに完璧に壊れてしまった。
なんでRed Hotで涙腺が緩むんだよ。わけわかんないけど、まあ仕方ないな。

「U.K.L前に声出しだ、みんな大声で歌ってくれ」ってMake A Wishが始まる。
ああ、本当に日曜が終わってしまう。
初めて少し寂しくなった。
次、こうしてエルレと遊べるのはいつなんだろう。

だけど、次の瞬間再び頭の中が真っ白になって、余計な感情は消え去る。

大丈夫。エルレはきっと10年後も20年後も変わらずいるよ。
そん時は細美は50超えてるけど。笑

ライブが終わると、もう膝が笑ってしまう。
短い時間なのに情け無い。

U.K.Lも変わらず盛り上がっていた。
しばらく聴いて、クロークへ。着替えると本編が終わったようだった。

電車もあまり無い。
物販には石谷さんがいて、ステッカーシートを購入。
セルフツアーではないし、いつものスタッフさんとかも居ない様子。

外は相変わらず雨が降っていて、カサも挿さずに駅まで歩く。
ライブハウスに後ろ髪をひかれつつ。

そんな日。




たぶんきっと恐らくセットリスト
BBQ Riot Song
モンスター
Fire Cracker
Supernova
Space Sonic
Salamander
ジターバグ
高架線
Red Hot
Make A Wish
JUZZEPRY IN JAP@下北沢Daisybar
2008年03月29日(土)
"春宵感懐"というイベント。
出演は出順で以下

ukishizumi
THE BUZZ
ANIMA
JUZZEPRY IN JAP

予定終わりでdaisy入るとちょうどTHE BUZZが始まるところ。
ベースさんはグルーブ系なのにプレベだったり、まあ面白いともいえる。
でもあまり興味は出ず。

2番手はANIMA。
こういうバンドはボーカルの力量があからさまに問われるなあ、と。
ポエトリー的なラップ的なフロウもありつつ、一応歌モノ。でもそこまで歌が上手くない、って所に限界が見えてしまうなあ。
バンドの演奏面は悪くないし、メロディー甘いところ意外はそこまで悪くもないんだからもう少し成長を期待したいところ。

JUZZEPRY IN JAP
最初ギターさんの機材トラブルで始まったライブは、ベースへとトラブルが引き継がれとうとうラストまで復調することなく行ききった。
こういう場合ってフロアもそうだけど、ステージも集中力を保つのが大変よね。
途中ANIMAのVoの人が参加して多少盛り上がりも出た。
そういう点ではこの人は上手いところあるなあ、と。

ま、企画ライブってえてしてこういうことあるよね。
次回の盛り返しに期待して。

そんな感じ。

juzzepry in jap@新宿MARZ
2008年03月19日(水)
juzzepry in jap@新宿MARZ

MARZ+MOTION共同開催のイベント「super silent/KOTAE」へと。

見たのは以下な感じ。

[MARZ]
JUZZEPRY IN JAP
[MOTION]
kangaroo court
[MARZ]
RECO.
junior
[MOTION]
about tess

会社を19時JUSTに出て一路MOTIONへ。
行くとすでに始まっていた。

ジュゼ。
本人は凹んでいるようだったけど見ている分にはそんなに悪くも感じず、むしろ前回見たZherTheZooの時より良いステージだったなあ、と。
ギターの音がもっと前に出ていて、全体の抑揚がうまくついてた。
だが相変わらずリズム対の良さのわりにGtVoさんがなあ・・趣味では無い、というか。声なのかメロディーラインなのかはわからないが・・微妙。
全体的には悪く無いんだけどね。
ベースの彼はらしさが出ていていいんだけど。

終わってすぐにmotionに移動してkangaroo court。
いつだかのsusquatchを見に行った企画以来の彼らだけど、前見たときより良い印象。
まあ、というかある程度以上のバンドは見れば見るだけ印象は良くなるよね。
キーボードの人はジュゼのスタッフさんらしく。どうりでどっかで見た事あるなと・・

MARZに戻るとジュゼベースがおり、しばし歓談。
凹み気味であった。

そしてRECO.
上手テレキャス男Voと下手テレキャス的女Vo。センター気味にジャズベとドラムな構成。
まあ悪く無いかな、と。
演奏面はしっかりしていて、ベースのループフレーズもなかなか心地よい。
上手ギターさんがちょいと好みではなかったけど、声は良かった。
下手ギターさんもなかなかツボを得た感じのギターを弾いており、バカ高いスキル、とかではないけど安定したライブだった。
もういっこ突きぬけるなにか、が欲しいなあ、と。
ドラムのスネアの音がもっとハイよりで抜けてくるとアンサンブルがもっと良く聞こえるんじゃ無いかなあ。

junior
演奏面は正直あまり無いな、と。
最初スピーカー前あたりにいたらアホみたいなギター音に耳をやられた為上階に退避。
下手ベースさんは基本オールダウンな感じで、正直上手さはないけど何かはある、といった感じ。声はウィスパーで良いね。
ドラムさんも女の子。ちょっと前の某ハムドラムを思い出す感じかな。
ギターはジャズマスターとテレキャスを持ち変える感じで、エフェクターをアホみたいに並べるタイプのお方。
正直エフェクターアホみたいに並べるタイプのギタリストはあまり好きじゃ無いのだった。
最後の曲は結構良い。
あのくらいのモノをもっと出せたらよくなるんじゃないかな、と。
まあキャラ勝ちでパッケージングされたら終わりだけどね。

モーションへ移動しabout tess。
初のabout tessはツインベースツインドラムワンギターの重厚なワンリフの上にtakutoさんが大暴れ、という圧倒的破壊力感。
あのmotionという空間であそこまでの破壊力を出されると、もう何がなんだか、という感じ。
どの音がどの楽器から放たれているかわからない。笑
しかし上手ドラムさんのハチャメチャさやハネ感、下手ドラムさんの安定感。ツインベースワンギターのブリブリなリフとtakutoさんの単音は、すごいね。
一度聞いたら何かを残さずにはいられない音だと思う。好きか嫌いかは別として。
音源なんかじゃだめだよ。実際にね。


なかなか素晴らしいイベントでした。

そんな感じで。

wooderd chiarie@下北沢ERA
2008年03月16日(日)
今日は昼からスタジオ、終わってJリーグ、その後にライブへ行くという一人ケツカッチンでございました。

我が鹿島は結果だけ見ると非常に調子が良さそうに見えるけど、その実そうでもなく、まだまだチーム全体で体が重そう。
その中でもキレてるのはアライバとダニーロ。特にダニーロは東京V戦で途中出場から全得点に絡む活躍。すばらしい。
今期の序盤の鍵を握るのはダニーロかもなあ・・・

そんなこんなでタイムアップの笛の音を聞くと同時にスタジアムを出て、一路下北沢へ。

本日はwooderd chiarieを見に下北沢ERAへと。

Creating ImagesというERAブッキングのライブの模様。
出演は出順で以下。
double face
flashback
wooderd chiarie
THE RODS
Christopher Allan Diadora

軽くモスで食を取り、ERAへ入る。double faceがライブをやっていた。
見た事あるような気がしたけれど、気のせいだった模様。
白SGなGtVoのいる3ピース。割とラウドめなギターロック・エモ、と言った趣き。

それにしても人が少ない。ERAの日曜でもブッキングイベントならこんなもんか、なんて思いつつ。

flashback
こちらはテレキャスな3ピース。
UKエモな感じかなぁ。OCEANLANEのハジメ君を思い出す歌声。ギターの弾き様もなかなかカッコイイ。
ちょいと気に入ったので音源を購入。500円。
オリジナリティはそこまで感じ無いけど、響くものはあった。また見てみたい。

そしてwooderd chiarie。
この頃になるとそこそこの客入り。
そういえば当日券で行ったのにwooderd見にきたといったら前売りで入れちゃった。メンバーさんありがとう。
彼らはいつも目当ての対バンのバンドとして見ていたので、目当てとしてライブを見るのは初めて。
通算だと5回目かな。
やはり声に力があるバンドは素晴らしいね。
あいかわらずの表現だけど、syrup16gとperidotsの間、というところだろうか。そこにsleepy.ab風味を入れ込んだ、というと更に的を得る気がする。

美しく力強い歌声に、多重delayで音響的なギター。
ベースはルートだけにとどまらずアンサンブルに積極的に参加していて、ドラムはその土台を支えつつ主張を忘れない。

真っ暗な夜の中で日の光を感じる音像。
アップテンポ的な曲もあるんだけど、やはりしっとりとした曲こそが美しいな、と思った。

PaperBagLunchboxとツーマンをやるらしいので是非行こう。
PBLはいつぞやのUP TO THE WORLD以来、見たいなと思いつつ全く見れていない。
しかもsleepy.abともツーマンをやるらしい。そっちも要チェックだなー。

そんなこんなで短いライブも終了。だが良いアクトだった。

次はTHE RODS。
熱くて暑苦しいロック。久々にみたけどライブ自体は良いと思う。
最初はちょっとウッと来たけど、ライブが進むにつれてそれも気にならなくなる。
MCの空回り具合もなかなか良い感じ。でも音楽論を良い過ぎるのは良く無いかな、個人的に。
ギターさんが地味に上手くて、ちょっと見入った。けどラストの曲でこれまた地味にトラブっていた。
ライブ後アンケートを集めたスタッフさんが、メンバーの人に誇らしげにアンケートを見せた瞬間があって、そんなのもほほえましかったり。

だがちょいと音楽性的に浮くんじゃない?ERAさん・・・

ラストは2曲我慢したけどやっぱり我慢できずに退出。

さすがのERA。良いイベント組みます。

そんな日。
syrup16g@日本武道館
2008年03月01日(土)
朝起きて、昼からのサッカーを見に国立競技場へ。
気分を害した後、九段下は武道館へと。

九段下へ着くと、ちょうど開場前と言う事もあり結構な人の数。
チケットを受け取る為、最初の門のところで待ち合わせて、無事にチケを受け取る。

座席は北東の前から5列目あたり。結構近い。アリーナ後ろより全然近い。
五十嵐の横顔がたまにみえる、ドラムの中畑の横顔がほぼ完璧に見えるぐらいの位置。
残念なことにキタダマキは照明(逆光)にかき消され、まったく見えませんでした。
アリーナが完璧に見渡せる位置で、バンドから客席がどう見えるのかが良く分かった。

好きなバンドの解散ライブなんて、行った事無いな、なんて思いながら、ミッシェルやペンパルズやCHOKOや、そこそこ行っている事に気付いたりした。

ライブはきこえるかい で始まり、無効の日と続く
「次は生活だな」となんとなく思ったら、本当に生活だった。
神のカルマ、I・N・Mと妥協の無いセットリストが続く。

数曲が過ぎて、アコギに持ち替えて弾き語り。
センチメンタル、明日を落としても。
あのベースの寂しいフレーズが欲しかった。

途中、テレキャスターに持ち変えた五十嵐が「終わっちまうぞ」と叫んで、パープルムカデを始めた。
なんかしらないけど、いきなり泣きそうになってしまって必死に抑えた。
解散ライブで泣くなんて恥ずかしすぎるだろ。
でも不思議と、曲が進んでいくと高ぶった感情が治まっていく。

それにしても、いつにもまして客席が大人しい。
天才とか、普段もりあがるようなところもまばらで、それだけ普段ライブに行きなれて居ない人が多かったんだろう。
個人的にアリーナをスタンディングにすれば良かった気もした。

リアルのドラムが始まって、「ああヤバい、この流れは終わりへ向かっている流れだ」と感じて、少し鼓動が早まる。
いつにもまして、ステージの温度は高い。だけど、特に最後だっていう悲壮感はない。

そのままライブが終わる。

客電もつかず、そのままアンコール。
新譜の曲が始まった。
五十嵐は「ロックと言うフォーマットにこだわらなくても」と言っていたけど、その実あたらしい曲はロックに属すると思う。
でも、ロックはロックでもアメリカンな匂いのするロックで、個人的には「ああ、イエモンだな」なんて感じたりもした。
吉井とかぶせて考えると、少し今後の五十嵐が不安になったりもしたけど、そんな事は今は関係無いので頭から吹き消した。
でもやっぱり、syrup16gというセルフタイトルのアルバムが、一番彼らのバンドとしてのイメージから乖離している事が、逆に彼ららしい、と言うか。
どうやりくりしても、真摯にバンドと向きあうのなら終わるしか無いな、というのは良くわかった。

2回目のアンコールはShe Was Beautifulから始まった。
ハーモニクスが曲中ずっとループし続けるこの曲は、レコーディングが終わって出来上がったCDを初めて聞いたとき涙したと言うCOPYというアルバムの最初の曲だ。
淡々とした曲調の、隙間に何かを感じるこの曲の空気感は、何気ない生活の美しさと恐怖感を煽る。
そこから落堕へ。

3回目のアンコール。
もう終わりが見えてきていて、段々哀しさも増してくる。
「プレーヤーから、明日が見えるような曲を一杯書いてきたので、気が向いたらまた聞いてやって下さい」
と、曲をはじめるのを躊躇いながら言う。
「次の曲もそんな曲です」
といって始めたのは翌日。
フリースロウというインディーズ時代のCDの一曲目で、これが最後のライブで、恐らくもう数曲で終わるであろうこの段階でその歌を歌えるっていう事。
なんかいろんな感情が湧きあがってきて、この日何度目かに涙腺が刺激されたけど、やっぱりステージを横から見て彼らの演奏を聴いていると、涙も抑えられた。

五十嵐がカポを4から2にずらしているのが見えて、「ああ、もう終わるんだな」と悟った。
syrup16gとして最後に聞けるReborn。同時にsyrup16gの最後の演奏曲でもある。

生まれ変わるには、一旦終わらなければいけない。
終わりを迎えたその先に、Rebornがある。

最後の最後まで皮肉なバンドだな、と今にして思うけど、武道館の北東のD25にいた時の俺には込み上げてくるなにかしか無くて。
曲中に客電が一斉について、ああ、美しいなと。
照明効果の煙で少しもやがかかっていたけど、ステージからみる感覚で客席を見れた。

「解散するな」とか「愛してる」とか叫んでいるやつらもいたけど、そんな愚にもつかないような事言うなよ。
あの時言えたのは「ありがとう」って言葉だけだと思う。

Rebornが終わって、三人が客席に挨拶をしてくれた。
その後、中畑が最後に叫ぶように「ありがとう」と言ってライブが終わった。

いつものライブ後より少しだけ多い疲労感があるだけで、客席もそれほど悲壮感は無い。
それはきっと、お涙頂戴でもなんでもなく、純粋に良いライブだったからなんだろう。

プレーヤーからいつでも明日が見える。そんな曲を沢山作ってくれたバンドだった。
そんな彼らの最後のライブは、「ありがとう」という言葉が似合うライブだった。