日々のあわ
あかり 



 como agua para chocolate

「赤い薔薇ソースの伝説」というメキシコの映画を、最近また無性に見たくなっている。

10年くらい前に、本を読んで、スペインの片田舎の小さな映画館で映画を見た。

原題は「como agua para chocolate」という。

チョコラーテ(ココア)のために沸かした水。熱い水。沸騰寸前という意味で使われるそうだ。
断然邦題よりも原題のほうがいいと思うが、意味がピンとこないのかもしれない。

摩訶不思議な映画なのだけれど、
“主人公の女性の気持ちが料理に込められる”ため、その料理を食べた人は官能的になったり、恋しい人を慕って泣いたりする。
「台所」と「料理」と「官能」がモチーフで台所の映像なんてすごく綺麗だった。
本にはメキシコの家庭料理のレシピなども載っていたと思う。
へーんな映画!と思う人も多いだろうけど、うっかり泣いちゃう女性もかなりいるのではないか。

10年も前に、しかもスペイン語で見ただけなので、今また見たらどんな感じがするだろう。

ティタ(主人公)自身が薔薇のソースに溶け込み、それを食べたペドロ(想い人)の体に侵入する。 
なんてエロチック。

−気持ちがこもった料理は覚悟して食べましょう。−

今また突然思い出して、本を探しているところ。映画も是非またみてみたい。

その頃からずっと心にひっかかっていた言葉が、

como agua para chocolate

沸騰寸前、思いが溢れ出す寸前。エロチックな意味で使われることもあるらしいが、
その意味もさることながら、日本語のように「水」が熱くなって「お湯」という言葉に変わるのではなく、そのまま「agua」(水)という単語が入っているところも好き。

ということで、Blogのサブタイトルにしてみた。
「温度」は私のキーワードだとおもっているので。






2004年09月30日(木)



 運動会に思う。

日曜日に雨の為延期になった、長男Rの運動会でした。
小学校初めての運動会。

6年生達の身体のでかさに驚きました。
リレーの迫力に圧倒されました。

うわ。やっぱり保育園とは違うわね〜。とひたすら感心。

「無気力な子供達」とか「共同作業が苦手な子供達」とか、
ずいぶん前から世間やマスコミで言われている“今の子供像”を勝手に鵜呑みにしていた自分を恥じました。

私、とても感動したのです。
子供達の真摯な姿に。一生懸命やってるのよ。なんか健気なのよ。
この、こみ上げてくる気持ちは何?!って一人興奮していました。リレーの最後では拳上げて涙目でしたから。(笑)


もちろん自分の子供が一生懸命やっている姿も晴れ晴れしく見ていましたが、全体的にとてもよい運動会でした。

そうそう。
この日一番印象に残った息子の姿は、応援席で観戦している後姿です。

応援席で他の学年の競技を見ながら一生懸命応援していました。上級生の組体操をみながら力いっぱい拍手していました。
他人を応援して称えている姿をみて、お母さんはとても嬉しい気持ちになりましたよ。

さ。今週末は次男Kの運動会だ!晴れるといいね。




2004年09月28日(火)



 真夜中の台所より。

今日は実母アキさんと息子達と一緒に、祖父母のお墓参りに行きました。
だぁ〜い好きだった祖母。今でも無性に会いたくなる祖母。
嬉しいことに、私が住んでいるところから自転車で行かれる距離にある
大きな霊園に祖父母のお墓はあります。

息子達がせっせとお墓の掃除と草むしりを手伝ってくれて、綺麗に花が飾られて
さっぱりとした墓石は清清しく秋の陽射しに気持ちよさそうに見えました。

明日は長男Rの運動会。お墓参りに運動会。・・・秋ですねぇ。。。
明日のお弁当の煮物に入れる銀杏をむきながら、しみじみ思う秋の夜更け。
と・・・・、おまけにちょいとほろ酔いです。

さっきまで長男の保育園時代のママたちとお酒を飲みながら楽しいひと時を
過ごしてました。
あぁ楽しかった。アホで楽しくてやさしくて真面目で温かくて、大好きだよ〜。
子供のこと、将来のこと、日々の怒りや笑えたこと、自分のこれからの方向など、
とにかくよくしゃべるんだけど、
7年間かけてお互いを知った仲だからとにかく楽ちんなのです。

そんなことで明日は早起きなのに、真夜中の台所でご機嫌に煮物をつくる私です。
夜中の台所はなんだか好き。静かに寝静まった夜中にほんわか灯りをつけて
料理をするのが好き。
んー。銀杏が美味い!

2004年09月25日(土)



 雑誌購入

HYDEさん、映画の関係で沢山雑誌に載りますねぇ。
今日も2誌発売のはず。と、意気揚々と本屋へ入りました。
お。smart表紙ですか。んー。若者二人に挟まれて・・・なんとも(微笑)
uvもね、恥ずかしいけど立ち読み。
ハイドがアダムを抱っこしてる写真。うはーvv
でもやっぱりこれだけじゃ買わない(笑)

ふと横を見ると。
!!!
















さっと雑誌を手に取り、椿さん、即効レジに行ってました。

ジョニーだよ。そして、
「ロックが宿る俳優たち」って・・・(ロッキングオンらしぃなぁ:笑)
その表紙にまんまと引っかかって久しぶりに雑誌買っちゃった。ごめんねハイド。

“どこまでもせつない「ハサミ男」の微笑”【シザーハンズ】
“闇に肉迫した「デッドマン」の沈黙”【デッドマン】
“「海賊」トリックスターがみせた孤独なアイロニー”【パイレーツオブカリビアン】


ね、ほら、あれ
忘れてるよ?
“両目から血を流したへなちょこCIA”【レジェンド・オブ・メキシコ】

ま、いいけど、この企画、ゲイリー・オールドマン、ジャック・ニコルソン、デニス・ホッパー、などぞくぞくと好きな俳優登場なんですが、
「この崇高にしてナイーブな彼らの姿からは確実にロックが鳴っている云々」って・・・
中のテキストもロキオン臭がぷんぷんでやっぱりちょっともぞもぞするなぁ
。(天邪鬼)

そうそう、記事を読んで知ったんですけど、
ジョニーが「パイレーツ〜」のジャック・スパロウを演じるためにインスピレーションを得た人。
なんと、ローリングストーンズのキース・リチャーズですと!
かっこよくてかっこよくて何度も見てしまったジャック・スパロウ。
こんなところに秘密が隠されていたとは。
なるほどねー。(完全自己解決大満足)



2004年09月24日(金)



 うっ。

昨日次男Kに新しい靴を買ってあげました。
真っ白のかっちょいいスニーカー。
いつも兄のお下がりが多いので彼はとっても喜びました。

今朝、朝寝坊の母の枕元に次男Kが笑顔でやってきて言いました。
「おにいちゃんが靴に名前を書いてくれた!」

「ん・・・ほんと?よかったねー。むにゃむにゃ・・・」

それから間もなく、よろよろ起きだした母は次男の靴をみて、
一気に目が覚めました。
















・・・大胆だな・・・・。兄ちゃん。





(しかも「けい」の下になにやら謎のマークが書いてある:笑)

しばらく笑い転げていました。
これで絶対なくなることはないね?よかったねー。Kちゃん。(笑涙)




私信>>10代のあなたへ。
温かいメール、ありがとうございました。
ほんとうに生活環境は全く違うでしょうけど、こんなおばさんも居るのね。ということで、
どうぞまたお暇なときにでもいらしてください。



2004年09月20日(月)



 母の友と会う

私の母には大学時代からの仲良しグループ友達が居る。
7人の仲良しグループなんだけれど、もう皆さん65才。
しかし、まったくもって変わらず、いつもいつもカシマシイ。
私は話しに聞くだけで、そのうちの何人かに父の絵の展覧会でお会いするくらい
なのだけど、彼女達は常に、メールの返信ができないだの、太っただの、
腰が痛いだの、孫がどうした、今度は何を食べようかだの、しょっちゅうやり取りをしている。
海外に住んでいる方も居ていつも全員集合ではないのだけれど、5人くらいはいつも揃うらしい。

私は学生時代、一緒におトイレに行きましょうってのりがとても苦手で、一人で居ることがおおかった。
別に仲間はずれとか、一人ぼっちとかじゃなくて「仲良しグループ」ってものに縁がなかったのだ。
ちゃんと1対1ではお友達がいたし、今でも付き合っている友達だっている。
でも、卒業して社会人になった頃から、友達が「高校の仲良しグループで会うのよ〜」などと言っているのを聞くと
なんだかいいなぁ。。。と思っていた。結構激しく羨ましがっていたと思う。

話は戻るが、今日、その母の女学生時代の仲良しグループのお食事会に、
ちゃっかり私も参加してきた。
中華料理店の個室がとってあり、入るなり

「あっらぁ〜、椿ちゃん!ひさしぶりねぇ。憶えてる???お仕事は?2人の子持ちには見えないわぁ〜。でもミスター(私の父のことらしい:汗)にそっくりねぇ〜」

などとマシンガンのように
言葉を浴びる。す、すごいパワーだ。
いつも彼女達のことはニックネームで聞いているので、
「○○ちゃん」「○子ちゃん」「○ー子」とかね、ほんとに学生時代そのままの呼び名なのでご本人達と結びつけるのに一苦労した(笑)

NY在住の3児の母そして現役OL(65才)
一人気ままに絵を描く未亡人画家(65才)
生涯独身、仕事の引き際を考えはじめたキャリアウーマン(65才)
息子と同居をはじめた専業主婦(65才)
夫の介護に毎日忙しいけどたまにゴルフに行っちゃったりする主婦(65才)

などなど、共通点などちっとも見つけられないメンバーなんだが、仲良しグループとはそんなものなのか。(未知の世界)
面白かった。実に。

ヨン様は好きじゃない?と開口一番に聞かれたときは焦りました。ごめんなさい。
藤木直人がね、とか普通に会話に登場する名前ですか?(笑)
2年後に会ったときに痩せているようにって、皆体重を自己申告して紙に書いたりしてましたね。(それまでに何度も会っていっぱい食べるんじゃ・・・)
「ほら、あの店員さん、あなたが好きだった鈴木君に似てるんじゃない?」って皆でいっせいに店員さんのこと見たりね。
本当によく喋るんだけど、いわゆるオバタリアン(古)的なノリじゃないのだ。
これが某お嬢様お坊ちゃま大学出身者の成せる技か?(違)
まんま女学生ノリなんだ。これが。

うーむ。やはり羨ましかった。
死ぬまで付き合える仲良しグループ。
今日は母の学生時代の様子が垣間見られるような時間だった。もしかしたらこの雰囲気も古きよき時代のものなのかな。
それとも、それぞれ家庭や自分の歴史を重ねてきた中年女性同士が無邪気に集うとこういう感じになるのかな。
いずれにしても、漠然と、
「あぁ。こんな風に年取りたいなー」と思ったのは確か。誰か特定の人ではなくて、彼女達皆を見てそう思った。








2004年09月17日(金)



 買い物 de セラピー

買っちゃったぁ〜んvv
クロムハーツのリング!
今回は地味にお揃いの一品を探していたので、当初の狙いだったローリー・ロドキン・ゴシックはやめて、クロムにしました。
ショップの人にいろいろ出していただいて、心ゆくまで品定め。
やっぱり最初にピンと来たものにしました。

それからウキウキして裏原宿やらをうろうろしながら、久々にお買い物。
JGにくっついて入ったセレクトショップで、コールテンのPコートと出会ってしまいました(笑)
まさに私の体型にぴったりでそのシルエットがものすんごい気に入ってしまって。
背筋がぴんとする感じなの。
オマケに1万円もしないって安すぎるじゃないか。
なので、びっくりの即買い(笑)

楽しかったなぁ。

と、こんなことで来週からの社会復帰に気持ちが前向きになりました。
やっぱりずっと不安で。
例えると・・・寒中水泳みたいだなぁ・・・と。
真冬の海に飛び込む前の勇気を振り絞る感じと、入ってしまってからの
「意外に平気なんじゃなぁい?」っていう麻痺した感じが似ているなぁって
思います。私の社会復帰。(寒中水泳したことないが。)

それが、新しい化粧品やら新しい服やら思い入れたアクセサリーなどにパワーをもらって、なんだか急に前向きになる。
嗚呼単純!


さぁ。私の指にはまりなさい。一緒に生活して、沢山傷をつけて、
私だけの一品になるのよ。うふふふふー。


2004年09月14日(火)



 10年の歳月

「10年前の今頃、俺、すっごいドキドキしてたよな〜」

と帰宅したJGが開口一番に言った。

お。
そうだ。結婚記念日だった。
そうだったね。10年前のこの時間、あなたは式に参列してくれた方へのお礼の言葉を練習していたね。
私はホテルの部屋で、頭の手術をして間もない母の、やっと生えてきた白髪を一生懸命黒く染めたりしてたわ。

懐かしい。

「面白かったよね。」

って笑った夫の顔をみて思わず笑う、10個も年取った妻の私。


そういや、結婚指輪の変わりに指に小さくおそろいタゥーでも入れようか、と冗談半分で言っていたな。
(わ、若いな・・・その思考)

おそろいじゃなくて、お互いが似合う指輪を薬指にしようと決めて、別々の指輪を用意したね。
(まったく・・・いいじゃん、素直におそろいの結婚指輪で。)

若かりし自分に突っ込みを入れることじたいなんかオバサンくさいなー

あ!そういや、そんなに思いいれて用意した指輪をさ、JGは新婚旅行で行った
バリ島の海に沈めたんだった(笑)
泳いで出てきたら、「あれ?無い!」って・・・・。帰ってきてからまた買いにいったね。

そんなことを思い出しながら、10年の歳月を思う。

これを機にふつーのおそろい指輪でも買おうか。ね。

2004年09月10日(金)



 夕方

道端にしゃがんで泣いた。
こんなふうに泣くのは初めてかもなぁなんて冷静さもなく。
少しだけうずくまって泣いた。

部屋に帰っても力がでなかった。
不安なんだ。何かが。

温かい毛布にくるまれているような安堵する空間を
私は充分に知っているのに、
どうしてなんだろう。

台風のせいか、雲がひどく早く流れる藍色の空。
「ママ、そらの色が綺麗だねー」
と次男Kが空を見上げて言った。

綺麗だけどちょっと怖い感じの空。
自分の中心がすこしだけぶれる。



2004年09月08日(水)



 おへそ

あと少しで家に着く、というところで大雨にあった。
夜空が一瞬明るくなり雷も鳴っていた。

前に次男K、後ろに長男Rを乗せた自転車三人乗り。(3人合わせて93キロ:笑)
あまりに強い雨で、ふらふらしてしまう。
危ないのでガード下に雨宿りをした。
しばらく様子をみるものの、一向に止む気配なし。
長男Rが「どんどん強くなるみたいだから、僕降りて走るから、ママも自転車でパーっと行っちゃいなよ!」
と、なんとも頼もしい言葉をかけてきた。
おー。頼もしいぞ。長男。と、後ろをふりかえると・・・
長男R、しっかり片手でお臍を押さえている。
前に座っている次男Kも同じく片手でぎゅっとお臍を押さえている。

「だ、大丈夫よ〜、こんな時に雷さま、おへそ取ったりしないから〜」(母大笑い)

もう、こみ上げる可笑しさと、じわじわとわいてくる愛しさとで、
ずぶ濡れになりながらもホクホクした気持ちで帰宅。

あったかいお風呂につかりながら、
「ふぅ〜。なんかさー、氷がだんだん溶けていくみたいだよ〜」
と長男R。
意味不明だがなんだかとってもよくわかるよ。

「パパの会社、屋根あるかなぁ〜」
と次男K。
はい、彼なりに心配してますよ?お父さん(笑)

明日もきっと雨だ。台風がくると耳鳴りが大きくなる。
でも大丈夫。
明日は何して過ごそうか。

2004年09月04日(土)
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