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■ 太陽の夢
昼間だった。 太陽はやけに眩しかった。 見上げると、だんだん太陽が沈んできた。 辺りがどんどん暗くなる。 あの山の端に落ちたら、完全に真っ暗になってしまいそうだと思った。 まだ昼間なのにこれはどうしたことだ、 恐ろしくなった私は必死で「落ちないで下さい」と焦りながら祈るが、 その祈りも虚しく太陽は沈みきる。 だが間もなくして、太陽は再び昇りはじめた。 だが今度は昇るのが止まらない。 まるでエスカレーターに乗って黄泉の国に向かうような強烈な不安に駆られた。 途中で降りる事は絶対に出来ない不安感だ。 太陽が止まらない。昇るのが止まらない。 落ちてしまうんじゃないかという位、真上にまで太陽が昇った。 すると、滝のてっぺんから一気に落下するように、本当に太陽が落ちてきた。 いくつもの弾になって、地上に降ってくる、いや落ちてくる。 真っ赤に燃えて、まるでドロドロに溶けたマグマが丸い塊となって落ちてきたみたいだった。 家の庭にも、その直径1.5m強のマグマの塊が落ちて、半分ほど埋まる。 またもういっこ落ちてくる。 ああ、火事になる。 それどころではない。 なんだかこの世の終わりのような気がして、恐怖で身体が動かなかった。 太陽が落ちた。太陽が落ちた。
ただひたすら焦っていた。 何に焦っていたんだろう、多分死ぬのが怖かったのだろう。
いつもの事だが、 あまり寝覚めのいい夢が見れない。 お気楽な夢は、実は数える程しか見れない。 不安と焦りと恐れを強く感じたまま目が覚める。 夢って、こんなもんなんだろうか。 なんだかせっかく寝てるのに損してる気分だ。
2003年05月18日(日)
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