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■ 『イマアイ』
今日は、今話題の小説、市川○司さんの「いま、○いにゆきます」を読んだ。
もともと私は、ハヤリモノの小説をリアルタイムで読むのは好きではない。何故かと聞かれると、ただ単に「好きではないから」としか答えられないが、そんなこんなで、読んでないベストセラー本は数知れず・・・汗 (その中には、学生から貰った「ノルウェーの○」も含まれるのだが)
それはさておき「イマアイ」だが、これを読むように勧めてくれた人が「これは泣けるよぉ」と言って本を手渡してくれたのが先週の金曜日。もちろんその日の夜から読み始めたことは言うまでもない。読みつけない作家の作品ということで、理解するだけでも時間がかかり、何度も同じページを読み返すという行為が続いた。 結局二日がかりで読み終えたわけだが、読み進むにつれて微妙な感情の変化が私の中に現れ、やっぱりウルウルといった感じで涙してしまった。 本を貸してくれた人から「感想を教えてね!」と言われていたので「泣くというより、涙が溢れてくるって感じだったね」とメールで送っておいたが、本当はもっとあった。
この作品を読んだ人にはわかるであろうが、これにはメインテーマみたいなものが設けてあって、私にはそれが「家族愛、夫婦愛、悲哀」と受け取れた。(本当はもっと違うものだったのかもしれないが・・・) 何事にも始まりと終わりがあることや、「愛」だけではどうしようもないことがあるんだということを、やんわりと書いてあったように思う。もちろん、そればかりではなく喜怒哀楽の喜楽の部分も多く盛り込んであった。
この本を読み終わった後に残った感情は、ほんの少しの「幸福感」と「喪失感」だった。ブックカバーに書いてあったように、人間誰しも会いたい人が少なからず一人はいるのであろう。私も、会いたいなと思う人がいるし、読んだ直後は非常に会いに行きたかった。同じ時代に存在できることの幸せを感じた瞬間でもあったのだが、心のどこかでまだ何かうごめくものがあったのも事実だ。それが現実とのギャップなのかもしれない。
この本を薦めてくれた人にしてみれば、ただ単にお勧めの・・・ぐらいの感覚だったのであろうが、私にとっては読むべきタイミングに出合った一冊といったかんじだ。もともと微妙に「家族愛」なるものが欠落している私にとっては必要な本であったように思う。というわけで、この本を薦めてくれた人にはとても感謝している。
もしもまだ「イマアイ」を読んでいないのなら、是非、読んでみてもらいたい。どんな風な感想をもつかはわからないが、きっと、読んでよかったと思えるだろう。
2005年05月15日(日)
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