| 2003年10月31日(金) |
合併協議会だより １１月特別号 |
午前中、ひとつ所要を済ませ、午後、納屋の片づけをしていたら、ご婦人が何かを郵便ポストへ入れていった。
何かと思い、手に取ってみると「合併協議会だより１１月特別号」。
内容は、さる１０月２４日。小松町ハイウェイオアシスで開催された「第１２回合併協議会会議概要」だった。
この前の「第１１回協議会」の内容を伝える「合併協議会だより」が、市報１１月号と合わせて配布されたところなのに「なんなんこれ」と怪訝に思えてくる。
これまでの「合併協議会だより」の発行状況を調べてみると、協議会が開かれるのが月の後半で、その内容を一月遅れで掲載発行するのがパターン化されている。
そんなところから、今回の「たより」が「１１月特別号」となっているところと合わせて、違和感が増幅するのだった。
前号の１５号では「議員任期延長特例」の適用について、約２ページを割いて懇切丁寧に説明している。また今回の１６号特別号には、協議の状況を掲載している。
この時期に、この内容での特別号の発行は、いったい何を意図しているのだろうか。勘ぐってみたら、この地域での選挙への影響を考えて、その筋からの指示があっての事だろうかと、頭を傾げる。
折しも、松山・北条合併協議会では「議員定数および任期検討小委員会」を開催し、松山市が北条市を編入合併した後の、議員の身分について協議していることが報じられている。
各地では、自らの身を削って合併協議を進めようとしている。
北条市議会にも知人がいるが、これまでの地域づくりを将来に繋げ、住民の幸せを願うが故の苦渋の選択であろうことが推察され、切ない気分にさせられる。
合併後の議員の身分については、このような形での協議を行って、決めて行くのが、誰しもが納得の行くやり方だと思うのだが、西条合併協議会では事務局提案で出てきた。
前回の協議会では、丹原町、小松町ではこの件について、議員間で話し合ってもいないことが明らかになった。
それに、任期延長の理由を「税金を使って」懇切丁寧に宣伝するという念の入れようだ。
こんな事では、合併本来の目的である「地域づくりの手段」が、議員が甘いことヤルための合併だと「矮小化」されてしまうではないか。
議員の身分を理事者に担保に取られたような状況で、さて、理事者にもの申すという議員本来の仕事がこなせるのだろうか。
どうも私が思っている議員像と、あとの方が思っている議員像とには隔たりがあるようだ。
異論を唱える議員に対する集団で来るときの元気さが、こと自分の身分の事については静かである。
そんな落差の大きさがなんだか可笑しい。
| 2003年10月30日(木) |
ご近所の底力 生活の足がない |
娘の長電話を、父親の権威発揮とばかりに ビシット 言って、受話器を取り上げたら、今度はＰＣを乗っ取られてしまった。
仕方なく、普段はあまり見ないＴＶを見ていたら、ニュースに続いて表題の番組をしているので見ていたら、これが「タメになった」。
１０月１４日の日記に、「地域循環バスってそんなに必要なの」との表題で、福祉バスについての疑問を書いたが、同じ考えの方々がいるものだと、やっぱり日本は広いとおもってしまった。
行政丸抱えの福祉バスの弊害の部分をカバーし、地域住民自らの力で「地域の足を確保している」事例が紹介されていて、納得することしきりな一色達夫だった。
福島県小高町のタクシー利用。三重県四日市市の住民によるバス運行の実現。など、「ご近所の底力」を感じる取り組み事例の紹介だった。
商工会が地元商店街への送迎を考えたり、スーパーマーケットをスポンサーとするなどは、行政ではなかなか実現出来ないパターンですね。
番組の中で紹介されていた、高齢者が出歩く要件の多くは病院と買い物。そんなアンケート結果は、私の母の出かける要件と同一のもの。社会には普遍なるものがあることにも納得。
たまにはＴＶもみるものだ、と生活パターンの習性の修正までも考えている、今夜の私。
２３時５０分。やっと明け渡してくれたＰＣに向かい、この感動を日記に記入。
新居浜市長のＨＰを見ると「循環バスの視察」という記述があった。
地域循環バスの導入を検討中の新居浜市。福祉政策に熱心な市長の お手並み拝見 というところかな。
| 2003年10月29日(水) |
スローフード・スローライフ・スロータウン |
数日前だったかの新聞に愛媛の何処かの町が、スロータウンな取り組みをしているという紹介記事があった。
切り抜いていおいたかと思い出し、探してみたのだが見あたらない。愛媛新聞のＨＰからでも検索しようと該当サイトを開いてみたが、記事検索は別途手続きがいるとのことで詳しく分からない。
それではとネット検索を実施して、やっとやっとで三瓶町であることを突き止めた。
三瓶町のＨＰによると「スロータウン連盟」加入の自治体は全国５８市町村。三瓶町はスロータウン宣言をして、この１１月２日には地元食材を使った「食の文化祭」を開催するとのことだ。
ものの本によると、スローフード・スローライフ・スロータウンなど「スローな」まちづくりに取り組む自治体が多くなっているという。
スロ−フード運動は、１９８６年イタリアのローマにファーストフードの１号店が開店したのをきっかけに、北イタリアのピエモンテ州ブラという小さな町から起こった運動で、１９８９年には「スローフード協会」が運動発祥の地ブラに設立、日本を含めて世界５０カ国に約８０万人会員をもつＮＰＯとして、食の喜びを尊重する文化を普及させることを目標として、国際活動を行っている。
このスローフード運動を、新たなまちづくりの手法として取り組み、地域興しにつなげていこうという試みが各地自治体で始まっている。
日本一のフカヒレの産地として知られる宮城県気仙沼市は、今年３月に全国で初めて「スローフード都市宣言」を行い、水産都市 気仙沼 のアピールをしている。
「スロ−タウン連盟」には愛媛県の三瓶町を含む５８市町村が加入。今年８月３１日から１１月３０日までの期間に、スロータウン連盟に加入する市町村が、各々の自治体で、ほぼ同時期に連携して秋の収穫祭を実施するそうだ。
また、今年８月２４日には「第１回スローライフまちづくり全国都市会議」が岐阜市で開催され、この会議で採択された「スローライフ岐阜宣言」には、
「スローエデュケーション」芸術文化や趣味、スポーツに親しむ
「スローエージング」美しく加齢し、健康長寿の人生をめざす
「スローツーリズム」癒しや体験など地域の素材にゆっくり楽しむ
「スローインダストリー」自然の材料を活かした環境産業
などによって展開されるとしている。
さて西条市だが、今年３月議会の市長施政方針に、この「スローフード」という言葉が、農業関連分野での「地産地消」のしくみをつくる方策として述べられている。
その後、市長の口から、「スローフード」という言葉が発せられるのを数度耳にした。のだが、さて、その具体的な取り組みとしては、今だ姿が見えずの状態である。
私の考える「スローなまちづくり」は、ものの本に書かれている通り、フード・ライフ・タウン等を網羅し、ゆとり社会を目指し、地域の資源や文化を再評価しながら、自立した個人や地域を作り出し、人生をゆったりと楽しみ、生活の質を高めていくまちづくりを行っていくものだと思う。
「元気」「笑顔」「チャレンジ」等をその年々のキーワードとして提示する方のまつづくりと、私の思う「スローなまちづくり」の間に一致点が見いだされるのだろうか。
これまで聞いた「スローフード」という言葉の意味合いは、地域産業活性化策の一環だというように聞こえてならないのだが、さてどうなのだろうか。
西条市でどんな具体策が出てくるのか、楽しみにしていようか。それとも機先を制して一般質問ででも聞いてみてやろうか。
| 2003年10月28日(火) |
１２月に向けての準備や依頼事項の処理 |
手帳のスケジュール欄が空白となっている今週。なんだか祭りのあとの空しさを感じてしまうような状態だが、こんな時にこそ処理しなければならない要件が山積みなのだから議員は休日無し。
議会事務局に顔出しし、資料入手の依頼等。市役所内の各担当を回り、祭りの前後に住民の方々から依頼を受けた要件の処理にあたる。
地域の方々から求められる要望をあたら疎かにするなかれ。一番身近な政治である自治体への要望を聞くことによって、住民の生活感覚というものを身近に感じる事ができる。
政治家などというものは、天下国家を論じ、いつの間にか政治の専門となって「頭でっかち」となりがちなものだ。
地域を回り、住民と直接会話する事によって、自分自身の足元を見つめ直すきっかけとする事ができる。
今日訊ねていった方々。時の流れのなかでそれぞれの想いを持って生活している。そんなお宅に 良い情報を 持って訪問できる幸せ。だけではないのだが。
また、新たな課題をいただきながら、秋の夕暮れはつるべ落とし。
「つるべ落とし」とは。蛇口をひねれば水がふんだんに出るご時世に、もう死語となっているかな。
| 2003年10月27日(月) |
神社 太鼓台運営委員会 反省会 など |
西条市および周辺部地域での住民感情を分析すると、祭礼行事の及ぼしている精神的な影響を抜きにして語ることはできないだろう。それほど祭礼は、この地域に生活する老若男女大方の人の生活に深く根付いている。
私も一頃は、この祭礼行事の有り様に様々な発言をしていたが、祭礼に対する考えが一人一人ぞれどれ独自のものを持っていると 悟って からは、如何なる下支えが出来るかを重点として、関わるように心がけるように変わってきた。
大谷太鼓台を維持する私の部落は戸数１２７戸。太鼓台を維持するのは様々な難点を克服しなければならない事は既にこの日記に記入した。そんな現状である所以に、これまで他部落の太鼓台には様々な厚情を受けている。
太鼓台を維持し、毎年の運営を他部落に迷惑と心配を掛けない事を大前提として行っているので、祭礼全体に対して もの申す という態度では臨むべくもない。
今日１８時より神社において、祭礼後の「神社太鼓台運営委員会 反省会」が開催された。
他の太鼓台運営委員からは様々な意見が出ていたが、私は発言せず、みなさんの話を聞かせてもらった。その大方の意見は、「時代の流れとともに、祭礼行事全般にわたる検討を加えなければならない」といった様子。
社会全体を覆う少子高齢化の波は、祭礼に参加する人員の減少という傾向として現れ、行事全体への弊害要因となっている様子が伺える。
そんなところから、太鼓台運行経路を短縮しようという大方の意見として集約されているようだ。
だが、だがだ。「祭礼という伝統行事に基づく」という原則があまりにも軽視されている意見が多いように私は感じる。
数年前の神社運営委員会では、見なおし意見に対して「祭礼についての謂われ」をこんこんと説く故老がいたように記憶している。
今日の会議では、構成人員の多数な勢力の強い地区からの 大きな声 が大勢を占めている。「大きな道路をすーすー行ってたら、祭りの風情がない」というもっともな意見は、そんな 大きな声 にかき消されている。
なんとも なんとも な 大味な 会議ではあった。
太鼓台運行経路については「特別委員会を組織して検討する」と決まった。
ここ数年来取っている一色メモを元に「たたき台」を書いて見たくなった。
ふふふ、何処にいっても「資料に基づいた理論的な意見」を吐露しなければ収まらない一色達夫だことよ。
これでは時間が足りない身が持たない。
会議は１時間で終了。あと飲み会に流れる。１９時半から別な会議が予定されていたので 少しの時間皆さんの話に 聞き耳 を立てていたが、この時間の方が 建設的な 意見がでていたようだ。
二十歳代の頃、１０年ばかり茶道の稽古に通っていた。
何で茶道に興味を持ったのかと思い返してみると、職場の先輩に茶道を趣味としている方がいらしゃったこと、鵬雲斎大宗匠がＴＶでその精神を語っていたのに興味を持った事などからだったのだろう。
茶道と華道についての私の評価としては、茶道は時間を切り取る芸術であり、華道は空間を切り取る芸術だと考えている。また、茶道は芸術文化諸々のものを網羅した総合芸術であり、華道は花のあるところ全ての人が楽しめる生活必需品とでも言えようか。
どちらも日本が世界に誇る伝統文化であり、長い歴史を有する芸術を言葉で表現するには時間がいくらあっても足りない。
私の心を捉えて離さないそんな「文化の泉」なのだが、生活の主たる時間をそればかりに費やしている訳にもいかず、この頃では稽古の門をくぐる事も滞りがちになっている。
今日は一日お茶会の手伝い。朝８時から夕方６時まで、２００人以上のお客さんをもてなす事のみに費やする。年に１度有るか無いかのお手伝いだが、ある意味目立つ仕事をしていると、どうしても前面に押し出されてしまって、今日も初体験の仕事を仰せつかってしまった。
この世界、幾つになっても修行と修練。お茶席は世に二つと同じにあらず。毎回毎回新しい出会いと発見、経験と教えを得ることができる。
妻と二人での参加は初めてのことだったが、最初 億劫がっていた彼女も、先生から記念のお皿をいただいて、今日の話題に弾む我が家の夕食時となった。
茶道の修行における利点を一言でいえば、人間の内面を読めるようになるということだろうか。
そんなところを豊臣秀吉が巧みに使って天下制覇を成し遂げたのだろうと思う。
一色達夫今だ修行の身、その奥深さを思うのみで、利用することなど百年早い。
| 2003年10月25日(土) |
不法投棄ごみ回収ボラ 地方自治研究愛媛集会 |
朝９時より西条市生活環境課所管による「ボランティアによる不法投棄ごみ回収作業」に参加。集合場所は、黒瀬ダム２号公園広場。回収場所は、集合場所から歩いて直ぐの黒瀬ダム周遊道路の急斜面。市職員を含むボランティア８０名の参加。１０時半まで。
家電製品、生活用品、空き缶、水冷式クーラー、ビニール袋、エスロン浪板、等々一つの谷が埋まるくらい、上から上からあらゆる物が投棄されている。おそらくはトラックで一度に捨てていくのだろうが、その公共心の欠如を嘆くばかり。
この種の作業は数年前に実施しており、数年間途絶えていたのだが、新たな実施となったのを機会として参加させてもらった。
イタチゴッコの感は無くはないが、ごみ問題に対する意識啓発の意味合いからも、今日を機会に定期的に実施することだろう。理想は「しなくても良い状況を作る」ことは言うまでもないことだが。
今日は、同時刻に連合主催による「第６回 さいじょうクリーンウォーク」も実施されている。新聞折り込みなどで参加を呼びかけている催しだが、日程が重複したので市主催の方に参加した。
保存している、これまで実施の案内チラシを見てみると、年毎に参加団体もウォークルートも増えている様子がうかがえる。
健康維持のためなのか、ウォーキングをしている方を多く見かけるが、見かける度に「ウォーキングしている人に、道路ぎわに散乱している空き缶などのゴミ回収をやってもらえないの」という友人の提案を思い出す。
良いアイディアなのだが、今だ実施に向けての話の取っかかりを見つけられないままだ。単発的なイベントなら方々でやっているのだが、毎日の継続実施となると、体制づくりも必要かな。
１３時から、西条国際ホテルを会場として開催される「第４４回 地方自治研究愛媛県集会」に参加。主催は、自治労連愛媛県本部。参加者から推察して共産党支持団体の様子。
記念講演は 池上洋通氏（千葉大学教育学部非常勤講師）。事例報告は西条市・東予市・丹原町・小松町。
この講師の話は、和歌山県田辺市での自治体合併フォーラムに会派研修で参加のおり、合併反対を唱えるパネリストとしての話を聞かせてもらっていた。
記憶に残っているところでは「自治体合併によって旧役所職員間にモラルハザードが出てくる事が懸念される」というような事を述べれられていたように思う。
今日の講演では「市町村合併と地方自治制度の再編をどう考えるか」とのテーマで、自治体職員が対象の話を中心として、時にリップサービスを交えながら、だが情熱を込めて２時間半、内容濃く話されていた。
私が認識していた内容と合致する部分も多く、合併の弊害の部分を再認識する事ができたのだった。
特に「今回の自治体合併の狙いは自民党政権の延命策の一つで、地方重視政策を都市中心政策に転換していくものとなる」という下りは、以前、西条市で講演した関西学院大学教授小西砂千夫教授（合併推進論者）の話とも合致するものであった。
２市２町の事例発表は、東予市のカブトガニ、丹原町の七夕夏祭り、小松町の椿の里への取り組み等が聞けて、これからの地域作りへの良い参考となるだろう。
このところ、毛色の変わった催しに初めて参加する事が多くなっているが、其処には其処の 価値観 といったものが見えて面白い。ちょっと狡いかもしれないが、それぞれのエッセンスをいただいて、これからの活動に活かせればと思う。
一色達夫今だ発展途上。ローカルガバナンス思想の構築にはまだまだ遠し。
１３時半から小松町ハイウエイオアシスで「第１２回 ２市２町合併協議会」が開催される。委員２９名中２８名の出席。事務職員多数。報道多数。傍聴者１２名ほどか。
今日の協議事項のメインは何と言っても「新市の議員任期延長問題」。
最初、事務局から長々と１年７ヶ月任期延長して７８名で議会を開く事の必然性についての説明がある。
協議会議長が発言を促し、西条市選出学識経験者より「議員自身がどんなに思っているか発言しろ」との催促がある。
西条市・東予市・丹原町・小松町の各議長からの発言がある。
この問題について西条市・東予市の議会では全員協議会等で協議したものをこの合併協議会に持ってきているが、丹原町・小松町では全議員で話し合ってもいない事が明らかとなる。
協議会議長が更に発言を促し、東予市長からも民間委員からの意見を聞きたいとの発言があって、協議会議長が再度発言を促したが、民間選出委員からは（ただうつむいているだけで）何の発言も出なかった。
協議会議長が確認を取り「意義無し」でこの件は確認となった。
ただ座っているだけで発言しないのであれば、今日の出席報酬７千なにがしは置いて帰れ。
そんな思いに捕らわれムカッパラが立って、私は１５時１１分に退席した。
こんな協議会では、他の協議事項の審議過程を見るまでもないわな。
議員も、任期延長についてを事務局に説明させて、自分達で協議もしないで決めてしまおうとは、何とも情けないものだ。
こんなお方達で、合併に伴う懸案についてどんな発言が期待できるというのだろうか。
ハイウエイオアシスに付いた時、駐車場の真ん真ん中に黒塗りの高級乗用車が５台止まっていた。
やくざの集会じゃああるまいに、その異様さ、利用者への配慮のなさに情けなさを覚えた。席を立って帰るとき、２台はまだ真ん中に止まったままだった。
顔見知りの西条市の運転者に聞くと丹原町と小松町の車だとのこと。
合併でこの車も減るのなら「それも良しか」と思えてくる。
自治体の仕事内容というものは、１年ないしは２年も前にその全体像がきまるものだ。だから、その内容を協議し決定する時点までに意見を言うなり的確な行動を取るなりしておかないといけない。
だが、住民の多くは自分の目の前に形が現れてからでないとその全体像を理解出来ないことが往々にしてありがちだ。
今回の「新市の議員が７８名で１年７ヶ月」という事態も、来年１２月になってでないと、その異様さと非効率性が理解できないのだろう。
まあその時になって「これはダメだと感じたなら」、東かがわ市のように議会リコールという手もなくはない。
７８名で議会を開く事に賛成した議員は、結果にたいして責任を取り、けっしてグチは言わないことだ。
１８時ＪＡで今年の麦作についての会議。
１９時より玉津公民館で「東予広域都市計画区域マスタープラン等と線引き廃止後の土地利用規制に関する説明会」が開催される。
市役所より１４名。住民出席者１６名。
説明内容は１０日に東予市で聞いたものと同様。
出席者より
・線引き撤廃で何処にでも家が建つように思っている人が多くなっているようだが。
・農地保全への懸念があるが
・土地への税金はどうなる
・個々の土地での建設できる建物についての相談には乗ってくれるのか。
等の質問があった。
| 2003年10月23日(木) |
玉井あきら「四国の星」出版記念パーティー |
昨日の川之江図書館についてのレポートを若干修正。言葉足らずは誤解を招くから、出来る限り正確を期しているつもりだが、やっぱり書き足りない。
図書館については思い入れが強すぎるのか、キーボードを打つ指が跳ねすぎている。一晩寝ると、そんな所が見えてくる。まことに文章は難しい。
農作業少し。祭礼関係の残り仕事の片付け。市役所で所要の片付け。等。
夕刻、１１月予定の衆議院議員選挙に愛媛１区から立候補予定の、玉井あきら氏の出版記念パーティー出席のため松山行き。
６時半開始５分前に会場に到着。出席者約１５０名。
「政策を競うため」を最大の利点として導入された衆議院の小選挙区が、導入後あまり当初の目的通りに機能していないように感じている愛媛にあって、今回の選挙は政策を掲げた政党からの立候補者が愛媛の４区全てに出揃った。
日本が目指すべき政治状況である「政権交代可能な２大政党政治」が愛媛の地でどのように形を表してくるのか。そんな 震え がくるような、予感を求めての松山行きであった。
このような形式のパーティーへの出席は初めての経験だったが、玉井氏については「愛媛平成市議の会」を通じて、またＨＰを通じての交流で親しくしていただいているので、あまり違和感なく話を聞くことができた。
「愛媛は他が変わってから、後からゆっくりと付いていけば良いという風土がある」
まさにその通り。そんなことでは地域分権の時代に埋没するのが見えているのに、意識を変え、行動を起こそうとはしない。
起こそうとしないばかりか、起こした人間の足を引っ張り、ケンバシを掛けにかかる。
そんな体質が分かっているから、出してきた手足を逆にけ飛ばし返してやる。
そんな気概に満ちた玉井氏の、静かだが闘志溢れる話は、出席者の心を動かしている事は、最後の ガンバロウ コールの勢いに現れているようだった。
民主党のマニュフェストを入手。
これまでの政策ビラと違い、政党の目指す政策がかなり詳しく書かれている。
３７ページにわたる冊子を読み解くのは、骨が折れそうだ。
さて、これから自民党・公明党・共産党・社民党のマニュフェストも入手して読み比べてみよう。
一地域議員であろうと、一地域議員だからこそ、各政党の政策の違いを熟知しているのが 最低限の資質であると思うから。
玉井氏は話しの中で、２区の人間が１区で出馬する事を表して「坂本竜馬のような脱藩浪人」と言っていた。
夜中に、ドコの誰だか分からない輩に闇討ちにあって死んでいった竜馬というよりも、アラモ砦に駆けつけ少数の仲間と共に多数のメキシコ兵と壮絶な戦いを繰り広げ、死んでいったデイビー・クロケットの方が玉井氏には相応しいのではないか。
もの静かに決意を語る晴れがましい姿を目にして、私は日本と合衆国の英雄伝説を頭に思い浮かべていた。
| 2003年10月22日(水) |
四国中央市 新川之江図書館の見学 |
やっぱりトリプルうどんは無謀だった。これは無理だと思ったのなら 残す ことをすれば良いのに、根が百姓だから食事を残すことが出来ない。そんな根性でもって、全部腹に収めたのがやっぱり×。腹も身の内、今日は朝から何度手洗いに座ったことやら。
そんな体調のなか、１１月７日（金）開館予定の川之江図書館を見学に行く。
以下レポート。
建物は総２階建て、外観は真っ白でガラス張り。駐車スペース３０台。
建物を一見して、これは日が当たって空調コストが掛かるだろうなと思った。さらにガラス張りは外見の見栄えは良いけれど、本が日焼けしてしまう難点があるのに、と怪訝に思ってしまった。
これは、丹原東中学校を見学した時、校長が「校舎中央にある図書スペースは良いのだけれど、西日が入って本の日焼けがひどい」と言っていたのを思い出した。
案内を受け、以前に「赤木かん子さん」の事や図書館ボランティアの事で話を聞かせてもらった館長に施設を案内してもらった。
館長によると、ガラスには本の日焼け対策に「和紙を挟んだガラスを入れ、紫外線は９０何％遮断できるそうです」との事だった。が？。
建物１階は大人用スペース５万冊の開架図書。２階は幼児対象の３万冊の開架図書。閉架図書は６万冊。計最大１５万冊の蔵書予定との事だった。
その他
・図書の不正持ち出し対策には磁気アラームは採用せず、監視カメラで対応。
・移動図書館対応に自動車駐車スペースだけは確保
・トイレは「オストメイト対応」を採用（人口肛門、人口膀胱装着者対応トイレ）
見学しての感想は、これまでの図書館運営についてのノウハウを活かし、それなりに考えられてはいるが、私の目から見て疑問が散見された。（見学させていただいたのに申し訳ないが）
・２階の幼児対象コーナーは、これまでの川之江図書館のボランティア活動が活かされたスペースとして出来上がったのだろう。
だが、この階の中央に作られた「お話コーナー」は使い勝手が悪いだろう。太子町の図書館を見学した時、そこの館長は、「読み聞かせ」をするのならそれ専用のスペースを作る事だと言っていた。（ここのお話の部屋は、他から隔離された専用の部屋となっている）
・開架計８万冊はまずまず適当だろうが、閉架スペースが少なすぎる。
・倉庫があちこちバラバラな配置で使い勝手が悪いだろう。
・本の整理スペースが少ない。新刊本の整理、修理等のためのスペースが狭いようだ。
・移動図書館対応のためのスペースは、理想としては、自動車への本の出し入れがし易いように床高さを調整しておくこと。
・自治体合併を見越した３館（伊予三島・土居）の連携による地域対応についての戦略が？。川之江図書館館長にその点を聞いてみたが、合併してから、教育委員会での担当責任者が決まってからの話だと答えていた。
・地域全体（公民館・小学校、中学校図書室）を網羅する図書循環システムについて、この川之江図書館がどういう位置付けとなるのかが、建物の設計からは感じられない。
今の図書館は５名体制で運営しているが、新図書館は８名体制。さて、この人数では図書館本館の運営だけで手一杯だと推察するのだが。
建物建設に８億円。土地代込みで１２億円。との事だった。
合併前に土居町は体育館を建設するそうだ。
さて、伊予三島は何をやっているのかまでは分からなかったが・・・。
この図書館。１０月１日には西条市から１０名ほどの視察があったとの事。
例の「図書館建設調査研究費」１６３万円を使った活動。
さて、この研究調査チームがどんな感想をもったのだろうか。ただ「新しくて綺麗で良かった」というのなら、西条市での新図書館のレベルが今から推し量れる。
辛口の批評となったが、ようするに、地域全体を考えにいれた図書戦略をどう構築するための施設なのか、そのポリシーを明らかにすることが肝要。
図書館は、文化ホールに比べ建物の構造はシンプルなので、各地にある欠陥ホールのような事は起こりにくいが、シンプルなだけに戦略をきっちりと押さえておかないと、後々、地域全体の文化レベルに格段の差が付くから要注意。
ハハハ、一色達夫版「西条新図書館基本計画」を書いて見たくなった。
３ａほどの田に作っていた餅米の天日乾燥が、１８日・１９日の２日間で上手く出来上がった。そこで今日は籾すり作業を実施。
機械を動かすのは３０分位で終わるのだが、その前後の準備・片づけで結構な時間が掛かってしまう。それでもやっぱり 餅 は年末・年始には無くてはならない食物なので、この時期の農作業として定番化している。
この作業をもって秋の収穫作業は一応の終了。納屋の片づけ作業。麦まきの準備等でもう一日が潰れてしまっている。
夕刻、明日予定の太鼓台運営委員会のお知らせ文章作成・配布。５時半松山行
松山市民劇場例会・俳優座劇場プロデュース「高き彼物」鑑賞。
夕刻の松山はやっぱり渋滞で、６時半開演に１０分遅れ。
芝居の前半を見られない事により、状況把握に手間取り、淡々と進む日常会話にちょっとばかりの眠気をもよおしてしまった。
作・マキノノゾミ（ＮＨＫ朝の連続ドラマ「まんてん」の作者）。演出・鈴木裕美（自転車キンクリート所属）。主演・高橋長英 他６名の出演者。
元高校教師の家でのある夏の１週間の物語。
芝居の後半、物語は一気に進み、元高校教師が男子生徒へ感じた一瞬の感情の高ぶりを語る場面、ほんの数秒の静寂を挿入する舞台演出は、一家庭に集まった登場人物それぞれの心の思いを表現して秀逸であった。
清らかな、だが醜悪でもある生態を表現した言葉の紡ぎ方は、演劇が言葉の芸術である事を徹底的に観客に分からしめてあまりあるものとなった。
一転、男子生徒が成長して娘の婚約者として登場する場面転換には してやられた との感。「そんな調子よく話を作るなよ」と思いつつも、なんだか許しているのは、芸術家への敬意の念からか。
屑煙草 集め喫へれど 志す 高き彼物 忘らふべしや 吉野秀雄
清らかなものを描きたいとの作者の意図は成功していた舞台だった。
久しぶりに劇場の毒気に当てられた２時間４０分。
帰り道 得得 で遅い夕食。かきあげ天うどんトリプルを注文。何事も経験だと口が滑ったが、やっぱりこれは無謀というものだった。
心も満腹、お腹も満腹の桜三里となる。ワーくるしいーーー。
秋風が吹くと言ったら、何だか郷愁を誘う刹那気分と、黄昏時の悲哀感覚。
そんな気分にさせられた「新市の事務所に位置小委員会第１０回会議」の傍聴だった。何故だか夕刻５時からの開会。所要があって１０分遅れの傍聴となった。
委員１２名の出席。傍聴者２名（西条市議２名）。２３分には終了。
いろいろ議論は尽くしてはいただいただろうが、冷静に物事を判断してみると、新市の事務所建設は当分先送りの課題となるだろう。
それを見越して、市民センター内の西条地区公民館を移動する算段をするのが、やっぱり妥当な選択といえよう。その点についての理事者の判断には一色達夫は賛同する。
この第１０回会議をもって「新市の事務所の位置小委員会」は「お役ご免」となる。
委員の方々にはご苦労な事でした。
会議傍聴を終えた足でお花の稽古に向かう。
今日の花材は 雲竜柳・黄色の大輪菊・赤色の小菊・赤色バラ・竜胆・フェニックス。
綺麗に入りましたねとの言葉で、先生の手は入らなかった。
同席の方から「何だか周囲を幸せにするような生け花に仕上げりましたね」との言葉をいただき、悪い気はしなかった。
太鼓台運営についての大きな課題について話し合う為の会議を開かなければならない。
道路公団を巡る茶番劇。イラク支援や派兵の問題。合併後の議員任期延長の問題。
などなど、いやになっちゃう事が山積しているのに、何だか心は穏やかに落ち着いている。
そんな心理状態が花に現れている事が、何だか不思議に思う秋風の頃。
諦めは心の養生、出る月を待つべし、花の散るをうらむことなかれ。
朝８時より太鼓台の解体作業および片づけ。青年部中心の少人数での作業だが、毎年のことなので要領よく進み、昼過ぎ３時頃には終了。
夜７時からの打ち上げ会に続く。
早速発売になっている祭礼ビデオを見ながら、良かった事悪かった事が次々に話題となり、夜の更ける事を知らず。
私も今日ばかりは杯を重ねるスピードが早い。
年々変化していく社会の流れの中で、祭礼行事も微妙に変化していく。
年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず、言を寄す全盛の紅顔子、須く隣むべし半死の白頭翁、この翁の白頭に隣むべし、これ昔紅顔の美少年。
こうやって年月を重ねながら、この地で果てていく一瞬の間にも、生きている証を求めて集う様々な人間模様に、我が身がどの様に関わって行くのか。政治の世界に闊歩する魑魅魍魎どもとは次元が違うその精神性故に、やはり祭礼行事は私の心に一閃の光を放って過ぎ去っていく。
この地で生活する限りは、又来年も祭礼行事には深く関わっていくのだろう。
たとえ何が有ろうともリタイヤする事の許されない宿命のように
| 2003年10月18日(土) |
緊張感から解き放たれた一日だった |
祭礼という１年一度の特別な日が昨日のことであったのに、すでに遠い日の出来事のように記憶から薄れていく。
祭礼行事という非日常の世界は、時に人間本来が持っているサガというものを呼び覚まし、様々な葛藤の中で淡々と行事が進んでいく。
太鼓の音というのもがこの地に生まれ育った者のＤＮＡに組み込まれ、老若男女を問わずその音を聞く事によって血が騒いでくる。
この地の祭礼は、渦井川という水系からの恵みを受ける者によって営まれる。
それは稲作という食物を生産する行為が形成された太古の昔から始まり、現在まで営々と受け継がれてきたもの。
我が田に水を引く事が、命をつないでいく事に直接的に関わっていた時代には、祭礼は地区間の勢力争いの発露であったようだ。
そんな時代も遠い昔の事となり、現在では太鼓台を如何に上手く担ぐかが、祭礼の最大の見所となっている。
一時期、祭礼行事がイヤでイヤでたまらない時があった。
時が経ち振り返ってみると、そんな精神構造の時期を経たからこそ今の自分があるように思う。
今年も、祭礼行事に深く関わる事によって、一色達夫という一個の人格のあらゆる面を鍛えてくれる機会となったようだ。
昨年の日記には、あれこれ細々と課題を自らに科せるような事を書いていたのに、今年は何だか違っている。
部落行事に当たって、重要な役をいただいている最も重要な時が過ぎていき、緊張感から解き放たれた空白の時間。
近所のご婦人が近くの祠にお供えのお酒をかけている。
「お祭りが無事に終わってありがとうございました」
その言葉を耳にして、太鼓台奉納を無事に終えられた一点を持って良しとするとの気持ちの整理がついたのだろうか。
| 2003年10月17日(金) |
飯積神社祭礼 大谷太鼓台祭礼奉納 |
祭礼を無事に終えて、現在思考回路がＯＦＦ状態。
今日の所は今から睡眠をとる予定。明日・明後日は祭礼の様々な片づけ事がある。
そんな作業の間、この３日間を振り返り後日日記に書き残したいと思う。
１８日追加記入
今年の祭礼は、上に立つ者の判断の重要性というものを、改めて認識させられた３日間であった。
日本の宗教の一つである神社神道は、教典を持たないという世界にも希な形態であると聞いたことがある。
そんな宗教である所以か、祭礼行事にも細かな決め事があるワケではない。これまでに積み重ねてきた 言い習わし という曖昧模糊とした状況の中から、全体が進んでいくのだから不思議ではある。
大谷太鼓台を運行しだして既に２３回目となった。その間に人々の生活も社会の構造も様変わりし、現在の運行の中心は第２世代となっている。
年月の積み重ねの中、試行錯誤の中から、一応の決め事が出来上がり、それに従っての運行となっている現在でも、年毎に新たな経験を祭礼行事は積ませてくれる。
社会の中には 狂犬 のような人間も存在している。そんな人間と関わってパニックになったとき、やっぱり頼りになるのは様々な経験を積んだ長老の意見だろう。冷静沈着な判断で災いから身を守り、被害を最小限に食い止める。そんな役割を誰が受け持つのか。
祭礼の期間に様々な方々と関わり、その行動と判断をみせてもらった。
祭礼という非日常の中で見せるそんな行動パターンは、日常の中での営みによって培われているのだろう。
祭礼とは摩訶不思議な営みなり。汲めども尽きぬ泉のように、次から次にと新しい出来事が起こってくる。
やっぱり来年も深く関わっているのだろうな。
大谷太鼓台 朝８時より運行。
天候に恵まれ良い運行になるはずが、トラブル１件有り。
青年部には良い経験になっただろうが、明日の祭礼運行が心配である。
この分なら天候は心配ないが。
現在夜１０時。明日は２時起床のため本日はこれまで。
| 2003年10月15日(水) |
中国の有人宇宙飛行成功に思うこと |
朝から祭礼の準備に走り回っている間に見たＴＶニュースで、中国の有人宇宙飛行の話題を伝えている。
日本のニュースは、何処かの州の知事に映画俳優が就任するといった類の くだらない 話題で占拠されているので、日本の文化のルーツである中国の国内情勢などには 疎くなっている 事を、今回のニュースを聞いて感じたものだ。
このニュースでもって、タダでさえ自信を無くしている日本人が、さらに落ち込むような感情を持つのではないかと、慌ただしい食事の最中に思うのだった。
小泉首相は１５億＄のイラク支援資金の提供に 気前よく 応じるそうだ。
石油泥棒の片棒を担ぐとは、なんとも ノー天気はお方だことよ。
と我が国の舵取りをするお方の態度に、日本国首相小泉というよりも、合衆国５１番目の日本州知事小泉さん と呼んだほうが正確だと思うのだった。
という事で、今日の日記終了。
１６日伊曽乃神社例大祭。
１７日飯積神社例大祭。
この分だと好天に恵まれそうだ。
| 2003年10月14日(火) |
地域循環バスってそんなに必要なの |
吉田町で町営福祉バスが運行スタートしたという。
福祉目的という名のもとに採算度外視で同様のバスを走らせている地域は沢山あるようだ。
西条市でも補助事業でもって循環バス路線を確保しているが、利用者は限られているのに、今だ見なおしができないでいる。
四国中央市でも合併の目玉として地域バスを走らせる計画が進んでいるけれど、赤字が年６０００万円も見込まれるという。
合併で不便になる周辺部地域住民への生活利便性向上対策として、打ち出した事業ではあるが、その中身が曖昧なままでの提示だったのだろう。
お隣の新居浜市では来春からの同様のバスの実験運行を目指して、検討協議会が研究を重ねているようだが、こちらでも課題が多い様子だ。
福祉と名が付けば、その中身がどうであろうとフリーパスで予算付く時代ではない。予算の有効利用をするためにアイディアを出さないと地域自治体の全体予算が先細りしていく将来に備える事はできないと思う。
そういう観点から、この地域循環バス問題は福祉政策全体のナカで考えて行く必要を感じる。
「まず導入ありき」では ダメ だという事だ。
こう書くと一色達夫は 福祉に理解がない と誤解されるとツライものがあるので、市民の交通手段確保の方法についての考えを披瀝すると
・市議会旬報１５１９号に愛知県江南市での取り組み「コミュニティータクシー（いこまいＣＡＲ）」の事が紹介されている。
このシステムの全容をまだ調べてはいないが、直営循環バスの弊害の部分をかなりカバーできているように思う。特色としては「市とタクシー会社が共同で研究・開発をして考案した空車タクシーを利用した新しい交通システム」と紹介されている。
・交通手段弱者に対するアンケート調査による、個別ニーズの把握とそれに対応するボランティアシステムの構築。
・タクシー券配布を所得制限による一律配布から、目的、距離等の必要性勘案システムをつくって細分化し、需要と供給のミスマッチを解消する。
と書いて見たが、思っている事を文章化するのは難しい。
８１歳になる母の移動パターンを観察していると、部落を出るのは年金を下ろす事と買い物が主のよう。あとはたまの病院通い。そんなお出かけのおりの足は家族が請け負っている。
１人暮らしの部落のお年よりもたまに観察するんだが、日用品の買い物は自動車での出張販売がこまめに来ている。だから交通手段にあんまり不自由はしていないように感じるのだが詳細は分からない。
あれば便利。だがなくても代替え案がある政策をなんで導入しようとするのか。
福祉の向上という目的のために「まず導入ありき」という硬直した考えから、現状に即して柔軟に対応すれば良いのにと、報道を読みながら思うことしきり。
町はもう祭礼モード。
中学生の息子に「衆議院は何で解散したん、何で選挙するん」と聞かれた。
学校では丁度 公民 の勉強の最中らしく、国政選挙は公示で地域選挙は告示というプリントの答えを「直ぐに答えられなかった」。
議員でありながらとの恥ずかしさを感じている私に「追いつけての」鋭い質問だった。
衆議院は、その時々の政策選択を国民に問うために 解散 がある。参議院は「長期的な展望にたって政策を検討していくタメに任期が６年で解散は無い。」とやっとの事で答えた。
そんな私に「そんなら今度の選挙は何を選択するん」とまたまた鋭い質問。即座に「自民党と民主党のどっちが政権を担うかを国民が選択するんよ」と答えた。
やっとの事で父親の 威厳 を保てたようだが、さて今回の選挙、国民はそれほどに「２大政党政治のどちらを選択するのか」というような意識でいるのだろうかと、はなはだ疑問に思えてきた。
新聞紙上では、今回の総選挙の「ニックネーム」を付けようとあれこれ論評しているのだが、なんだか落ち着き先が今だ定かでない。
ＴＶは、小政党でも平等に扱うから「２大政党選択選挙」との雰囲気ではない。
加えて愛媛の政治風土が、今だ小選挙区の目指すところを理解していないと思われるような様相で、政党選択を投票行動としているのかどうかとの疑問が拭いきれない。
この地での政治活動で、支持者の多少は別として目立つものといえば、支持基盤の硬い公明党と、ポスターを良く見かける共産党だろうか。
自民党は「保守王国愛媛」と言われるように、過半の支持者を持つのだろうが、民主主義を基幹となす以外はなんでもあり政党で、政策の特徴を表現することに難渋する。
さて民主党なのだが、この地でのこの政党の活動については「分からない」というのが偽らざる評価となる。
県においては、国政での政党対立などドコ吹く風で、知事与党としての地位に安住しているし、３区における活動もその顔に元自民党県議がいつのまにか収まっていたりするので、「何なんこれ」との感をいまだに拭えないでいる私なのだ。
市議会内での活動もしかり。
さて、そういう一色達夫はどの政党を支持するのか。
地域自治については民主党の言う「１８兆円の補助金カット・税源委譲」に魅力を感じる。だが、このマニュフェストを掲げて選挙をする方々が、日常活動のなかでその掲げる政策について「裏打ち」の出来る活動がどれだけ出来ているのか疑問に思う。
それに、地域組織が結党理念に基づき広く支持者を求めていく活動ができているのかについても疑問に思っている。
そんな深層心理によって、この地の民主党にも釈然としないものを感じている。
だったら一色達夫はどんな政策を掲げ、民主主義の多数決原則に沿った多数派工作をどう進めていくのか。
既存組織にピッタリとくる居場所が無いというところで、７月の研修で仕入れた知識である「ローカルガバナンス」という考えもある。
これは今だ卵にも満たない考えだが。
今日の日記 疑問 という言葉が４つ。
高見の見物・解説者面・無い物ねだり・夢想家・天の邪鬼・現状逃避・そんな批判が聞こえてきそうだ。
１１日記入の「放課後児童クラブ」の件について。
西条市での実施状況は、プレハブ施設を使ってばかりではなく、空き教室を使って開設している小学校もある。そのような小学校でも管理の面からシャッターでの区切り等はきっちりとしている。
だから、新居浜市長の発言をそのまま西条市に当てはめるのには難がある。
そんな指摘をメールで受けた。
言葉足らずで誤解を受ける表現であった事を反省。こんな指摘は有り難い。
| 2003年10月12日(日) |
東予市河原津干拓地の活用 |
このところ、この地域での「構造改革」についての動きが気に掛かるのだが、今日の新聞紙上で「東予市・河原津干拓地」について、その活用策として「刑務所誘致要望へ」との動きが報道された。
２市２町合併について、あまりにも静かな地域住民の感覚がどのあたりから来るのかが知りたくて、ここ２年くらい新聞報道などの資料収集に務めているのだが、そんな勉強によって、現在の西条市の政策展開の分析ができるのだから、思わぬ効果があるものだ。
一つの課題を追求する事によって、規制緩和政策の目指すべき方向や、構造改革特区という代物の素性が浮かび上がる。
「東予市・河原津干拓地」の問題については、今年３月１７日付けの愛媛新聞「ずうむｉｎ愛媛」で特集されている。
この特集記事にも掲載されていた事項だが、１０日に河原津干拓地を見学したおり、地元住民の方々が話されていた「刑務所誘致」が、具体的に動きだしているという今回の報道で、一つステップを上がる事になるだろう。
西条市の東の端に居を構える私にとっては、道前平野の西のハズレ地域である河原津地区のことであり、事の全体像をまだまだ十分に把握できているワケではない。そんなところから、今回の動きについて可否の判断はまだできない。
だが、間尺に合わない規制の壁を突き崩すため「何を持って良とするか」との判断基準と、自分に出来ることは何かという問題意識は常に持ち続けなければならないだろう。
一日納屋の片づけ。天候不順で思ったように捗らない。
夜は部落の青年部が主にやっている祭礼準備に、集会所に出向く。
| 2003年10月11日(土) |
構造改革特区という言葉がやたら目に付くこの頃 |
昨日の新聞記事に「えひめトップミーティング」の開催の内容を伝えるものがあった。
この記事のなかで
新居浜市の佐々木龍市長は「余裕教室の活用に基準があり、放課後児童クラブはプレハブでの対応を余儀なくされている」と空き教室など義務教育施設の転用に柔軟な対応を要望。加戸知事は「規制緩和の時代。思い切ってやってみたらいい」と容認姿勢を示した。
とある。
核家族化、共稼ぎ家庭、学校週５日制の導入などにより、西条市でも放課後児童の保護等を目的として「放課後児童クラブ」の取り組みが各小学校ごとに進められている。これは厚生労働省の管轄する事業なので、文部科学省の管轄になる学校施設は使用できない。
そこで、校庭の片隅にプレハブを建てて対応しているという現実がある。
省庁別に行われる縦割り行政の弊害の部分がこんな所に出てくるという典型のような事例だ。
昨日見に行った東予市河原津の干拓地は、農林省の事業で他への転用が出来ない。
構造改革を進める本旨の一つとしては、限られた予算のなかでの効率的な事業展開を進める上での弊害を取り除くことがあげられようか。
その点で、幼保一元の施設運営も時代の要請に沿うモノと言えるだろう。
佐々木新居浜市長は「手話通訳者」が務められる市長として有名な、社会福祉の向上に熱心な方だが、今回の知事への要請もそんなところから出てきたものだろうと理解できる。
知事も、文部官僚出身だけあって、この政策の目指すところと実現の可否を判断しての回答と推察できる。
実現できれば、西条市でも年間何百万円単位での税金の節約が期待できるだろう。
早速次年度の取り組みから実施すれば良い。
幼稚園・保育園の一元施設については東予市がそのような施設の建設を始めたのだったかな。
さて西条市では、規制緩和によって実現できる事業では、どんな試みが実施できているのだろうか。
籾すり作業をしながら色々と思い出してみるのだが・・・・。
構造改革特区の申請に「外国人研修生」などという企業家側の理論べったりな代物しか思いつかないのなら、なんとも情けない限りではある。
| 2003年10月10日(金) |
東予広域都市計画区域説明会 |
朝露が消える１０時ころまで、片づけ仕事をこなし、刈り残した稲の最終刈り取り作業を昼までに済ませる。
やれやれ、途中で２日間の休みが入ったが、昨年と同様の１０日に今年の稲刈りは終了となった。
１４時から東予市中央公民館で開かれた「東予広域都市計画区域マスタープラン」説明会に出席。県の建設部担当者の説明を聞く。質問が１件。１４時４７分に終了。
会場には５０名ほどの出席者。そのほとんどは宅建業者なのだろう、場所が東予市ということもあって、顔見知りは少数のみ。
９月議会最終日の全員協議会で配布され、１０月市報にも折り込まれた資料が会場で配布され、ＰＣパワーポイントを使っての要領の良い説明があった。
線引き廃止後の土地利用計画の概要という「市民の大きな関心事」のハズなのだが、出席者からの質問は皆無の状況であり、なんだか拍子抜けの私だった。
マスタープランに盛り込まれた土地利用計画を見ると、従前の計画を踏襲し新たに盛り込まれた事業も大方の認知を得ているもののようで、その点で住民からの意見も出なかったのかもしれない。
これによって、地域の将来がどう変化するのかは、私としては予想もつかないというのが正直なところだ。
その理由は、土地利用を行政側から見ると、財政問題によって事業計画の先が計算できないことがあり、人口動態、経済状況、そして宅建業者の思惑、土地所有者の思惑等々が複雑に絡み合って進んで行くと思われるからだ。
夜は西条市での開催が予定されていたのだが、内容はこの会場と同じだということなので、次は１０月２２日から３ヶ所で開催される説明会への参加を予定に入れておくこととする。
折角の東予市。足を伸ばして河原津の埋め立て地に行く。
この地は東予市から「構造改革特区」の申請があり、計画段階の利用計画からの変更を打診していた土地だ。（結果は不採択だったようだが）
新聞紙上で取りざたされるまで、その存在すら知らなかった土地だが、踏み入れた地域は雑草が生い茂りゴミが散乱する状況。
起工・昭和３３年４月。竣工・昭和４３年４月。堤防延長・２０７６ｍ。面積・５３ｈａ。総工費・６億８９００万円。農林省。と標された記念碑が、過ぎさりし年月を寂しく語っているようだった。
東予市による堤防補修工事の看板が目に付き、後年度負担がどの程度なのかと不安が頭をよぎる。
帰宅。コンバインの掃除。
祭礼が終わったら調べて見たい事が山盛りなので、早めの農作業の片づけ仕事なのだが、次から次にと色々出てくるものだよまったく。
１９時。新居浜市福祉会館中ホールでの「デフパペットシアターひとみ」人形劇団公演にぎりぎりで飛び込み。
この劇団の事も語りはじめたら長くなる。
芸術的に斬新な取り組みがあり、毎回新作に期待しての観劇なのだが、今回の演目は「泣き虫桃太郎」。これまでと違いなんだか軽い感じを持った。
帰宅してみるとご飯はあるのだが、おかずが無い。ぶつぶつ言っていると娘が卵焼きを作ってくれた。しかも塩胡椒たっぷりという注文に応えて。
なんだかその素直さが恐いお父さん。
そんな事があった週末。１週間良く働いた。かな。
明日は籾すりの予定。祭礼には新米が食べられる。
| 2003年10月09日(木) |
外国人研修生構造改革特区への疑問 �� |
自治体の長が、職員を使ってどんな仕事をするかは、３月議会に標される施政方針が根幹となる。
だから、平成１５年３月議会における施政方針の中で「構造改革特区」に関する表明をしているのだから、「事は足りている」と言えようか。
だが、この施政方針を受けて、議会からこの件に関する一般質問があり「外国人研修生特区」の目指す全容が明らかとなっているかというと、議事録を読み返して見ても皆目分からないというのが私の偽らざる感覚だ。
１０月７日付け愛媛新聞によると、同種の特区申請については２００２年８月に今治市が「在留期限の延長と受け入れ枠の拡大を提案したが却下された」とある。
それを２００３年１月に西条市を幹事団体として新居浜・東予・今治の４市共同で再提案したそうだ。
３月に施政方針で表明する以前の１月に国に対して提案し、Ａ評価を受け、それをもっての１０月の正式申請。というタイムスケジュールでこの「外国人研修生特区」構想に取り組んでいるという事だろう。
このような仕事の流れの中で、６月に「構造改革特区研究会費用」５４万円が出て来たという事は、いかにも「泥縄式」のような予算の出し方で、今さらながら違和感を持つ。
本来の予算の付け方と事業の流れとしたら�＼�策研究による成果品を公表。�∋楡�方針で表明��申請内容の事前公表�た柔繊，覆里任呂覆い世蹐Δ�。なお、申請内容に対しての意見聴取機会を設ければベストか。
この申請の動きを伝える朝日新聞の記事が９月２７日であり、９月議会の全員協議会にも提示が無かったので、国に対してどんな内容の申請を出すつもりなのか、新聞紙上に掲載されている事以外は分からない。
さて、議会としてどんなに対処するのだろうか。
知りたければ担当部署に行って聞くなり、一般質問して聞くなり、ご自由にかな。
この３月までなら、議会に対して説明しろと五月蠅かっただろうと、この３日間感じている一色達夫。
秋晴れの好天。昨日のコンバインの詰まりを取り除くのに昼まで掛かった。
けれど後は快調にいった稲刈り作業。
| 2003年10月08日(水) |
外国人研修生構造改革特区への疑問 �� |
４日は市議会議員ソフトボール。５日は部落内の清掃と太鼓台の組立。６日は雨。７日は前日の雨での稲刈り不能。
そんなところでこの４日間、出来ていなかった稲刈りを、今日は朝から大車輪で行う。だが、午前中は曇り模様の天候で、稲の朝露が取れず、コンバインの走行ギアは１でののろのろ運転となる。
昼食もコンバインの上で、あんパンとコーヒー飲料で済ませての大奮闘。だったのだが、６時前にあたりが暗くなった途端にコンバインがダウン。夜露で籾の選別が悪くなって詰まってしまったのだった。今日はこれで終了と諦めを決め込み、それでも２２ａほども終わったと、今日一日の仕事内容に一様の満足を覚える一色達夫。
入浴、夕食を済ませたら、やっぱり疲れが出たのだろう、ＴＶを見ながらのうたた寝。一つ毛布にくるまって妻と寝ている姿を見て、娘が「なんしょん」と言いながら通り過ぎていく。そんな声も遠い意識の中の事。「何とも至福の時」と感じるのは明日も晴れの予報のせいなのか。
今年の稲刈りも明日には粗方の終了となるだろう。
そんな一日を過ごしながら、昨日の日記に書き足りない事をあれこれと考えている.
２００２年１２月議会の一般質問で、小松町に出来る「松山市競輪場の場外車券売り場・サテライト小松」の事を聞いた。
その問に対する市長の答弁は「この地域の可処分所得を県都松山が吸い取って行く事に疑問をていする」というものだった。
なるほど、この地域にある資金が年間４０億円ほども消えて無くなるのだから、ギャンブル場の寺銭稼ぎで県都松山が潤う事に、憤りを感じるのがこの地域の市長として当たり前のことだろう。いくら売り上げの何％かが地元自治体に入って来るといっても。
さてと。そんな事をおっしゃっていた方が、この地域で仕事をした外国人労働者が、賃金を得て外国へ持って帰る政策を進める事を、どう解釈したらいいのだろうか。
この地域に雇用の場が有るのなら、この地域の住人が就職すれば「これで全て解決。全部丸く収まる」。それを。特区申請をしてまでも、なんで外国人の受け入れ枠を増やす算段をするのだろうか。
この特区申請許可の条件として、「この地域の有効求人倍率が、全国や県内の平均を上回っていること」とあるが、地域の人間の雇用を保障するために、当たり前のことだと私は思う。
さる９月議会だったか市長は「自己完結型自治体を目指す」と初めて「自己完結」と言う言葉を議場で使った。
その理念には私も賛成する。そして、自己完結を地域雇用にも適用すればどうかと聞いて見たいと思う。
どう考えても外国人労働者受け入れ枠拡大は「自己完結自治体」の理念とは相容れないと思うのだが、答や如何に。
この地域の小企業を営む方が、外国人従業員を初めて雇い入れたと聞いた。
理由は、この頃の若い子は口は動くけれども手は動かない。おまけに長く居着かないので、しょうがないから今度外国人労働者を雇い入れて見たのだという。
結果は、今のところマジメによく働くので重宝しています。との事だった。
この話を聞いた時、それでいいのだろうかと私の顔が曇った。
この国の教育は学校教育・社会教育・家庭教育を含めて「額に汗して働く事を美徳とする」ものでは無くなっているのだろうか。
そうなってしまっているとしたら、政治こそが現実を修正する方策を講じなければならないと思う。
すくなくとも、企業家の人気取りに精出している暇など無いはずだが。
大衆迎合主義がポピュリズムなら、企業迎合主義は何というのだろうか。
そんな事を考えながらのコンバインの運転。
| 2003年10月07日(火) |
外国人研修生構造改革特区への疑問 |
今日の愛媛新聞に「外国人研修・枠拡大へ特区申請・東予１１市町村きょうにも」との記事が掲載された。
これに先立つ９月２７日付け朝日新聞に「東予４市の外国人研修生構造改革特区提案・申請に条件あれこれ・戸惑う業界や自治体・省庁の注文どうクリア」との特集記事が掲載された。
この特区構想は、伊藤西条市長の本年度の施政方針の中に「外国人の研修生・技能実習生受け入れ特区構想が国においてＡ評価、特区として対応可能との回答を得た」と表明された時から 公 のものとなったようだ。
この施政方針がしるされた３月議会において共産党議員が一般質問で「○○特区というものは発展途上国が外資を呼び込むのに成功した手法であり、目先のやり方として一つの対応能力というものは持つかも知れないが、長期的に見れば地域として大きな圧迫を受ける事になり、言語道断のやり方だ」と指摘している。
６月議会には庁内でのＰＴ費用として「構造改革特区研究会費」５４万円が計上され、この費用への疑問をもって共産党の新人議員が予算への反対討論を行った。
今回の特区申請は第３次となるようだが、小泉改革の電車に乗り遅れるなというように続々と出てくる 特区構想 について、私が資料を収集し始めてから日も浅く、詳しい分析は出来ていない。
そんな状況の下での感覚と断って述べれば、西条市を幹事自治体として申請されるこの特区構想「粗製濫造」なのではと思えてくる。
外国人研修制度の本旨は「発展途上国の若者の技能向上を図る」国際協力の一環であったはずだ。それが「低賃金による貴重な労働力の確保」という企業生き残り理論に、いつの間にかすり替わっているのではないか。
そんな「企業理論」を吸い取ったのが西条市長なのか庁内の一部部署なのかは知らないが、自治体の仕事をこういう企業サイドからだけの理論に特化するところを捉えて「伊藤市政は産業政策一辺倒だ」と一色達夫は指摘するのだ。
キツイ・キタナイ・キケンといういわゆる３Ｋ職場に、日本人の若者が就業したがらない事は分かる。そんな職場の求人には応募する人が無く、仕事があっても人員確保がままならないという話を私も聞いたことがある。
しかし、だからといって、外国人研修生制度を外してまで低賃金労働者を確保する事に行政が手を貸さなければならないのだろうか、はなはだ疑問に思う。
よしんば「地域産業政策の特化事業として是非ともやる」というのであれば、そこから派生する諸々の弊害の部分について「将来にわたって全て責任を持つ」という強い意志と、大方の人を納得させる理論をもって取り組むべきだと思う。
今回の特区申請が、はたしてそれだけの「派生する諸々の事項への分析」という 入念な事前準備の元になされたのだろうか。
研修生受け入れ先の不正事件で新聞ざたとなったというような、企業理論による事例がでていることから判断しても、原理原則を逸脱する行為の行き着く先にある社会の、不毛な状況が想像されてならない。
「抵抗勢力」などという便利な言葉でもって、理念によって社会を維持しようとする善良な者までもやり込め、今が何とかなれば「後は野となれ・・・」式の愚策が横行しているようい思えるのは、一色達夫が天の邪鬼だからだろうか。
「特区をゆく」という手元資料には、２０人学級を実現した広島県三次市の事例、外国語教育特区の沼田市の事例等々、心沸き立つようなものがある。それに比べて和菓子 ではない我が市では、企業の手助け仕事に税金をつぎ込むばかりなのか。
まあ１００歩譲って、５４万円の税金を使って行うＰＴ「構造改革特区研究会」の成果品に期待しようか。
| 2003年10月06日(月) |
ＰＦＩで図書館の建設 |
１０月２日木曜日に開催された「地域産業活性化セミナー」講演会での伊藤元重東京大学大学院教授の話の中で、行政資源の活用を考にいれて地域経済活性化の一つの方法論として、第３セクターやＰＦＩ方式が考えられると話された。
このＰＦＩという言葉、私は久しぶりに聞く言葉で、「なつかしくなって」、「ＰＦＩは議員会館での森ビルからの訴訟に見られるように、制度として確立されていないのではないか。これを活性化させる方法を伺いたい」と質問してみた。
教授からの答えは�）［Г禄斉陲暴侏茲討い襪里如⊂�さくてかまわないから成功事例を作って行くこと�⊃好咼襪�らの訴訟は、この方法を考える上での問題提起となっている。��ＰＦＩ方式は既に世界的な流れとなっている�ぁ崘悗吠△和紊┐蕕譴覆ぁ廖�つまりＰＦＩの必然性が出てくる。（行政に金が無いから）これをやらないと何も出来なくなる。
というものだった。
なるほど、流石超エリート、答えにそつが無いと思った。が、この答えは経済学者としての、行政による経済活性化策の側面からだけ捉えているとも感じた。
既に日記に書いたが、平成１４年２月に三重県桑名市での「ＰＦＩによる図書館建設」についての視察研修を行った。（議員２名での会派研修）
私がこの言葉を初めて聞いたのは、西条市議会一般質問で小池議員が取り上げた事による。
それで興味を持って、何処かにこのことについての資料が無いかと調べていたら、議員控え室の状差しの中に「ＰＦＩによる公共事業の実施」といったようなパンフがあって、どんな所にも情報は転がっていると感じたものだ。
西条市での課題である図書館建設にこの方式が考えられないかと、その後も気に掛かっていた。
地元の代議士が主催する勉強会での資料の中にこの言葉を見つけた時にも「この方式で考えられる事業は」と質問してみたら「ゴミ処理場の建設などに考えられます」との答えのみで、詳しくは分からなかった。
そんな経過をたどり、三重県桑名市での事業を議会事務局が調べてくれて、会派での研修項目として選んだのだった。
この研修で印象に残っている事は、桑名市の担当者への質問事項
�〇�業者との契約行為が複雑となるようだが、その点の処理はどのようにしているのか。｛答え｝この方面の契約に詳しい弁護士が見つかったので、その方に委託しています。
�⊃渊餞曚留娠弔砲蓮∈８絅椒薀鵐謄�アの活用等、地域に開かれた運営が重要となってくると思うが、民間事業者との３０年間契約による事業展開は、時代とともに変化する図書館運営を考えるうえでの弊害とはならないか。
｛答え｝この質問の答は覚えていない。担当職員は図書館運営の専門でなかったところから、答えることは難しかったのかもしれない。
というもの。
今日の日記を書く前に、桑名市でのこの事業のその後の経過を知りたいとＨＰ検索をしてみた。
ら、平成１６年１０月に開館を目指して事業は進んでいるようだったが、ＨＰ内の別な項目を読むのに、いつの間にか２時間も経過していて、もう就眠時間となってこの項目での 詰め を出来ずに日記を閉じなければ明日に差し支える。
経過は桑名市議会ＨＰの議事録公開欄で詳しく知る事が出来る。行政が進める事業をチェックする議会の存在を強く認識する。事業を賛成・反対という２者択一の面からだけでないあらゆる面から検証してみることの必要を思う。そんなことを感じないと、議事録を２時間も読んでいることはないだろう。
桑名市では 男女平等条例 ＲＤＦ問題 と 先進的に取り組んだ事業が 大変な様子。
そんな様子を市議会議員という同業者が議場の中で喋った生の声と、桑名市市議会議員の日記から感じた。
西条市議会ＨＰの立ち上げにも期待しましょう。
朝からの雨で、今日の予定の稲刈りが延期となった。
一日祭礼準備の様々な用事を済ませる。
花の稽古。今日の花材は 雲竜柳・黄色の大輪菊・赤の小菊・ホトトギス・檜葉。
忙中に閑有り。
昨夜は祭礼関係の資料作成のため就眠が３時過ぎていた。そんな寝不足のなか、８時からの部落内一斉清掃作業に参加。例年この時期に実施される祭礼前の行事。
道路沿いの草刈りが主な作業なのだが、私は常々やろうと思っていた雑木の切り倒し作業を行う。
今回の部落内作業には、運動場の整備もあったのだが、こちらは小学生の保護者が担当して済ませて、早くに終了している。
１０時半には予定の作業は終了。
太鼓台の組立手伝い。
こちらの方の仕事を担当する青年部のために、昼食は婦人会が準備してくれる。
そんな心づくしの食事を祭礼運行委員と一緒にいただきながら、祭礼関係の打ち合わせ。
１５時過ぎには太鼓台の組立と常夜灯の高張り提灯の準備も終了。
明日の稲刈りの準備を夕方まで実施。
町へ祭礼関係品の買い出しにいく。お目当てのホームセンターには「祭礼関係コーナー」が設えられているので、何かと重宝する。
遅い夕食が終わってから、昨日作成した資料の修正とコピー作業。ソフトボールの祝勝会後の資料作成は、やっぱりミスが多い。部落配布前に気づいて良かった。
ということで、今日予定の「第３回西条山のまつり」「２１世紀の西条祭りを考える市民大会」ともに出席が叶わず。
太鼓台が組み立てられると、いよいよ祭礼という雰囲気が高まってくる。
夕暮れ時には新居浜市の方角から、担き夫会を実施しますから自治会館へご集合下さいとの放送が聞こえてくる。
寝不足と明日一日の稲刈りに備えるため、今日は政治関係の資料に目を通す事もせず、早めの就眠。
伊藤元重氏の講演会の中で語られたＰＦＩについて、三重県桑名市の「ＰＦＩで図書館建設」の事を絡めて書くつもりだったのだが、後日とする。
| 2003年10月04日(土) |
合併支援要望 新しい町作り財政支援制度創設 |
２市２町合併協議会「合併支援に関する要望」
�，砲弔い討郎鯑�記入
�△蓮嵜兄圓砲�ける道路網の整備について」
��は「東予港湾施設の整備促進について」
�い蓮嵜兄圓了唆反橋修亡悗垢觧抉腓砲弔い董�
�イ蓮嵜靴靴い泙舛鼎�りのための財政支援制度の創設について」
この中で気になったのは�ト屬虜眄�支援制度の創設についての要望要旨
・新市移行後、一時的に増大する財政需要に対応しつつ、着実かつ早急な新市建設計画の推進を図る必要があります。
・新市移行後の急激な負担増加等に対して、柔軟かつ迅速な対応が必要となることが予想されます。
と書かれ、交付金制度の創設について要望している。
自治体合併の目指す方向性として「サービスは高い方に・負担は低い方に合わせる」という事で事務事業のすり合わせをやっている。
その財源として、合併による経費削減効果を当てるとしているが、そう上手くはいかない事を見越して、今回の要望を出しているのだろうか。
市議会旬報１５１６号によれば１５年度の普通交付税総額は７，５％減とある。
合併問題住民説明会で渡辺丹原町長は、２年続けて交付税が７％減となったと説明していたが、この市議会旬報の記事と合わせて考えると、地方に回ってくる交付税は今後も減り続けることは確かなようだ。
新市建設計画における財政計画の歳入の部分は、地方交付金については「普通交付税の算定の特例（合併算定替）制度が適用されることを前提とし」、国庫支出金及び県支出金については「合併にかかる財政支援（合併市町村補助金）を見込んでいる」
財政計画を作成する行政当局にとって、確実に見えているものは、「新市移行後における急激な負担増」。
合併算定替えによる交付税総額の保証は「段階補正の見なおし」という国のさじ加減一つで反故になる事も、すでに見えているのだろうか。
そんなところからの「交付金制度の創設をもとめる要望」なのだろうが、議員の立場としては実現することを願うのみだ。
財政の事で気になるところはもう一つ。地方税の収納率が昨年度急激に落ちているところ。不況の影響は自治体の自主財源という「虎の子」も危うくしてくるのだろうか。
自治体の懐を預かる財政当局にとっては「綱渡り」の日々が続くのだろうか。
それとも、無い物はないと 開き直るか。
あああ、夢の無い事ばかりに頭が働く。どうぞ取り越し苦労で終わりますように。
朝から昨日の稲刈りの後始末。明日の太鼓台組立時の集会についてのお知らせ作成。配布は妻に頼んで東予６市市議会対抗ソフトボール大会参加のため１１時の集合場所に向かう。
西条市議会が ダントツ の強さを発揮して優勝。参加議員それぞれに活躍の場面と話題をつくって終了。１８時より祝勝会。
| 2003年10月03日(金) |
合併支援要望 乳幼児医療費助成の年齢引き上げ |
９月議会最終日の全員協議会において配布された資料に、「合併支援に関する要望書」がある。
これは、２市２町合併協議会名で県及び国に対しての要望を纏めたものだ。
その前文には「ここに要望いたします諸施策につきましては、当協議会が作成しております新市建設計画において合併後１０年間に取り組むべき重要課題として位置付けたものであり、新市のまちづくりを一体的に進めるためには、是非とも実現しなければならない主要項目であります。」とあり、５つの施策についての要望事項が書かれている。
その第１項目には「子育て環境の充実に関する支援（乳幼児医療費助成の年齢引き上げ）について とあり、通院保健給付を現状の３歳までから６歳の就学前まで引き上げるよう県にたいして要望している。
昨年の９月議会で、私が紹介議員となって議会請願がなされた「国の乳幼児医療制度の創設を求める意見書」の提出を求める請願が、不採択となっている。
この事は昨年の９月２４日付けの日記に記入しているが、その不採択の理由は「国の医療費制度全体の見なおしが進められている状況において、この部分だけを取り上げて要望することは如何なものか」というものだった。
さてさて、社会もたえず変化しているのだから、１年も経てば状況は様変わりするようだ。
この乳幼児医療費については東予市が上乗せ補助を実施していたので、合併協議にあたり、新市でも東予市の事例に合わせて県の給付基準よりも高いサービスを実施する事となっている。
そんな経緯や、この制度の拡充を求める今日的な状況から、今回の「合併支援に関する要望」の項目として取り上げられたのだろう。
この資料が配付された９月２２日の西条市議会全員協議会では、「昨年の９月議会において、乳幼児医療への補助に関する請願は不採択となっているのに、その議会の意志に反して県に対して要望するのか」というような発言はなかった。
まあ、不採択から １年も 経ったし、改選で議員構成も代わっているのだから、今日的な情勢に鑑み、議員各位においてはご理解が進んだということだろう。
有り難いことだ。ははは。
秋晴れの下、一日稲刈り作業。
収量は天候不順の影響で例年よりも１割減のようだ。
でも不機嫌ではない一色達夫。むしろ気分はハイな一日だった。
| 2003年10月02日(木) |
地域産業活性化セミナー 伊藤元重講演会 |
西条市産業情報支援センター主催「地域産業活性化セミナー（伊藤元重・東京大学大学院教授講演会」が１０時より西条市総合文化会館小ホールで開催された。
稲刈りの準備作業を妻１人に任せて、聴講に出かける。
参加者約１００名。
講演会のテーマは「日本経済の明日を読む（地域の力が産業を育てる）」。
聴講した感想は、及第点以上だが可もなく不可もなくといったところだろうか。
予定２時間で質問２名分ほどの時間を残して話をまとめるところに 手練れ者 の片鱗を感じる。（この前聞いた元校長の話はがたがただったので余計に感じる）。
内容は、通り一遍。既に常識となっている項目の羅列は、この人何処に行ってもこんな話で纏めてるのだろうかと感じながらも、メモ書きはＡ３用紙１枚にびっしりとなった。
そのメモを読み返しながら思う事は「だからどうなの、その分析への処方箋が知りたいのよ」なのだ。
聞く者の気を反らさず、様々な要素を盛り込んで、メモに残した言葉それぞれに示唆に富んでいる話。だから、その言葉一つひとつについての掘り下げ不足が、講演会を総花的なものと感じたのだろう。
講演を聴きながら私が考えた質問は３つ。
�仝什濘覆鵑任い觴�治体合併は、都市への人口集中を加速させ、中央集権国家の弊害を益々助長する事にはならないか。
�⊃妖�資源への投資による経済活性化策の具体的事例は。
��ＰＦＩは制度として確立されていないのでは。
その内の�，蓮∈Ｆ�の講演会の雰囲気になじまないようだし、講師の専門が経済だから止めた。�△蝋埓�側からだけの視点になりそう。
聴講者が行政マンと経済人がまじっているようだし、行政＋地域経済＝で価値が上がる という方程式が面白そうだったので��についてのみ質問。
三重県桑名市での「図書館建設についてのＰＦＩ方式導入」についての研修の時、感じた事が土台にあったのだが、講師の明解な答えに納得は出来た。
（この事についても何時か書かねばなるまい）
講師は超の付くエリートなのだから、こちら側の対応次第ではいくらでも知恵と知識を引き出せるだろう。
だから、２時間という時間設定と講演会という形式に束縛された、今回の機会を残念に思いながら帰宅。
稲刈り１２ａほど済ませる。
昨日に引き続いて１０時から開催の「平成１４年度決算特別委員会」を開会時から傍聴。認定案３号の特別会計が終わった１４時半まで、議員各位の審議内容を聞かせてもらった。
今日の日記の表題は「小さくなった西条市議会」として、２日間聞かせてもらった決算特別委員会の感想を書こうと思っていた。
が、ＰＣを立ち上げ「伊予市議会議員 玉井彰氏」よりの「衆議院議員選挙に愛媛１区から出馬します」とのメールを読んで、頭にうかんだ言葉を使うこととした。
「呑舟魚不遊枝流」（呑舟の魚枝流に遊ばず）
父が、今は亡き代議士先生から新築祝いにもらった揮毫で、表装して座敷の長押に飾っている言葉だ。
舟を呑むような大きな魚は、支流になどいない。つまり、大人物は小さなところでなどいないで大きな舞台で活躍する。というような解釈ができる言葉なのだろう。
今年の決算委員会の様子と、昨年までの決算委員会の様子を比べて、私の感じるところをだらだらと書こうと意気込んでＰＣに向かったのだが、政治の世界では えてして起こりうる ある日突然の衝撃的出来事 に、何だか精気を抜き取られてしまった。
４月１２日付け「神は細部に宿る」との表題の日記に「枝葉末節」という言葉の事を書いたが、今日は「小さな事をねちねちと言ってたらこちらまで小さくなる」と思えてしまい、１人の人間の中に巣くう相矛盾する思考にがんじがらめとなってしまった。
こんな時は、その事を日記に書けばいいのだと思い、やっとここまで書けた。
もう寝る。
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