Fly Me To The Moon

Fly Me To The Moon MIDI

Home !ndex B@ck Nex+Mail
週末の夜  2004年09月27日(月)


週末の夜。六本木。


地下鉄の駅から赤坂に向かって歩く。
店々の前に黒人が何人も立っている。


悪趣味だけど男受けするだろうピンク色の
着物を着た女たちも立って
チャイナドレスを着た女たちも立って
もちろんロングドレスの女も立って
なぜか色がすべてピンクで・・・


その前にスーツ姿で
日本の男たちが群がる相変わらずのいつもの夜・・・



10分ぐらい歩くと
そこは視界が薄暗い店内。


ソファーに座りラムコークをオーダー。
禁煙席も喫煙席もない。
タバコの煙でなおさら視界が暗い。


20人ぐらいしか入れないジャズのライブバー。
店全体が小さな音楽箱のようで
トリオの音が割れるように響く。


耳に響くというより頭に響く。


というよりも、
音の中にカラダごと入っちゃったかんじ・・・



「枯葉ね?」とわたしの肩に手をおいた彼女。
その美しいヴォーカルが歌う。



”ねぇ、ダーリン
アナタがとっても恋しくなるのはね
秋の枯葉が散りはじめる頃なの”



歌い終わった彼女の口元に、ふふふ、と低く薄い微笑み。



それは、女が、


別れた男の面影を思い浮かべるときの
あの、哀しみと憎しみをこめた微笑みだった。



その薄い微笑みで、よかった、とおもった。


だって、自己憐憫に震える唇で痛く歌われより
ずっと、ずっといいじゃない?



それは、

プライベートも何も区別する必要のない職業。
自分を切り売りして生きる仕事。



だから、

自己憐憫する必要なんてないでしょ?







「不在」は親愛の情を深めるというけれど  2004年09月17日(金)



「愛にとって不在は火に対する風のようなもので
小さければ消してしまうし
大きいものなら燃えたたせる」 らしいですが・・・


「不在」っていったって、今の時代、携帯もあるしメールもできますよね。



それでも、「愛」じゃなくても、


「誰かの不在」は寂しいものなんでしょう。



「いちこさんは、明日の夜にはいないの?」



なんて、男が言って



うん、とわたしが答えて




「待ってるよ」




なんて、言われると


ちゃんと帰ってこようと思うから不思議です。



p.s. 

数日留守をします
来週末に戻ります


すべてが必然で・・・  2004年09月12日(日)


前回の日記に書いた最近欲しいものの一つは、

それは「時間」


それはね

聴くことも
匂いを嗅ぐことも
味わうこともできないもの


そして

手にとって触わることも
見ることもできないもの


それがないと

自分の目で「見届けられるだけのもの」を見るだけ
自分の手の「届く範囲だけのもの」を手にするだけで
それだけで自分自身を納得させるしかないから・・・


けれど限られた時間のなかで起きる出来事で

すべてが必然で
この世に偶然など決してないとしたら


わたしは無思慮な反応とか
過剰な反省とかしたくはない


ただ・・・

その人の心を傷つけたり
寂しい思いをさせたりしたくないと・・・そう思う・・・




手にとって触わることも見ることもできない  2004年09月08日(水)


その日は
そんな鉄砲遊びの時間もあったけど


この人は大人で、仕事もしているわけで
わたしのキーとテンポにあわせて素敵なピアノを弾いてくれて
練習用のテープをちゃんとつくってくれたんだっけ




うーん・・・最近欲しいもの一つ増えたかな


それは、、、


聴くことも

匂いを嗅ぐことも

味わうこともできない



もちろん、

手にとって触わることも

見ることもできないもの




それがないと、

自分の目で
「見届けられるだけのもの」を見届けようと

そういう諦めの心境になってしまう・・・・・・





Home !ndex B@ck Nex+Mail


Design by shie*DeliEro