帰ってきた。 何処からか。 降り出した思いから 重い腰を上げた。
きっとこれで良かった。 と、思うような旅になった。
きっとさ、答えなんかない。 自分自身正しいと思えばそれでいいんだ。
優しい雨が、僕を包んだ。 まるで別れを悲しむかのようにシトシトと。
幼い自分に会ってきた。 『こんにちわ』とお互い声を掛け合って。 それからは何も言わずに無言だった。 思い出をなぞるように。 忘れていたものを思い出すように。
降り止まない雨は誰かが流している涙のようだった。 『またね』と声をかけた。
何年ぶりかの再会だった。 街は何も変わらず只時間だけが闇雲に流れていた。 まるでそこには小学生の自分がいるように思えてならなかった。 『元気かい?』と声をかけたくなるほどに。 山に囲まれた小さな街は小学生の頃とまるで変わらずに 自分だけが年を取ってしまった、という寂しさもあった。 街を離れてから随分と年月が過ぎ、 幼い頃の思いでが詰まったこの街で過去を思い返していた。
不思議と安心した。 こんな自分にも帰る場所があって、 暖かく迎えてくれる人達がいて、それは家族以上の愛情で包んでくれた。 ここで自分の基盤があり成長していった。 生きていた。 ふりだしには戻れないけども、時間が少し逆回転して 遠くの方で無邪気に走り回っている自分の姿が見えたような気がした。 久しぶりに暖かさを感じた。 包んでくれた人達・そして街に感謝している。
『家族』 とは、何ぞや? そんなどうでもいいこと?
でも、僕には全く分からなくて 少し困っています。
暖かみ何かはもう、何年も感じておりませんし 会話も途切れ途切れ。
ふとした時に感じるんです。 『家族』 とは、なんぞや?
そう、僕等はいつもそう言って。 だからって、何もできないで。 気持ち悪い空の真下で。 何も言えないで。 いつだって。 it's like that. こういって。 だからって。 そうやって。 僕等だって、 何かできるはずだって。 誰かが言って。 伝えて。 周り回って、 生きてるって。
2002年08月07日(水) |
紙飛行機が向かう先に |
嗚呼、高い。 空に向かってそんなことを言ってみた。 紙飛行機作って空に投げてみた。 空の向こうにいる神様ん所目掛けて。
もし届いたら、その紙飛行機を広げて 僕が書いたメッセージを読んでくれますか。 もし読んでくれたら、返事はいいいので叶えて下さい。 貴方ぐらいにしか頼める人がいないので・・・。
世界が平和になるように。 争いのない世界になるように。 誰もが希望のもてる世界になるように。
この紙飛行機が全世界を救うコトができるのなら、 私は毎日紙飛行機を飛ばし続けよう。
太陽の下で僕等は埃にまみれた。 神の下で不自由な規律を守っている。 もうすぐ明日を迎える。 もうすぐ朝日が昇る。 雲が目下に見えたあの日はもう遠い昔のコトのように。 忘れてしまったような。 思い出したいような。 巡り巡ってやってきたこの季節です。
降り出した雨を憂い。 見上げた空を恨み。 急ぎ足で喫茶店に入り、煙草を取り出す。 背中にまとわりつく汗を嫌がった。 腕についた雨をふき取った。 止みそうもない雨を、 どんよりした空を、 どうしようもない顔でぼんやりと見ていた。 いつか晴れ間が見えるまでこうしていようか?
去年の今日私は冨士山の頂上で朝を迎えた。 これはかなり前から友といつか冨士山に登りたい! というコトを言って、去年実現した。
寒さと喜びが上手く体の中で解け合って 全身が震えたコトを覚えている。 太陽の昇る瞬間は命の躍動を感じていた。 生きている。 それを只、教えてくれた。 目下に見える雲は吸い寄せられくらいの白だった。
震えたのだ。 確かに私の躰は震え、不思議な感情に身を包まれていた。 あのとき私は確かに 息をし、 目を開き、 すべてを感じつつ 存在していた。
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