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march forward.
りりかの独り言。

2005年07月24日(日)

あいにくの曇り空。

プールには行けないし、さてどうしよう?

5人で考えた結果。


・・・また今週もカラオケ。



カラオケ店の近くにDoCoMoショップがあったから、見てもらう。

直そうと思えば直せるけど、保障期間も過ぎちゃっているし、買ったほうが安いと言われ。

結局ご購入。



カラオケに行って、ダイソーに行って、その後家の前でバドミントン大会をして、まだ5時だったけど夕飯を食べに行って、公園に行ってちょっと遊んで、ハルは帰って行った。



子供たちは、私たちが元通りになったものだと思っている。

実は、単なる友達なんだよ、なんてなかなか言えない。

単なる友達にしては、会いすぎているし、密度も濃いし。




私だって、慣れ親しんだハルといるのは楽だ。

それでも、やっぱり一度壊れてしまったものは、なかなか直せなくて。

難しいなぁって思う。

今は、別れたと言う前提があり。

ハルも私もお互いに、色々な面倒な部分を考えないでいるから、仲良くいられるんだろうなぁとも思う。


これがきっと、またよりを戻すとかになっても。

うまく行くはずはない。


元旦那とも、別れた後の方が仲良しのように。



別れるって事は、悲しいけど。

今はこれでよかったと思ってる。

あのまま、ハルと無理に付き合っていたら。

お互いに、こうして笑顔で会うとか、話すとか。

そう言うの出来ない別れ方になっていたんじゃないか、と思う。



2005年07月23日(土) 単なる友達。

仕事から帰ってきて、夕飯も食べ終えて。

明日は天気が良かったら市営プールに行こうね、なんて会話をしながらの家族団らん中。

次女の携帯に、ハルから着信。


「ママの携帯電源入ってないんだけど、ママは仕事?」

「ママいるよ?」


まだ1年3ヶ月しか使ってないのに、携帯がおかしくなったのに気付いたのは、この電話で。

勝手に電源が落ちてしまう。

ちゃんと充電してあっても。

最近、通話中に急に電源が落ちたりしたのは、電池がなくなったからだと思っていたけど、違ったのか・・・。





ハルからの電話の内容は。

「明日休みになったから、今向かっている」

と言うことで。

子供たちは大喜びだけども、私は微妙。

「明日は天気が良かったらプール行く約束してるの。ハル君も一緒に行こうね!」

・・・マジですか。



九時半くらいにハルは着いて。

夕飯の残りを食べて。

子供たちとゲーム。

・・・やっぱりおかしいって。



「りりか、彼氏と約束あるなら、行ってきてもいいよ」

「別にないけど・・・。おかしくない?」

「単なる友達が遊びに来たと思ってくれればいいよ」



結局ライラのベッドにぎゅうぎゅうになりながら、ライラと二人で寝て。




「友達」と言う部分を、ハルは最近よく強調するけど。

結局、これじゃ今までと一緒。

ただ、キスしたり、エッチしたりがなくなっただけで。

何にも変わってないじゃん。



子供たちと遊びたいって思ってくれてる気持ちは、素直に嬉しいけどね。

それでも、やっぱりおかしいって思ってしまうのは、別れたんだから当然。

しかも、子供たちの父親とか言うわけじゃないし。



そういうの、ちゃんと話さなきゃな。

こういうの、楽しいって思うし、嬉しいけど。

やっぱり、おかしいと強く思ってしまうから。



2005年07月21日(木) 10日ぶり。

風邪もすっかりよくなって。

昨日から仕事に行って、普通の毎日。

夕方、仕事帰りに、仕事中の栄と少し会った。

「風邪はよくなったの?」っていうような話をした。

「そういえば、あなたに会うの10日ぶりなんだけど」


最後に会ったのは、送別会だったしね。

その後は、お互いに忙しかったし、栄は社員旅行だったり、私は寝込んでいたり。



「メールだけだったし、誘うにも具合悪かったら、と思ったら誘えなかったし。すごく不安だったよ。離れていったら、どうしようって」

「タイミングが悪かったのね」

「りりかは?寂しくなかった?」

「んー。私は遠距離2年半していたから、なかなか会えない事には慣れていますので(笑)」

「そんなの、慣れるなよ」




栄は仕事中だったから、10分くらい話して、帰って来た。




10日会えなくて、寂しかったかどうか。

そんなこと、考えたことも、思ったこともなかった。


近いから、いつでも会えるって言う安心からか。

遠距離で慣れたせいか。


私の、気持ちの問題か。




なんか、ぐちゃぐちゃ。



2005年07月19日(火) 約束を、破った。

今日は、仕事を休んで、病院に行き。

家でおとなしく過ごした。

午後、仕事帰りのハルから電話が来た。

「今日は朝から微熱で、さっきからもう平熱だよ」なんて会話をして。

ハルも、昨日はものすごく心配した、と言った。

「でもね。自分との約束を破ってしまったことが、悲しい」

と言った。



私が大変なときは、絶対にそばにいる。


そう、ハルは別れた後も実行しようとしてくれていたらしい。

でも、昨日それが出来なかった、と言った。



「来てくれようと言う気持ちだけで、十分だよ」

「でも、実際はいけなかった」

「本当に、すごく嬉しかったから、それでいいじゃない」

「でもさ。こんなふうに、仕事帰りに電話したり、何かあったら助けに行くとかって、別れた二人じゃないよね」

「ホントだね」



別れたことは、間違えだったのかな、どう思う?とハルは言った。

私は、どうなんだろう、と言った。

今、そんなこと聞かれても、私は何もいえない。



ただ、分かることは。

別れた今だって、私はハルのこと、特別に思ってるって事。



2005年07月18日(月) 夏風邪と熱中症。

子供たちとプールに行く約束をしていた。

だから、朝早起きしてお弁当も作った。

でも、喉が痛かった。

熱を計ったら、37度。

・・・。

子供たちは大はしゃぎで支度をしている。

中止になんか、出来ないよね。



ついてから、どんどん具合が悪くなるのが分かって。

しかも昨日と違って天気もすごく良くて。

私は日陰でずっと休んでた。

昼休みのハルからメールが来て。

「あの水着着てるの?」

「着てるけど、水には入ってない。熱っぽいんだよね」



夕方家に着いたときには、すでに限界だった。

子供たちをシャワーに入れて、私は洗濯をして。

熱を恐る恐る計ったら・・・

38度。

寝よう。

そう思って、夕飯はピザを取って寝た。



栄から夕方社員旅行から帰ってきた。お土産渡したいというメールが来た。

とりあえず熱があるからお土産は今度で、と返して。

寝てるのか起きているのか、分からないけど、ぼんやりベッドの中で過ごした。


ハルから「熱はどう?」って電話がかかってきたときは、肺が痛いし、皮膚がチリチリするような、そして浮いているような変な感覚だった。

私の声がおかしい、とハルはしきりに言い。

電話しながら熱を計ったら40度。

「何度?」

「んー・・・40って書いてある」

「お姉ちゃんに替わって」

その後、何かハルがお姉ちゃんに言って、お姉ちゃんは薬局に行き薬を。

次女は近くのコンビニでポカリを買って来てくれた。



そのままやっぱり寝ているのか起きているのか分からないけど、時間が過ぎて行き。

ふわっとするような感じになって。

それが気持ちよかったのを覚えてる。

次に起きたら、病院で点滴中だった。




ハルがこっちに向かってくれようとしたんだけど。

3連休の最終日の夜。

高速も下道も混んでいて。

結局着くのが何時になるか分からないと思い、また私に電話して。

私は寝ていて、お姉ちゃんが出たらしい。

ハルはお姉ちゃんにパパに電話するように言って。

パパが私を病院に運んでくれた。



で、結果が夏風邪だったのと、プールに行って、水にも入らないで炎天下に長時間いたための、熱中症。

「お前は、バカか。プールに連れて行きたかったなら、俺に電話すりゃよかったろ」

って元旦那にも怒られ・・・。


結局その日は点滴だけして、帰宅。

熱はすぐには下がらなくて、やっぱり家に帰っても、寝てるのと起きているのとの、境目の状態だった。



ハルからは何度も何度もメールが来ていて。

私は読むことは出来ても、返す事は出来なくて。

でも、心細いときに、夜中まで一生懸命メールで元気付けてくれていた。


栄からは夜1通。

「寝てたらごめんね。熱はどう?早くよくなってね」

と来てた。




きっと、栄は栄で、心配してくれていて。

寝ていたら悪いと思って、メールをしなかった。

後で栄から聞いたことだけど。

栄は、具合が悪いとき、静かに一人で寝ていたい人で。

メールとかの音とかがだめらしい。



でも、ハルは、何度もメールをしてくれた。

それは、私が寂しいとか心細いとかに、弱いことを知っているから。

そういう時に、一人でいるのが不安だって、知っているから。




ハルに、そういうことを口に出して言ったことはなかった頃から。

ハルは、私のそういう面を、いつも分かってくれていた。

それだけ、私の事を、ずっと見てくれていたって事。



2005年07月17日(日) 友達のデート。

子供たちは実家に行っていていないし。

お天気もそこそこいいし。

洗濯して掃除して、と思って。

まず洗濯機を回し始めたとき。

ハルから電話が来た。


「何してるの?」

「洗濯してるとこ。あなたはお昼から仕事でしょ?もう帰り道?」

「ううん。実は休みになっちゃった」

「そうなの?よかったねぇ」

「うん、んでさ、買い物付き合ってくれない?」

「ええー。洗濯してるんだってば」

「待つからさー」

「買い物って何よ?」

「夏服とか色々。あ、りりかも水着買いたいとか言ってたじゃん」

そいえば、昨日そんな話を他の子達としてたな。

「だから、今から行くから」



って事で、私が洗濯して掃除している間、ゲームしながら待っていたハル。

なんだか変な光景。




昼前に家を出て、ハルの車に。

ハルが「○○でいい?」って言うから、数回しか行った事ないけど、そこに決定。

うちから1時間。

天気はたまに晴れ間も出てきて。

気温はどんどん上がってる。

今日みたいな日はプールに行きたかったね、なんて話も出たり。



最初にお昼をご馳走になって。

水着を選ぼうって話になり。

私より熱心に選んでくれるところなんかは、やっぱり前と一緒。

結局、ハルが「これにしなよ!」って言ったものを着てみて、自分でも気に入ったし、決めようとしたんだけど。

ちょっとお値段が・・・(笑)

他にも見てみるって言って店内を回っている間に、買ってくれてて。

「昨日、よしよししてくれたお礼ね」

って小さい声で言われた。

でも、受け取り辛いなぁって思っていたら。

「てか、これ着て欲しいんだよね。似合ってたし」

とか、大きい声で言う。

店員さんにも「優しい彼氏ですねー」とか言われちゃうし・・・。

それ聞いて、ハルはニヤニヤしてるし・・・。


とにかく恥ずかしくて、立ち去りたい一心で、ハルの手を引いて店を出たんだけど。

そのまま、いつもみたいに指を絡ませて手を繋いでくるから。

ドキッとしちゃって。

手を離そうとしても、ますます強く握られて。

「ハルー。こう言うのは」

「友達としてのデートだけど、今日だけいいじゃん」





結局ハルの服を買いに行って。

時間がまだ早いからって、カラオケに行って。

ハルが「これ、すごくいいんだよ」って「いいわけ」っていう歌を歌ってくれた。

何か、別れの歌なんだけども。

初めて聞いた。




家に着いたのは6時。

私は実家へ、ハルは自宅へ帰る。



帰り際「またね」ってハルは普通に言った。

私も「うん」って普通に手を振った。

「楽しかったね」って言われたから。

「うん」ってやっぱり言った。

ホントに、すごく、楽しかった。

あいつは、いつだって、こうやって最後に「楽しかった」と言う気持ちをくれる。



ホントに、楽しかった。

あなたといるのは、いつだって楽しい。



2005年07月16日(土) よしよし。

実家で子供たちとだらだらしていた夜。

ハルから電話が来た。

「もうすぐりりかのところ」

何にも聞いていなかった私は、びっくり。

「どうしたのよ?」

「○○さん(元バイト)たちと飲むんだよ」

「あー。そう言えば、そんな電話があったわ。保留にしてあったけど」

「りりかは来ないの?彼氏?」

「彼氏は今日から社員旅行よ」

「ならおいでよー」

「今実家だしなぁ。喉もちょっと痛いんだよね」

「待ってるから」




久しぶりに集まったメンツ。

3年ぶりって言う人もいたりして。

みんな、私たちが別れたって事は知らなくて。

だからハルが「俺が振っちゃったの」と言った時、すごく驚かれた。

「この二人は安泰だと思ってたけどなぁ」

とかなんとか。



栄から電話が途中来て。

「元バイトたちって、ハル君もいるの?」

って聞かれて、嘘つくのもどうかな、と思い。

「いるよ」

と言った後、少し沈黙してから。

「飲み過ぎちゃだめだよ」

と言われた。

喉が痛いから、今日は飲んでないんだけど。




今日は、元バイトの子の家に泊まるハル。

私を家まで送るって言ってくれて、二人で歩く帰り道。



「さっきの電話、彼氏?」

って聞かれて。

「そうだよ」

って言ったら。

「何か、嫉妬しちゃうよな。する立場じゃないんだけど(笑)」

って言われた。

私も笑っていたら。

「この間は本当にありがとね。あんなに泣いたりして、みっともないけど」

「仕方ないよ。凹んだりする事は、誰にだってあるんだもん」

「でも、りりかの力はすごいなぁって思う。朝はすっきりしてたもん」

「お役に立てて、良かったです」



もうすぐ家の前って言うとき。

ハルが。

「お願いしていい?」

って言ってきた。

「何?」

「大丈夫だよ、って。よしよししてくれない?」



少しびっくりしたし。

冗談かと思ったけど。

真顔でそんなこと言うんだから、きっとまだまだ凹んでいるんだろうなぁと思った。



「いっぱい、頑張ったね。お疲れ様。ハルは、大丈夫だよ」



私より15センチ以上背の高いハルの頭を撫でるのは、何かおかしな感じがした。

ハルは真顔で私のことをずっと見ていて。

だんだん恥ずかしくなって来て。

「こんなもんで良いかしら?(笑)」

とか笑ってごまかした。





家について栄とメールを少しして。

ハルからもメールが来て。

「ありがと。りりかはやっぱり、俺の最愛の人です」



ありがと。

私の中でも、あなたは特別な人だよ。



2005年07月12日(火) 号泣

朝7時ぴったりに。

「おはよう、起きてた?」

ってハルから電話。

「起きてたよ。これから?」

「うん」

「がんばって。あなたなら、大丈夫よ」

「ありがと。何かちょっと自信がわいたかも」

「そか、よかった。ホントに、がんばってね」



午後の休憩のときにメールが来てた。

「緊張して、失敗しちゃって。きっと落ちちゃった」

「発表はまだ先なんでしょ?そんな弱気にならないで」

って返したらすぐに電話が来た。

「だっていつもやっている簡単なことなのに、緊張しちゃって、だめだったんだよ?もう絶対に落ちたよ」

「あなたが緊張するなんて、珍しいね」

「うん・・・何か緊張しちゃって。手も震えちゃったし」



ものすごくへこんでた。

可哀想になっちゃうくらい。

夜電話していい?って言うハルに。

やっぱり「うん、いいよ」って言ってしまう私。

今日くらいは、ね。

甘やかせても、いいよね。

たくさん、疲れちゃったんだし。





思った通り。

ハルはものすごく酔っ払って、電話をしてきて。

そして、たくさん、泣いた。

たぶん、3年半以上知っているけど、こんな泣き方は初めて。



一緒に、ずっとそばにいてください。

とか。

りりかがいないと、何もうまく行かない。

とか。

結婚して欲しいとか、そういうことも言わないから、お願いします。

とか。


とにかく、泣きながら頼まれた。


私は。

「ハル。それは、もう無理だって知ってるよね」

と、冷たいかもしれないけど、そう言った。




ハルのことは、今だって大好きだし。

一生特別だって思う。

だけど、ハルと元に戻るとか、そういうのは、出来ない。

だから、本当は甘えさせるのも、だめ。

これで、最後だ。



「あなたは、まだまだ若いんだから。これから、きっと素敵な人が、現れるよ。あなたを支えてくれる人が、きっとね」





ホントはね、すごく揺れたの。

だって、大好きなんだもん。

でも、同じことの繰り返しだって、思ったの。

栄のことを、これからはちゃんと見て行こうって決めたんだし。

私なんかが、誰かを幸せに出来る、なんて思っていないけど。

でも、今現在、栄は私といると幸せだって言ってくれている。

そう言ってくれている栄を、大事にして行こうって。



でもやっぱり。

人の気持ちなんか、そう簡単に変わらなかったりするんだよ。



2005年07月11日(月) 送別会

昨日は栄の送別会で。

社員主催なので、当たり前だけど上司もいる手前。

そこまで飲めなかったりする。



飲み会中にハルからメールが来た。

「明日は、試験です」

ハルの実家の仕事で必要な、試験の日だった。

ずいぶん前に聞いていたんだけど、忘れてた。

「だから、明日の朝、試験前に電話をしていいですか?」

「良いけど、どうした?」

「がんばってって、言われたい。・・・ってもうりりかに甘えるのはまずいか」

「いいよ。何時くらい?」

「7時くらい。ごめんね」



その後は、なんだか一気にテンションが下がって。

早々に帰ることにした。

栄が「送っていくよ」と言ったけど、主役が抜けるわけにはいかない。

ついたらメールする、と約束をして、店を出た。





ハルは、壁を作る人間で。

ホントに、心を許せるなんて言う人は、家族以外には私くらいしかいない。

弱音や愚痴を、めちゃくちゃ私には言って、当り散らしたりするくせに。

外では何も言わない。

そういえば、前にハルのお父さんが。

「こいつは昔から、内弁慶の外幽霊で」

とか言ってたっけ。





明日のテストがんばってね。

朝、電話待ってます。




栄に「着いたよ。お休み」のメールをした後。

ハルにメールした。




甘えられて、愚痴られて、弱音を吐かれて。

そういうの、全然嫌じゃないけど。

でも、いつまでも私が受け持っていたら、ハルはいつまで経ってもそのままだ。

進めないのは、私のせいだ。



私も、ハルの背中を押さなきゃならない。

突き放す、って言う冷たい言い方になってしまうけど。

今の私が出来るのは、寄りかからせてあげる事じゃないと思うから。



2005年07月09日(土) それは、肌寒い、大雨の日。

夕方から、土砂降りだった。



栄が実家の仕事をするようになって、もうすぐ1週間。

飲食店と違って、時間がきっちり決まっているのが、いいよね、なんて話を聞いた。

夜はどんなに遅くなっても、私みたいに23時とか24時とか、日付を超えちゃうとか、そんなことはない。

「うちで働けば?接客得意でしょ」

「今の仕事が、好きだからねー」

「給料、今以上に出すって言っても?」

「ちょっと揺れるかも(笑)」

「じゃぁ、出すよ」

「うそうそ。冗談だよ」

「悪い話じゃないと思うけどなぁ。りりかなら、仕事熱心だし」



栄の車の中で、こんな話をして。

明日休みの私は。

「飲みに行く?」

と、栄を誘った。

「子供たちは?」

「明日桃狩りに行くんだって。今日から実家」

「じゃ、行くか」




二人きりで飲みに来るのは、久しぶり。

栄が見つけた、駅前の地下のバーに。

栄の家に車を置き、駅まで徒歩5分。

なのに、私も栄も、傘を差してなかったの!?って言うくらいに、びっしょり。

バーのマスターがタオルを貸してくれて。

「こんな土砂降りの日に、来ていただいたんですから」

と、ワインを一杯ずつご馳走してくれた。



2時間くらい飲んで。

家まで送ってもらう途中。

やっぱり二人ともびっしょりになって。

栄が。

「うちに来ればいいのに」

と、ボソッと言った。

ホント、小さい声で、傘に当たる雨音にかき消されそうだったよ。

私が黙ったまま歩いていたら。

「うちに来いよ。シャワーくらい貸してやる」

今度は大きめの声で。

「行かない」

「何で?警戒してるから?」

「それもある」

「それもって他に何?何もしないって」

「家まですぐそこなのに、わざわざ栄の家に寄る意味が分からない」

「・・・無駄に近すぎるよね」

「ホントにね(笑)」



結局、びっしょりになりながら、栄の家を通り越して。

うちまで送ってもらう。



「今度、遊びに行かせて」

「絶対来る?いつ?」

「近いうちに。ちゃんと掃除してよー」

「わかった。約束ね」




お風呂に入ってから携帯をチェックしたら。

ずいぶん前にハルからメールが来てた。

地下に入っていたから、止まってたんだ。



「昨日、友達の奥さんの友達と、酔った勢いもあって、しちゃいました。何か、すごいつまらなかった。あんなんなら、一生自己処理でいいやーって思っちゃいました。りりかとのエッチはいつだって楽しかった。気持ちの入りようで、全然違うものなんだって、自分でもびっくりです」



なんて返そう。

そう思いながら、気付いたら眠っていた。



ショックじゃないって言ったら、嘘になる。

でも、ショックを受ける自分自身が、よく分からなかったりする。

そんな立場じゃ、ないじゃん。



でも、そんな報告は、いらなかったな。



2005年07月07日(木) 6月後半・2

栄との、最終勤務の日。

お酒を飲むの大好きな栄に、みんなでお酒をプレゼントした。



夜、一人で事務仕事をしていたら。

荷物の整理が終わった栄があいさつに来て。

「これからは、先輩と後輩じゃないからね」

と言い、手を差し出してきた。

私が躊躇していたら。

「この間みたいなことは、しませんよ(笑)」

なんて、見透かされてる。





たまには、一緒に歩いて帰るか。

なんて話になった、蒸し暑い夜。

車を置いていくと、翌日困るんだよね、なんて言いながら。




部長に任された嫌な仕事のとき。

栄と一緒にがんばれって言われて。

二人で組まされたんだった。

私は消極的で。

逃げ出したいくらいに、重たい仕事で。

それでも、栄は私の分まで一生懸命になってくれて。

良かったのか、悪かったのか。

部長に褒められる結果を出せて。


マフラーのこともそう。

誕生日の花束のこともそう。


たった半年余りなのに。

色々なことがあったねぇって、言いながら、徒歩25分の距離を歩いた。



途中。

「手を繋いでもいい?」

って聞かれて。

「うーん、まずいでしょ」

って言う私にお構いなしに、手を握ってきて、すぐ離して。

「ごめん、汗ばんでる。変に緊張しちゃって・・・って三十路カップルなのに(笑)」

「中学生の恋愛みたいね」

「それでいいんだよ。そういう人だから、大事にしたいなぁって思えるんだから」

「そういう人?」

「手を出し辛い人ってこと」




栄と一緒にいると、楽だ。

バツ一同士って言うこともあるし。

年齢が近いこともある。




「負い目がなくて、楽な人と付き合うのが、一番なんだよ。負い目なんかあったら、何にもうまくいかない。りりかが気にしないって思わない限り」

お友達のなーちゃんが言ってた言葉。



私は、今回の喧嘩がなくても、負い目がある限り。

ハルとはうまく行かなかったのだろうか。

あの、暖かい手を、離してしまったことを。

後悔するときが、やってくるんだろうか。


今はまだ、分からないまま。

もしかしたら、一生分からないままなのかも、しれない。



2005年07月04日(月) 6月後半・1

「私から言い出しておいて、何だけど。やっぱり無理だわ」


久しぶりの電話は、相変わらず酔っ払いのハルで。



大事じゃない彼女にも、たまには電話位しなきゃね。

とか平気でいい。

私は、がっくりしてしまった。

そして、冒頭の言葉。



なんだよそれ。


とか、結構色々言われて。

「でも、それでいいよ。俺もここ最近何か苦しかった」



ハルは。

変なところ不器用で。

大事じゃないとかしないとか、本気でそう思っていたわけじゃなくて。

そういう事をいえば、私が「じゃぁ結婚しよう」と言うと思ってたと言った。

だけど、私は言わなくて。

どんどん酷いことを言っている自分に気付いていた、とも言った。

「でも、もういいよね。りりかは、やっぱり俺との結婚は嫌だったって事が分かったから」

「俺との、じゃないよ。私は、今は誰ともしたくないんだもの。このまま何年かしたら分からないけど、今は出来ないんだもん」

「そうか。俺は、一緒にいたかっただけ。いつも一緒にいたかっただけなんだよ。りりかと付き合っていると、いつも不安だったから」

「何が?」

「俺はいつも、この人は俺のことを愛しているのかな?と思ってたよ。俺の考えでは、愛している人と一緒になるのは、当たり前のことだったから。」




大事に出来ていなかったのは、私なんだよね。

ハルの中で、大事するって事は。

結婚するって事で。

私がしないと言うと、大事にされてないって感じてたんだ。



「りりか。例の人と、別れてないんでしょ?次こそ、大事にしなきゃだめだよ。相手が望んでいることを、ちゃんと受け止めてあげなきゃ、だめだよ。与えられるだけの恋愛なんて、存在しないんだから」




ハルは。


いざとなったら、いつだって助けに行くし。

誰にも話せない悩み事とか抱えちゃったら、いつだって聞いてやる。

だから、安心して進んで行っていいよ。

何かあったら「あ、あいつに話せばいいか」くらいに思っててくれれば。



とか、久しぶりに。

本当に、ここ最近では久しぶりに。

ものすごく優しい言葉を言ってくれた。




いつだって。

背中を押してくれてるのは、あなただったね。



2005年07月03日(日) 6月半ば・2

いつもの日課の電話。

栄の事を何も聞かれないし。

私からも言い出せないし。

そんな変な、感じで。



酔っ払ったハルは。

「りりかの事を前みたいに、大事に思えなかったりする」

と言った。

「何で?」

「いつも一緒にいれば、そう思えるんだろうけど」

「いつも?」

「そうだよ。結婚すればだよ」

「どうして?」

「結婚を考えている彼女と、単なる彼女じゃ、重みが違うんだよ」



ハルが言いたいことは、分かった。

結局は、同じことだ。

結婚しようって私が言えばいい。

結婚して、一緒に暮らして、仕事も辞めて、毎日家にいて。




言いたい事は分かったけど、触れなかった。

黙ったままだった。

ハルは。

「日課の電話も、あんまり必要ないと思う。そこまで大事にする必要ないと思う」

と、言った。





あんな、大きな喧嘩して、別れるとか別れないとか。

そういう話ばっかりして、元に戻ったんだもの。

違和感があるのは、仕方ない。

そう思おうと思った。

でも、思えなかった。

ハルじゃなきゃ嫌だと思っていた私は、日に日に、どんどん遠くに行ってしまった。




週末が来て。

「休みだったら、どうします?」

とメールしたら。

「たまには、休みだったら家で漫画でも読むかな」

と返ってきた。

結局仕事だったんだけど。

少しずつ、少しずつ。

私はハルとの距離を感じてた。

前なら休みだったらどうする?なんて聞く前に、ハルから「会いに行くね」と言っていたはずだ。

おはようのメールと。

ただいまのメールと。

お休みのメール。

この3往復だけの日が続いている頃だった。



「この人は私のこと、本当に好きなの?」

ハルと付き合っていて、初めて、思った。



2005年07月02日(土) 6月半ば・1

栄と一緒の勤務で。

話があるって言ってあったし。

何の事かも、勘付いているだろうし。

それでも栄は、今日も元気だ。

いつも通り、元気に「おはようございます」って言う。





上がった後二人でファミレスに行き。

何から言おうと、考えていると。

「話って、ハルくんでしょ」

って先に切り出され。

切り出すのは私だと思っていたから、かなり動揺してしまう。




栄は、私がいつもハルのことを考えてるって事を知っていたし。

大好きなんだろうなぁと感じてたといった。

だけど。

だからって。

もう会ったりしないとか、そういう事を言わないで欲しい、といった。

後何回かの同勤だけで。

本当に会う機会も減るんだから、と。





職場では。

みんなに好かれていて。

いつもお兄さんで。

面倒見が良くて。

頼れて、気が強くて、優しくて。

弱音なんか吐かないし。

そんな栄が、ものすごい弱気に言うものだから。

へたれな私は、それ以上何も言えなくなった。





この日、ファミレスの駐車場で。

「明日もまた、よろしくね」

って言われて、手を出されて。

握手を求められてると普通に思い、それに応じ。

そのまま引き寄せられて、抱きしめられた。

すごい強い力で。

息苦しかった。

「いなくならないでください」

耳元で言われて。

なぜだか、泣きそうになった。



2005年07月01日(金) さぼりすぎ

さぼりすぎちゃったなぁ。

パソコンにあまり向かわなかったし。

忙しかったし。

いろいろあったしで。



ハルとは、仲良くしてます☆


なんて書きたいんだけど。

現実は、そうではないわけで。

結局、あれ以来一度も会ってない。



結婚って、なんだろう。

しなきゃいけないものなのかな?

一度しているから、どんなものか分かっているから、興味がないのかな。




恋人って、なんだろう。

結婚を意識してなくても、大事に思えるよね。

付き合い始めから結婚意識している人の方が少ないだろうし。




ホント、さぼりすぎちゃったせいで。

ずいぶん話が変わってきちゃったんだけど。

時間があるときにでも、ゆっくり埋めていこうかな。

日記、だもんね。

リアルタイムの事じゃないけど、ちゃんと記録を残しておきたいな。

ただ、私が覚えているかどうかが、微妙だわ。




明日は栄の送別会。(@バイト君達主催)

仕事終わるのかしら?

出席できるのかしら?

でも、社員主催がまだあるしね。

せめてどちらか行けたらいいなぁ。

まぁ、行けなくても、徒歩4分の距離(この間栄が計ったらしい)

いつでも会おうと思えば、会えるんだけどね。


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