enpitu



march forward.
りりかの独り言。

2005年06月13日(月) 二股。

「りりかがいなくなってしまいそうで、不安」


栄から言われた。

しかも、仕事中に。



暇なアイドルの時間。

いつもならお互いに仕事に没頭しているんだけど。

栄が手を止めて、事務仕事をしている私にそう言って来た。

「仕事中だよ」

「分かってる。ごめん」

「なら、仕事に戻りなさい」

「はい・・・」



冷静に言ったけど。

すごくドキドキしてた。

心臓が止まるかと思うくらいに。




私のほうが上がる時間が早かったから。

逃げるように帰って来てしまった。

こんな避けてるばかりじゃ、話なんか出来っこないのに。




ハルには夜の電話で。

「例の人には、話したの?」と聞かれ。

「まだ・・・言えてない」

「そっか。今二股状態って事だね」

「・・・二股」

「別に責めてないから」

声のトーンが、充分責めてるってば。



「明日、仕事が終わった後。時間を作ってください」

栄にメールをした。

「分かりました」

敬語で返ってきた。





今度幸せだと思ったら。

大事にするって決めたのは、私。

ハルが不安にならないように。

大好きだって事を、いっぱい伝えなきゃ、と思ったのも、私。


ちゃんとしなきゃ。



2005年06月12日(日) 土曜日後半と日曜日。

下で待っていたハルと部屋に入り。

ご飯を食べて、飲んで。



最初はお互いに何となくぎこちなかったけど。

ハルは私の頭を撫でてきた。

私はハルに寄り掛かったりした。

「こんなのも、久しぶりだね」

なんてハルが言い。

私も頷く。




色々な話を、聞いた。

こんな事があったよ、とか、従姉妹の子が結婚するんだよ、とか。

たくさん話して。

いっぱいくっついて。

手を繋いだまま寝た。





日曜日は、実家から帰ってきた子供たちを駅まで迎えに行き。

子供たちはハルを見て。

「やっぱり仲直りしたんだー」

と言った。

ハルへの誕生日プレゼントで、子供たちは勝手にハルの家に送ろうと思っていたと言って、用意していた物を渡した。

下二人はマッサージ券で、お姉ちゃんはバスタオル。

ハルはすごく嬉しそうに。

「マジでありがとねー」と言う。



5人で買い物へ行って、ハルから子供たちへのお返しで、ゲームのソフトを買った。

みんなで出来る人生ゲーム。

夕飯の材料も買い。

私が夕飯を作っている間、4人はゲームをしてて。

ホント、いつも通りだなぁって思う。



これで良かったんだろうなぁって。

ハルも子供たちも笑っているし。

私も、楽しいし。





帰り道に電話をかけてくるのも。

家についたよ、ってまずメールが来るのも。

そして眠る前に電話が来るのも。

いつもと一緒だ。

戻っただけだ。



栄のことさえ、除けば。



2005年06月11日(土) 土曜日前半。

なんてラブラブっぽいことを昨日の日記には、書いたけど。

実際、問題は山積みなわけで。



子供たちやお互いの親に別れたことを言ってしまったわけだし。

栄の事もそう。



さぁ、どうしよう。





今日は子供たちが実家へ行っている。

仕事が終わった後、栄と会って話そう、と思っていた。

でも、ハルから「今から行くね」と言う電話。



とにかく。

ハルが来る前に栄にだけでも話そう、と思い。

電話してみたら「一人突発(急に休むこと)で残業中」って言われ。

なんてタイミングが悪い・・・と思っていた。



ハルが「あと10分くらいでつくよ」と電話をしてきて。

うちに飲み物とかないから近所のコンビニへ買いに。

コンビニの帰り道、仕事帰りの栄とばったり。

「やっと終わったんだよ。こんなところで会えるなんて偶然だー」って純粋に喜ぶ栄を見ていたら。

こんな時間がない中で言えない・・・と思う。

そしてハルから着信。

「ついたけど、どこにいるの?」

「コンビニ・・・」

「あ、俺も今行くよ」

「買う物あるなら、私が買って行くから」

「じゃー、適当になんか食い物」

「分かった。ちょっと待ってて」

「早くねー」



電話を切ると栄が。

「誰か来るの?」

と聞いてきた。

「うん、あの、うん・・・」

完全にパニックになっていた私は、どもりっぱなし。

「じゃぁ、早く帰らなきゃね。呼び止めてごめん」

「あ、うん」

「おやすみ」

「あのさ、今度時間作って。話したいから」

「良い話?悪い話なら、時間なんか作らないけど?」

「・・・」

「待ってるんでしょ?早く行きなよ。おやすみ」



栄は勘のいい人だから。

何か勘付いただろうと思う。

その証拠に、その後メールは来なかった。



2005年06月10日(金) 吐き出せる場所。

「電話してもいい?」とか言うメールもなく。

今日は突然かかって来た。



ずいぶん、酔っ払っているときのハルだ。

声で分かる。

そして、いつもみたいに愚痴を言い出す。

これも、いつも通りだ。

私も、いつも通り「うんうん」って聞くだけ。



一通り話し終わった後。

「吐き出せる場所が、ない」

小さい声で、ハルはそう言った。

私は、胸が縮むみたいな、なんだか変な感じになった。



私でよかったら、聞くよ。

いいよ、吐き出しても。




何度も「ごめん」って言われる。

何度も「ホントに、ごめん」って言われる。




「やり直そう」

そう言ったのは、私。

ハルは「だめだよ。りりかのこと、今一生懸命考えてくれる人いるじゃん」と言った。

「そうだね、でも。やり直そう、一から」





長い間お互い黙って。

そして先に口を開いたのは、ハル。

「結婚とか、そういう事は、考えてあげられないよ?」

思わず噴出しちゃった。

「それでいいよ」

「何で笑うんだよ」

「だってさぁ・・・」

「りりか」

「何?」

「愛してる」



うん、知ってるよ。ずっと前から。



2005年06月09日(木)

半休の今日は。

真っ直ぐ帰ってきて、あとはだらだら。

久しぶりに昼寝もしちゃった。




夕方。

帰宅した栄と会った。

どうでもいい話をしながらのドライブ。

自然に過ぎていく時間が、すごく楽しいと思える。

「りりか。大好きだよ」

耳まで真っ赤にして、そんなことを言う。

私は「何か照れるね」とか言いながら曖昧に笑うだけ。



私たちは、何もない。

キスもセックスも。

手は、引っ張られる形になって、そのまま繋いでいたことはある。

でも、その時一回きり。

私から、好きとか言う言葉を出したこともない。



「りりかがいいよって言うまで、色々と我慢する」

「色々と?」

「うん、色々と(笑)」



その「色々」をしてしまったら、どうなるのかなぁと思う。

30代の大人同士だし、当たり前の事かもしれないんだけど。

今のままでいいかな。




夜、ハルから。

「今から電話してもいい?」

とメールが来た。

「ごめん。出来ないよ」

と返した。

それから返事は来なかった。


こうやって、ちょっとずつ、距離を置いて行かなきゃならない。



私とハルは、もう交わる事はないのだから。




そう思ってた。



2005年06月08日(水) ごめんね。

「昨日はごめんね」

ハルからの朝一のメール。

「何がごめんねなの?」

「バカみたいなわがままを言ったから」

「酔っ払っているときのあなたは、いつもそうね(笑)お誕生日おめでとう」

「ありがと」




誕生日、おめでとう。

出会ったときは22歳だったね。

それが今日で26歳だよ。

22歳から26歳までの間、私と付き合ってたせいで、無駄になっちゃったかな?

貴重な時間だったのに。



ごめんね。

本当に、ごめんなさい。









今度はちゃんと。

好きになった人に、好きだって気持ちを伝えたい。

いつも、好きだって分かってて欲しい。

ハルが、私にそうしてくれたように。

私は一度だって「私の事、本当に好きなのかな?」なんて不安を感じることなんかなかった。

それって、すごい事だよね。

いつだってハルが支えてくれる、そばにいてくれるって安心があった。

それも、すごい事。

私も、同じようにしたい。

同じように、誰かを一生懸命愛して、安心させて、あげたい。

それを教えてくれたハルに、そう出来なかったのは、後悔してる。

でも、それ以外のことで。

私とハルのことで。

私は、後悔なんか一個もない。

あなたと出会えてよかった。


やっぱり、あなたは。

私の中で、ずーっと特別だよ。



2005年06月07日(火)

二日振りなのに、こんなに久しぶりに感じるのは。

きっと、昨日一日ぼんやりと過ごしていたから。

時間の流れが、きっと遅かったせいだね。







仕事の帰り道、たくさん咲いてた。




これって夕顔だっけ?

多分・・・。

りりかも一応女性なんだから、そう言うの知ってなきゃ。

・・・それって偏見じゃないの?しかも、一応って何なの?

(笑)




やっぱり。

夜ハルから電話が来た。

明日はハルの誕生日。

「おめでとう」

「明日言ってよ」

「明日は遅くまで勤務だから、メールでね」

「ちゃんと。声で聞きたい。電話でいいから」

「どうして?私たち別れたのに」

「友達だって、そう言ってもおかしくないじゃん」

「・・・なら出来たら」

「あとプレゼント」

「何が欲しいの?」

「今度休みが取れたら、りりかも休みだったら、一日ちょうだい」

「だから、どうして?」

「友達だから?」

「おかしいってば」




酔っ払っているハルは。

「全然おかしくない」

って言い張った。

「誕生日くらい、わがまま言ってもいいじゃん」

とか。


私は。

「考えておく」

と言って、電話を切った。

それから30分位してハルからまた着信があったけど、出なかった。



どうして?

無理だって言ったのは、あなただよ?

あなたは、どうしたいの?



2005年06月06日(月) 本当の。

ハルが帰ったのは、朝。

私は、具合も良くなって、仕事へ行こうと電話をした。

でも、今日はもう休んで、と言われて家でおとなしく。



夕方、仕事が終わったハルから電話が来た。

いつも通りだった。

私は、その「いつも通り」がやっぱりおかしいと思った。

だから。

「早く、何でも話せる彼女を探さなきゃね。そのためにも、別れた彼女になんか電話している暇があったら、出掛けなきゃ」と言った。

ハルは無言になって。

しばらく黙ってから。

「りりかといるとなんであんなに落ち着くんだろう」

と言った。



一緒に寝なくても。

手を繋がないでも。

抱き締め合わなくても。

一緒にいるんだって言うだけで。




「私は、栄に惹かれてる」

「嘘だね」

「ホントに」

「嘘だよ」




嘘じゃない。

本当の話。





2005年06月05日(日) 念願の。

ハルは夕方前にやって来て。

病院へ行こうと言ってくれたけど。

私も昨日よりぜんぜん具合が良かったし。

大丈夫だから、と言い張り。

なら、家でゆっくりしようと言うことになった。



私が具合が悪かったから。

子供たちは朝から元旦那が遊びに連れて行った。

明日の学校前に送って来てくれると言ってた。

だから子供たちはハルが来ていることは知らないまま。




ハルが夕飯を買ってきてくれて。

一緒に食べたりして。

テレビ見たり、ビデオ見たりして、過ごした。



夜8時くらいに。

栄から電話が来て。

「夕飯食べたの?何か買って下まで持って行こうか?」

なんて内容で。

ハルが来ている、とは言えず。

「大丈夫だよ」とだけ返す。

「明日は俺が出るから、あなた休みなよ」

「え!大丈夫だよ、出るよ!」

だって栄は私の代わりに明日出ちゃったら、休みがなくなっちゃう。

それでも栄は「大丈夫だよー」を連発した。

結局押される形になって、お願いして、明日は急遽休みに。




隣で電話を聞いていたハルが。

「結構、いいやつだったんだね。そういう人がいるって言うのは、ちょっと安心」

って言った。

私が黙っていたら。

「きっとりりかも好きになるよ。てか、もう好きになっているんじゃない?」

なんて言う。

「どうなのかなぁ。でも、すごく優しい人だよ」

って返した。




咳をすれば背中をさすってくれるし。

「ちょっと熱いなぁ」と言いながら、熱冷シートを貼ってくれるし。

うとうとし出すと、頭を撫でながら背中をさすってくれるし。


いつも通りで。

いつもと一緒なんだけど。



なんだか。

しっくり来なかった。

来る前までは、あんなに嬉しかったのに。

念願の、大好きな人が一緒にいるって言う状態なのに。

会ってみたら、変な溝があるって事が、分かっちゃった。

もう、前みたいには、なれないんだなぁって。

分かっちゃった。






だから。

わざわざ私のベッドの下にハル用の布団を敷いて。

ハルも何も言わず、そこに寝て。

手を繋いで寝るとか、そう言うのもなくなって。


だから。

夜遅くに、ハルのお父さんから。

「明日昼過ぎから仕事」って言う電話が来て、朝帰らなきゃいけないってなった時。

正直ホッとした。

何でホッとしたのかって聞かれたら、うまく言えないんだけど。




明け方。

一人で起きてた。

なんとなく、ハルの寝顔を見てた。

なんとなく、悲しかった。



2005年06月04日(土) 声がー。

朝から喉は痛かったんだけども。

勤務終了まであと1時間くらいのところで、声が出なくなった。

小さい声なら辛うじて出るんだけど。

そんなこんなで、帰ってきたらライラに。

「ママの声、お相撲さんみたい」

って言われた・・・。

布団の○八か?(古い上に微妙に伏字になってないし)




ハルとメールのやり取りをしていたら。

いきなり電話がかかってきた。

メール打ち込んでいる途中だったって言うのに。

「何その声!?聞き取りづらいし(笑)」

爆笑されちゃったよ・・・

「明日見舞いに行くよ。月曜仕事が遅いから」

「・・・え?」

「どうせ病院も行ってないだろうし、行く気もないだろ?明日やってるところある?」

「分からない」

「そっち行ってから探すわ。今日は寝なさい」

「大丈夫だけど・・・?」

「うるさいなぁ。大丈夫じゃないじゃん」

「いや、ホントに」

「具合悪いときは甘えなさい」



えぇぇーーっと・・・。

え?

えええ?



どゆこと?

つい先日「もう助けてあげられないんだよ」なんて言ってなかったっけ?

「無理だよ?」なんて言われたよね、私。




とにかく。

明日ハルが来るそうです。

そして。

すごく嬉しい気持ちでいる私がいました。



でも。

少し焦っている私もいたりしました。



2005年06月03日(金)

今日は他店だけど、長年働いていた何気に仲良くしてたバイトさんの送別会。

さっきから何度もメールが来てる。

「マジで来ないんですか?」

とか。



栄からも電話が一度来た。

「来れないの?足ないならタクシーで迎えに行こうか?」

「そうじゃなくて、明日も早いから」

「そっか。無理しちゃまずいしね」




今日は早朝から勤務で、夕方6時には帰宅したけど。

なぁんだか。

出かける気力とかない。

みんなでわいわい騒いでーなんて気分じゃない。




一昨年買った、ハルとお揃いのマフラーが、冬物をしまっていたら出てきた。

去年の冬は一度もしなかった。

すっかり、忘れてた。

バーゲンで安かったんだけど、ハルと一緒に指輪を選んでいるときに見つけて。

私が買ってあげる!って言って買って。

そのマフラーをしたまま、昭和記念公園のイルミネーションを見に行った。


すっかり、忘れてた。

あの時すごく気に入って、白だから!って汚さないように気をつけてたのに。

気に入ってたから、冬物の奥深くにしまっちゃったんだった。



自業自得なのに、こうやって大事なものを忘れちゃっていた事は、悲しい。

マフラーは、来年またすることが出来るけど。

もう、手に入らない大事なものだって、たくさんある。



幸せが消えてしまうのが、怖かったのは、私。

消えてしまう前に、消したくなったのも、私。



今度、幸せだと思える事が見つかったら。

手放さないで、仕舞い込まないで、忘れないで。

ちゃんと傍に置いておこう。

大事に、しよう。



2005年06月02日(木) 無理だよ

やっぱり、あなたじゃなきゃだめなんだと思ったりするよ。


私がさっきそう言った時、あなたは。

「無理だよ」

って、言ったね。




何度も、私も言ってたくせに。

いろんな場所で、いろんな時に。

「無理だよ」

なんて、簡単に口に出してた。

なのに、実際に言われる立場になると、悲しいね。

言われて初めて気付いたよ。

「俺ら友達だろ?友達は、別れるとかないんだよ」ってフォローしてくれたね。




「明日も早朝出勤だろ?早く寝なね。明日も頑張ろ」

切る間際にそう言ってくれるのは、いつもと一緒だね。



「今度休みが取れて、りりかの休みと重なったら、友達として温泉にでも行くか」

今来たメール。

「楽しみにしてます」

って返したけど。

行かないだろうな、きっと。


電話やメールでは普通にしていられても。

実際に会うことになったら、躊躇するだろう。



恋人から友達なんて、簡単に戻れるものじゃない。

本当に、大好きな人だから、なおさら。


それこそ、無理なんだよ。


 < back  INDEX  next>


りりか [MAIL]

My追加
エンピツ