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march forward.
りりかの独り言。

2003年02月28日(金) 社会人初のプレゼント

夕方、仕事中。


「今日の仕事は終わりましたー。後片したりするから、そっちにつくのは9時くらいかな」


ってメールが来た。




嬉しい。

本当に来れるんだね。



あたしも頑張って仕事を終わらせる。

で、家に帰って、支度。

でも、支度しつつも「また来れなくなったらどうしよう」って思ったりする。

大丈夫だよね・・・。

不安・・・とはまた違った、心配のような気持ちで支度する。


だから。


「今出ました」


ってメールが来た時は、本当に安堵感。





「もう○○まで来たよ」

あ、後20分くらいだーって凄く嬉しくなった。

九時ちょっと前。


「ついたよ」

ってメール。



うちの前に車を停めて、あたしの車にあいつが乗り込む。


久しぶりな気がする。

でも、先週会ったんだから、一週間振りなだけなんだよね。

「久しぶりー」

「あれ?髪切った?」

「は?」

マジで切ってない。

何を言ってるの、彼は?

「何か違うよ、前髪切ったでしょ?」

「あー、前髪ね。火曜日に切ったよ、でも1センチ弱くらいだよー」

「何かね、違うって思ったもん」

「すごいね、ミリ単位で分かるんだ?」

「そりゃ、りりかマニアなので(笑)」

「何それ(笑)」

「りりかの事なら、何でも分かっちゃうんだぁ」

「はいはい。で、どこ行く?」

「ラブホー!」

「初っ端からですか?てかマジで?」

「嘘嘘。えっとね、ひなちゃん(あたしの妹)のとこでしょー。あと、今日初任給入った。だから、親父とお袋とばあちゃんにプレゼント買ってあげたいから、一緒に選んで」

「そーなんだ?うん、いいよ!」




妹の働いているレストランに行く。

けど、九時半近いのに満席な上にウェイティングも出てるので、諦める。

「残念ー」

「ま、来月Hが学校の用事で来るとき、ひなが休み取ったって言ってたよ。三人で食事しようって」

「そか、ならそれでいっかー」

「お腹空いているなら、ほか行く?」

「ううん、空いてないからいらない。じゃ、買い物行こうよ」




深夜までやっているディスカウント店に行く。

親父にはお酒って決めてあるんだーってあいつが言う。

問題はお母さんとおばあちゃん。

二人で悩む。

狭い店内を、何度も何度も行ったり来たり。

けど、その狭い中、さりげなくあいつが手をつないでくれてる。

「りりか、こっちこっち」って、あたしの手を握る。




「あ、本当に今、一緒にいるんだな」


って、こんな事で実感しちゃう。

こんな事で涙目になっちゃう。

相当・・・寂しかったのね、あたしは。




お母さんとおばあちゃんには、ジャケットを買いました。



「喜んでくれるといいね」

「うん」



なんとなくね、二人でゆっくりしたかったから。

大きいお風呂に二人で入るのもいいなぁって思ったし。

お茶とお菓子を買って、ラブホへ行く。



あたし、28年間生きてきて、自分の運転でラブホに行くのなんか、初めて・・・。

あたしの職場に近いところだったし、ちょっとドキドキした。




部屋に入って、この間、ファミレスはしごの時書いた手紙を渡す。

あいつはいっつも、あたしの目の前で読みたがる。

恥ずかしいから嫌だって言っても、読みたがるから・・・困る。

結局、また取り返してカバンにしまう。



「あ、俺の車に忘れ物して来ちゃった」

あいつがいきなり言い出す。

「何??」

「りりかにプレゼント!」

「え?」

「来る途中のパーキングで買ったんだー。キティちゃんの大きめのキーホルダー。俺見た事ないから、たぶんりりか持ってないと思うやつ」



こんな感じのやつなんだよ、ってあいつが説明してくれて。

あたしも、持ってないかもー、って答える。




嬉しい。

なんかね、プレゼントされた事が嬉しいんじゃないの。

そうやって、あたしが持ってなさそうだからって買ってくれる、あいつの気持ちが嬉しいの。





あいつは、朝四時に出るって言う。

明日も六時半から仕事だからって。

だから、早く寝かさなきゃって思うけど、いっぱい話したいなぁって思う。


でも、ここは我慢しなきゃね。

一緒にいられるだけで、大満足なんだから、今はホントに。





12時半くらいに、あたしを抱きしめたまま、あいつは眠りました。

あたしは、しばらく天井とか見あげてて。

いつもみたいに、手を握る。

あいつがあたしを抱きしめているから、あたしの胸のあたりに、あいつの手があって。

その手を、ぎゅって握る。

寝てる間に、離れませんように。。。って思う。



壊したくないんだ。

こういう時間が。

ずっとずっと続いて欲しいって思う。





寝る前に。

あいつが何度も何度も、聞く。

「りりか、愛してる?」

「うん、愛してるよ」

「どれくらい?」




「たくさんだよ、いっぱいだよ」





あたしは、ちょっと泣きそうになりながら、言う。






「りりか、俺も同じだよ。でも俺の方が、りりかよりいっぱいだけどね。1年1ヶ月目、おめでとう!これからも、よろしくね」




もう、そんなに長い事、一緒にいるんだ・・・不思議。

馴れ合ったりするどころか、ずっと成長し続けてる。

あたしたちの、気持ちは。

どこまで、行くんだろう。



あたしたちの、未来は。

どこまで続くんだろう?









朝、四時。

あいつは、帰って行った。

あたしに、軽くキスとキティちゃんのキーホルダーを渡して。

「次会うまで寂しがらないでね」

頭をなでられて。

あたしは、子供みたいに、膨れる。

本当は、見透かされてて、嫌なんだよね。

だから、言い返す。



「寂しくなんか、ならないもん。」


嘘だけど。



2003年02月27日(木) ゆっくりな夜

明日、来れるのかどうか。

あいつは来てくれるって言ったけど。

あたしは、半信半疑。



でも。

諦めモードじゃないの。

もし無理だったら、仕方ないよって思えてる。

仕方ないよって言うのは、本当に諦めているんじゃなく。



「絶対に行く」

って言うあいつの気持ちが、充分伝わっているから。




あいつは、明日は早いらしい。

そして、仕事終わったらそのまま来るから、今夜は早く寝るって。


だから、電話は無し。




珍しく、電話がない夜。




寂しくはない。

ゆっくりした、時間。

あたしも、明日早いんだ。


早く寝ようって思う。





いろいろな気持ちの中で。

あたしは、あいつの事が大好きだっていう事も。

あいつは、あたしを大事に思ってくれてるという事も。



あたしたちは、お互いに、必要としているって事も。




なんとなく。


分かってきた気がする。





でも、言葉じゃうまく伝えられなくて。

気持ちが見えたら、いいのになぁって思う事もたまにある。

気持ちが見えたら。



不安になったり、悲しくなったりしないで済むのにね。




ゆっくりな時間の中で。

あたしは、考える。




あたしは、なんのために、泣くんだろう。

あたしは、どんな理由で、悲しくなるんだろう。




思い起こして見ると、あたしの勝手な想像や、意見から。

そうなっていると思う。




ちゃんと、あいつの気持ちを信じて。

あたしの気持ちも信じられてたら。


不安とか、悲しさとか、ないのにね。




眠くなってくる頭で、考える。





あいつは充分、気持ちをいつだって出してくれてるんだって。



2003年02月26日(水) 変わってない。

昨日は会えなくて。

12時半に帰宅したあたしは、到着メールをしないで、パソコンの前にいた。

いろいろな人の日記を読んだ。



彼と、けんかしてる方の日記があった。

けんかか〜・・・

あたし、喧嘩になるほど会ってないし、会ってもそんな時間もないよ・・・。


だから、ちょっと羨ましかった。




ボーっとしてたら、午前1時、着信。

え・・・?寝てないの??

あわてて出る。



「家ついた?」

「あ、うん。起こしたら悪いなって思って、メールはやめといたの」

「気にするなよー」

「どうしたの?明日早いんでしょ?」

「うん、六時起き。明日の仕事の打ち合わせしてたんだよ」

「こんな時間まで?お疲れさまです」



今日はごめんね、って何度も謝られた。

本当は、会いたくて仕方なかった。

だから、九時半に家についたとき、もしかしたらあたしがまだ向かっているかも、もしかしたら近所まで来ているのかも、って言う期待も、ちょっとあった。

だけど、もし近所に来てたりしたら、怒ろうって言う気持ちもあった。



って、言われて。

怒られてもよかったから、行っちゃえばよかったなーってあたしは言った。


そして、あいつが笑いながら聞いて来た。


「ね、28日なんの日だ?」

「は?」

「28日だよ」

「今月の28日?」

「うん、28日」

「分からないなぁ。なんだろ?」

「何で分からないんだよー・・・」

「何よ?2月28日でしょ?分からないよー・・・あ、あたし春のボーナスが出る日だ」

「違う、関係ないし」

あたしは、カレンダーを見る。

なんだろ・・・?



「1年と1ヶ月目だよー」

「あ、28日だからね!」

「・・・普通そう言うの、女の方が覚えてるもんじゃないの?記念日ー♪とかってさー・・・」

「ごめん、あたしHの誕生日もずいぶん長い事、覚えられなかった人間なので(笑)」

「だからね。会いに行くよ」

「え???」

「28日、仕事終わったら行くよ」

「次の日休みなの??」

「いや、違うけど、会いに行く。何があっても行くから、待っててね」




凄いびっくりした。

凄い嬉しいけど、びっくりした。

だって、今月は無理だって、諦めてたし・・・。



「何があっても・・・?」

「うん」

「ならさ、仕事がめちゃくちゃ遅くなって、帰宅が11時とかになっても?」

「行く行く」

「じゃー、通行止めで五時間立ち往生でも?」

「うん、行くって」

「それなら、仕事が終わったのが23時で、しかも通行止めになってたら?」



あいつが、吹き出した。

あたしは、だんだん泣き声になってるし・・・。



「・・・。りりか、可愛いね(笑)」

「・・・。違う。可愛いんじゃなくて、疑り深いの(笑)」

「もし、そうなってたらね、高速乗る前に交通情報でも聞いて、下道で行くから、安心して。絶対に行くよ」




嬉しかった。

すごく、嬉しかった。

それに、安心もした。



だからかなぁ。

つい、弱音を吐いちゃった。



「あたしの事、もう考える余裕なんか全然ないんだろうなぁって思ったんだ。それがね・・・悲しかったよ」

「あのね、りりか。俺が仕事頑張っているのだって、りりかのためなんだよ?将来、りりかに不自由なく暮らさせてやりたいからだよ?りりかと今付き合ってなかったら、こんなに頑張る事なんか全くないんだから。いつだって、りりかを最優先に考えてるの!」

「ほんとー?」

「当たり前だろ。何でこんなに想えるの?って位に、俺はりりかの事想ってるよ、いつもね」

「ありがと・・・」

「いえいえ」


照れてる、あいつ。



「これからも、こう言うすれ違いがあるかもしれないけど。呆れないでね、俺の事をこれからもよろしくお願いします」

「あ、こちらこそよろしくお願いします」


言ってから、二人で笑った。

真夜中なのに。




もし。

なんかの事情が出来ちゃって、28日来れなくなっちゃったとしても。

なんだかね、平気。

ちゃんと、あたしを見ててくれてる。

考えてくれてるんだなぁって思えるから。




「あたし、頑張るよー、前向きに!」

「りりかの場合、頑張りすぎちゃうからなぁ。なら28日まで頑張ってね。28日は泣いてもいいし、弱音吐いてもいいよー」

「うん!」



出来る範囲が、変わっただけ。

今まで学生だった間は、あたしに対して出来る事がたくさんあって。

今は社会人になったから、少なくなった。

気持ちも、少なくなった。


・・・と、思ってた。


でも、違うんだよね。

前も、今も、同じ。

同じだけ思ってくれているし。

考えてくれてる。


ただ。

今まで見たいに、行動出来る範囲が、時間が、変わったんだよね。

今のあいつの出来る範囲内では。

あたしは、めいいっぱい。



尽くされてるんだよね。



2003年02月25日(火) 無理だって。。

今日は会える日。

午後の資格の学校も頑張って。

後数時間したら、出なきゃ♪なんて浮かれてた。



のに。



まず。

午後5時前に着信。

「今日残業になりそう。八時には家につけると思うけど・・・一応九時くらいに来てくれるかな?」

「あ、うん、分かった。なら七時に出るね」



で、洗濯を取り込んだりしている最中。

午後5時半に着信。

「何時に終わるか分からないわ。ごめん、今日は無理だ」

「え・・・。うん・・・」

「じゃ、仕事中なので」

「あ・・・はい」




今日会えるって思っていた気持ちが、一気に・・・しぼんで行くって言うか。

すっごい、悲しくなった。

けど、諦め切れない。


「あたしは、行動派になるんだもん!」

自分を元気付ける。




六時ちょっと過ぎ。

あたしは、家を出る。

高速のインターまで一時間ちょっとかかる。

だから、そこまで行って、インターの近くのファミレスで時間を潰して、あいつが帰ってきたって電話が来たら、高速乗って、会おう。

そう思った。

だから。

「家に着いたら、メールちょうだい」

ってメールもした。




午後七時。

運転中。

あいつからの着信。

「え?もう帰って来れたの?」

すごく、嬉しくなって電話を出る。


「今どこ?」

「うんとね、今○○。終わったの??」

「終わらないって言ったじゃん。何やってんだよ?」

「・・・。ドライブ」

「ドライブって・・・」

「会えなかったらそれでもいいし、とにかく近くまで行こうかなって思ったの」

「ね、無理だって言ったじゃん!会えるなら会いたいよ!!けど無理だから、無理だって早い時間に教えたんじゃん!!!何やってんだよ!」

「あ・・・。うん。分かったよ。帰ります」

「悪いって思ってるんだから!」

「はい・・・」



泣きそうだった。

もし、10時くらいに帰ってきても。

ちょっとでも会おうかなぁって思ってたんだ。

けど、あいつも疲れてるしね・・・。

うざかったかなぁ・・・。




でも。

やっぱり諦めつかなかった。

だから、インターの近くのファミレスに入る。

午後七時半を過ぎてた。



ここで、九時まで待っても、あいつから帰宅メールが来なかったら。

おとなしく、帰ろう。



ファミレスで手紙を書いた。

今、あたしが思っている気持ちとは、かけ離れた、言葉を並べてる。


「仕事だし、仕方ないよね。頑張って。あたしは平気です。次は三月かなー。今月は28日しかないのに、三回も会えたんだし、大満足です」



嘘ばっかり。

何が「大満足です」だよ・・・。





午後九時。

あいつからは、音沙汰無し。

諦めて、家に向かう。




もう九時だから道も空いてて、すいすい走れた。

そして午後九時半。

着信。



「今帰ってきたよ」

「お疲れさまー。大変だったね」

「何、今運転中?」

「うん。今ね、○○。あと30分くらいで家つくかな」

「は?何してたの?ずっと運転しっぱなし??」

「ううん、ファミレスでHに手紙書いてたよ」

「ねぇ。それにしたってそんな長時間運転なんかするなよ!!運転は長い間してると集中力が切れちゃって、事故を起こしやすいんだよ!何かあったらどうするんだよ!!!!」


なんだか、教習所の教官みたいだな。

って思うのと同時に。

「あたしの事、心配してくれるんだ?」

なんて、可愛くない事まで言ってしまった。



だって。

なんだか、あたしが来る事がうざいから、早く帰れって言ってるように聞こえたんだもん・・・。


「・・・。心配?当たり前だろ・・・。何言ってるの?」



ご飯食べてお風呂入るから、家に着いたらメールしてって言われて、電話は切った。





なんだか。


よかった、心配するんだ。


とか思ってしまった。




あいつの中で。

あたしの事を考える余裕なんか、全くないのかと、思ったから。








あたしは真っ直ぐ帰らないで、またファミレス。

今度は家の近所の。

ファミレスはしごって・・・。




「着いた?」

って電話が来た。

「まだ。ファミレスはしご中」

「何でだよー。帰れって言ったじゃん」

「もう家に近いもん。帰るよ、もう少ししたら」



なんとなく、一人でいたくなかったから。

誰かのいる空間にいたかったから。




「俺ね、仕事中に考えたの」

「何を?」

「今日みたいに、何時になるか分からないとき、りりかを外で待たせておくのとか嫌なの」

「外って言うか、ファミレスとかで待つのに・・・」

「だから、そう言うのも嫌なの。で、りりかがうちに来ればいいんだよ。俺が帰ってくるまで、俺の部屋で待ってればいいんだよ」

「・・・」

「ね、まず俺の家に来て。親父にさ、仕事中に、今日はりりかが来る日だったのにー、って言ったら、来させればいいじゃないかって言われて。だから、何時になるか分からないのに来させられないんだよ!って言ったんだ。で、考えたの。りりかが、うちで待っていればいいんだよ」

「あたし、行った事もないのに、いきなり、H君が帰ってくるまで待たせてください。とか言うの?」

「もちろん、最初は俺がいるときにだよ。紹介するよ、ばーちゃんとかにもさ。いつ来る?」

「うん・・・いつかね」

「ねー。真面目に言ってるの。いつ来るかって聞いてるの」



いつかは、いかなきゃって思ってる。

でも、そのいつかは、まだまだ先。

あたしがあいつと一緒に暮らす事が出来るようになったら、と思ってた。

けど、あいつの気持ちも分かる。

紹介したいんだよね・・・。



「なら・・・四月」

「絶対ね!!!」

「うん、絶対」




なんで、四月って言ったのか、分からないけど。

前にあいつが「今は年度末だから、忙しい」と言う話を聞いてたからかな。




「今日は、本当、ごめんね・・・」

「ううん、いいよ。大丈夫」

「早く家に帰って。ね。何かあってからじゃ遅いんだからね」

「はいはい」

「はい、は、一回でいいの!」

「・・・はい」





家に着いたらメールして。

と言われてた。

けど、家に着いたのは12時半で。

あいつが寝てたら、着信音とかで起こすのが嫌だったし。

しないでいた。




次は三月のはじめに、学校の用事で来るらしい。

それまで・・・頑張ろう。



2003年02月24日(月) 小さい事

明日、あいつと会える。

今日も朝早くから仕事なのに、明日の事を考えると嬉しいからかなぁ。

昨日はなかなか寝付けなかった・・・。



でも。

睡眠時間二時間半ちょっとでも、元気に仕事をこなす。

てか、仕事中眠くもならないし、めちゃめちゃ元気。

帰宅後も、全然元気だったりする・・・。不思議。





夜。

恒例のあいつからの着信。

もう、かなり心待ちにしているあたしがいる。

毎日の日課。




ちょっと前までは。

寝る前に電話来ても、電話切った後もメールを往復させたりしてて。

でも、疲れて寝ちゃうあいつ。

だから。

いきなりぱったりメールが来なくなる。


「あー、寝ちゃったんだね」

って思うようにしてた。

でも、寂しかった。

なんとなく。




なんか。

朝「おはよう」ってメールは毎日来るけど。

もちろん、朝の挨拶も大事だけど。

同じ位に、一日の終わり、寝つく前に「おやすみ」を言って欲しかった。

あたしにとっては、かなり大事に思えて。




で、前に手紙渡したときに書いた。

「眠くなって寝ちゃうのは仕方ないよ。でも、寝る前に、おやすみ、もメールででもいいから、言ってね」




それからかな。

あいつは電話を切る前に「おやすみ」を言ってくれるようになった。

もし電話の後にメールのやり取りをしてたとしても。

必ず最後に「おやすみ」って入って来るようになった。


こういう、ちょっとしたこと。

あたしは、凄く嬉しかったりするんだ。



あたしも。

電話の最後には「おやすみ、明日も頑張ってね」っていう事にしてる。

あいつが前に。

「りりかに頑張ってっていわれると、ものすごく嬉しい。頑張っちゃうぞーって気持ちになっちゃうから不思議だよ」

って言ってくれたから。

そんなくだらない事を、あたしって覚えてたりする。

あたしって小さい事、覚えてるなぁ。

って、思った。




けど。




「今日、仕事で親父に怒られてさー」

「うんうん、そかそか」

「でもね。俺は平気。どんなに怒られても。その怒られた理由が理不尽でも」

「なんで?」

「前にりりかが言ってくれたんだよ」

「何を?」

「あたしは、Hの味方だからね、一生。みんながHが悪いって言っても。って。だから、怒られてても、りりかはきっとこんなときでも俺の味方してくれるって思っちゃう」

「・・・あたし、言ったっけ?」

「言ったんだよ」

「言われた覚えならあるけど」

「うん、俺も言った事ある。けど、りりかもあるんだよ」

「そっかー」

「うん、それが俺の頑張れる源なんだよねー。りりかが覚えてないような、小さい事なのかもしれないんだけどさ」



あたしは、笑い出した。

だって、あたしが思ってた事と同じなんだもん。

「小さい事」

でも、あたしたちはお互いに、相手が忘れてるような、そんな小さい事を覚えてて頑張ってるんだなぁって。



凄く、嬉しかったよ。





「明日。会おうね。たくさん、抱きしめてね」

「あったり前。まかせとけ。俺以外の誰がりりかを抱き締めるんだって言うの!許さないよ、そんなの(笑)」

「あたし、六時過ぎに出るから」

「じゃ、こっちにつくのは八時半くらいか。そのころならもう帰ってきてるよ、うん」





今月はもう三回会ってるけど。

全部数時間。

もちろん数時間でも、会えた事は会えた事なんだけど。



もっといっぱい、ゆっくり、会いたい。



明日は、八時半から、朝の五時まで一緒にいられる。





凄く、嬉しい。

また、今夜も眠れなくなっちゃうよー・・・。



なのに。

「あ、りりか。今日は早く寝てよ。明日睡眠不足でなんか、来させられないから。12時には就寝ね」



分かってるって!



2003年02月23日(日) 本当にありがとう。

(昨日の続きです)



12時半にあいつは到着した。

あたしは抱きついて、泣いた。

謝りながら、泣いた。

お礼を言いながらも、泣いた。





あいつは、笑顔で。

「お弁当何にした?」

って聞いてきて。

あたしの頭をなでた。





凄く、安心した。


何が違うんだろう。

何でこの人だとあたしはこんなに安心するんだろう。



そか。

あたしの気持ちの問題なのかもしれない。

すごく、好きだから。

すごく、この人だけが好きだから。

だから、安心するんだ。

こんなに、嬉しいんだ・・・。




ご飯を食べた。

あたしは、見てた。

たまに目が合うと、にこって笑顔で返してくれる。

それだけで、胸がキューってなる。



特別かっこいい人ではないし。

改めて見ても、どこがめちゃくちゃいいって言うわけでもない。



けど、この人がいいって、凄く思う。

そう言えば。

あいつがあたしを好きな理由が。

「空気が心地いい」

だった。


一緒にいるときの空気。

それが、すごくいいって言う。



前に、あいつと同じ立場の方からメールを貰った。

その方も好きになった彼女(もちろん既婚者)の空気の色が好きだと言った。



あいつに聞いて見た。

「あたしの色って?」

「は?」

「あたしの空気の色って何色?」

「うーん・・・。りりかの空気の色って言うか、りりかは白って言う感じがする。色にたとえるとね」

「白かぁ」




あたしも、この人と一緒にいる空気が好きなのかもしれない。

あたしを全部包み込んでくれるような、この空気が。




「寝なくて平気?」

「うん、寝る寝る。四時に出るから起こして。りりかも一緒に寝ようよ」

「あたし寝たら、誰が起こすのよ」

「目覚まし♪」



二人で寝転がる。

あいつがあたしに腕枕をしてくれる。

寝なきゃ、と言ってたあいつなのに。

たくさん、話しかけてくる。



「寂しい思いさせちゃってごめんね」

「俺は本当にりりかを大事に思ってるよ。だから、睡眠時間削っても、悲しい思いさせたくないんだ」

「大切なんだよ、りりかの事」



あたしは、頷いてただけ。

たまに、キスをする。

あたしは、あいつの頭を抱え込んで、背中をさすった。

あいつは、安心したみたいに、あたしの胸の中で眠った。

あたしをぎゅーって抱きしめたまま。






四時に起こして。

結局、一時間半しか寝なかったあいつ。

車の前で「来週、あたし行くから」と言った。

「うーん・・・」

ってちょっと悩んでた、あいつ。

「だめ?」

「絶対、絶対に、安全運転するなら!!!」

「うん、する。約束する」

「高速もずっと左側だけね!分かった?」

「うん、分かったよ・・・でも合流とかになって、車が来てたら?」

「屁理屈言わない」

「はい・・・」




頭をなでられた。

「ありがと、来てくれて。凄く嬉しかった」

「うん、俺もありがとう。来てよかったよ」

「ホント?」

「睡眠時間が長くなっても、あのまま帰ってたら、俺は後悔してた。今ね、気分的に凄くいい」

「そか」

「会えてよかった。俺が元気補充しちゃったかな」

「ならよかった」





見えなくなるまで、あたしは立ってた。

暖かい気持ちに、なれてた。







この数日間の日記で、いっぱい心配メールが来ました。

お友達からも来ました。



あたしを怒ってくれたMさん。

一緒に暮らしたほうが、二人のためだよって言ってくれた。



何があってもりりかちゃんの味方だからね!って言ってくれたTちゃん。

私が代わりによしよしするよ!って言ってくれた。






いろんな人の力で、ここまで来た気がする。

あたしはどうしようもない人間だし。

よわよわで、最近はすぐ泣くし、甘えるし、わがままだし。

だけど、そんなあたしだけど、ちょっとずつ支えてくれる人たちがいる。




勇気を、貰ってると思う。

何度も、もうやめようって、辛いからやめようって、そんなの離婚前から考えた。

子供と離れる事になったときも、考えた。

逃げたいって何度も何度も思った。




人間って、自分が楽になる方法をやっぱり考える。

あたしも考えた。

どうやったら、楽になれるか。

それは、周りの誰かが傷ついたとしても。

自分さえ、楽になれたらいい。

そんな風に思ってしまう。



勇気が、たくさんなきゃ。

自分は傷ついてもいいって、そう言う方向へ考えられる勇気がなきゃ。



そして、自分がしたいように、生きて行くにも、勇気がなきゃ。




ちょっとずつ。

勇気を貰ってる。

だから、ここまで来た。




みんなのおかげ。



お友達。

この日記読んでくれてる人たち。

親。

妹。

子供たち。

あいつ。





本当に、ありがとう。



逃げないように、今、自分が何をするべきなのか。




考える事から、逃げない勇気を。

あたしに与えてくれた人たち。



本当に、ありがとうございます。



2003年02月22日(土) 代わり

昨日の話です。





昨日は、飲み会で。

待ち合わせ場所について、これから居酒屋に行こうかって時。

あいつから電話が来た。

「今から向かうから。九時くらいにはつくからね」

あたしは、素直に凄く嬉しかった。





ここ最近、あたしの話を親身に聞いてくれる後輩がいた。

彼も遠距離。

だからかな、分かってくれてたのかな。

あたしが悲しいとかを言うと、ピンポイントでその理由とか言いあててくる。

それが、心地よかったのかな。

その彼も、寂しいって気持ちだったんだと思う。

あたしたちは、寂しいって言う人間同士急速に仲良しになった。



ただ、本当に話をするだけの関係。

だけど、こんな事がばれたら、あいつはめちゃくちゃ怒るだろうし。

実際、言えないだけの後ろめたさがあった。

あたしは、いつの間にか。

その彼を「あいつの代わり」にしようとしてたから。

そばにいない間の、代わりにしようとか思ってしまったから。

そして、彼はあたしに「代わりでもいいから、そばにいさせてください」って言った。

あたしが悲しむ顔は見たくないし、笑顔でいて欲しいからって。

逆にその彼もあたしを彼女の代わりにしたかったのかもしれない。



でも、あたしは、その彼の言葉に頷く事は出来なかった。

そばにいさせて欲しい、と彼は言ったけど、あたしは「話したりするだけしか、無理だよ」って言った。

その彼は「今はそれで充分です」って言った。



あたしは、今はそれで充分だって言うその彼の言葉に甘えちゃった。

あくまでも、「今は」なんだけど。

その「今」は、あたしの中で、消えてた。

「話すだけで充分」と都合よく解釈してた。



確かに、話すとすっきりした。

あたしが泣きそうになって、気持ちを話すと、一緒になって涙を浮かべて聞いてくれる。

「ごめんね」って、あたしが言うと「平気です。泣いちゃってください、その後笑ってください」っていってくれて。




あいつが、そう言う風によく、あたしに「泣いた後笑顔を補充するよ」って言ってくれてた事と重なってしまって。





飲み会は何次会までやるのか知らないけど。

あたしはその彼と一次会で抜ける約束をしてた。

それで、またファミレスでお茶でもしようか、って。



けど、あいつが来る事になって。

あたしは、真っ先にその彼に伝えた。

あたしが笑顔で報告したら「よかったですね」って言ってくれて。





けど。

一次会が始まって、一時間くらいたったとき。

あいつから着信。

高速で事故があり、通行止めになっている、と言う。

だから、降りたくても降りられないし、下がる事も出来ないし、今車の中で動けない状態だよ、って。

こっちに来たらあたしと、一緒に食事をしようと思っていたから、昼から何も食べてないし、タバコはなくなりそうだし、飲み物もないし・・・。

すごく、いらいらしている声だった。



そして「いつ開通になるか分からないし、今日は開通したら、ユーターンして、帰るわ」って言われた。

明日は6時半から仕事だから、そっち行くの何時になるか分からないし、ついても数時間で、出なきゃ間に合わなくなっちゃうし、って。



あたしは、当たり前だけど、ものすごくがっかりした。

だけど我慢しようって思ってた。

なのに、ついつい「来れないのか・・・寂しいなぁ。会いたかった」って言ってしまった。

いらいらしてたあいつは。

「りりかー。今さ、動けない状態なわけ。それなのに、今そう言う話しやめてくれない?無理なんだからさー」

って、きつい口調で言ってきた。

あたしは、黙って電話を切った。



あたしは「ごめん・・頑張って」ってメールした。

その後は、メールが来ても返さなかった。



一次会が終わって。

あたしは帰ろうって思ってたんだけど、その彼が「Hさんが来れなくなったなら、予定通りお茶しましょう」って言ってきて。

お茶してた。

そのとき、なんだか・・・感情が高ぶってしまって、泣いてしまった。




いらいらした声のあいつの事とか。

今日会えると思ってたのにだめになった事とか。

寂しいって言ったら、無理だからって拒否られた事とか。



そういう事考えたら、悲しくて、悲しくて。

泣いてるあたしの頭を、その彼がなでてきた。

あたし、凄くびっくりした。

思わず、手を振り払ってしまった。




あたしは、よしよしってされたい、とか。

ぎゅーって抱きしめて欲しい、とか。

そう言う事、望んでて。

あいつじゃない、誰かにでも、そうされると癒されるのかとか。


かなり、汚い事考えてた。




でも。

実際されても、全然癒されたりなんかしなくて。

逆に、罪悪感とかが出てくるだけで。

虚しい、気持ちになった。



あいつの、代わりは。

誰にも、出来ない。




「あたし、やっぱり、帰るわ」

ふらふらした。

「送って行きます」

って言う声にも、首を振っただけで。

きっと、その彼もびっくりしただろうなぁ。

頭をなでたくらいで、あたしが取り乱したりして。





ふらふら歩いてたら、あいつから電話。

やっぱり声はいらついてた。

あたしは、どうしても、どうしても会いたくなった。

あいつに、会いたくて仕方なくなってた。


だから。

「今から、Hがいるインターまで行く。5分でいいから、会って」

って言った。

そしたら。

「いい加減にしろ!飲酒で何言ってるんだよ!!そんな危ない真似させられるわけないだろ!!」



あたし、怒鳴られて悲しかったし、会いたくて仕方なかったし。

すっごく泣いた。

「ごめんなさい・・でも、飲酒でもいいから、会いたいの、平気だから、会って欲しいの」

泣きながら、言った。



大きなため息の後。

いらついた声のあいつじゃなくなってた。

「りりか?今ね、車が動き出したよ。今から向かうからね。待っててね。泣かないで、大丈夫だから。すぐつくからね」

「だって、こっち来たら、寝ないで仕事に行く事になっちゃうじゃん!」

「平気、俺若いから」

「だって、無理だよー・・・」

って言いながら、号泣。

「りりかがそんなに泣いてるのに、帰れるわけないじゃん。行くからさ。お腹空いたよー。飯用意しておいてねー」

「でも・・・あたし飲み会で夕飯の材料とかないもんー」

そんな会話しながらも、泣きまくり・・・。

「泣きながら言うことじゃないじゃん・・・。お弁当でいいから。買っておいて、大盛りね!」





あたしは、電話を切った後も、泣いてばっかりだった。

泣きながら、お弁当屋で「これください、大盛りで」とか言うあたしは、すっごい馬鹿っぽかっただろうと思う・・・。



あたしが泣いたばっかりに、無茶させてるって思ったら、また泣けた。

泣かなきゃいいのに、って思えば思うほど、涙が出た。



あいつから、何度もメールが来た。

「今○○だよ、早いだろ、もうすぐだよ」

「りりか、あーんってやってね。マジ腹減ったー・・・」

「さー、そろそろ・・・後10分もないかな。りりかの家が見えてきます♪」



あたしは、外に出て、待った。




そわそわした。

初めてのデートの時みたいに。



2003年02月21日(金) 利用

好きとか嫌いとか。

そんなのない。






利用しているだけ、それだけ。







心が重くなる事も。

何やってんだ?って思う事も。



多々ある。


けど、今は、どうしても、あたしがつぶれないために。

利用しているだけ。





そんな言い訳言っても、あなたはきっと、許してくれないよね。

ふざけるなって言うよね。

怒るよね。

当たり前、だよね。





それが分かっているから、あたしは笑顔で嘘をつく。






さっき、電話があった。

「今日は早く終われるか微妙だよ」

「そっか」

今週中に来るって言ってた約束は、もうだめになりそうかな?



最初から諦めてた、あたしがいた。

だから、がっかりはしなかったよ。



こうやって、ちょっとずつ、諦めを覚えて行くんだなぁって思っただけ。







「今日は、飲み会があるから、電話出れないかもしれない」

「そか、分かった。りりか、飲み過ぎるなよ」

「分かってるよ。約束だもんね」

「そ。分かってればいいの」






分かってる。

けど、忘れちゃったフリをしたい。



「りりか、昼間からで悪いけど、いつもの言って♪」

「H、愛してるよ」

「ありがとー♪どれくらい?」

「すっごく」

「ずっと?俺だけ?」

「うん、そうだよ」

「俺も、りりかだけだよ。愛してるよ」





あたしは、笑顔で、嘘をつく。



2003年02月20日(木) やっと

日記の日にちが追いつきましたー。

毎日定時で上がれているおかげだなぁ。

この調子で、忙しくなっても、せめて1日ずれ位にしたいなぁって思う・・・けど、無理かな。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


あたしは、ずるいと思う。

ずるくなったと思う。


あいつと付き合ってから。

いろいろな面で、ずるくなったと思う。





甘えたりする事に、慣れてしまったあたしは。

甘えないで強がる事を忘れてしまって。

頼って生きて行く事が、楽だと知ったあたしは。

一人でいる事を辛く感じてしまう。





あいつから、毎晩電話が来る。

あいつは朝が早いから、すぐに眠くなってしまう。

あたしは、理解のあるフリをして。

「おやすみ、明日も頑張って」

なんて言う。

「りりかに頑張ってって言われると、何でだか明日も頑張るぞって気持ちになれるから不思議だよ」

なんて言われて。






言わせて。

おいて。






その後、あたしは、出かける支度をする。





あいつの知らない、あたしになるために。





行って来ます。



2003年02月19日(水) 甘え、頼る。あいつ以外の人に。

みんな気を使ってくれているのかなぁ。


バイト先の子たちや、友達や、後輩。

みんなが電話してくれたり、メールくれたりする。





あたしって、幸せだなぁって思う。





「りりかさん、何でも話してください。話すだけで気分的に頑張れる事だってあるんだから」


素直に、嬉しいって思う。

ありがたいなぁって思う。



真夜中になんとなくメールして、なんとなく、の理由が何か分かってくれて、電話を掛けてきてくれる人がいる。



「寂しいんですか?ちょっとは気が晴れましたか?」

なんて、言ってくれる人がいて、ホッとする。

「いつも笑顔でいて欲しいって思います。だから、その笑顔のために、ちょっとでも力になれたらなぁって思うんですよ」



「平気だよ」

あたしは、笑いながら答える。





「何をそんなに強がるんですか?大丈夫、みんなりりかさんが大好きだから。りりかさん、弱音はいてください」

「ありがとね、でも、大丈夫だもん」


本当に大丈夫。

ちょっとずつ、あたしの周りも、あたしの中も、変わってきていると思う。






あいつのおかげで。

あたしは頼るって事を知ったと思う。

甘えたりする事も知ったと思う。



それは、あいつは望んでいないのかもしれないけど。

あいつ以外に、そういう事をする事を。



2003年02月18日(火) 遠距離後初喧嘩

14日はあいつが具合悪かったせいで、なんとなく会ったけど物足りなかったと言うか。

そんな感じで。

今日でまだ四日目。

四日しか経ってないのに。

なんとなく、あたしは意地悪になってしまった。




「よしよし最近されてないなぁ。されたーい」

「だから、今週中に行くって」

「うーん、でも今されたい」

「無理言わないでー・・・会ったらするから」

「だって14日は会っても余りしてくれなかったよね。まぁ、熱あったんだからその辺は多めにみるけどー」

「はい・・・すいません」

「誰かしてくれないかなぁー」


もちろん、笑いながら言ったんだけど。

あいつは、ムカッと来たらしい。

今思えば、そりゃそうだね・・・。



「は?何言ってるの?」


やば、怒ってる。

冗談って思ってくれなかったか・・・。

そう思って、あわてて甘えた声出したけど、時すでに遅し。


「だってー・・・寂しいんだもん」

「あー、誰でもいいのかよ?俺じゃなくてもいいわけ?何でもいいわけ?」

「そんな事ないよ、Hがいいよ・・・」

「誰でもよさそうな言い方だったじゃん」

「Hがいいけど、Hはそばにいないなぁって思ったから」


言ってしまってから、これじゃ裏目だよ!って自分に突っ込んだりした。


「そばにいれば、誰でもいいのか?って聞いてんの」

「誰でもよくないです・・・。Hがいいです・・・」



凄い大きいため息の後。



「謝って。マジでむかついたから。ごめんなさい、は?」

「ごめんなさい・・・」

「あのね、もうちょっと待って。会ったら嫌って言うほど、よしよしってやるし、ぎゅーって抱きしめるから」

「うん・・・」

「だから、そんな嫌な事言わないで」

「うん・・・」

「寂しいのは、りりかだけじゃないんだから。俺もさっき、あー今日は18日かぁ。・・・は?18日?なら4日前に会ったの?嘘、ものすごく会ってない気がするんだけど・・・って、寂しくなったんだから」

「うん・・・」

「分かった?」

「分かった・・・」

「もう、俺寝るわ」

「うん・・おやすみなさい」

「おやすみ」





明らかに、怒っていたなぁって思った。

当たり前だ・・・バカだ、あたし。

少ししてから、メールする。



「おはようーだね。さっきは意地悪言っちゃってごめんなさい。やっぱり寂しくて、苦しくて、辛くて・・・意地悪になっちゃった。よしよしはHじゃなきゃだめに決まってるし、安心も出来ないし。でもそのHがいない今は慣れなきゃって思いながらも、慣れません。次会う日を楽しみにしてる。今は泣いてばかりだけど、近い将来はあたしたち二人とも笑ってばかりだよね。頑張るね」



送ってから、すぐ返事が来た。



「おはよーじゃないよ。ごめんね、寂しがらせてばっかりで。今度会ったときは、不安がなくなるくらい、いっぱいぎゅーもよしよしもちゅーもするからね!」




最近、あたしがわがままな事とか、意地悪な事を言っても、あいつは余り怒らなくなった。

怒れなくなった・・・なのかな?

もともと、あたしに対して怒ったりしない人だったけど。。。

離れてしまったこと、仕事が忙しくて思うように会えない事。

そういうことに、後ろめたさみたいなのを感じているのかもしれない。


でも、今日はさすがにあたしも、最低な意地悪な事いっちゃって。

怒られて、当たり前。



あたしって、学習能力ないなぁ・・・ってつくづく思う。

こうやって、意地悪言ったりわがまま言ったり。

怒るまで、やる。



だめだなぁって思う。



可愛くないなぁって思う。




今日の喧嘩だって、結局はあいつが折れてくれた形で。

仕事で疲れて帰ってきてるんだもん・・・。

ちゃんと、あたしとの時くらいは疲れさせないように、いよう。

楽しんで貰おう。





・・・って思うのに、ついついわがままになるあたしってだめだよねーーーー・・・。



2003年02月17日(月) りりか、行動的になる。

「今月はもう休みないって」

あいつから電話。

「そか、忙しいんだね」

「うん、そう」

「そっかー。あ、3月のはじめの方で、学校の卒業の何かでこっち来るんだよね?」

「うん、はっきりと日にちは分からないんだけどね」

「なら、その時は会えるかなぁ」

「うん、大丈夫だと思うよ」

「あと二週間くらいかなぁ」

「何が?」

「次会うまで」

もう、めちゃくちゃブルーモードのあたし。

そんなに会えないんだ・・・って。



「いやいや、今週中に行くよ。仕事終わったら会いに行く。だから、平気だよー」




こんな事だけで、一気に明るくなる。

「いつ?いつ?」

「いつって約束は出来ないけど・・。今週中!」

「ほんとにー!うん、いつでもOKだよ、来てね」




妹から言われた。

「遠距離、辛いよねぇ。もしも私だったら、とか考えた。すごい辛いと思う。けど、私なら会いに行っちゃうなぁ。自分が辛くても、次の日早くても、会いに行っちゃう。そこが、私とりりかちゃんの違いよね」



行動力がないのかな、あたし。

受身なんだよね。

いつもあいつが行動起こしてくれて、それに甘えちゃってる部分ってかなりある。



だからね、一念発起!

私も行動的になる!


ってことで、あいつに「土曜日にあたしが行くよ!」って言ってみた。



「だめ。140キロ出すような人は、高速乗っちゃだめ」



出さないから、ってお願いしたけど、だめだって言われた・・・。

でも、行っちゃえば怒らないよね!



あたしから、暇な時間見つけて、どんどん行けばいいんだー。

そして、数時間でも会えばいいんだ。

ちょうど今は年度末で、暇な時期。

定時で毎日帰って来れるあたしには、時間もあるし!



目指せ、行動派!



2003年02月16日(日) 我慢大会

後輩と、話してた。

彼は、遠距離恋愛中。

もうすぐ1年。

それで、いろいろ愚痴を聞いて貰ったり。



「辛いよね、遠距離・・・あたし、気分がその日によって浮き沈みが激しくて。。」

「はいはい、分かりますよ」



その彼(Oくん)が言うには、どっちも我慢しなきゃいけないって言う。

我慢し続ける。

我慢大会ですよ、って。

どっちかが、我慢したくなくなったとき。

遠距離は終わりになりますよ、って。

Oくんも、今まで1年間のうちに、我慢が切れて3回別れた、と言ってた。

3回中1回はOくん、2回が彼女の我慢が切れたんだって。

でも、お互いにやっぱり必要で、離れたくなくて、今も一緒にいる。

Oくんは、あたしたちよりも、もっともっと遠い遠距離。

3ヶ月に1回会えたらいい方だから。

電話とメールしか、手段が無い。



「俺ね、あまり考えたくないから、毎日わざと忙しくしてるんです。仕事もだからいっぱいしてるんですよ。考える余裕を与えないように。それに暇になったら、浮気とかも考えちゃうかもしれないじゃないですか」

だから、忙しくしてる・・・彼はそう笑った。

けど、彼女は、そんな風に忙しいO君の事を、不満に思ったりして、喧嘩にもなりますよ、って。



「りりかさん、頑張ってください。大丈夫ですよ、二人は絆が強そうじゃないですか〜」

「うん・・・何か、我慢大会って、凄くよく分かる気がした・・ありがと。ごめんね、もう1時じゃん・・・」

もう夜中の1時になってた・・・

「りりかさんが、元気になってくれれば、それでいいですよー」






我慢は、これからもたくさんしなきゃならない。

知ってる。

いろいろなこと、あたしも我慢して。

あいつも我慢して。




我慢の限界が来る前に、俺に言ってよ。



あいつが、そんな事言ってたなぁ。

うん、そうする。

耐えられなくなって、爆発して、お別れになる前に。



ちゃんと話すから。


あたしたちの我慢大会はまだまだ始まったばっかりだもんね・・・。



2003年02月15日(土) 忘れものーーー!

明け方。

あいつを家まで送った。

まだ4時半くらいだったから、真っ暗で。

あいつの熱は、だいぶ下がったとあいつが言ってたけど・・・あたしには、まだまだ熱く感じられた。

畑の真ん中の道で、あいつが「止めて」って言った。

あたしは「?」って思って、止めた。

「ライト消して」

「うん」



ほんと、真っ暗。

「星綺麗に見えるでしょ」

あいつが、ちょっと自慢げに言う。

「うん、すごい」

「だろ」

満足気。





ちょっと車を止めて、見てた。

窓開けたら寒くて。

あいつは熱あるんだから、と思ってあわてて閉めた。



あいつの家の前で、降りる前にキスをした。

頭の中で、「次のキスは、いつだろう」ってぼんやり悲しい事を考えた。



次の約束は、ない。

あいつの時間が空いたら、と言う約束しかない。

その、空く時間は、いつかは、未定。

だから、約束はないのと同じ。



帰り、運転しながら、そう考えたら悲しくなった。

次、あたしたちが笑いあうのはいつ?

もしかしたら、もう来ないの?

そんな風に後ろ向きに。



けどね。

運転している間に、朝日が出て来て。

だんだん明るくなって来る空を見てると。



「平気。俺たちはいつまでも、ずっと一緒だよ」

そう、あいつが言ってた言葉を信じられる。




平気、あたしたちは、いつまでも、一緒にいられるよね。








そんな気持ちで早朝に到着。


降りようとしたら・・・助手席にあいつの財布・・・

あわてて電話した。

慌ててるあたしとは裏腹に、あいつは落ち着いた声で。

「いいよ、送ってくれる?悪いね、手間掛けさせて」

即行で、送りました・・・。



で、後で来たメール。


「結婚前から、金の管理させちゃったね♪」


バカ・・・。



2003年02月14日(金) 大きな手

マフラー間に合わないかも!

あたしが昨日、そう言ったら。

「がんばれー。短くても、りりかが忙しい合間に頑張って作ってくれたんだって、思うと嬉しいよ」

って言ってくれてたけど。

頑張って最後までやり遂げたくて。

必死。


あいつは家に仕事から帰ってくるのが6時半くらいだから、着替えていろいろして、7時半には出て、こっちにつくのは九時半くらいかな、とか言ってた。

もう、あたしは暇さえあれば、マフラーを編んでた。

ああ・・・難しい縄編みとかにしなければよかった・・・。




夕方五時過ぎ。

ようやく完成!

最後は角四箇所に小さいボタンを付けてみた。

飾りとして。




自分でもなかなかの出来栄え!

と思ってたら、あいつからメール。

ナイスタイミングだよーなんて心の中で言いながら、メールを見る。



「今から家に向かいます。今日は現場が遠かったので、つくのは二時間後くらい。で、朝からだるくて、関節痛くて、頭が痛い。熱がある・・・」


・・・。

は?

朝は普通に「おはようー。いい天気だね。行って来ます」ってメール来てたよ?

昼休みはいつもみたいにメールがなかったけど・・・具合悪かったから???



「えぇー?大丈夫なの?平気なの???無理しないで、だめなら来れなくていいから!」

「いや・・・行くよ。会いたいし」

「だめだよ、運転危ないよ!」

「なら、高速だけ乗っていくから、降りる○○インターまで来て。そこで会おうよ」

「だめだって!・・・あたしが行く!」

「だめ。高速危ない」

「平気!」

「だめだよ!とにかく、まだ家に着いてないから、ちょっと待ってて!」



待てるはずないもん。

あたしはどんどん用意して、強行突破。

さー、高速乗るぞー。

ナビにもあいつの家の住所で設定したし!

意気込み充分!

・・・てか、あたしは高速の運転は免許取得から八年目にして、まだ三回。

その三回とも全部、誰かが隣にいて「はい、合流OK」とか言ってくれてた・・・

しかも、三回中一回は教習所のときだし・・・。




「今家を出ました」

「○○インターで待ち合わせでしょ?まだでないでいいよ」

「ううん、Hのとこまで行くの」

「は?危ないからだめって言ったでしょ!」

「平気。もう出ちゃったもん!」

「・・・なら○○インターで待ってて。家ついたらすぐ向かうから」

「やあだ。向かうころあたしは高速です」

「・・・。絶対に安全運転ね!!!!!」

「任せて♪」




なんて言ったけど・・・。

実は心臓は破裂しそうなほど、ドッキドキ。

指先はどんどん冷たくなってくるし・・・。

高速乗る前にとにかく落ち着こうと思って、お茶とフリスクを買った。




家を出たのは七時。

高速を飛ばしたせいか(怖くて早く降りたい一心で飛ばしました・・・)下道が混んでいたにもかかわらず、九時ちょっと過ぎに到着。


「降りたよ。今ね、○○って交差点」

「あー、もう後五分くらいで俺んちだ。早かったね」

「うん、140キロくらいで来たの」

「・・・会ったら説教だから」




こういうとこに住んでるんだー。

こういうとこで小さいころから過ごしたんだね・・・。

真っ暗で、星だけが綺麗に見えて。

本当に、田舎って言う感じで。

バックミラー見ても、真っ暗で何も見えないの・・・。

車のライトを消したら、暗闇。

そんなとこ。

あたしが住んでいるとこでは、考えられないくらいの静けさで。




あいつが前から歩いてくるのが見えた。

10日ぶりの、あいつ。

当たり前だけど、変わってない。




「親父が、家に連れてこいよ、って言ってた」

「いつかね」



なんか、たった十日なのに。

恥ずかしいって言うか、なんか、そわそわしちゃう。



「疲れた?」

「うん、すごく。高速一人で乗ったの初めてなの。熱は平気?」

「帰って計ったら37.8度」

「なら、会わないで寝ていたほうがよかったんじゃないの?」

「やだ。そしたらふてくされてた」

「頑張って、来た甲斐があったかな」



あたしがちょっと笑ってたら。

「ありがとね・・・。ホントに」

頭をなでてきた。

「嬉しいよ、マジで」





明日はあいつはお姉さんの結婚式。

全く寝ないで出すわけにも行かない。

熱もあるんだし。

あたしも疲れてて、早く運転をやめたかった。

コンビニでお茶を買う。

それで、あいつが運転を変わってくれた。

少しだけだからね。

そのまんま、あいつの運転でホテルに行った。

てか、何であんなにいっぱいホテルがあるの?って聞いたら、「田舎だからやることなくて、みんなホテルに行くからだよ」とか言ってたけど・・・違うでしょ。





ホテルについて、改めておでこを触ったら、かなり熱い。

「平気ー?」

「平気平気。風呂に入ってないから、入りたい」

「えー?熱あるときはだめだよ!」

「いや、昨日もだるくて入ってなかったんだよ・・・。りりかも来てくれたしね」

「いいって、あたしは気にしないから!(何もしないんだし)」

「やだ、入りたいの」




あいつは、お風呂を溜めてた。

その間に、あたしはチョコとマフラーを渡す。

「チョコなんか食べられないよね?」

「うーん・・・一個だけは食べるよ」

あたしが作ったのは、生チョコ。

一個が1.5センチ四方くらいの四角のを9個入れてみた。

「おいしい。うん、甘すぎないし、おいしいよ」

「マフラーは?」

「そうだ、マフラー!」

もうね、大はしゃぎ。

「すげー、マジで作ったの?売ってるのと変わらないじゃん!!手編みなんてしょぼい物かと思ってたよ!!!すっげー・・・」

「頑張ってみました」

実は、飾りで付けたボタンの裏には、メッセージ入り。

四個とも違う文面。

言うのやめようと思ってたんだけど、つい言っちゃった。

「ねぇ、ボタンにね、メッセージが書いてあるの」

「え?何も書いてないけど?」

「裏だよ!」

「このボタンはどこに留めるの?」

「飾り!!!!」

「あ、そか」



メッセージは。(「」はあいつの感想です。)


『HAVE A GOOD TIME』

「これなんて意味?」

『頑張ってね』

「何を?」

『いつまでも一緒にいようね』

「当たり前じゃん」

『I LOVE YOU』

「知ってる♪」




嬉しそうに、部屋の中なのに、ずっと巻いてた。

あたしが「汚れちゃうよ?」って言ったら、ようやくはずした。

「明日の姉ちゃんの結婚式にも付けて行くんだ。で、姉ちゃんには出来ないだろー?って自慢するんだー」

ホント、大喜びしてくれて、よかった。




お風呂は、あたしは家で入ってきたから、入らないって言った。

でも、せっかく一緒に入れるんだから・・・って強い押しに負けて、あたしはバスタオルを巻いて入る事に。

お風呂の中で、キスした。

すっごく久しぶり。

10日だけなんだけど。




もう12時近くなっていたし、寝よっか。って話になって。




一緒にベットに入った。

あいつのおでこを触ったら、やっぱり熱いし。

あたしはタオルを冷やしてきて、おでこに乗せた。

「気持ちいいー」っていいながら、寝ちゃった。

でも、タオルがずれてきて、肩に当たってたりするから、逆効果だな、と思ってはずして。

あたしの手をタオルで冷やして、おでこに乗せてた。



あいつの手を、握ってみた。

大きい手。

男なのに、綺麗な手だった。

でも、今は外で働くからかな。

荒れてて、爪とかも汚かったりする。


でも、大好き。

この手が、大好き。



ずっと手を握って、ずっと手を見てた。

寝るのが、惜しいから。

あたしがぎゅって握ると、寝てるくせに握り返してくる。

あたしがおでこを冷やす用に、自分の手を冷やそうと思って起き上がると、寝てるくせに慌てて抱きしめてこようとする。


いなくならないよ・・・。

平気だよ。

君が目覚めるまで、あたしはここにいるよ。




そんな風に思いながら、手を握ってみた。

やっぱり、握り返してくる。

無意識なんだね。







この大きな手で、あたしはどんなに癒されたか。

たくさんの事を教わったんだよね。

たくさんの物を貰ったんだよね。

それは、形が見えないものだったり、見えるものだったりする。

あたしの手は、小さい。

あたしの小さな手で、あなたに何かを教えてあげられた?

あなたに何かを与えたのかな?





愛してる。

心からそう思った。


ずっと、あなただけだよ。

本当に、そう思う。



2003年02月13日(木) シスコン?

妹の家で、チョコを作った。

あいつの家に、今日はあさっての結婚式のために親戚とかが来ているらしい。

もう外に住んでるお姉さんも来てたみたい。



「お姉さんの写真送ってよー」

ってあたしが言った。

前から綺麗だって評判を聞いてたので。

見てみたかった。



写真が送られてきて、びっくり。

本当に綺麗なんだもん・・・。

綺麗って言うか、可愛いって言う感じ。

妊婦さんだから、ぽっちゃりしてるけど、ホント可愛い。



妹と二人で見て、可愛いねーって盛り上がってた。

たぶんね、あいつも自慢なんだと思う。

可愛いお姉さん、の事。

で、お姉さんが結婚しちゃうの、絶対に寂しいはず。



二人きりの姉弟だからかなぁ。

仲良しだよねぇ・・・。



ちょっと、嫉妬しちゃったりして・・・。

いや、お姉さんだって言うの!

おかしいから、嫉妬とか!



でも、年上好きなの、お姉さんが大好きだから?とかそういう風に考えちゃうあたしは、ホントどうしようもない!




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今は何でも後ろ向きです。

後ろ向きすぎちゃって、元気になれない。

どうしたんだろ?って位に、不安になってます。


いつ、「やっぱり離婚歴があって子供を産んだ人はやっぱり面倒だ」と言われるか、とか考えたくない事ばかり考えてしまいます。

お姉さんが結婚するにあたって、親戚の人とかもきっと「次はHだね」ってなると思う。

そう言う風に実際言われたりすると思う。

でも、まだまだ結婚なんか考えられないあたしと一緒にいる事とかに、疲れを感じてきちゃっているんじゃないか。

そして、普通の、普通の人と付き合いたいって思うんじゃないか。

思ってるんじゃないか・・・。



そんな風に、勘ぐってしまいます。



あたしには、勇気がありません。

あいつに、あいつの所に飛び込んで行く勇気がありません。

きっと離婚を一度した人は、そうなる人が多いんじゃないかと思いますけど。

また、だめだったら・・・と言うこととか。

あと、あたしの離婚歴について、いろいろあいつが、またはあたしが、言われるのが怖いとか。



いろいろな事を考えてしまって、あたしは勇気が出ません。



誰か教えてください。

どうやったら、全部の不安を取り除けるのですか?



2003年02月12日(水) 頑張る!

妹からメールが来た。

「昨日、薬飲んでたんだ・・・。何でちゃんと言ってくれないのよ?Hちゃんに聞いたよ・・・。私じゃ何も出来ないかもしれないけど、もっと頼ってよ」



頼ってるじゃない。

こんなよわっちくなっちゃった、姉の事、いつもあんたは応援してくれてるじゃない。

あたしはそれに甘えてるじゃない。




今日、仕事に行くとき、家からあいつの家までどれくらいか車のナビで出してみた。

115.7km。



そんなの、遠くないのかもしれない。

でも、前までが5.7kmだった。

ちょうど100km遠くなった事になる。





今までが近すぎた。

そう、それだけの事。




今まで、こんなに長い間、会わない事なんかなかった。

今までは、たとえ会えなくても、行こうと思えばすぐにあえる距離、にいた。

それに、いつでも連絡が取れた。




ギャップって言うのかな。

今までとのギャップ。

それに戸惑っているのかもしれない。




マフラーは後少しだよ。

写真を送った。

今これくらいの長さだよ。



「頑張ったねー。14日まで後二日!早く会いたいね」



うん・・・。

後二日。

頑張るね。



2003年02月11日(火) 不安の欠片

あいつと付き合う前までは、普通の事だった。

なのに、何でこんなに苦しくなるんだろう?



たった一言。


「疲れたー」


こんな言葉を、吐き出せない事が。




ずっとやれてきたのに。

あいつと付き合う前までは、そんなの口に出さなくても大丈夫だったのに。

聞いてくれるって事が、当たり前になってしまった、今。

言えない事が、溜める事が、こんなに辛く感じて。




久しぶりに、お酒を飲んだ。

明日は早いから、睡眠剤と一緒に。

こういう飲み方はだめだって、思ってる。




気分がよくなって、妹に電話した。

何だかおかしいって何度も言われた。

酒と薬を一緒に飲んだから、何て言ったら、怒られると思って黙ってた。




電話を切った後、バイトの子から電話が来た。

明日の仕事の事で。

そのあと、なんだかその子の愚痴を聞いたりして。

30分ほど話した後、メールをチェックしたら、あいつから来てた。


「電話中だったよー。電話終わったら起きてるから電話ください」




「もしもしー?」

「長電話してたでしょ?」

「うん、Tと。明日の事で」

「そかー。どう?」

「何が、どう?なの?」

「いや、何か、変だよ?」


ハイテンションのあたし。


「いつもと一緒ですー」

「酒飲んだ?」

「飲んでない」

「なら薬だ?」

「飲んでないってー。いつもと一緒だよー」

「いや、おかしいって」

「おかしくないよー」



明らかにおかしいんだけどね・・・。



「何かあったの?」

「何か〜?いろいろあるんじゃない?ま、所詮バイトみたいなもんですから、いいんですけど」

「何言ってんだよ?」

「昨日、君がいったんじゃん?」

「・・・。あれは、りりかが、あたしは料理とかしない、みたいな言い方するから、売り言葉に買い言葉的に・・・」

「何でもいいけどー。そう言ったのは、Hだよ。だから、言わないですー」

「やだ、聞きたい。りりかの思ってる事、全部聞きたい」





ハイテンションだったのが、一気に悲しいモードに切り替わる。



「平気だもん・・・」

「何が平気だもん、なんだよー・・・もう、どうしちゃったんだよー・・・。おかしいよ・・・」

「平気だから、寝て。明日も早いんでしょ」

「寝れるわけないだろ。どうしたの?ねぇ、どうしたのー?」

「だって・・・」




その後は、涙で声が詰まる。

こう言うときは、涙もろくなっちゃうんだよね・・・。

普段は絶対に泣かない場面なのに。




「いろいろ嫌な事とかあって。でも、あんな風に言われて。それで、あたし我慢しなきゃ、頑張らなきゃって思って・・・。辛くなっちゃって・・・」

「うんうん、ごめんね・・・。辛くなっちゃって、どうした?」

「辛くなっちゃって、お酒と薬飲んじゃった・・・」

「それでおかしかったのかー・・・。何でおかしいのか理由が分からないから、もうホント、心配したよ・・・。りりかー、あれは本当に俺がいい過ぎたって反省してるよ。ついそう言っちゃったんだよ。りりかはね、頑張ってるって本当に思うよ。みんなに負担が掛からないようにって、凄く頑張ってると思うよ。俺が一番理解してるよ?」

「だって、あんな風に言うんだもん・・・」

「だから、ごめんね。許してください」

「うん・・・でも、なるべく不満とか愚痴とか言わないように、頑張る」

「いや、もうすでにりりかは頑張りすぎだから、頑張らないでいいよ。俺にはどんどんぶちまけていいんだからね」



電話を切った後、アイショットが送られてきた。

「14日はこれでよしよしいっぱいするからねー」

ってメッセージと一緒に。

写真は、あいつの手。



なんだか、余計に悲しくなっちゃった。




会ってないと。

たとえば小さな不安の欠片が。

どんどん大きくなっていく。

会ってれば。

顔見て話しているうちに、消えて行く位の欠片なのに。



会えないと、欠片がどんどん大きくなっていく。

そして、不安の塊なって、それに潰されそうになってしまう。





あと3日。

顔見て、たくさん話したいよ。



2003年02月10日(月) お気楽

仕事で嫌な事があった。

いつもいつも、そう言う事を、彼に話してきた。

一度は同じ職場で働いていたから、あたしのいう事も分かる、分かってくれていると思ってた。




「今日の夕飯が最悪だったんだよー。もう、半切れしたよ」

って会話から始まった。

仕事で疲れて帰ってきているのに、食事がお粗末だったと言いたいらしい。

「でも、たまにはそういう日もあるんじゃない?」

あいつの家はお母さんも働いてて、家事は全般的におばあちゃんがやっているらしいんだけど。

そのおばあちゃんが畑の草取りに昼間出掛けて、疲れたから食事が手抜きだった、と言う。

「んな、草むしりなんかいいんだよー、食事だけ作ってくれよ、って思ったよ!こっちの仕事は大変なんだからさー」

確かに、あいつの仕事は大変だと思う。

外での仕事だし、力仕事だし。

けど、たまにはそういう日もあると思う。

専業主婦だったとしたって、そう言う日ってあるよ。



「りりかの料理が恋しくなったよー。早く作りに来てよー。一緒になったら毎日りりかの料理食べられるんだなぁ。待ち遠しいよー」

「あたしは、ずっと働くつもりだし・・・。家事は完璧に出来ないかもしれないよ?今日のおばあちゃんみたいに、あたしも手抜きの食事とか出すと思うもん」


って話から。



「あのさー、りりかの仕事(飲食店)と俺の仕事(ガテン系?)どっちが疲れると思ってるの?疲れ具合が違うんだよ」



って言われた。


「あたしだって、疲れるよ。愚痴だってあるし・・・聞いて欲しいし。いろいろあるよ」

「所詮、あんなのバイトに毛が生えたみたいなもんじゃん。気楽じゃんよ」




悲しくなった。

なんでだろ?

なんで、そんな風に言うんだろう?

気楽?

全然、そんな事ない。

胃が、きりきりした。




話したかった事、一言も言えなくなった。

所詮、バイトに毛が生えた・・・気楽。

そんな風に言われたら、何だか言えなくなったよ。



あいつの仕事が大変だって、あたしも理解してる。

元だんな様と同じ職種だったから。

だんな様も朝早くから、夜暗くなるまで、寒くても暑くても、真っ黒になって帰ってきてた。

知ってるよ。分かってるつもりだよ。





元だんな様も、あたしの仕事なんか、全然楽だって言ってた。

専業主婦のときは、もっともっと言われた。

3食昼寝つき。

古い言い型だけど、そんな感じで言われてた。

だから、仕事を始めるとき。


「家事を手抜きするなよな」

「お前の仕事なんか、楽なんだから、今までと同じだけ家事もしろよ。あと、疲れたとか言うなよな」

って言われてた。


それが、あたしが仕事をする条件だった。

あたしは、「家庭」「専業主婦」って言う型の中に納まっているのが嫌で、そんな条件は飲んだ。





だから、愚痴とか言えなかった。

疲れたって事を言わない条件だったから、愚痴は言えなかった。

元だんな様も、仕事の愚痴は言わない人だった。




でも、思った事とか嫌だったこととか、逆に嬉しい事もね。

今までは言えていたあいつに。

そんな風に言われちゃったら。

なんだか・・・言えなくなっちゃった。

元だんな様とかぶったのかな。



あたしは強がりだって、認める。

だから、職場で愚痴とか、言えない。

一番上に立っているあたしが、愚痴なんか言ったらだめだって思って。

でも、どこかで出さなきゃ、溜まって爆発しちゃうでしょ?

あたしは、あいつに吐き出す事で、溜めないでここまで来れた。




なんだか、寂しいね。



2003年02月09日(日) 初任給

あいつが仕事を始めて、もう8日。

2日から始めたけど、休みは無し。

15日にお姉さんの結婚式があって、それまで休みはないらしい。

忙しいんだ・・・仕方ないよね。



で、初任給が入ったらね、って話しになった。

「初任給が入ったら、社会人になって初めての金って事で、りりかにたいした物買えないけど、買うからさ」

って言われた。

あたしは。

「いらない」

って答えた。

別に天邪鬼とか意地悪とかじゃなくて。

「なんで?買うよー」

「いらない。買う時間あるなら、その時間をあたしと会う時間にあてて欲しい」




そう。

毎日毎日、電話してても、メールしてても。

やっぱり直に会って、話したい。触っていたい。





「なら、一緒に買いに行こうよ。俺が選ぶから」

「うん、それならいい!」



ホントにね。

何にも物なんかいらないの。

物なんかより、時間が欲しい。

二人で、二人だけで過ごす時間が欲しいの。




もう、5日会ってないね。

そんなの、少しじゃん!ってもっと遠距離してる人には、怒られそうだけど。

ほとんど毎日会えてた距離に住んでたあたしには、辛い。

そして、後悔ばっかりする。



なんで、もっといっぱい会っておかなかったんだろう。

なんで、もっといっぱい素直に会いたいって言わなかったんだろう。

なんで、もっといっぱい・・・。

って。



Hくん。

あたしは、あなたに会わない事に慣れようってしてた。

仕方ない、お互いに忙しいんだし、慣れようって思ってた。

けどね。

やっぱり慣れないや。



会いたい気持ちが、日毎に大きくなって行くよ。



2003年02月08日(土) バレンタインのプレゼント

マフラーを編んでる。

けど、最近暖かい・・・もう春なのね。

花粉予報もテレビでやりだしたし・・・。



けど、あいつからのリクエストの、マフラーを編んでる。




「最近暖かいけど、いるの?」

「いる!りりかが一生懸命作ってくれたの、欲しいの」



そう言うなら・・・と思って、毛糸とか編み針とか買って来て作ってる。

中学のときに編んだきりだから、やり方自体うろ覚えで本屋さんで立ち読みして編み方思い出したりした。





「どれくらい出来たー?」

「まだ少しだよー」

なんて、電話で会話している最中にテーブルに足を引っ掛けてお茶こぼしちゃって・・・マフラーに。

なので、結局編み直し・・・。




こんな色が合うかな。

この辺にこんな色入れたら、いいかな。



そんな風に考えながら編んだりしてる。

14日に、大喜びで受取ってくれるのが目に見えたりする。




前日の13日には妹とチョコを作る予定。

だから、手作りづくしだね、って言ったら凄く喜んでた。




仕事場にも持って行って休憩中編んでたら、やたらみんなに冷やかされるので、もう職場では編めないなぁって伝えた。




最近、特にいろいろ話すと思う。

どうでもいい話。

会えない分、顔を見ながら伝えられない分、たくさん話してる。




バレンタインのプレゼントは、マフラーやチョコだけじゃなく。



笑顔いっぱいのあたしの会話も受取ってね。



2003年02月07日(金) 心配性

14日。

あたしはあいつの所へ行くつもり。




・・・だった。





のに。

だめだって言われた。

理由は。



「りりかは高速怖いっていつも言ってるから、危ない」




いや、乗った事はもちろんあるし、怖いって言っただけで運転は出来るんだけど・・・。

「だめー。何かあってからじゃ遅いんだよー」

「ならどうするの?」

「俺が行く」

「だって、仕事終わってから来るの、大変じゃない?」

「大変じゃない。15日は休みになりそうだから、そっち行って泊まって朝帰る。15日は昼から姉ちゃんの結婚式だしね」

「でもさー。Hが来るとしたら仕事終わってからだから九時半くらいでしょ?あたしは休みなんだよ、だからHが帰ってくる時間までについていれば、七時くらいでしょ。二時間半多く会えるよ!」

「二時間半多く会うか、りりかを危険な目に合わせないか、なら迷わず危険な目に合わせないほうを取るから」

「危険って・・・君よりあたしの方が運転暦長いし、ゴールドよ?」

「りりかの場合、運がよかったんじゃないの?」




なんていい合いになって。

あたしは二時間半でも多く会いたい。

だから、電車で行く。

それじゃだめ?って聞いた。




「りりか、電車乗れるの?新幹線とか乗るんだよ?乗れないだろ?」

・・・。

た、確かに電車はめったに乗らないけど・・・。



「だめだめ。夕方は痴漢とか多いんだから!」



心配性!

こんなおばさん痴漢になんか遭いません!



って言ったけど、却下。

結局、あいつが来る事になった。



少しでも多く会いたかったのにー。

って思ったけど、あたしを心配してくれている上で言ってるんだし。



ありがたく思わなきゃね。



2003年02月06日(木) 昔の、あいつ

毎晩、電話が掛かってくる。

携帯だし、電話代も高くついちゃうから・・・って、あたしが言っても。

「気にしないで。今は声を聞かせることくらいしか、りりかを元気にさせる方法がないんだから」

って言われる。

一回に二時間近く話す。

だから、あたしから今日は電話した。




そしたら。

友達が来てて。

その友達が、よくしゃべる人で。

あたしが「友達来ているなら、いいよ」って言っても、後ろから「気にしないでくださいー」とか大声で言ってる。

あいつの友達には、一度だけ、一人だけ会った事がある。

凄く緊張した事を覚えてる。

まだ、離婚前の話。

今日、遊びに来ている友達じゃない。

だから、あたしは初対面?対面じゃないか。




あいつが、お風呂に入ってくるって言うから切ろうと思ったら。

「変わりに話してて。15分もあれば出てくるよ」

って言われて、いきなり替わられても・・・ねぇ。




「はじめまして・・・○○りりかです」

「はじめましてー。○○です。噂はいろいろと聞いてますー。俺ら、小学校からの付き合いなんですよー」

とか言う話から始まって。




「この部屋(あいつの部屋)、りりかさんの写真が三枚も飾ってある上に、あいつ財布の中にまで、写真入れて持ち歩いてるんですよー」

・・・。

恥ずかしい・・・。

昔あげた、弟のチェキで取ったあの写真だな・・・。


「恥ずかしいなぁ・・・」

「いやいや、自信持ってください♪」

「自信なんか、ないですよー・・・」

マジで、大照れのあたしに、その友達Sさんは、こんな話をしだした。






昔のあいつは、とにかくだらしなかったんです。

女に対してって意味で。

飾り物感覚?って感じで。

俺ら友達に、「今、告ってる女と付き合った暁には、1ヵ月後に振るから」とか最悪な事言ったり。

彼女が具合悪くて、精神的にも凹んでて、会いたいって言われて、面倒だけど行ってやるかって思ったけど、パチンコ屋の新装開店ののぼりを見ちゃったら、そっち行っちゃって振られた、とか。

彼女が生理だから、どうせ会っても出来ないんだし、面倒だから会わないとか。




とにかくー、だらしなかったんですよ。

もう呆れてねー。

お前、いつか刺されるよ?って言ってましたよ。

本当にこいつは、誰かを好きになったり出来るのか?って心配半分でね。



実は、俺は、かなり前から、聞いてたんです。

りりかさんの事は。

告白しようかなぁってあたりからですね。

俺は、すいませんが、やめとけって言いました。

今度は人妻を相手にいい加減な事するの?って。

最初は思ったんです。

「そんなんじゃねーよ」とか、言ってたけど、その前までが、だらしないやつでしたからねー、信じられなくて(笑)




けど、りりかさんに相手にされなかったでしょ?

正月に帰ってきたあいつは、とにかく荒れててねぇ。

お、珍しい。って思ったんです、俺らみんな。

「いい女紹介してくれない?」って荒れながら言われたりしたし(笑)

びっくりしたのは、秋位に好きなんだーって聞いて、正月になってもまだ好きだった事ですね。

しかも、片思いってやつですか?

にあわねぇーって言ってやりました(笑)





その後は、なんだか、今までと違うぞ?ってみんな思いましたね。

だらしなかったHは、どこ行ったの?って感じです。

だからね、りりかさん。

自信持っていいですよ。

りりかさんが知らない、昔のHは、もういないです。

俺らが知ってる、昔のHは、今は全く存在してないです。




今度飲みましょう!

んで、騒ぎましょうよ、一緒に。





「ですね。楽しみにしてます」



聞きたくなかったような、なんていうか。

でも、聞けてよかったと言うか。

確かに、初めて会ったころのあいつは、ちゃらちゃらしてる今時の大学生って印象だったから、うなずける。

遊んでいそうだなぁって凄く思ったし。




お風呂上がりのあいつに、あたしからの言葉は。

「ねぇねぇ、あたしの事は、いつ振るってみんなに言ってるの?(笑)」

「はぁ?」

「ほらほら、告っていついつまでに振るってやつ、公言してないの?(笑)」

「・・・。あの、なんのお話で?」

「自分で思い出してくださいー(笑)」

「ちょっと待っててね・・・。・・・Sくん?何話したの?」




後ろで、「そんな昔の話するなよー」とか言ってる声がした。

しかも、焦ってる声で(笑)




「あのね、りりかさん。昔は昔。今は、ほんっとうに、りりかさんだけだからね!てか、俺の中で特別なの!」

「あ・・・」

「あ?」

「今、りりかさんっていった♪」

「あ・・・」

「罰ゲームなんだっけ?確かー、くすぐり続けられるんだよねー?しかも、二回言ったよね♪14日ねー」

「ちょ、ちょっと待って!」

「待てません」

「マジでー?」

「うん、ごめん、約束だから♪」

「・・・分かった。受けて立つ」




特別ね。

そっか、あたしもそうだよ。


ずっと、これからも特別なまま、好きでいるから。



2003年02月05日(水) あたしの目標

妹とあたしの友達と三人でランチした。

「昨日は、よかったねぇー。いちゃいちゃしたの?」

妹に言われる。・・・冷やかされる?

この友達(Nちゃん)は、結婚してから知り合った人。

同じアパートに住んでた事から、お付き合いが始まった。

もう10年近くの付き合いになるんだなぁ。




「りりかちゃんの、彼ってどんな感じ?」

Nちゃんが妹に聞く。

「どんなだろう・・・とにかく、バカだね」

いや、それって失礼だろ、一応彼女のあたしの前では・・・。

「バカすぎて、真っ直ぐ過ぎて、ラブラブすぎて、いっつも、あてられてるよー」

「(笑)何だか、よく分からない形容だなぁ」

あたしは、恥ずかしさのあまりに、無口。




「何だかね、勘違いしてるんだよね、Hちゃんって人は」

「勘違い?」

あたしが聞く。

「うん、勘違い。りりかちゃんをお姫様かなんかと勘違いしてるんだよ。んで、大事にしすぎ。具合悪いって言えば、よしよしーどうしたのー?ってなって、あれはね、結婚したら外には出してくれないね!」

「なんでよ?そんなことないでしょーよ」

「だってね、りりかちゃんが外に出たら野獣かなんかが襲ってくるんじゃないかって、絶対に心配しまくって、出さないと思うよ。まず、夜は出して貰えないと思うね」

話聞いて、笑ってたNちゃんが一言。

「なんだか、箱入り娘みたいだね!」

「あー!それだ、そんな感じ。箱入り娘。ぴったり!」




・・・。

何盛り上がってるんだか。

と、あたしは知らん顔しておいた。

ちょっと、汗かいたけど。

恥ずかしくて。





「でもさ」

Nちゃんが言う。

「でも、私は女に生まれたからには、全力で守って愛して欲しいって思うよ、一度は。りりかちゃんは、そう言うのなかったのかもしれないね」



Nちゃんとは、家族ぐるみで付き合っていたので、当然元だんな様の事も知ってる。

Nちゃんのあたしたち夫婦の事を見た感想は。

「よく、りりかちゃんは我慢できるなぁ。」

だったと言う。

別に、元だんな様が、どうこうではなく。

なんで強く生きているフリを、ずっとしているんだろうって、同じ女だから分かるよって言ってた。

そして。

なんで、自分から強がってしまうんだろう、折れないんだろう、泣かないんだろう?って思ってたって。




Nちゃんは、よく泣く。

あまりにも泣き虫だから、ご主人に「また泣くー」と呆れられるって言ってた。

でも、すっごく仲良し。

お互いに、一番に思うのは、相手の事。

そして何より。

あたしから見て、Nちゃんのご主人は、全力でNちゃんを守っているように見える。

守ってくれているご主人に、Nちゃんはいつも優しいし、いつも素直だ。



あたしは、ずっとずっと前。

そんなNちゃんが妬ましいって思った事がある。

いつもいつも、仲よしで、思った事を言いあえて。

「世界で一番好きなのは、やっぱり○○君(Nちゃんちはずっと君付け、ちゃん付けでお互いを呼んでいる)何だよねー」

って、他人のあたしに言える、この夫婦が。

あたしにはない物を持ってて。

微笑ましい反面、妬ましかった。

自慢してるの?って思ったりした事もあった。





けど、最近。

自慢とかじゃなく、素直に気持ちを言い合える環境だから。

友達のあたしにも、言えるんだなぁって思うようになった。

目指せ、Nちゃんち夫婦!

って思えるようになった。

目標かな、何でも言い合える、結婚して10年たっても、一番好きって言える間に、あたしもなりたい。







「りりかちゃん、H君の事、好き?」

Nちゃんに聞かれた。

「うん、すごく」

素直になる、第一歩。

だったりする。


あたしの、目標に近づく、第一歩だったりする。



2003年02月04日(火) 往診

朝から、お腹が痛かった。

今日は仕事は休み。

だから、友達とランチ。

ランチでもして、話していれば、痛みもなくなるかなぁって。



・・・。

やっぱりお腹は痛い。

生理ではなさそうだし・・・。



昼休みで、あいつからメールが来たので、その事を伝える。

しきりに心配される。





一緒にランチしている友達たちに。

離れて今日で四日。

寂しくない?

って聞かれた。

あたしは正直に、寂しいよ。って答える。





あたしはランチの前に午前中。

あいつに手紙を書いた。



強がっているけど、本当は寂しい。

会いたい。



って内容。

こんな事書かれても、困っちゃうのにね・・・。

そんな手紙を、出すか、それとも今日直接持って行くか、悩んだ。

明日も休みだから、今夜行く事は出来る。




けど。

天気予報は、夜から雪。

あたしは高速の運転が苦手だし、その上夜中に雪の中は・・・無理かな。と諦めた。







夕方。

「ただいまー。今仕事から帰ってきたよ」

って電話。

あたしは妹と出かける途中だった。

「お帰り」

「今から行くよ」

「は?どこに?」

「りりかに会いに」

「え???明日休みなの?」

「ううん、休みじゃない。明日は6時半に起きる。だから、今から出てそっちにつくのが9時半くらいでしょ。それで12時くらいにそっちを出れば、家につくのが2時半だとして、4時間寝れるよ」

「だめだよ、雪になるかもしれないし・・・」

「雪になったらすぐ帰るよ」

「なんで、急に・・?」

「昨日は泣きながら電話してくるし、今日は朝からお腹痛いとか言ってるし・・・俺はりりかの診療所だからさ。往診に行くよ!」

「大丈夫だよぉ・・・」

「大丈夫じゃないよ!」

「だって、大丈夫だもん・・・」

「会いたくないの?ねぇ、会いたくないの?」

「会いたいけど・・・」

「でしょー。来て欲しいでしょ?会いたいでしょ?会いたいはずでしょ!行くよ、待ってて」

「うん・・。気を付けてね」





隣にいた妹が、にやにやしてる。

「りりかちゃん、よかったね」

あたしは恥ずかしいのと嬉しいのとで。

「でも、明日朝早いのに、悪いなぁ。いきなりなんだもん・・・」

とか、ごまかす。

「優しいね。Hちゃんは。すごいよね、疲れた体で、りりかちゃんが具合悪いとか寂しいって言えば、すぐ飛んで来るんだから」



黙ってうなずいた。

本当に、凄い。



カバンの中に、出そうと思ってた手紙。

結局手渡し出来るんだなぁ、って。

凄く嬉しくなった。




彼は、予定より、早くついた。

妹は気を利かせてくれて、友達の所に行った。




たくさん、抱きしめて貰った。

たくさん、頭もなでて貰った。

たくさん、笑った。



時間は三時間弱しかなかったけど。

あたしにとって、それは充分過ぎる時間で。

それだけの時間で、ものすごく幸せな気持ちになれて。

「りりかも寂しいかもしれないけど、俺だって寂しいよ」

って言葉も、素直にうなずく事が出来て。





あたしたちは、きっと大丈夫。


そう思う事が出来た。




帰り際。

ちょっと泣きそうだったけど。

泣かないで、「またね」って言えた。

泣いたら、また困っちゃうもんね。





帰り道のあいつに電話した。

「本当に、来てくれてありがとう」

心からそう思って言った。



ちょっとだけ。

誤解してた。

仕事が始まったら、疲れるから。

いくら会いにくるとは言っても、無理なんだろうなって。

体が慣れるまでは、休みの前の日じゃないと・・・休みの前の日でも、難しいだろうなぁって。


今までは、あたしの事を一番に考えてくれてたけど。

仕事が始まったら、あいつの中で、どんどんあたしの順位なんか下がっていくんだろうなぁって。

それは仕方ないって思うけど。

思ってたけど。




寂しすぎるな。



って思ってた。

学生のうちだったから、マメに出来た事とか。

社会人になったら無理なんだろうって。

そのギャップみたいなものに、あたしは耐えられるのかなぁって。

いや、耐えなきゃいけないんだろうって。





けど。

今だって、あいつにとってあたしは一番で。

一番だから、こうして行動してくれる事が分かって。



安心した。

安心、出来た。







往診の効き目は、あったみたいだよ。



2003年02月03日(月) 優しい声

寂しくないし、平気だし。



そんな手紙を投函して、すぐ。

あたしは、泣いた。



あいつにもらったオルゴールは、やっぱり悲しい音で。

貰った日の事を、思い出してばかりいた。


あの時は、楽しかったな。

一緒にいたんだよね。

今は、遠い場所なんだよね・・・。




まだ、離れて三日だよ。

自分に、そう言い聞かせても、だめ。

やっぱり、悲しくなってしまう。

それは。

今までみたいに、近くにいるって言う安心感がないから。

どうしても会いたくなったら、でも時間も無かったとしても。

10分でも、15分でも顔を見に行けるっていう事が出来ないから。

車で、頑張っても二時間掛かる。

深夜の空いている時間帯で、二時間。

往復、四時間。





深夜1時。

あいつとは、二時間くらい前に、メールをやめた。

あいつは朝5時半起きだって言ってたから。




でも、あたしは突発的に電話をしてしまった。

起こすのは、やっぱりまずいよ・・・。

そう思う、あたしもいる。


3回くらい、鳴らして、切った。







「ごめん、明日朝、早いのにね。起きなかったよね。大丈夫だよね?何だか、寂しくなってしまったので、突然電話しちゃいました。明日になれば大丈夫だから!ごめんなさい」

ってメールを打ちこんでいる最中に、あいつから着信。



「どうしたー?」

「ごめん・・・起こしちゃって、ごめん・・・」

明らかに、泣いているあたし。

「おーい。りりかー」

「大丈夫・・・」

「大丈夫じゃないなぁ・・・その声は」

「ホント、ごめん・・・。ごめんね・・・五時半に起きなきゃなんでしょ・・・」

「いいよ、いいよー。大丈夫じゃなくなるまで、付き合うよ」

何か、その声が、ものすごく優しくて。

あたしは、声をあげて泣いてしまった。

「りりかー」

何度も、何度も、名前を呼んでくれる。

泣いているあたしは、返事なんか出来なくて。

やっと、やっとの思いで。

「寂しいよ」

って言った。

「うん、ごめんね。寂しい思いさせちゃって、ごめんね・・・」

やっぱり、その声は優しくて。

あたしは、泣いて泣いて。

「オルゴール聞いてる?」

「うん・・・」

「元気出してー。ね」

「うん・・・」






「りりか、愛してるよ。だから、大丈夫、元気出して」

あたしが黙ってたら。

「りりかも、言ってー。愛してるぅって言ってみてー」

「やあだー」

泣きながら、でもちょっと笑いながら、答える。

「あ、いつものりりかに戻ってきた!」

あいつも、笑ってた。




15分くらい話して、「もうホントに平気だよ、ありがとう」って言った。

「うん、分かった、また朝メールするね」って言われた。



電話を切ってから、すぐ、メールが来た。




「寂しい思いさせちゃっているんだから。電話するくらい、たいした事ないよ。これからもどんどん電話して来ていいよ。それくらい甘えてね」






ありがとう。

でも、泣かないようにする。

まだまだ、始まったばかりじゃない!


あなたの優しい声を聞けて。

優しい言葉たちを聞けて。

少しだけ、少しだけだけど。



不安がなくなったよ。

ホントに。



2003年02月02日(日) 本当はね。。

あいつに、手紙を書いた。

今思ってることとか。

いろいろ。




寂しくないよ。

まだ、平気だよ。



って。



でも、書いているうちに、だんだん寂しくなってきちゃった・・・。









それはね、今日。

昼間、買い物に出かけた。

そのとき、あいつの元いた部屋の前を通った。



あたし、見れなかった。

元の、あいつんち。



見ないようにして、急いで通り過ぎた。

今までとは違う、カーテンもない窓を見るのが、怖かった。

で、なんであたしは、見るのが怖かったんだろう?って疑問に思った。



そか。

直視したくないんだ・・・。

いなくなった事、現実だと思いたくないんだ。





今まで。

平気だよ、とか、寂しくないよ、とか。

ずいぶん言って来たけど。

見たくなかっただけ。

見てなかっただけ。



いなくなった事を、もう、車で15分の距離にはいない事を。


あたしは、思い出したくなかっただけ。








本当は?

本当は、寂しくて寂しくて、仕方なくせに。



忘れようとしてた。

あの部屋からいなくなった事も。

もう、あたしが泣き叫んでも、駆けつけて来れない距離だって事も。



2003年02月01日(土) いつも通り

彼は、朝実家に帰って行った。


あたしは、やっぱり。

現実として受け止められない、まんま。




「今から部屋の掃除します」

ってメールが来ても。

「明日は朝5時半に起きて、仕事です」

ってメールが来ても。




悲しくもないし。

寂しくもなかった。







メールや電話は。

距離を感じない。

そして。

あいつが明日から仕事で。

今日一日は普通にメールが出来ている状態だからかもしれない。




いつも通り。

いつもと同じ。

何も変わらない。



ただ、違うのは。

あいつが今いる場所が。


あの部屋じゃないって事くらい。




でも。

それさえも。




あたしは、分かってない。



何も変わってないって。

思い込もうってしてる。


一種の、自己防衛なのかもしれないな。


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