あたろーの日記
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2003年07月31日(木) 鬼平6回!

 会社にいつも文庫本を手放さない男性がいる。休憩時間もかじりつくように本を読んでいる。聞いてみたら、幅広くいろんなものを読まれているようで、感服した。で、おすすめの時代物はありますか?と聞いてみたら「鬼平犯科帳」との答え。なんと、鬼平を6回も読んだとのこと!!えー、だってあれ、20巻以上あるのにー!凄いです。私はまだ4巻で止まってる。。
 それくらい熱心に繰り返し読む読者がいるなんて、池波正太郎さんも作家冥利につきるだろうなあと思った。私も読もうっと!


2003年07月29日(火) 「用心棒日月抄」

 この前、藤沢周平の作品でおすすめのものはないかと問われて、迷わず「用心棒日月抄」四部作だと答えたのを機に、同シリーズを再読中。
 行き帰りの電車の中で読んでいるのだけど、前に読んだ内容を上手に忘れてしまっているので、もう面白くて仕方ない。電車降りたくなくなるほど。
 用心棒シリーズは、「用心棒日月抄」「狐剣」「刺客」「凶刃」(新潮文庫)の四連作。
 主人公をはじめ、登場人物がとても魅力的に描かれている。適度なユーモア、ほろりとさせる人情味、それから文章でこんなにハラハラわくわくさせてくれるのかと驚いてしまうくらいカッコイイ決闘場面。これほど面白い時代物はほかにないんでないかと思っているのだけど。。。
 時代小説は読んだことないという方が読んでも、どんどん引き込まれていくことうけあい。
 もう滅茶苦茶面白いです。
 藤沢周平さんは70歳でお亡くなりになっている。
 もっと長生きして作品書いて欲しかったなあ。。。


2003年07月28日(月) タイミング。運。縁。

 がぁん。。。
 落ち込み落ち込み。。
 不動産屋さんから連絡があって、昨日決めた部屋の大家さんの事情で契約をちょっと待ってほしいとのこと(泣)。8月に、同じアパートにもう1部屋空き室が出るので、もしかしたらそこを借りてもらうかもしれないとも。。それは嫌だー!だって、昨日見た部屋が一番日当たりも風通しも良さそうなんだもん。窓2つだし。他の部屋が空きそうって言ったって、他はみんな北向きじゃんかーっ!貸す気がないなら最初から募集しないでよー。。契約書ももうほぼ書き終えたのに。・・・まさか大家さんがその部屋に住むとか・・あり得る・・・。
 8月1日に大家さんの答えが出るそうなので、それまで保留。。
 あの部屋がいいのになあ。。
 希望の部屋に住めますように。
 でも、まあ、しょうがないから他の候補もぼちぼち探してます。
 やっぱアパート探しも難しい。
 タイミングと、運と、縁。
 


2003年07月27日(日) 不動産屋さん

 つかれた〜。
 昨日今日と巣鴨デー。
 昨日の午後から巣鴨に出かけて地蔵通りを行ったり来たり。
 秋に引越しだから8月中には次のアパートを見つけなければと思い、いよいよ本腰になったのです。
 1軒目に入った小さな不動産屋さん、おじさんが1人でやってるらしい。私の希望を聞くとなんだか不機嫌。っていうか、希望家賃を知るとこちらの話もほとんど聞く気もなくなったらしい。それでも近くにある物件を見に連れて行ってくれた。でも、その部屋、古いのは仕方ないけど、暗くて天井が低くて、六畳なのにとても狭く感じる。日当たりも悪い。畳はあちこち浮いている。キッチンのシンクの錆、下の棚の汚れ等々、ちょっと料理する気になれない。おまけに私の予算よりちょっと高め。銭湯代を考えると、これなら風呂付で安い部屋を探すのとどっこいどっこいじゃないかって思えた。不動産屋のおじさんは、「それくらいの希望家賃じゃどこもこんなもんだよ。ま、よく考えて」みたいに言う。東京に来て14年、アパート探しはこれで5回目。何十軒もの不動産屋さんとやり取りして知ったのは、不動産屋さんによっては、客の希望する家賃の高低によって態度を変えてくるということかなあ。わがままな希望を言う客もいるんだろうけど、客の足元を見る不動産屋もあるんだよね。。。
 私、カチンと来ると同時にちょっと落ち込んだ。なんだしょっぱなから駄目じゃん。。というわけで景気付けに「ファイト餃子」に入って夕ご飯にしてしまった。・・・初めて入ったんだけど、独特のまん丸の餃子、皮はモチモチしてて、美味しい。10個で350円!ここにグラスビール200円つけて計550円でもうお腹いっぱいいっぱい。やっぱ巣鴨でしょ。。。最初の不動産屋はハズレだったけど、こっちも予めネットでいろいろ調べて、家賃相場とか把握してきたんだもん。根気よく探せば安くていい部屋があるはず。10軒くらい回るのは覚悟しよう。でも、今日はもう不動産屋もどこも閉まってるし、このまま帰って明日出直そう・・・と、駅に向かって歩いていて、ふととある不動産屋の前でまた足が止まる。物件情報の貼り紙眺めてたら中からニコニコした男性が「どうぞお入りください」と声をかけてくれたので店に入ると、中の店員さん4名がいっせいに立ち上がって「いらっしゃいませ」。なんかさっきのお店とえらく態度が違う!感じがいい!座ると、麦茶まで出してくれた。と、おそるおそる希望家賃と条件を話し始めると、店員さんの顔がぱっと輝き始めて、「お客様にぴったりの物件があります」。でも、まあ、こちらもあんまり期待しないで間取り図覗くと、これがまた結構よかったので、ちょっと胸が高鳴った。ところがあいにく、その日はお祭りで、大家さんがつかまらない(笑)。ということで、実際に部屋を見るのは今日となったのでした。
 
 で、今日再び出かけたのですが、大家さん、今度はパチンコに行っちゃったらしく、やっぱりつかまらない(笑)。でも同じアパートに間借りしているおばさんが案内してくれて、不動産屋のお兄さんと部屋に入ることができました。
 築ほぼ40年、四畳半、でも大きな窓2つでとても明るい!古いんだけど小奇麗で、しかも1階に共同のお風呂がある!この共同風呂を使うとすると、私の希望家賃よりかなり安い(でも銭湯に通うつもり)。四畳半なんだけど部屋の中にあるキッチンのシンクもガス台も大きめで使いやすそう。イメージしていた通りの部屋。なによりロケーションが最高。住みたいと思っていた位置にどんぴしゃ(笑)。私のためにあるような部屋です!私にとっては掘り出し物のよう。
 ということで、不動産屋巡り2軒目にして希望通り、いえ希望以上の物件が見つかったので、早速契約手続きに入りました。が、大家さんが出歩いていてなかなかつかまらず(さすが巣鴨だ)、入居可能かの確認は明日以降に。たぶん大丈夫だと思うのですが。
 幸先いいかも巣鴨。
 


2003年07月26日(土) イラク特措法案強行採決に思う(ニュース23を見て)

 日本の平和主義を根本から揺るがす法案が、十分な議論もなされないままいとも簡単に成立してしまった。
 こんなことがあっていいのだろうか?
 
 昨夜のTBS「ニュース23」(ここで映像が見れます⇒)http://news.tbs.co.jp/tbs_main.htmlを見たら、23日の党首討論で、民主党の菅代表が、「総理はこれを読まれたんでしょうかね」と、新潟県加茂市の市長が全国会議員に対して提出した要望書について言及していた。この、「イラク特措法案を廃案とすることを求める要望書」を書いた加茂市長というのが、もと防衛庁幹部(教育訓練局長)の小池清彦氏。防衛庁時代もPKO法案に対して慎重であるべきとの立場だった人だそうだ。
 今でも地元の自衛隊員との交流がある小池氏がテレビのインタビューで「イラク特措法案が通れば、もはや、自衛隊の海外派兵は自由自在になります」「もはや憲法の歯止めは効かなくなります」と述べられていた。
 小池氏が要望書を各所に送付してから、多くの賛同の手紙が寄せられ、その中にはかつての上司や仲間からのものも多いそうだ。
「要望書について全面的に賛成です。退職後、外交防衛政策が変貌してしまったことに危機感を持っていました」「すべて丸投げしてイラクへ出すなら、出された自衛隊がかわいそうです」「(要望書は)現役の自衛隊員達にとっても、まことにありがたきことと存じます」とは、防衛庁・自衛隊OBからの賛同の声。
「なかなか聞こえてこない自衛隊員の本音はこれと同じはず」(小池氏)
「一国の軍事組織を率いる人達は愛情を根本としなければいけない。イラクへ行く(自衛隊員の)思いがどんなものなのか、総理も防衛庁長官も、国会議員も、自分の身になって考えてみられるといい」(小池氏)

 この小池氏の要望書がもっと早く広くメディアに取り上げられてよいものなのに、と、残念。「(どこが戦闘地域でどこが非戦闘地域か)そんなの私に聞かれたって分かるはずがない」とニヤつきながら答える小泉首相。ヤジ、怒号、暴力沙汰のいい加減な国会討論。その中で、日本の平和憲法を根本から覆す非常に危険な法案がさっさと採決されてしまう現状に、憤りを感じる。
 しかも、イラク復興支援、と言いながら、実際の自衛隊派遣は11月の選挙後になるかもしれないとのこと。なんだ、結局は、イラクの復興なんかではなくて、大切なのは自分達が選挙で勝つことなんだ。イラクに自衛隊を派遣して、実際に自衛隊員に犠牲者が出る、あるいは戦闘に巻き込まれるなどの被害が出た場合、選挙の大勢に大きな影響が出かねないと危惧している。どうせ犠牲が出るなら選挙後に、とのつもり?小泉首相、ホントにイラクの人達を助けるつもりでいるの?
 本当にイラク復興支援を考えるなら、イラクの人達が望んでいることを、アメリカの視点でなく、実際のイラク国民の立場に立って探ることが必要なんじゃないかと思う。他国の領土へ軍隊を派遣する(自衛隊派遣とはそういうこと)のは戦後の日本に課せられた役割ではない。医療体制や生活環境を整える支援とか、経済援助とか、日本にできることは沢山ある。なんで自衛隊派遣ばかりに躍起になるのか。
 とにかく、小泉首相の思惑どおり、自衛隊を海外へ派兵する法案が成立してしまった。これで、今後、アメリカの要請があれば海外にどんどん自衛隊員を派遣することができる。平和憲法なし崩し解体法案だ。
 
 以下は、メーリングリストで頂いた、加茂市長の要望書です。
 無断転載になってしまうのですが、この要望書が掲載されているという当の加茂市のホームページhttp://www.city.kamo.niigata.jp/
が混んでいてなかなか表示されません。でも、この要望書は、政治家だけでなく、もっともっと多くの人が目を通すべき内容だと思う。とても大切なものだ。ここに全文をコピーして載せます。原文そのままです。


                          平成15年7月8日


       様

                         元防衛庁教育訓練局長
                      新 潟 県 加 茂 市 長
                         小  池  清  彦


イラク特措法案を廃案とすることを求める要望書の
写しの送付について

謹啓

時下益々御清祥のこととお慶び申し上げます。

イラク特措法案は、衆議院を通過し、現在参議院において審議中であります。

この法案は、憲法に違反する上に、極めて問題の多い法案であります。

イラク国民や中東諸国民が望んでいない自衛隊を、招かれざる客として戦場へ
派遣し、国の宝である自衛隊員をいたずらに死地に赴かしめる法案であります。

小泉総理は、イラクでは、夜盗・強盗の類の攻撃があるだけであるので戦闘行
為は行われていないと答弁しておられますが、イラク全土がフセイン側の不正
規軍によるゲリラ攻撃が行われているゲリラ戦の戦場であります。正規軍によ
る攻撃のみが戦闘行為なのではありません。

私は、事態を座視するに忍びず、このたび同封の要望書を衆参両議員各位及び
各大臣に提出いたしました。

御一読いただければ幸甚に存じます。

時節柄幾重にも御自愛下さいますようお祈り申し上げます。       敬具




                          平成15年7月8日
衆議院議員各位様
参議院議員各位様
各 大 臣 様
                       元防衛庁教育訓練局長
                       新 潟 県 加 茂 市長
                         小  池  清  彦
イラク特措法案を廃案とすることを求める要望書

1 イラク全土は、常にロケット弾攻撃、自爆テロ、仕掛爆弾攻撃等の危険が
存在する地域であり、戦闘行為が行われている地域であります。このことは、
米国による戦闘終結宣言によって左右されるものではありません。

2 「戦闘行為」を「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は
物を破壊する行為」と定義し、1に掲げる攻撃が「戦闘行為」に当たらないと
するイラク特措法の考え方は詭弁であり、強弁であります。

3 イラクは、全土において、前線も後方もありません。イラク全土がいまだ戦
場なのであります。

4 このような地域へ自衛隊を派遣することは、明確な海外派兵であり、明ら
かに憲法第9条に違反する行為であります。イラク特措法が定めるような海外
派兵さえも、憲法第9条の下で許されるとするならば、憲法第9条の下ででき
ないことは、ほとんど何もないということになります。

5 憲法第9条は、もともとアメリカによって押し付けられたものであること
は事実でありますが、しかし、同時に憲法第9条は、終戦後今日までの58年
間、日本及び日本国民が国際武力紛争に巻き込まれることを固く防止して来た
のであります。また、憲法第9条の存在によって、日本人は世界中の人々から
平和愛好国民として敬愛され、今日の地位を築くことができたのであります。
さきの大戦において、祖国のため、戦火に散華された英霊が望まれたことは、
祖国日本が再び国際武力紛争に巻き込まれることがないようにとのことであり、
日本国民が再び戦場で斃れることのないようにということであったはずであり
ます。私達は今一度大戦中の苦い経験をかみしめ、昭和20年8月15日の原
点に立ち還るべきであります。

6 イラク派兵がひと度行われるならば、平和愛好国民としての日本人に対す
る世界の特別の敬愛は消滅し、日本は普通の国となって、多くの災いが降りか
かって来ることになりましょう。

7 イラク国民は、決して日本国自衛隊の派遣を求めてはおりません。中東諸国
の国民も自衛隊の派遣を求めてはおりません。自衛隊は招かれざる客なのであ
ります。

8 自衛隊の本務は、祖国日本の防衛であります。自衛隊員は、我が国の領土が
侵略された場合には、命をかけて国を守る決意で入隊し、訓練に励んでいる人
達でありますが、イラクで命を危険にさらすことを決意して入隊して来た人達
ではないのであります。「国から給料を貰っているのだから、イラクへでもど
こへでも行って命を落とせ」とか、「事に臨んでは危険をかえりみない職業だ
から、どこへでも行って命を落とせ」ということにはならないのであります。
自衛隊員の募集ポスターやパンフレットには、「希望に満ちた立派な職場だ」
とのみ書いてあるのであって、「イラクへ行って生命を危険にさらせ」とは書
いてないのであります。

9 私は市町村長の一人として、毎年自衛隊入隊者激励会に出席し、防衛庁・
自衛隊の先輩の一人として、「自衛隊はすばらしい職場です。どうかこの職場
ですばらしい青春を過ごし、意義ある人生を送って下さい。」と祝福し、励ま
して参りました。もし、イラク特措法が成立して、私が激励した人達が、招か
れざる客として、イラクに派遣されて、万一生命を落とすようなことになった
ら、私は今度は自衛隊入隊者激励会において、何と申し上げたらよいのでしょ
うか。私は言葉を知りません。

10 自衛隊は、現在は不況下のため隊員の募集難は解消しておりますが、つい
先日までは、著しい募集難の中にありました。今後の少子化によって、自衛隊
は近い将来再び大きな募集難の時代に入ることになると予想されます。このた
びの自衛隊のイラク派遣は、戦場への派遣でありますので、犠牲者が出る可能
性は、大きなものがあります。もし、イラクで犠牲者が出た場合、自衛隊は職
場としての魅力を失い、大募集難が到来することになりましょう。隊員が集ま
らなくなった自衛隊は、その根幹が崩壊するのであります。その時は、徴兵制
が取りざたされることになり、ファシズムが台頭する危険さえ出て参ります。

11 イラクで犠牲者が出た場合、自衛隊員の不満は大きなものとなり、国内に
大きな衝撃を与え、極めて好ましくない事態が起こってくることを危惧するも
のであります。

12 「兵は妄りに動かすべからず」。古今の兵法の鉄則であります。兵を動かす
ことを好む者は、いずれ、手痛い打撃を受けるのであります。それは、やがて
国民を不幸に陥れることになるのであります。安易に兵を動かしてはなりませ
ん。アメリカに気兼ねして、イラク国民と中東諸国民が欲せぬ派兵をしてはな
りません。

13 防衛政策の中核である防衛力整備をおろそかにして、海外派兵のことばか
り考えることは、大きな誤りであります。国土が侵略されたとき、現在の自衛
隊の防衛力は、独力でどの程度まで祖国を防衛することができるのですか。極
めて不十分な防衛力ではありませんか。この程度の防衛努力しかできない国が、
イラク派兵に狂奔するなど、「生兵法大怪我のもと」であります。今こそ日本
は、海外派兵重視の防衛政策から防衛力整備重視の防衛政策に転換すべき時で
あります。名刀は鍛えぬいて、されどしっかりと鞘の中に収めておくのが剣の
道であり、兵法の極意であります。

14 以上に鑑み、21世紀の日本及び日本国民の安泰を祈念し、イラク特措法
は廃案とされるよう、強く要望するものであります。



2003年07月24日(木) 無理しないで

 無欲の人が、自分の人生を賭けて、ある目的のために奔走してきた。
 その人は自分の信念を貫くために、身分とか地位とかお金とか安住する場所とかを全部捨てて、それこそ裸一貫でぶつかっていこうと覚悟を決めて、実現に向けてずっと走り回ってきた。それによって多くの人が利益をこうむるし、とても大切なことを多くの人に示すことができるものだった。彼に実益はまったくないけど、そういう生き方が本来の自分らしい生き方なのだという想いが彼を支えていたし、そういう彼を応援する人達も周囲に沢山いた。
 でも、地位も権力もお金もある人が、突然その計画をぶち壊してしまった。今までは黙って傍観してきたのに、実現に向けてある程度形が整ってきた段階になって、急に横槍を入れてきた。その偉い人は、その計画について、自分達でやるから手を引けと言っているけど、いい加減な気持ちで片手間にやるのと、彼が人生を賭けてやろうとしていたのとは雲泥の差だ。しかもやり方が非常に陰湿で、欲の深さを私は感じてしまう。彼も当然納得いかないけれど、こればかりは法律やさまざまな問題が絡んでいて、権力のある人が駄目だと言ったらもう黙って引き下がるしかない。
 
 先日彼からその話を聞いて、これまでどれだけ彼が苦労してきたか、また希望を持って準備してきたかを知っているだけに、私もとてもショックを受けて、憤りも強く感じた。今でもやっぱり納得いかない。悔しいし。
 だけど、一番辛くて苦しい思いをしているのは、邪魔をされた彼本人。計画が駄目になったと応援してくれた人達に打ち明けるのはとてもつらいはず。目的のために捨てたものも多いから、一から始めなければならないものも沢山あるし。
 でも、その人は、計画を潰した人達の悪口を言わなかった。悔しいし、恨みがないと言ったら嘘だけど、駄目になったものは仕方ない、いつまでもそこにこだわっていては時間を浪費するだけだ、と話していた。自分のやろうと思っていることを実現する方法は他にまだあるはずだから、少し発想を変えて、焦らずに次の方向を探すそうだ。実際もう自分が次にやるべきことをある程度掴んでいて、勉強を進めてる。
 かなわないなあ。
 これまでの人生の中でしんどい経験をいろいろ積んできた人だ。タフで前向きな精神力には感服。まさに逆境をバネにして進んできた人なのだ。
 だけどそんな人でも辛い時は辛いはず。今相当しんどいはず。
 でも、あんまり無理しないで、自分に一番いい方法をゆっくり探っていってください。
 私も応援してるし!応援団長だし!


2003年07月21日(月) 失われる命

 今日も亡くなった人の数がニュースで流れる。
 ○人とひとくくりにされるすでに亡くなった人達の、テレビ画面で一瞬に伝えることなどとうてい不可能な、沢山の出来事や想いやこれからのつまった貴重な人生が、あっという間に消えてしまう。メディアがあるから私達はその命の失われたことを知ることができるのだけど、それすらすぐに忘れてしまう。あまりにも次々に、毎日多くの命が不慮に失われていくから。
 でも、突然家族や大切な人を失い、あとに残された人達は、当然失われた命のことを忘れることなどできるはずもないし、過去の一点で時間を止めてしまう人もいると聞く。残された人にとって、時間の流れはもはや存在しないようなものなのだとも聞く。
 
 病気や自然災害や戦争が人口の抑制に貢献しているから、人類はバランスが取れて生存できるのだという主張がある(私は人口論には門外漢ですが)。でもそれは、自分が安全な場所に立っているから言えることであって、個人個人の人生や命は、そう簡単にひとくくりにできるもんじゃない。

 ・・・こんな風に言う私だって、自分に直接関係ない人の死をどんどん忘れていってしまうけど。。
 せめて、可能な限りは、自分の日常の暮らしの中で、ニュースで流れた亡き人の死を悼み、自分の今ある命をありがたく思う気持ちを大切にしたい。


2003年07月20日(日) 私にできること

 蒸し暑かった。
 雨は降らなかったけど。。。
 でも九州では死者行方不明者20人近いとのこと。
 殺人事件に列車転覆。
 次は大雨。。。
 つらいニュースばかりですね。

 渋谷でピースパレード。
 イラクへの自衛隊派遣反対等をアピールしての。
 当然なんだろうけど、イラク攻撃が行われていた3月に比べると参加者は大幅に減少。今日は約600人だったから戦争終結前の参加者の10分の1以下位?でも知り合いでパレードに参加しないけど他の場所で署名運動とかやってた人達もいるとのこと。ほかの場所で頑張ってる人達も多いんだなあ。
 ソウルから飛行機で駆けつけたばかりの韓国人研究者や、6月にイラクでの取材中に米軍に不当に9日間も拘束された日本人ジャーナリストのトークなどもあり、自衛隊が派遣されようとしているイラクで今何が起こっているのかを改めて考えさせられる。
 イラクへの自衛隊派遣は、政治家にとっては、イラクを平和にするためではなく、自分達の政治的な意図を実現させるためのものでしかないんじゃないか。だから選挙が近づいたら世論を睨みながら派遣時期をずらすだろうし、アメリカ側の視点でしか現状を見れないから、現実にイラクの人達が何を求めているのかなどぜんぜん理解しようとしないんじゃないか。そんなことはもういろんな人達が指摘してるけど、政治家にとって一番大切なのは自分達の党や立場をどう守るかということだろうから、そう簡単に状況は変わらないと思う。残念だけど。こういうパレードや署名運動や政治家への請願なんかも、冷めた目でうざったいなあと思われて終わり、なんだろうけど。
 でも、一市民にできることといったらやっぱりこういうことだもの。政治的な意図などなく、ただただ平和な世の中であってほしいと希求する、その気持ちだけで名も知らない人達同士が集まって少しずつ輪ができていく。いろんなグループが沢山の平和に関する勉強会や講演会やシンポジウムを開いたりしている。なにも特別な行動ではない。参加資格も高いお金も必要ない。職業も肩書きも名刺もいらない。日本は世界の多くの国々に比べると、集団でこういうデモやパレードをやるということに対して冷めた反応が多いと思う。日本人は自分の思っていることを表面に出すのを躊躇する。でも、日常生活ではどこへ行くにもグループで群れるし、陰口は好きみたい。・・・なんて書くと、なに偉そうに生意気言ってるんだと皆に思われそうなんだけど。。。
 いろんな価値観があるし、平和というものに対する考え方も人によって異なると思う。ただ、世の中の事件や事故などいろんな出来事に対してもそうだと思うけど、無関心だけはいけないんじゃないかなあと思う。それぞれの活動の仕方があるだろうし、立場もあるだろうし、物理的に行動できない人も多いと思うけど。
 私はいろんな意味で自由な身だから、それでできる範囲で気持ちを行動にしていこうと思う。勉強もしようと思う。一見すると平和に見える日本にいると、この平和がずっと続くかのような錯覚を覚えるけど、世の中はつながっている。人の痛みは自分の痛みでもある。
 偉そうなことをまた言ってますが、お許しを。
 ピースパレードに参加してみたいけど1人じゃ不安だな、という人がいましたらメールください。一緒に行きましょう。


2003年07月19日(土) たまには覗いてみたい・・・わけないでしょ。

 昨夜は原宿のお洒落なレストランに。
 皆で談笑して美味しい料理も食べて、ちょっとトイレ。
 さっき入った時はあまりにも洗練されたお洒落なトイレだったので、しばし中で突っ立ってきょろきょろしてた。だもので、2回目にトイレに行く時もちょい楽しみだった。けど。
 ドアを開けて中に入って、あれ?
 さっき入ったトイレよりかなり狭い。
 半分くらいのスペースになっているような気がする。
 壁がこう、迫ってきているような感じ。
 手を洗うところが白い小さな陶器をちょこんと並べててこれまたお洒落なイメージだったんだけど、目の前にあるのは床まで伸びてる長細い白い陶器の手洗い場。。。あれ?個室、2つしかなかったっけ??
 
 !!!しまった!!!
 私のほかに誰もいなかったのが幸い。
 ささっとあとずさりして、ドアを開けて廊下を見る。
 だ、誰もいない。
 よ、よかった、危ない・・・変態と間違われるところだった。
 急いで隣の女性用トイレに逃げ込んだ。
 
 テーブルに戻って、友達に説明してあげた。
 皆男性用トイレなんて入る機会ないから、羨ましいでしょう。。ほほほ。


2003年07月17日(木) 脳が退化

 最近帰宅後パソコンを開く時間は1時間以内に決めた。
 調べ物がある場合は別として、この日記も、いつもめぐる知り合いのサイトも、ニュースのチェックも、メールの読み書きも、全部ひっくるめて1時間以内。
 時間は自分で作り出すものだといわれる意味がようやく分かってきた。
 自分のやりたいことをやるのに、1日を3分割して考えてるんだけど、なかなかうまくいかない。
 朝起きてから家を出るまでと、通勤電車の中と昼休み等、それから夜帰宅して寝るまで。朝はまとまったものを読む時間、日中の細切れの時間には文庫本や細切れの暗記もの、夜は考えたり書いたりじっくり理解すべき内容のこと。一応それを基本パターンにしてるつもりなのだけど、いつまでたってもうまくリズムが整わないなあ。というかやってる内容がそれぞれ遅々として進まない。頭が働かんです。言ってることとやってることが矛盾して偉そうな理想や理屈だけが先行してる。
 今更ながらに、学生時代にさんざん時間を無駄にしたことを後悔。
 あれから10年以上が経ち、恐ろしく退化しつつある脳を呪う毎日。
 
 


2003年07月16日(水) 犯罪発生マップ

 また引越しの話。
 巣鴨に住みたい住みたいと思っていて、ふと、今住んでる土地より果たして安全に暮らせるところなのか気になったので、調べた。
 警視庁のホームページにある、「犯罪発生マップ」というのを見た。
 これです、これ。↓
 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/yokushi/yokushi.htm
 東京都を区と市町村ごとに地図で分けて、それぞれに「ひったくり」「住居対象侵入盗」「事務所等侵入盗」「車上狙い」「粗暴犯」の発生件数を色で示しているというもの。
 もし、今住んでる杉並より豊島区、文京区辺りが治安悪ければちと考えものかもと思いつつ見てみると・・・・
 さすがに池袋はまっかっか(赤いほど発生率悪い)だけど、あれ、巣鴨辺りはちっとは穏やか。というか、今住んでる杉並って滅茶苦茶治安悪いんだー。空き巣多い。。こんな真っ赤な場所だったとは。
 この地図、ひったくり発生地点をさらに黒丸で示してあったりと、結構使える。都内に住んでいる方は、自宅周辺部分を一度チェックしておくことをおすすめします。

 ・・・早く杉並脱出したくなってきた。


2003年07月15日(火) 手信号

 先日帰宅途中にすれ違った自転車のお兄さんが手信号を使っていた。。。
 手信号。
 それを実践している人を見たのは何年ぶりだろう。。。ものすごく新鮮に感じた。感動すら覚えた。
 
 あれは小学5年の春。
 市内の交通公園なる施設に学年全員が出かけていって、1日かけて交通指導を受けることになった。歩行や自転車の時の交通ルールについて、自動車教習所みたいな道路のある公園で実際に歩いたり自転車に乗ったりして勉強するんである。外での課外授業ということもあって、私は遠足気分で行った。
 皆で体育座りしてる前で先生がおっしゃった。
「今日は地元の警察署の交通課のおまわりさんが皆さんの指導をしてくれます」
 ・・・嫌な予感がした。
 制服を着た婦人警官と腹の出た男の警察官が現れた。
 ・・・私の遠足気分はそこでぶっ飛んだ。
 先生が名前を紹介すると、周りの同級生がちくちくと私の背中をつっついた。卑怯者め。朝家を出るときは何も言ってなかったくせに。こんなことなら学校を休んだのに。
 それからは最悪。
 自称他称スパルタオヤジ、他の生徒には優しいのに、自分の娘が自転車に乗る番になると、怒鳴るんである。「なにやってんだふらつくなしゃんと走れ!」とか。「そんなんじゃ轢かれるだろう馬鹿もんが!」とか。。。
 もう、ほんとに最悪。
 しかも我が家では自転車なるもの欲しがっても買ってくれないので、私は友達のを借りる以外はほとんど自転車乗ってないので当然へたくそ。普段自分で「自転車は危ないから駄目だ」とか言って買ってくれないくせに、大勢の同級生の前で自転車乗りの下手ないたいけな娘を怒鳴るんである。そのたびに私は皆から笑われるんである。
 今でもふと思い出す、小学時代最大の二大汚点のうちの1つ。
 あの日の夜は自宅でオヤジに真っ向から抗議してようやっと自転車を買ってもらった。小学1年の時から何度も何度もねだって、5年になってやっと買ってもらった自転車。
 私が大人になって自動車教習所で教官に「車両感覚がない」と烙印押されたのは父親のせいである。
 
 なんの話だったかというと、そうだ、手信号の話でした。
 あの時交通公園で自転車の手信号の指導も受けたんだった。
 でも自転車で巡回してるおまわりさんが手信号やってるの、そういえば見たことないよ。


2003年07月14日(月) 叔母バカ

 夜帰宅してから1時間ほどヘリコプターが数台飛び回ってた。
 住宅地なのになんだろ。
 物騒な世の中。

 さっき実家の近くに住んでる妹から電話。
 弟の娘で小学1年の姪っ子の話で盛り上がった。
 最近学校の図書館から借りてきた本を熱心に読んでいたのだけど、同居している祖母(私の母)が覗き込んだらなんと堀辰雄の「風立ちぬ」だったそうな。本の裏表紙には小学校高学年用と書かれてあったとのことだけど、小1で「風立ちぬ」は無理だろう!!・・・と私が電話口でげらげら笑ってたら、妹が、「それがね、お母さんがびっくりして『あんた読んでて分かるの?』と聞いたら『難しいけど2回繰り返して読んだらだんだん分かってきた。なんか可哀相なお話だね』って答えたんだって!」と言うではないか。
 何を隠そう、彼女の父親(私の弟)は、まったくまったくまったく本を読まない男である。本どころか、新聞もテレビ欄以外に読んでるところを姉の私は見たことない。たぶん漢字テストしたら小学6年レベルだと思う。情けないけど。数年前帰省した時、弟が珍しく文庫本開いたまま眠り呆けていたので面食らってそっとその本を覗き込んだら、筒井康隆の「くたばれPTA」という本だった。それも、読み始めて2ページほどで断念したらしかった。まったくもって情けない。ちなみに弟夫婦揃って本は全く読まない。
 その弟の長女がである。
 叔母の私も何を隠そう堀辰雄は読んでないぞ。それどころか、その頃はメアリーポピンズとドリトル先生を読んでたぞ。
 一体これはなんだべ。隔世遺伝でもないし、突然変異か。
 しかも小1で恋愛モノが分かるのか。。ちょっとませてやしないか。
 そんでもって2回繰り返し読んだとは。その年齢ですでにそんな本の読み方を心得てるのか。。
 
 妹から聞いて納得したのだけど、実家では同居している祖母が毎晩孫達に物語を読み聞かせしているとのこと。最近では祖母の部屋に枕を持っていって眠る前の朗読を孫達がせがんでいるそうです。・・・なるほど。やっぱり。それは私と妹が幼い頃の光景と同じだ。なんで弟には影響しなかったのかが疑問だけど。
 ・・・もし私に子供が生まれたら、毎晩せっせと読み聞かせしよう。もしそうでなければ、可愛い姪っ子にせっせと本を贈るぞ。
 おばちゃんは将来が楽しみだぞー(^O^)

 ・・・というわけで私も今度「風立ちぬ」を買いに行きます。
 帰省する前に読んでおかねば(笑)
 
 
 


2003年07月13日(日) Mさんのこと

 Mさんは私の母と同じ歳で、私が学生時代に3年半ほど続けていたアルバイト先でずっと一緒だった女性だ。
 ガリガリで美人で気が強くて喧嘩っ早くてきっぷが良くて物知りで年中下ネタばかり話してて、おまけに大酒飲み。朝お酒の匂いプンプンさせながら出勤してきて、一日中からまれながら仕事したことも何度あったことか。今も住んでいる都心の四畳半の風呂無しアパート周辺の馴染みの店で、たぶん今夜も飲んでるはず。
 お連れ合いを早くに亡くされて以来ずっと1人暮らし。でも長い付き合いの恋人がいて、その彼の話をするときは表情がやわらかくて幸せそう。
 私がバイトをやめてからは年賀状だけの付き合いが続いていたけど、10年近く経ったある日年賀状にあった私の電話番号に突然電話をくれた。電話口で私の声を聞いたとたん、懐かしさのあまりか、わあわあ泣き出してしまった。
 10年以上ぶりに会うことになって、二人で居酒屋に行ったら、そこでもまたわあわあ泣き出した。私もじぃーんときていたのに、ボロボロ涙を流して泣き続けるので、店の人もびっくりしてしまい、私は感慨どころじゃなくなってしまった。・・・涙もろいのも昔と変わりなし。
 ろれつが回らなくなる頃には同じことを何度も何度も繰り返し喋るのも、昔と同じ。
 Mさんは私のことが心配だ心配だって言ってくれるけど、私はMさんのほうが心配なんだよね。
 
 


2003年07月12日(土) 凄まじい部屋

 ネットで賃貸情報に関するサイトを見て回っていて、こんなところを見つけた。
 「夜逃屋事件簿」http://www.rals.net/yonigeya/
 スサマジイ。
 ・・・もう、凄まじいの一言。あとは言葉を失ったまま、見入っていた。
 なんつうか、その、怖いもの見たさ。
 で、完全に食欲を失っていた今日の私。
 
 部屋を片付けられないというのは、ある種の病気であると聞いたことがある。最近注目されているらしいし。それを克服しようと苦労している人達もいるそう。だからあんまり面白半分に取り上げてはいけないんだろうけど。

 それにしても、このサイトに写真が載っている部屋。凄まじい汚さ。部屋全体がゴミ箱。。。どれくらい汚いかは、とても言葉では表現できない。これでは確かに、綺麗にしようという気力も失せるだろう。どこから掃除したらよいか分からないんだもの。
 
 自慢できることじゃないけど、私も掃除ベタ。整理ベタというべきか。さすがに写真の部屋のようにはなっていないけど。私の場合、ごきぶりが怖いためにときどき思い立ったように必死に(?)掃除しているので(^^;)
 それにしても不思議なことに、最近、引越しを前提に部屋の中を片付けたり整理し始めたら、だんだん物欲がなくなってきた。減らすことに喜びを感じ始めた(笑)。でもまだまだ、気軽に引越しできるほど荷物は減ってません。。。あ〜あ。
 


2003年07月10日(木) 少年法について思うこと

 犯人が14歳以下の少年であろうと、人を殺したら刑事罰を課すべきではないかと思う。そんなことを今日はずっと考えてた。
 加害者の少年の更生を目指すならなおのこと、人の命を殺めたら相応の罰を受けなければならないということを身をもって理解させるということが、少年の今後のためにも必要なんではないか。さすがに実名報道や極刑は難しいかもしれないけど、人を傷つけたり殺したりしたら、相応の年数を刑務所で過ごさねばならない、そこでは自由はないし刑務所の中で自分は大人になってしまうかもしれない、けれど、殺された被害者はもっともっと無念で、命を奪われるということは刑務所の暮らし以上に辛いものなのだと。刑務所の中で長い間過ごせば、社会に出て人生を謳歌する時間は他の人より短くなるけれど、殺された被害者はもっともっと短い人生だったのだと、身をもって体験させなければならないんじゃないかと思う。この世の中は、ゲームやアニメとは違う、仮想現実ではない、生身の身体を持った人間の世の中なのだから。
 子供でも、幼児でも、相手を叩けば怪我をするということは分かるし、互いにお菓子を分け合うことも覚えるし、犬や猫をいじめちゃいけないと兄弟を注意したりする。小学校中高学年にもなれば人の死の重みもちゃんと理解できる。それを教えられないまま成長して加害者になった少年は悲劇だけれど、加害者を腫れ物に触るように保護して、1年もたたないうちに社会に出してしまうのも悲劇だと思う。
 学校の勉強は成績が良くても、命の重みを教えられないまま成長してしまった。算数や国語、理科社会などの理解能力には優れているのかもしれないけど、人間にとって最も肝心なことに対する理解能力は養われていない。そういう少年を、同世代のほかの子供達と同じルートに早く復帰させることが、果たして本人のためになるなのだろうかと疑問。命の重みについて、社会の中で暮らしていく方法について、他の人より学習能力が乏しいのであれば、そのペースに合わせて心の根深い部分からじっくりケアしていくしか更生の道はないと思う。刑務所の中で過ごす期間がそういうものであれば、塀の向こうで失われる数年あるいは十数年は加害者の少年にとって、決して無駄ではないはず。
 今ある少年法の考え方そのものが、現実の社会に即さなくなってきているのではないか。


2003年07月09日(水) どうしたらいいんだろ

 12歳の中学生だとは思わなかった。
 日本中がやりきれない気持ちでいるんじゃないかと思う。
 何がどうおかしくなってしまったのか。世の中が異常な方向に進んでいっているような気がして、誰もが言い知れぬ不安と恐怖を抱えてニュースに見入っている昨今・・・そんな気がする。ニュースとして取り上げられる少年の凶悪犯罪、それは一部分の問題ではなく、きっと、日本という身体の奥深くにまで浸透し始めた病理が表面に現れたもののような気がする。日本だけに限らないのかもしれないけど。
 
 今日会社で、森元首相は子供を産まない女性云々と言うけれど世の中がこういう状態なのに産めと言われても産む気になれない、という話をしていたら、そばで聞いていた男性に、そういう世の中を作ってきたのは我々なのだと言われた。
 ・・・そうなのだよね。確かにそうなんだ。認めたくはないけど、社会の一員として、今回の長崎の事件の責任から、日本中の誰もが逃れることはできないのだと思う。。今回の事件だけでなく。被害者となった幼い男の子も、加害者の少年も、どちらも私達皆の子供であり、兄弟なんだと思う。今の社会の皆が育てたんだよね。
 現行の少年法では14歳未満は刑罰の対象とならない。その是非については私は自分の意見を持たない(どうしたらいいのか自分でも分からない)けど、それでも、事件の背景を明らかにすべきとは思う。加害者が14歳未満であれば、事件の捜査より加害者の少年の今後の更生に焦点が移るとのことだけど、やはり、加害者の家庭環境や、学校生活、どんなものを見たり接したり読んだりして育ってきたのか、どういう心境で犯罪を引き起こしたのか、などは、世間に情報として示すべきなんじゃないかと思う。加害者のプライバシーも大切だけど、今後こういう事件が繰り返されないためにも、皆で事件の背景について知り、考えていくこともとても重要なんじゃないかと思う。
 少年犯罪や凶悪事件が頻発する今の世の中が、そう簡単に明るい方向に変化するとは思わないけど。
 
 先日、大学生の人達と少し立ち話したのだけれど、彼らが、イラクの戦争の問題や環境問題について、「他人事ではないですから」と力強く何度も言っていたのがとても印象に残った。日本のことも、日本以外のことも、今の世の中に起こっていることはどれも他人事ではないのだと思う。世の中はつながっている。他人の痛みは自分の痛みでもある。悲しみも、苦しみも。他で起こっていることを直視し、そのことについて考えることが、今ほど大切な時代はなかったんじゃないかと思えるくらい、今の世の中は病んでいるような気がする。考えながら、それぞれの立場や方法で社会と関わっていくことが、今の状況を変えていく効果的なやり方なのかも。。状況が変わるかは分からないけれど。。
 
 。。。偉そうに書いてみたけど、これは理想論でしかないんだろうか。
  


2003年07月08日(火) 気づかせてくれてありがとう

 自分にとってはあたり前すぎるほどあたり前のことが、他の人からすれば手に入れたくても入らないとても羨ましいことであったのだと、あらためて気づかされた日。

 イランの頭部のつながった29歳の双子の女性姉妹。シンガポールでの分離手術の途中で亡くなった。周囲の反対を押し切り、困難を極める危険な手術に賭けた姉妹と周囲の人々、手術を担当した130人もの医療関係者の無念を思うと、胸が痛い。もちろん、インターネット上のニュースでしか彼女達を知らないけど、でも、あんな厳しい身体状況でどうしてあんなに明るいのだろうと思うくらいの笑顔。生前の写真を見ているからなおのこと、亡くなったというニュースに、胸が締め付けられる。
 分離手術が終わったら、1人は弁護士に、もう1人はジャーナリストにと、それぞれに夢を抱えていたそうだ。29歳、女性ならあたり前にしたいことができない辛さを考えると気の毒。でも、そういう状況を乗り越えてきてのあの強さ、笑顔だったんだなあと思う。
 
 髪を洗い、お化粧をし、着たい服を着て、食べたいものを食べ、行きたいところへ行き、読みたいものを読み、人と話し、パソコンをいじり、好きな時間に寝る。あたり前すぎる毎日が、ほんとうは人から見れば羨ましい、とてもありがたい毎日なのだということに気づかせてくれた姉妹。
 私ってなんていろんなものを持っているんだろう。手もある足もある目も口も耳も、自分だけの頭も。こうして自由にものを言い、好きな土地に住み、自分のために働ける。
 なんて幸せな毎日なんだろう。
 毎日の、あたり前の暮らしに、感謝したい。


2003年07月07日(月) イラク復興支援?

 夜、渋谷での「イラク復興支援特別措置法案」に反対するピースパレードに参加。
 七夕ということもあって、浴衣姿、七夕飾りのついた笹、パンダの着ぐるみなど、華やかで賑やかなパレードになった。700人位の参加者で渋谷の街をぐるっと。
 
 イラクはまだ戦争状態。
 戦争をしかけて、また終結宣言を出した当のブッシュ大統領が、「わが国はまだ戦争状態にある」と言っているんだから。
「戦争が長引いてイラク国民、米英軍双方の被害者が増えれば戦争の是非を問う世論が大きくなって立場が不利になるから、取り急ぎ戦争は終結したように見せかけたの。でも実際はまだ終わってないの。こっちの魂胆を見抜いたイラクの人達がしきりに反抗してくるのよね。でもせっかくお金と労力使ってここまで乗り込んできたんだから、最終目標のお宝を獲得するまではイラクから離れるわけには行きません。アメリカ様の邪魔をする者はイラクの市民であっても容赦しないわ。フセインを追い出してやったんだからしばらくちょっと黙ってなさいよ。そういえば大量破壊兵器は見つかってないけど、今となってはもういいや。そんなことよりお宝の沢山眠る土地を、そう簡単に手放すもんですか」
「ねえジャパニーズ、ある程度はイラクを痛めつけておいたから、そろそろ自衛隊つれて乗り込んできなさいよ。なに?日本近海を離れたら自衛隊じゃなくなる?そんなつれないこと言わないでよ、どうせあんたの国の平和憲法も自衛隊もあたしの指導でできたのよ、そのあたしがいいって言ってるんだから、ちょっと位内容変わっちゃっても構やしないわよ。それに前の大戦から何十年経ったと思ってるのよ、世界情勢は変わったのよ、今や世界の中心はアメリカなの。アメリカ国民の利益を侵害する国が悪なのよ。あ、それは昔から変わってないわね。まあいいわ、そのアメリカ様が来なさいって言ってるのよ、ありがたくついて来なさいよ、3月の開戦当初から一貫して攻撃を支持してくれたでしょ、そのご褒美も兼ねてるのよ、それにあなたも欲しいでしょ、石油。ついてこなきゃあげないわよ」
「それにね、あたしまだ計画があるの。今あたしノリにノッてるから、もうちょっと経ったらあと1つか2つ位攻撃して乗り込んじゃおうっかなって国があるのよね。ほら、1つはジャパニーズのそばのあの国よ。その時はもちろんあなたも一緒に手伝ってよ。まさかその時後ろで傍観してるつもりじゃないわよね。それは困るのよ。その時に向けて、自衛隊をもっと自由にしておいてあげなきゃ。なに、簡単よ。実績作っちゃえばいいのよ。今がチャンスよ。自衛隊の殻を破らなきゃ、殻を。え?国民が納得するかどうかって?簡単よ、頭使いなさいよ、復興支援て名前をつければいいのよ。聞こえがいいじゃない、復興を支援するのよ。イラク国民を助けるみたいに聞こえるじゃない、これならみんな納得するわよ。あとは実際はあたしの軍隊の後ろにくっついて、まあいざとなったら銃ぶっ放してもいいんじゃない、・・・まあ、そういう危険もあるわね。え?そうなったら困る?馬鹿言ってんじゃないわよ、小泉さんの支持率があるうちにこの法案成立させなさいよ、でないと、この後いつ成立させられるか分かったもんじゃないわよ」
 


2003年07月06日(日) 満腹だ

 夕ご飯を7時前に食べ終わった。
 洗濯も部屋の掃除も今日のノルマは達成してる(・・・というか、疲れたから今日はもうやめました)。
 寝るまであと5時間。
 5時間もあるぞ!
 5時間も!
 なんて嬉しいんだろ。平日はこうはいかない。
 う、うんにゃ、予定のない平日はもっと早く帰宅できるよう心がけよう。
 さてさて、あと5時間。
 なにすっべか。。。♪


2003年07月05日(土) バリー・ホワイト哀悼。。

 バリー・ホワイト死去。
 58歳は若すぎる!
 包み込むような超低音のヴォイスで歌うメロウなソウル。
 こんなに早く亡くなるなんて残念。。。
 ・・・今夜は彼のアルバムを繰り返し聴いています。

 秋の引越しを前に休日のたびにモノ減らし大作戦をやっているけど、実際はなかなか減らず。。1年以上使わない手に取らないものはどんどん処分すればよいはずなんだけど、実際は簡単に進まず。いざ捨てるか売るか実家に送ろうとするとあれもこれもと未練が湧く。その最たるものがCD。
 子供の頃から一緒の部屋で過ごし、偏屈な姉の趣味なる曲を無理やり聴かされて、好きなアーティストの傾向が似ている妹は、持っているCDを中古レコード店に売るくらいなら全部送ってくれと嬉しそうに言っていたけど、売るどころか妹に送ることもためらわれて、悩む。部屋の一角で山を築いているCD、今はまだどうしても手放せない。
 思うに音楽は、疲れて帰ってきて首までどっぷり浸かる熱いお風呂のような存在かも。あるいは閉めきった部屋の窓を開けて、外の風を招き入れた時の心地よさ。もしくは仕事の手を休めて飲む香ばしく熱いコーヒー。そして1日の終わりに口にする1杯のお酒。全身の血がかすかに騒いで脳の緊張がほどよく解ける瞬間。
 いやいや、もしかしたら、もっと自分のいる空間に密接なものかもしれない。テレビを見ない1人暮らしの場合、特に。なくてはならない空気のように。
 「音楽のない生活なんて考えられない」(だったかな)っていうCMがあったけど、まさにそうだ。世代も性別も関係なく、音楽がもう生活の一部、それ以上の存在になってる人、多いんだろうなあ。
 というわけで、妹に送るのは、ほんとにあんまり聴かないものだけになりそう。
 


2003年07月04日(金) とんかつと味噌汁

 家で揚げ物は滅多に作らないので、どうしても食べたくなった時は外でごはん。
 この前むしょうにとんかつを食べたくなって、西荻窪の定食屋さんに入った。
 「西荻大全」http://www.be.wakwak.com/~tks/index.htm
 このHPで高く評価されていた「食堂丸藤」。前から気にはなっていたのだけど、なかなか入る機会がなくて。
 で、食べた食べた。
 定食セット(ごはん、味噌汁、たくあんがセットになって220円)と豚ロースとんかつ(350円)を組み合わせてとんかつ定食。プラス納豆70円。とんかつ定食と納豆で640円なんて安い!!めちゃくちゃ良心的!!
 しかも、私が注文してからカウンターの向こうでおじさんがパン粉の袋を出してパン粉をつけ始めた。それからシュワーッジャーッパチパチパチ・・・揚げ始めた。・・・幸せの音だ。。
 うなぎの寝床みたいな細長い店内の入り口から奥までずっとカウンター席が続いていて、カウンターの前はこれまた長い調理場。お客は私のほかに、常連客らしきおじさん2人、若いビジネスマン1人、あとから入ってきた学生1人。お店は70代くらいのおじさんとおばさんが切り盛りしてる。店内は古いけど、不潔な感じはない。混んでる時間帯ではないらしく、テレビを見ながら店のおじさんおばさんと常連客があーだこうだ言いながら笑ってた。女性1人でも十分居心地いいな。もっと早くから利用するべきだったな。
 揚げたてのとんかつ、こんがりきつね色。外はカリッとしてて、中のお肉は柔らかくて熱い肉汁がわーっと口中に広がって、衣の卵がまだちょっとトロッとしてて、噛み砕いた肉と絶妙に交じり合って美味しい。テーブルのソースと熱々のとんかつ。フツーの組み合わせなんだけどとっても美味しい。
 味噌汁も最高に美味しかった。ダシの味がしました。
 先のサイトでも書かれていましたが、ちゃんとダシをとった味噌汁です。粉末のダシではなくて。
 ここで脱線。
 私にとっての最高の味噌汁のベスト3は
  1位 知り合いの和尚さんのお寺で朝のお勤め後に作ってもらった味噌汁
  2位 新潟の実家でたま〜に作ってもらえる南蛮海老の頭(身は刺身に)の入った味噌汁
  3位 自分で作る味噌汁
 です。
 2位の海老の殻入りはまあ特別なんだけど、1位と3位は両方とも昆布と煮干のダシです。寝る前に和尚さんが小鍋に水を張って、その中に小さく切った昆布と煮干を入れて、朝、残り物野菜を具にして作ってくれた。あれはホントに美味しかったな。自分で作る味噌汁も昆布と煮干でダシをとる。ダシ用には北海道の羅臼産昆布が最高と以前聞いたことがあったのでデパ地下の昆布専門店に買いに行ったら、贈答品用なのか数千円という値段にびっくり。高いのね。そのお店で羅臼昆布の切れ端が800円位で売られていたのでそれを買い求め、はさみで3センチ四方位に切って、ダシ用に。よく行く自然食品のお店にもそれくらいの値段で置いてあるのでたまにそこで買うことも。ダシだから、見栄えはどうでもいいのです。しかも、それで3ヶ月くらいはたっぷり使える。で、朝家を出る前に、小鍋に水と昆布の切れ端と、天日干しの煮干を2尾入れて、鍋ごと冷蔵庫に。帰宅したらそのまま火にかければ、すでにダシは結構とれているので、らくらくデス。ちなみに昆布は別に羅臼でなくっても。思うに羅臼は薄味の煮物に合う昆布なのかもです。そばつゆとか味噌汁には他の産地の昆布のほうが美味しいかも。と思いつつ、名前と柔らかさに惹かれてつい羅臼昆布にしてしまう。こんど別のにしてみよう。
 かように、味噌汁は大事です。味噌汁がついてないご飯は、要を欠いているようで落ち着かない。。毎日作るのに、おそろかに出来ないのが味噌汁。おろそかにしようと思えばいくらでも手を抜けるのだけど、抜いたら抜いた分味が落ちるのが味噌汁。まずはダシ。どんなにいい味噌を使っても、ダシが効いていないとただのしょっぱいスープになっちゃう。
 
 食堂丸藤の味噌汁、きちんとダシをとった家庭の味の味噌汁だった。
 おじさんおばさんの人柄もとってもいいし、どれも安いし美味しいし。
 こういう定食屋さんや気取りのない食べ物屋さんが沢山あるので西荻窪って好き。・・・離れがたくなってきます。・・・でも、巣鴨にもあると期待して!!
 
 


2003年07月03日(木) パッションフルーツ⇒訂正事項

 先日日記に頂いたパッションフルーツのことを書いたんだけど、今日、それを下さったお人が日記を読んでびっくりして慌ててメールを下さった。
 ・・・パッションの種を出してはいかんのだそうだ。
 種をプーするのではなく、全部食べるのだそうです。
 なんと、私はせっかく頂いた貴重な果物の食べられるはずの大部分を、無駄にしておったのです。・・・吐き出した種ベランダの植木鉢に蒔いてたもんね。今更土の中から拾って食べるわけにもいかないしね。。
 どうりで可食部の少ない果物だと思いました。
 頂いた時にちゃんと説明してくださったのに、まったく理解してなかった私。フォッフォッフォ。。。
 幸いあと2個残ってます。
 明日、種も食べてみます。
 
 私の日記を読んで、パッションフルーツの食べ方を間違えて覚えてしまった人がいましたら、すぐさま訂正してください。
 パッションフルーツは種ごとお食べくださいm(_ _+)m

 ☆☆☆
 
 雨夜の帰り道。住宅の軒下でくちなしが白い花を沢山つけていた。
 通り過ぎると後ろから甘美な香りがいつまでも追いかけてくる。
 くちなしの香りって好きだな。
 でもそれがあまりにも官能的でむせかえってしまうので、私のアパートの狭いベランダには置けない。なめくじが寄ってくるというのも理由にあるけど。
 ところでどうしてくちなしっていうんだろう?
 と、今夜はそんなことに思い巡らせながら歩いていた。
 くちなし。
 梔子。
 ・・・口無し?
 岡野玲子の漫画「陰陽師」(夢枕獏原作)に、僧侶のもとに毎晩口のない女の人が現れて、安倍晴明が、僧侶が写経をした際に「如」という字の口の部分に墨を落としてしまい、その「如」という字がその女の人の正体であると解いた話があったけれど、そのタイトルが「梔子の女(ひと)」だった。
 くちなしの花。・・・しとしとと雨の降る季節に黙って咲いている無口な花だから?そういうイメージがある。
 ・・・朽ちなし?
 これは私が語感からなんとなくイメージしてしまったんだけど。。
 純白の飾り気のない美しい花。周囲の景色の中に決して埋没することのない柔らかい白さ。こんなに香り、こんなに人を魅了する花は、ずっと朽ちることを知らないのじゃないかな。永遠に、その白さを保ったまま、庭の片隅にひっそりと咲き続けるのじゃないだろうか。
 でも、残念ながら、くちなしの花もやがて色あせていく。真っ白い花は、いずれ茶色に変化していく。闇夜に浮き上がるほど美しい白であったがために、白でなくなっていく変化の過程は、哀しくなるほど無残で寂しい。
 朽ちなし、であれば、素敵なのに。

 それでとうとう「広辞苑」で調べることにした。
 なんだ、なんかつまんないの。
 「果実が熟しても口を開かないからいう」とあった。
 あー確かに、口がすぼんだような形の実がなるなあ。
 でも、ロマンがない名前の由来に、ちょっとがっかり。
 
 ところで、くちなしの花を見ると、どうしても「くちなしの花」という歌を思い出してしまう。http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/kuchinashinohana.html
 あたしっておやじっぽい。。。
 
 
 
 


2003年07月02日(水) 「ブレードランナー」

 リドリー・スコット監督の映画「ブレードランナー」が好きで、もう何回観たか分からないけど、観るたびに新しい発見があって、飽きない。
 劇場ウケを狙って監督の意図しないエンディングになってしまった1982年の劇場公開版(「完全版」)と、時を経て1992年に監督が改めて希望通りに編集しなおしたディレクターズ・カット(「最終版」)、一見同じ映画なんだけど、やっぱり違う。
 例えば「完全版」では主人公のデッカード(ハリソン・フォード)のナレーションが入るけれど、「最終版」ではまったく入らない。そもそもスコット監督はこの映画をフィルム・ノワール的なものにしたかったそうで、となるとご丁寧に観客に説明をくっつけるようなナレーションを入れることは論外だったようで。
 それから劇場公開版とは決定的に異なるのは、レプリカント(アンドロイド)を追って抹殺するブレードランナーという仕事をしている主人公のデッカード自身が、じつはレプリカントなんではないかという疑念を映画を観る側に与えようとしていること。デッカードがレプリカントか人間かについては人によって判断は分かれるかもしれないけれど、スコット監督は明らかにレプリカントだと意図して映画を制作した、とインタヴューに答えているらしい。
 デッカードがレプリカントだと意識させられる点からも、私は「最終版」のほうが好き。ある決定的なワンシーン(私には決定的に思えてしまう)といくつかの台詞から判断するに、デッカードはやっぱりレプリなんだなあ、と思えてくる。少し謎解きの要素もあって面白い。で、そういう観点から観ると、「最終版」には「完全版」にない深みや広がりが出てくるような気がするんだけど。。。
 さらに、デッカードがレプリカントだと思うと、レプリカントのリーダーであるロイ(ルトガー・ハウアー)の言動がさらに重みを増す。ロイはデッカードがレプリカントだと知っていたんじゃなかな、とまで思えてしまう。だとするとロイが息絶える場面での解釈も違ってくるかな。
 ちなみに俳優陣では、ルトガー・ハウアーが一番存在感があって好き。主役のハリソン・フォード以上の存在感。ルトガー・ハウアーは大好きな俳優さん。一番好きなのは彼が主役を演じた「聖なる酔っ払いの伝説」(エルマンノ・オルミ監督)と、この「ブレードランナー」。「聖なる・・・」は橋の下に住むホームレスを演じていて、アクション俳優として有名な彼とはまた違う一面を見せてくれる。私は断然こっちのほうが好きです。

 随所に出てくるちょっとオカシイ日本も好き。
 舞台となる近未来の東京風の都市。日本女性が微笑みながら口に錠剤をほうり込む「強力わかもと」のでかいネオン看板。だいたい、近未来の街の看板に「万年筆」(それもでかでかと)はきっとないだろうと笑ってしまうんだけど、まあいいや。屋台のおっちゃんや街で繰り返し同じ日本語が流されるのもおかしくていい。
 映画が始まった瞬間から自分もその場所にいるかのごとく雰囲気にどっぷり浸かれるところが好き。ストーリーもさることながら、街の存在感、エネルギーが画面から伝わってくるような気がする。
 「ブレードランナー」のファンは私の周りにも結構いて、皆それぞれの思い入れがあるみたい。
 観れば観るほど、自分だけの映画になっていく、そういう面白さ、不可思議さ、奥深さがこの映画の人気の魅力かも。

 


2003年07月01日(火) もっと他のコトに怒りなよー

 ロシアから来たタトゥーというデュオが、生放送の途中に自分達の出番をすっぽかして帰っちゃったのが話題になって、マスコミを賑わしているみたいだけど、正直言って「あほくさ」と思ってしまうよゥ。いい加減もうニュースで取り上げるのやめればいいのにね。実際被害をこうむったテレビ局やプロモーターのご苦労を分からないわけではないけど、そういう荒天破なことをしかねないと十分予想できるアーティストを出演させて話題を得ようという狙いもあったんだろうし、リスクは重々承知しておくべきだよね。もちろん出番すっぽかした方が悪いんだけど、それに対する怒りの動機が、どうも、十代の外国の女の子達に日本をバカにされた、というところにあるような気がして、なんかヘン。このデュオが例えば30代位の男性だったら、非難の度合いもたぶん違っていただろうなあ。
 テレビ朝日は当然ギャラは払わない、なんて言ってるけど、話題づくりに貢献したんだから(そもそも番組を生放送にすること自体、ハプニング性を期待してるんじゃないか?)ちっとは払ってあげれば?これでミュージックステーションの視聴率もしばらく上がるかもしれないんだし。
 そんなことよりも、日本という国では、まったく仕事をせずに拘置所暮らしをしている悪徳政治家になんと年間2000万円近くものギャラが平然と支払われているんである。当然それは国民の血税ぞ。その悪徳政治家とはあの鈴木宗男議員、そういえばまだ議員やめてないんだよゥ、もう、びっくりしちゃった。すっかり記憶の彼方に追いやってましたし。昨年1年間で、「議員歳費は月々支給され、昨年3、6、12月にはボーナスが総額約690万円」合計「約1970万円」支給されたそう。http://www.asahi.com/politics/update/0630/005.html
 すごいよね。2000万稼ぐには私何年働かなきゃならないんだろ。働かずに拘置所でのんびりしてる悪徳政治家のオヤジ養うために私今日も稼ぐのかと思うとほんとアホらし。まじで税金返して欲しい。
 それから早稲田大学生らのサークルでのレイプ事件に関連して、「(レイプする人は)まだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」とのたまったガマガエル議員氏。どんなに釈明しようと貧相な犯罪認識しかないのがもうばればれです。選挙カーの中でアルバイトの女性に性的嫌がらせをして辞職に追い込まれた横山ノックと同類なのがようく分かる。
 さらにはその発言があった同じ会場で親分ガマガエルである森元首相の堂々たる熱弁に私はあいた口が塞がらなかった。要約すると、結婚して子供を立派に産み育ててきた女性もいる一方で、ずっと独身で気ままに暮らしてきたくせに歳をとったらさあ年金で面倒みてくれと都合のいいことを言う女性もいる、子供を産んで育ててきた女性はご苦労さんとねぎらうべきだけど、そうではない女性は云々かんぬん。。。という内容だった。
 ここまで来ると怒りというよりもう呆れるというか情けない。この人が口でさんざん災いを呼んだとはいえ、一時期日本の首相だったんだよなあ。こういう、女性を子供を産む道具としか見ていないような人が政治を動かしているんだから、日本という国はオソロシイ。
 私は男女の性差を否定しないし、男女それぞれに補い合って助け合っていける自然な形が理想なんじゃないかなあと思っているけど、そういうことと、女性は男性より劣るとか、女性は子供を産んでこそ一人前とかいう捉え方はぜんぜん違う。あまりにも貧弱で、視野の狭く低い見方だ。というか根本的に相手を人格ある人間だと見る能力に欠けているのだから、その貧相な思考能力を憐れむべきかも。
 こういう貧しい考え方しか出来ない政治家が、公の場で堂々と呆れた言動をしている、そういう事態にもっと怒るべきなんじゃないかと思うんだけど。マスコミは、外国の未成年の女の子の不可解な言動を追っかけまわしてクローズアップするより、自分の国の政治の中枢にいる人達をもっと監視して欲しい。
 と、ここまで書いて気がついたんだけど、タトゥーに対して日本人が怒っている心理の根っこにあるのと、レイプするのは元気な証拠だなどと言えてしまう心理の素は、よくよく考えると同じ種類のものじゃないかと思った。
 どっちも相手が女性だから、というのがあるんだよね。。。たぶん。

 今日はちっと吐き出したからすっきりしました。
 最後まで読んでくださってありがとうですm(_ _)m
 おやすみなさい。
 


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