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産後2日目〜我が子はかわいい♪〜
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2003年10月31日(金) |
6:00 検温 点滴 7:30 朝食 8:00 授乳 10:15 沐浴指導 11:00 授乳 12:00 昼食 12:30 点滴 13:00 調乳指導 14:00 授乳 17:00 授乳 18:00 夕食 20:00 授乳 21:00 消灯 22:00 点滴 23:00 授乳
今日は早朝5時の授乳をパス。目が覚めたのは4:30くらいだったからあまり意味はなかったけど、だいぶ疲れが取れた。疲れが取れてみると、昨日の23時の授乳と今朝の授乳をパスしたことで、マゴたんにしばらく会っていないことが寂しく思えてくる。目をつぶると浮かんでくるのは出会って間もないマゴたんの顔ばかり。
8時の授乳で12時間ぶりにマゴたんに会う。疲れが取れたおかげでかわいく思えてならない。う〜ん、かわいいぞ、マゴたん。昨日までは目が開いていなかったが、目が開くようになっている。かわいいわ〜。子供嫌いの私も、人並みに我が子を愛しく思う本能はあったようだ。
乳首を吸われると、お腹が痛くなる。これは吸われた刺激で子宮が収縮するせいらしい。どんどん収縮してくれ。産後のお腹はタルタル状態で見ちゃいられない状態なのだ。
沐浴指導は、助産婦さんが実際に赤ちゃんを沐浴して見せてくれた。でもあまりにも鮮やかに沐浴してしまうので、簡単に見えたけど実際は難しそうだ。マゴたんは重いし・・・。
赤ちゃんは新陳代謝がいいので、沐浴の後はローションなどつけなくて良いらしい。シッカロールも、逆に毛穴を詰まらせてしまうので必要ないとのこと。
また、石鹸ではなく沐浴剤を使う場合、お湯に入れるだけで洗えるので便利だが、赤ちゃんの肌に膜を張ってしまうので、3日に1回は石鹸を使わないといけないらしい。なるほど〜。うちは沐浴剤を既に買ってしまっていたので、これは初耳。いい勉強になった。
調乳指導は、明治乳業の人がやってきて自社製品を使って説明してくれる。これは指導というより宣伝だった。こんなにうちのミルクはすごいんですという説明と、配られたサンプル商品(鉄分ゼリーとか)の宣伝と。調乳自体は「粉ミルクをすりきりで計って哺乳瓶に入れて、お湯を入れて振るだけでいいんです!」で終わってしまった。調乳指導といえるのは5分くらいで、残り25分が宣伝だった。しかもついでにベビーローションの宣伝までしていった。ついさっきの沐浴指導で必要ないと言われたばかりだったのでちょっとおかしかった。
今日は夕食にお祝い膳が出て豪華。鯛の尾頭付き♪だけど、せっかく疲れが取れたのに、誰もお見舞いに来てくれなかった。とても寂しい・・・。4人部屋の病室で、私以外の3人にはお花が届いているのに、私にだけ花がない。寂しいなぁーーー・・・。
結局今日も点滴が外れなかった。私の体はどうしちゃったの?
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産後1日目〜授乳開始〜
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2003年10月30日(木) |
6:00 検温 7:30 朝食 10:30 授乳指導 12:00 昼食 12:20 シャワー 12:40 点滴 13:15 乳房マッサージビデオ鑑賞 14:00 授乳 15:00 面会時間開始 17:00 授乳 18:00 夕食 19:00 面会時間終了 20:00 授乳 21:00 消灯 22:00 点滴
産後の興奮状態か、ホルモンの関係か、あんなに早起きしてあんなに大変な大仕事をやり遂げた後にもかかわらずまったく寝付けず、2時間しか眠れなかった。朝がつらい。昨日夕飯しか食べられなかったせいか、食欲だけは旺盛で、朝食からがつがつ食べた。
産後の入院生活は、3時間おきの授乳に加えて、さまざまな勉強会のようなものがあり、結構スケジュールはつまっている。初日の今日は10時半から授乳指導。母乳のあげ方やオムツの替え方を学ぶ。
新生児室から赤ちゃんを受け取ると、早速母乳をあげた。本能的に乳首に吸い付く我が子。吸う力も強い強い。乳首に伝わる刺激もすごい。
赤ちゃんの、母乳をあげる前の体重と、母乳をあげたあとの体重を計って、引き算することでどのくらい母乳を飲んだかを測定し、足りない分は粉ミルクで補う。初日の今日は1回に飲む量は20ml。まだ母乳はほとんど出ず、せいぜい2g程度なので、基本的にミルクで授乳終了。でもこれから3時間おきにおっぱいを吸わせることで、母乳の出も良くなっていくらしい。
12時からお昼を食べて、その後ようやくシャワーを浴びた。3日ぶりのシャワーでやっとさっぱりした。
シャワーの後は休む間もなく点滴。出産直後に高熱が出たせいで、細菌感染を防ぐために抗生物質の点滴を受け続けなくてはならないのだ。あーあ、点滴なんかしているのは私だけ。しかも腕の血管が細くて見えにくく、点滴の針を何度も差し替えるのが難しいため、針が刺しっぱなしなのだ。手首を動かしにくいことこの上ない。
1時15分から乳房マッサージのビデオ鑑賞。揉めば良いというものでもないのね。横から、斜め下から、真下から、押すようにマッサージ。
それからさらに検診があり、2時からまた授乳。まだ慣れていないので、授乳に1時間ほどみっちり時間がかかってしまう。そのくせ母乳は2g程度。
ここまでほとんど休みなし。睡眠不足と体力不足のダブルパンチで、とにかく横になって寝ていたかったが、そんな暇はどこにもなかった。
3時から面会時間になり、義母がお見舞いに来てくれた。1時間半ほど話し、赤ちゃんを見てもらう。遠くから来てくださったのもうれしいし、ケーキやおこわを買ってきていただいたのもありがたかった。しかし!とにかく私は倒れこみたいくらいに疲れきっていたので、内心は休みたい!!!の一心。
そして義母が帰るとまた5時の授乳。我がまごたん(仮名)は寝てばかりでなかなかミルクを飲んでくれない。新米ママは途方にくれる。
授乳が終わったかと思えば、次は母と夫がお見舞いに来てくれた。話していると楽しいのだが、とにかく休みたい!!!!!気持ちのほうが強い。
7時に面会時間が終わった。ようやく休める・・・。
本能のままに深い眠りについてしまい、8時の授乳を寝過ごした。ナースコールで起こされて慌てて授乳室へ行くと、助産婦さんに遅刻を注意された・・・。トホホ。 もう体力と気力の限界を悟った。本当は夜11時と早朝5時にも授乳があるのだが、今日はこれをパスさせてもらう。たっぷり眠らせてくれ〜〜〜〜〜〜!!!!!
ただ、8時の授乳で、本来20ml飲めば十分なのに、まごたんは30mlもミルクを飲んだ。相変わらず母乳は全然でないけど、ミルクの飲みっぷりはさすが3720gって感じだ。
それにしても、3時間おきの授乳がこれほどツライとは思わなかった。1回の授乳に1時間かかるので、間に2時間しか余裕がない。ここに勉強会やら点滴やら食事やら面会やらが入ってくるので、自由時間がほとんどないのだ。既にノイローゼ気味!?
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出産!!(41w0d)〜無痛分娩体験記〜
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2003年10月29日(水) |
**陣痛中にとっていたメモを元に、出産体験記**
<前夜> 午前0時20分、なんとなく目が覚め、トイレに行ったら刺しっぱなしの点滴の針から血が漏れていた。ナースステーションに行き、固定しているテープを貼り替えてもらう。
それにしても陣痛はどこへ行ってしまったのだろう?昨日の午前中の方がはるかに定期的で痛かった。K先生は夜が勝負といっていたが、これでは勝負どころかお話にならない。陣痛の激痛への恐怖はあるけど、痛みが無いというのも困る。まさか自分が微弱陣痛になるとは思ってもみなかった。こりゃ朝まで進展は無いな・・・促進剤に頼るしかないのね・・・。まごたん(仮名)、二人で頑張ろう〜!
眠れなくて、持ってきたウォークマンでベートーヴェンの第九やフジ子・ヘミングの憂愁のノクターンを聴いて、気を紛らわした。2時すぎに寝付いたが、また4時半ごろ目が覚めてしまった。緊張のせいだろう。またすぐに寝付いた。
<陣痛室へ> 午前5時50分ごろ、助産婦さんに起こされた。結局、本当に夜の間は産気づくことはなかった。病院から渡されていたお産セットに、持ってきたウォークマンや『白い巨塔』の文庫本やメモ帳、筆記用具など入れて陣痛をしのぐための万全の体制?を整えて、いざ、陣痛室へ!
陣痛室ではラッキーなことに窓際。今日は雲ひとつ無い、目が覚めるような青空。海も見えて、さわやかな景色が緊張感を癒してくれる。そのあまりの快晴っぷりが、私の出産を応援してくれているかのように感じた。
6時、機械をお腹につけて、胎児の心拍とお腹の張りを計測し始める。点滴も開始。でもこれは水分補給の点滴で、別に陣痛には影響が無い。暇なので『白い巨塔』を読み始める。
<促進剤投与> 7時、促進剤1錠を渡され、飲む。7分おきくらいの陣痛。だんだん痛みの質が変わっている気がする。深呼吸で痛みに耐えている。生理痛よりひどいかも。
8時3分、促進剤1錠を渡され、飲む。痛みはお腹がキューッと絞られるようなものに加えて、腰が熱くなるような感じが強くなってきた。5〜7分おき。さすがにもう本を読む気にならなくなってきた。
8時10分、助手っぽい人が来た(実際に助手かどうかは不明だが彼については以下「助手」とする)。様子を尋ねられ、9時になったら子宮を収縮させる薬を点滴すると言われた。今までの促進剤より強いってこと?こ、怖いよーーー!
8時15分、陣痛が5分おきくらいになってきた。痛みも増している。痛いことは痛いけど、何の進展も無いよりはいいかも。
9時、子宮を収縮させる点滴が始まった。フーッと長く息を吐くようにして痛みに耐えるが、だんだん汗ばんできた。しかも深呼吸に疲れたのか、眠くなってきた。
<破水> 9時20分、K先生の内診。死ぬほど痛い!!!!!声を上げるほど痛い。昨日の助産婦さんの内診より痛い。K先生の内診が痛かったことがないので、余程のことをしているに違いない。しかも冷たい水のようなものが体の中から流れてきた。聞いてみたら、人工破膜(胎胞(=頭と子宮口の間にはさまれた羊水で、胎児の枕のようなもの)を破る)をしたとのこと。つまり、破水させたのだ。これをすると、枕が取れてその分胎児の頭が下がってくるのでお産が進むとのこと。
K先生には「破水させたので、もう後戻りはできません。僕も後戻りをする気はないし、あなたも後戻りする気は無いでしょうから」と、なんだか劇的な台詞で覚悟を決めさせられた。子宮口は3cm。今までびくともしなかった私の子宮口も、少しは開いてきたようだ。陣痛も、生理痛の100倍くらいになってきた。これで3cmじゃ、一体、全開のときはどうなるの!?
<陣痛> 9時40分、お腹の痛みはとんでもなくキツイ。もうフーッという深呼吸で痛みを逃すにはどうにもならず声が出てしまう。しかし、痛くないときはなぜか眠い。腰に何かあったかいものを当てられた。陣痛を逃すのにカイロを腰に当てると良いと聞いたことがあるから、きっとその効果を狙っているのだろうけど、全然痛みは変わらない。
(ちなみにここから午後2時半までの間、メモは途切れている。痛みが強まった上に間隔が狭まり、メモを取る余裕がなくなった。)
生理痛の1000倍くらいの痛みなんじゃないかというような痛みが断続的に襲ってくる。痛みが遠のくのは一瞬で、引いたと思ったらまたくる。深呼吸で何とか耐えられるタイプの陣痛と、声を上げないと耐えられないような痛みが交互にやってくる。ベッドの柵やマットレスを掴み、握りこぶしに力を込めることで痛みに耐える。もう地獄。
しかも、そんな激痛に「あ゛ーーーっ゛」とか叫んでいるときに、容赦なく内診される。これがまた最悪。火に油を注ぐというか傷口に塩を塗るというか。痛いところに痛いことをされるのだからたまったものではない。「ああああっ痛いっ!痛いっっ!!!」と、私も容赦なく叫ぶ。ここで痛みに耐えたって何も得なことはない。痛さをアピールした方がどうにかしてくれるのではないかと、頭の片隅でちょっと計算したりする。
<無痛分娩開始> 11時半ごろ、あまりにも私が叫ぶせいか、助産婦さんに「この痛みにもう耐えられない?これ以上耐えられない?」と聞かれる。死ぬ気になれば、耐えようと思えば耐えられないこともない気がしないでもないが、死ぬ気になる必要があるのかと言えば、無い!!と断言できる。「今だけならまだしも、この痛みがこれからも続くのは耐えられない」と答えてみた。すると「まだ子宮口は4cmしか開いていないからちょっと早いんだけど、無痛分娩の麻酔入れますか?」と聞かれた。けいゆう病院の無痛分娩は基本的に子宮口が5cmになったところで麻酔を入れるのだ。昨日、K先生に「扁平骨盤だから強い陣痛が必要」「場合によっては無痛分娩は諦めてもらう事になるかもしれない」と言われた事が頭をよぎった。が、とにかくこの痛みをこれ以上我慢するほうが後悔しそうだったので、「お願いします」と無痛分娩への切り替えをお願いした。
助産婦さんに「赤ちゃんも苦しい思いをして頑張っていることを忘れないでね」と言われ、なんだか無痛分娩することが、情けないことのように言われている気がして悲しくなった。私が意気地なしなのかなぁ・・・と。
11時45分、麻酔科医がやってきて背中に針を入れ、麻酔を入れる。背中から管で繋がっているのは麻酔薬の入った機械。トランシーバーくらいの大きさのこの機械を渡され、10分に1mlずつ麻酔薬が自動的に投入されるが、もし痛みが強くて我慢できなかったら機械のボタンを押せば5ml投入されると説明される。麻酔の所要時間約10分。これで済むなら夜中でも休日でもやってあげればいいのに・・・。
暫くすると、痛みがきても声を上げずに済むようになり、時間が経つにつれて深呼吸で何とかしのげる程度になってきた。最初の痛みを10とすると、最初の30分で9、次の30分で8、という感じで痛みが落ち着いてくる。結果的には2時間半後には半減し、普通の生理痛程度になっていた。
無痛は全く痛くないと思っていたのだが、意外とそうでもない。お腹の張りを感じる程度に軽減されると聞いていたが、張りと言うよりは普通の生理痛くらいの痛みがちゃんと来た。痛みが来るたびに鼻から吸って口から出す深呼吸を繰り返し、お腹の中の赤ちゃんに酸素を送ってあげなくてはならない。麻酔で私はかなり楽になったが、赤ちゃんはこれから狭い扁平骨盤の間を通り抜けるという難関が待ち受けている。まごたん頑張れ・・・と思いながら、私はせっせと酸素を送ってあげることしかできなかった。
<子宮口7cm> 14時半ごろから腰が痛くなってくる。痛いというより、重いと言ったほうが正しい感じだ。腰が痛くなるというのはお産が進んでいる証拠で、子宮口は7cmまで開いてきた。陣痛が来ているときは8cmまで開くらしい。助産婦さんの内診も麻酔のおかげで全然痛くない。これが一番うれしい。しかもなんと助産婦さんが内診すると赤ちゃんの頭に触れるところまで来ているらしい。ひぇ〜・・・。
麻酔で母体がリラックスできたせいか、お産の進みが順調になってきているとのこと。赤ちゃんも降りてきやすくなってきているらしい。陣痛をまともに食らっている間は、私が痛みに耐えて体を緊張状態にしていたため、なかなかお産が進まなかった。なんだ、そんなことならもっと早く麻酔してもらえばよかった。
15時、助手がやってきて内診。「7cmのままですね、胎胞が・・・」とかなんとか言っている。あれ、さっき助産婦さんは7〜8cmと言っていたのに。しかも、胎胞とか言ってるけど、それは朝、K先生が破膜させたはずで、もう無いと思うんだけど。助手が去ったあと、助産婦さん二人が「7cmとか言ってるよ」「胎胞とか言ってるよ」と明らかに助手を信用していない様子。助手は見た目も“この間研修医卒業しました”という感じで、間違ってもベテランには見えない。アヤシイ・・・。そんな助手への不信感とは裏腹に、腰の痛みは増していた。
<子宮口全開> 16時、子宮口はほぼ全開。ただし、赤ちゃんが横を向いているらしい。本当なら背中を向いていてくれないといけないのに。暫く様子を見て、回旋してくれれば問題ないが、ここで横を向いたまま回旋してくれない場合は、扁平骨盤の問題もあるので帝王切開となるらしい。そう、子宮口全開からが本当の勝負で、狭い産道をうまく通れるかどうかが鍵なのだ。お願いまごたん、回って〜!
助産婦さんからは、いきみたければいきんでいいと言われるが、いきみたいと思わない・・・。そこで、陣痛が来たタイミングで試しにいきんでみることになった。ベッドの柵をつかんで、ちょっと上半身を上げて下半身に力を入れる。が、麻酔が腰から下に効いているので力が入らない。「ウンチをするような感じで力を入れて!」と言われても、ウンチをするときどうしていたかなんて、あまりにも日常的過ぎていちいち覚えていない。
適当に肛門のほうに力を込めるようにしてみたら、だんだん正しいいきみに近くなってきたらしく、赤ちゃんもちょっとずつ背中に向かって回り始めたようだ。いきみが回旋を助けるならママは頑張るよ。
<出産!> 16時半ごろ、子宮口が完全に全開になったので、分娩室に移ることになった。そこで助産婦さんに、「家族にもうすぐ産まれるって連絡をしていただけるんですか?」と聞くと、なんと「産まれましたっていう連絡はするけど、もうすぐ産まれますっていう連絡はできないのよ〜」と言われてしまった。なんて融通が利かないんだ。でもこんな局面で何とかとお願いするわけにもいかず、きっとロビーで待っててくれているに違いないと信じて分娩室に移動した。ストレッチャーに移動するのも、分娩台に移動するのも、麻酔のおかげで痛くも痒くもなく、さっさと移動できた。
分娩室はアットホームな部屋をイメージしていたのだが、手術室みたいな深刻な雰囲気の部屋だった。内診台をパワーアップしたような分娩台には両サイドにレバーがあり、これを持っていきむようになっている。「陣痛がきたら、そのタイミングでいきんでください」と助産婦さんに言われた。痛みが来ると、深く息を吸い、息を止めて、これでもかとばかりに肛門に向かって力を込めた。たぶん顔は真っ赤になっていたと思う。
心の中で「私は水泳を習っていたし最近まで泳ぐのを趣味にしていたんだから、人より肺活量があるはずなんだ!だからもっと息を止めて我慢できるはず!」と自分で自分に檄を飛ばし、ひたすら息を止めて力を込めていた。そして「まごたんも頑張っているんだから!!」と自分で自分を励ました。
いきんでいる最中に女医さんがやってきた。この人がきっとこの分娩の責任者なんだろう。K先生は今日はもういないらしい。横では助手が会陰切開の準備をして待っていた。この信用できない助手に会陰切開を任せるのは非常に不安だ・・・。「やりましょうか」と切る気マンマンの助手に、助産婦さんは「まだ伸びきっていないし、厚みもまだあるから待ってください」と冷静に一蹴。やっぱりこの助手は危険だ・・・。
5回くらいいきんだところで、おそらく赤ちゃんの頭が出てきたのだと思う。いきむのをやめるように言われ、短くハッハッハッと吐く呼吸に切り替えた。ここでいきんでしまうと会陰が裂けてしまうのだ。そして助手による会陰切開。麻酔が効いている上に局所麻酔までしてもらったので、もちろん痛くも痒くもない。
17時5分、ついにまごたん誕生!
やっと産まれたーという思いもあったが、何よりも扁平骨盤の間を無事に通り抜け、結果的に回旋もちゃんとしてくれて、頑張って無事に出てきてくれた赤ちゃんに対する感謝の気持ちが一番強かった。最初に胸の上に赤ちゃんを乗せられたとき、「よく頑張ったね」と声をかけた。まだ血がついていて羊水で濡れていた赤ちゃんだったが、ぷっくりしていて意外と人間らしい顔だなーというのが第一印象だった。
そして「3720gです」という体重を聞いてビックリ。何でそんなに大きいの!?一気に脱力した。無痛分娩で本当に良かったと心の底から思った瞬間だった。こんなでっかいベビー、自然分娩で頑張ったら死んじゃう・・・やはり軟弱な私であった。サルとか宇宙人とかではなく、人間らしい顔つきだったのは、まるまる太って産まれたからだったのだ。
会陰切開したところを縫合するのも助手だった。しかしこれがまた信用ならない。助手が私の股の間で縫合するところを、女医が腕組みして厳しい表情で見張っているのだ。状況も怖いが女医も怖い!「ガーゼ入れますね〜」と助手は慣れたような物の言いようだが、女医の冷たく鋭い視線が助手の経験不足を物語っている。案の定、そこからは「縫合勉強会」だった。「違うでしょ!どうして表面だけ縫おうとするの、ここは一番大事なところなんだよ!ちゃんと奥から縫わないと!」「ちゃんと最後にしっかりチェックしますからね」と、女医に叱責される助手。オイオイ、しっかりしてくれよ・・・。「ココとココとココの3点でV字に縫う、そうするときれいでしょ」縫い方も知らないのかコイツは・・・。私は無事出産できた達成感と満足感でいっぱいだったし、なにしろ麻酔が効いていて何をされても痛くも痒くもないので、ここは助手の勉強に役立ててくれたまえってくらい寛大な気持ちになっていた。
そしてようやく、助手の「終わりました」という一言。覆いかぶさるように「何か忘れてない?」という女医の声。「最初にガーゼ入れたでしょ!」「あ・・・」助手は私の体の中にガーゼを入れっぱなしにしたまま終わろうとしていたのだ。貴様私を殺す気か!寛大な気持ちの私も、こうやって医療ミスは起こるのねと、もはや呆れるしかなかった。
途中、突然寒くなってきた。体温を測ってみると39.2度。こんな高熱、小学生以来かもしれない。この高熱は、子宮に細菌感染した可能性があるらしく、ただちに抗生物質の点滴をされた。
最後に背中の麻酔の針を取ってもらって終了。私のお産を何よりも支えてくれたこの麻酔の機械が外されて、妙に寂しかった。
てっきりロビーに家族がいるものだと思っていたのだが、なんと誰もいなかった!ガクッ。18時前くらいに分娩室から電話をしてもらうと、なぜか夫に通じない。母には通じたので、分娩台の上から母と会話。母は電話の向こうで「無事生まれてよかったねぇ〜〜」と、号泣している。そんな泣かなくても・・・。母から夫を捕まえてもらうようにお願いして、病室で到着を待つことにした。
<家族と面会・・・> 18時過ぎくらいに病室に移動。18時半ごろ母と夫が到着。私は、15時〜19時の面会時間内くらい病院で待機してくれれば良かったのに、と「薄情な家族だ〜」といじけて見せたが、実は母も夫も何度も病院にどんな様子か電話をして確認していたらしい。ところが、病院の答えは「まだまだ産まれません」の一点張りだったので、家で待機していたのだと言う。確かに、16時の時点で「早くて18時〜19時、遅くても日替わり前には産まれます」って言われていたから、病院もまさか17時に産まれるとは思っていなかったのだろう。でもせめて分娩室に移るときに「分娩室に移ったからもうすぐです」っていう電話くらい、家族にしてくれたっていいのに。母と夫は病院の対応にすっかりお怒り。やっぱり生まれた瞬間にそばにいたかったようだ。
19時過ぎに歩行を試すが麻酔がまだ効いていて歩けなかったので、車椅子を使って無菌エリアまで行き、夫と私で赤ちゃんを抱っこして写真撮影。新生児の抱っこは母親と父親のみ可能なので、かわいそうにうちの母は抱っこできず。夫はもう赤ちゃんにメロメロ。早速あやしたり話しかけたりしていて、親バカ振りが垣間見える。よっぽど嬉しいんだな〜。
朝から何も食べられなかったが、やっと夕食にありついてがつがつ食べた。窓から見える夜景を眺めながら、ようやく終わったなぁ〜と10ヶ月ぶりにリラックスできたような気がした。
<無痛分娩を終えて> 初産が希望通り無痛分娩になったので、将来二人目を産むとしたら、絶対、絶っ対に無痛分娩しか考えられない。薬で急激に進んだせいかもしれないが、子宮口4cmまで味わった陣痛ですら二度と味わいたくないような痛みだったのだから、全開大のときの陣痛なんて想像もしたくない。けいゆう病院の助産婦さんたちはみんな親切でいい人でとても信頼できた。助手みたいな困った人もいたけれど、まぁ無痛分娩できたことを考えれば、許せる範囲内のアクシデントかもしれない(?)。K先生や、助産婦さんや、硬膜外麻酔のおかげで、あの真っ青に晴れた空を眺めながらリラックスしてお産ができた。私にとっては100点満点である。(ただし、家族にとっては「不親切な病院」だったようだ・・・)
次もけいゆう病院を選ぶかどうかは・・・24時間365日無痛分娩をやってくれるようになっていれば、間違いなく選ぶ、かな?
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陣痛が来たかも(40w6d)
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2003年10月28日(火) |
昨日は結局午前中で痛みは遠のいてしまったが、今日は朝6時10分からお腹がぎゅーんとなるような痛みが10分〜15分感覚で始まった。痛みのレベルはまさに生理痛。私の生理痛はのたうち回るくらいひどいのだが、考えてみれば生理痛は継続して痛いからのたうち回るのであって、陣痛みたいに10分に1回30〜40秒程度の痛みであれば、深呼吸したり息を止めたりすれば耐えれる程度なのかもしれない。・・・つまり今はまだ普段の生理痛の痛みと似たような痛みだってことが言いたいだけなのだが・・・。
今、9時になろうとしているが、痛みの間隔が5分とか6分になっても痛みのレベルが変わらない。多分子宮口が開くのにも時間はかかるんだろう。無痛分娩できるのかなぁ。神様、無痛分娩させてください〜〜!!
これから病院に電話して、入院することになるのかもしれないし、まだまだですねとか言われて追い返されるのかもしれないけれど、お産が近づいていることだけは確かだ。
昨日おしるしと前駆陣痛が来て、今日はこの陣痛らしき定期的な痛み。母曰く「それは陣痛よ」と断言していたので、多分そうなんだろう。
あ〜痛みが来た来たいたたたたたたたーーーーーーーーーーーーーーーー。ふぅ。
痛みの間隔は6:10,6:21,6:32,6:45,7:04,7:21,7:28,7:34,7:42,7:53,8:05,8:18,8:24,8:33,8:40,8:45,8:51,9:02・・・と10分だったり15分だったり5分だったりもするけど大体10分というところだ。
なんというか、痛みがホントに定期的にくるんだなぁ、とちょっと面白いなとか思ったりもする。女性の身体って本当に不思議だ。しかも今日は新月の3日後。満月または新月の1日前と3日後はお産が多いらしいが、まさにビンゴだ。おまけに「めざましテレビ」の星占いでは「長い間問題だったことが解決する」と言っていた。それって10ヶ月間の苦労が今日報われるってことかしら?
今日産まれるといいなぁ。さて病院に連絡するか。
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昼過ぎに病院に着くと、早速助産婦さんに内診された。死ぬほど痛い!今までの検診での痛くも痒くもない内診が嘘のようだ。ぐりぐり指を突っ込まれ、これでもかこれでもかと押されかき回され。腰が浮くほど痛かった。
さらにお腹に機械をつけて、胎児の心拍とお腹の張りを確認する。助産婦さん曰く、この程度の張りでしかも不規則なので、今日中に生まれるということはまずないとのこと。そして、無痛分娩がしたいのなら、今日中に入院して明日の朝一から促進剤を投与していく方法をとるがどうするかと聞かれる。当然そうするに決まっている。ただし、万が一、夜中に産気づいた場合はその時点で個室に移って立会出産できるようにしてもらえるようにお願いした。ワガママな妊婦と思われていることだろう・・・。
というわけで、入院と相成った。入院用の病衣に着替え、あまり意味のなさそうな点滴をされて、見た目だけは重病人のようだ。が、別にやることはないので病院から出された昼食をとり、夫と母に夜まで付き添ってもらうことにした。入院は初めての経験なので、ものすごく心細い。しかも朝はあんなに規則的に来ていた陣痛が、どんどん遠のいていく。トホホ。
4時ごろ、担当のK先生に呼ばれ、内診してから前回の検診でとったレントゲンの説明を受ける。このK先生の内診は全然痛くない。それにひきかえ、さっきの助産婦さんの内診はなんだったんだ!
夫も呼ばれ、二人で私の骨盤の写真を眺めながら説明を受けた。しかし、その内容がちょっと衝撃的。曰く私の骨盤は扁平骨盤というちょっと変わった形らしい。普通産道は出口に向かって広がっていく形をしているのだが、扁平骨盤だと入り口よりも途中のほうが狭くなっているため、赤ちゃんが降りて来るのが難しい、というのだ。幅が11.5cmあるので出て来れないことはないが、出て来れない可能性が高い。出て来れないと判断した場合は帝王切開になる、と。
今までの経過が順調だったのに、いきなり帝王切開の可能性が高いと言われて、青天の霹靂だ。こんなに予定日を過ぎてしまったのも、陣痛が全然進まないのも、扁平骨盤ゆえに赤ちゃんが降りて来れないせいらしい。私は誰からも安産体型と言われるくらい腰回りが大きいのだが、骨はまた違ったみたいだ。なんてこった。
しかも、こんな産道だから、出産には強い陣痛が必要になるため、場合によっては無痛分娩できないかもしれないらしい。そんなぁ〜。今夜、陣痛がしっかり強くなってくれば問題ないらしいが・・・。K先生には「今夜が勝負です」と言われてしまう。なんだか死にそうな人みたい。
入院したからにはもう後戻りもできないし、やってみてだめだったら帝王切開も仕方ない。もはや私はまな板の上の鯉も同然なのだ。夫と母が帰ったあと、緊張からどっと疲れが出て、8時には寝てしまった。陣痛はほとんど無いに等しい状態だったが、腕に刺されたままの点滴の針が痛かった。
運良く窓際のベッドだったので、窓から見えるランドマークタワーとクイーンズスクエアの夜景がとてもきれいで、少し慰められた。
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おしるしがきた(40w5d)
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2003年10月27日(月) |
昨日の東風荘が余程私にとってはインパクトがあったのか、夢にまで麻雀が出てきた。どの牌を捨てればいいんだろう?これって何かの役になるのかな?とか試行錯誤する夢だったのだが、それが余りにもリアルで、早朝6時ごろにパッチリ目が覚めた。普段夫より早く起きることはない私が。
目覚めると、下腹部に妙に重い違和感を感じる。痛い・・・というよりは重いという感じ。ずーんとくる。痛いわけではないが気になる感じなので目が覚めてしまったようだ。
今までにもたまにあった前駆陣痛?のような雰囲気なので、もう一度寝ようとしたが、すっかり頭が冴えてしまっていて眠れない。7時になろうとしているところだったので新聞でも読むかと起きることにした。
夫を起こすと「どうしたの?!」と驚いている。私のほうが早起きすることはまず滅多に無いので。「なんかお腹が痛いんだよね・・・陣痛とは違うと思うんだけど」と言うと、今までも何度もお腹が痛いと言いながら陣痛の気配がなかったせいか、夫もそれほど気に留める様子もなく、会社に行く支度をしていた。私もそのうち収まるだろうと思ってあまり気にしていなかった。
しかし、夫を会社へ送り出してからトイレに行くと、少量の出血が!これが「おしるし」か。今までうんともすんとも言わなかった私のガチガチに固い子宮口も、ついに血が出る程度には柔らかくなったのか!?
重い感じだったお腹もだんだん生理痛のような痛みに変わってきた。私は元々生理痛がひどく、薬を飲まないと本当にのた打ち回るくらいにきついのだが、それに比べると、朝9時の時点では、まだ「痛い」と「重い」の中間くらいだ。
実家の母も夫も会社なので、午前中の様子を見て午後戻ってきてもらうかどうか決めることにした。これが前駆陣痛にしろ、本物の陣痛にしろ、とりあえず午前中くらいなら何とか一人で乗り切れるだろう。多分。
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定期健診(40w1d) あと1週間は待つけれど・・・
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2003年10月23日(木) |
産まれる気配が無いままに、予定日過ぎの定期健診に臨んだ。まずNST(ノンストレステスト)。これは機械をお腹につけて、お腹の張り具合や胎児の心音や胎動を記録していき、胎児の健康に問題ないかを確認するものだ。結果、赤ちゃんは元気で問題ないとのこと。
内診の結果、先生からは、「子宮口は閉じてますね〜」という聞き飽きた言葉。あーあ・・・やっぱり。「珍しいことじゃないけどね〜」と慰めてもらったけど、「あと1週間は待ちますがそれ以上は待ちません。」と言われた。つまり後7日以内に産まれなかったら誘発ってことだ。誘発と言うと促進剤を使って無理に痛みを起こす=急激に痛くなる、というイメージがあるので避けたい。でも大きくなりすぎて帝王切開はもっと避けたい。今までそれなりに自分のお産についていろいろな可能性を考えて心の準備をしていたけれど、想定外の方向へどんどんずれていっている気がする。なんだかなぁ。
胎児が骨盤を通れるかどうかを確認するためだと思うのだが、骨盤のレントゲンをとり、さらにこの風邪を治すために薬も出してもらった。
このいつまでたっても変化の無い状況と、毎日家でこもりきりの生活に嫌気がさし、気分転換ということで実家に寄った。母の作ったコロッケが久しぶりに食べたくなったし、夫は今日も宴会で夕飯の準備をする必要ないし。
私が実家でごろごろしながら母とおしゃべりしていたら、会社の父から電話。私の出産がどうなったか気になっているらしい。産まれる気配が無い上に、今実家に帰ってのんびりしていると聞いて、父も早く帰ってきた。久しぶりに3人で夕飯を食べながら喋っていたら、かなり楽しくいい気分転換になった。
それにしても実家に帰って実感したことは、やっぱり持ち家が欲しい!ということだった。別にうちの実家は全然広くないけれど、それでも持ち家と賃貸では、余裕が全然違う。
ああ、家が欲しい。ゆっくりくつろげる広いリビングが欲しい!
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出産予定日(40w0d)
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2003年10月22日(水) |
と、いうわけで、何事もなく過ぎ去っていく今日は出産予定日だ。何の兆しも無い。おしるしもないし、前駆陣痛も無い。たまーに生理痛のような痛みがちょこっとあるだけ。お腹の張りはさすがに強くなったし回数も増えたけど、それだけ。子宮口が開いているとも思えない。あーあ。
よく、予定日近くや予定日過ぎて、周囲からの「産まれた?」攻撃に辟易してイライラしている人がいるけれど、これが私は今まで理解できなかった。いつかは生まれるんだから別にイライラしなくたっていいではないか、周りも楽しみにしてくれているんだから、イライラするどころか喜べばいいのに、と。
しかし、今こうして「まだ?」攻撃真っ盛り状態に陥り、世の予定日超過妊婦たちのイライラがちょっとわかった。こっちは毎日「今日こそ陣痛来るか!?」と心の準備をして待ち構えているのに、なかなか来なくて、いつも肩透かしにあっているような気分だというのに、「産まれた?」とか「どう?」とか「まだ?」とか言われても、「私に出来ることは何も無いのよ〜!」と言いたくなる。プレッシャーをかけられて好転するようなことでは無いので、気にかけてくれていることが嬉しい反面、みんなの期待を裏切っているようで憂鬱にもなる。ついでに風邪まで悪化しているし。
あー早く出ておいで〜。
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定期健診(39w1d) 子宮口を柔らかくする薬
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2003年10月16日(木) |
この間まで毎週通っていたフラワースクールも、今、妊婦検診のため毎週通っているけいゆう病院も、去年結婚式を挙げたホテルも、ぜーんぶ横浜のみなとみらい21地区にある。いかにどれほど私が横浜MM21地区を愛しているかを如実に表しているデータであると言えよう。海の近くのあの開放感と風がたまらなく好きなのだ。
・・・そんな私も、ちょっと最近はランドマークタワーに飽きてきたかも・・・と思っちゃうほど、毎週の定期健診通いをこの身体で続けるのは辛くなってきた。そろそろ産みたいよー。入院したーい。
と、いうわけで、やはり案の定、今日も「子宮はしっかり固いです」と言われてしまったのだった。そして子宮口を柔らかくする薬(膣座薬)というものを入れられた。これがきっかけで陣痛が始まるかもしれないらしい。それはありがたや。でも今陣痛が始まったら、お産が土日になるのでは?つまり、無痛分娩が出来ないということになるのでは?それはちょっと・・・イヤだいぶ困るのだが。
後はなるようになれ!もう今の私にはこれしか言えない。私は、心の準備さえ出来てしまえば、あとは成り行き任せでマイペースに進んでどうにかこなしてしまうタイプなのだ。
帰りにCD屋に寄った。この間プロジェクトXで第九の演奏会を成功させた楽団の話を見たせいか、最近、ベートーヴェンの「第九」を無性に聴きたくなっていたのだ。行けるものならコンサートに行きたいのだが行けるわけがないので、せめてCDで聴こうというわけだ。実家にいた頃は毎年母と第九を聴きに行っていたのだが、ここ数年はとんとご無沙汰している。ああ、やっぱり生で聴きたい。
店内でたまたま第九が試聴できるようになっていたので、ヘッドホンを当ててみた。久し振りのこの旋律!第1楽章の最初を聞いただけで、感動で涙が出そうになってしまった。試聴で全楽章聴いてしまいそうな勢いだったが、我に返ってCDを買うことにした。もちろんカラヤン指揮。
ついでに、クラシックのなかでも勇ましい曲ばかりを集めたファイヤークラシックスという名前のコンピ盤も買ってしまった。ベートーヴェンの運命(第1楽章)や、剣の舞や、天国と地獄などなど士気高揚されそうな曲ばかりで、陣痛で苦しんでいるときに聴いたら元気が出るのではないかと思ったのだ。
家に帰って早速コンピ盤から聴いてみた。全曲聞いた感想としてはズバリ「失敗」。「運命」は、確かに「第1楽章より抜粋」って書いてあったけど、本当にいきなり曲の途中で切れて終わる。しかも演奏自体ヘタクソ。あと、これにも「第九」の合唱が入っているのだが、これまた合唱のみ抜粋で収録されている。合唱だけ聞いてもねぇ。その他の曲も、全般的に演奏が下手。「ツァラツゥストラはかく語りき〜導入部」が「2001年宇宙の旅」のあの曲だとは知らなかった(名前と曲が一致していなかった)ので、それがわかったということが唯一の収穫だろうか。選曲は悪くないので、もっといい演奏を集めてほしかった。やっぱりクラシックは指揮者・オーケストラが良くないと全然ダメだ。名曲が台無し。聴いていてツラくなってくる。
お口直しならぬお耳直しに、カラヤン様の第九を聴きながら、日記をこうして書いている。ああ、やっぱり、第九は素晴らしい。第九を聴きながら出産できればいいのに。感動が倍増しそう。
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定期健診(38w1d) 無痛分娩か自然分娩か・・・
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2003年10月09日(木) |
子宮口が少しは開いているかと期待して行ってみた定期健診だったが、「子宮口はしっかりしていますね。まだまだ時間はかかります。散歩をするようにして下さい」とあっさり言われてしまった。まだまだなのか〜。
今日は分娩方法の希望を変更した。以前、「第一希望:無痛分娩、第二希望:和痛分娩」と伝えたのだが、第二希望を自然分娩立ち会い出産に変更するのだ。
昨夜、夫の意思を確認するためにあれやこれやと話し合った。どうも夫は「生まれてくる瞬間の感動を分かち合いたい」というよりも、「生まれたばかりの赤ちゃんの写真を撮りたい」という非常にミーハーかつ興味本位な動機で、立ち会ってもいいかなという気持ちになっているようだったので、大変不安だった。
しかし、最終的に夫が言ったのは、「俺を必要としているなら立ち会うよ。必要としていないなら行かないよ」という台詞だった。夫は「立ち会いたい」とか「写真を撮りたい」以前に、「必要とされたい」という気持ちが強かったようだ。なーんだ。
助産婦さんに時間をとってもらって、分娩希望の変更についてとことん相談に乗ってもらった。けいゆう病院の助産婦さんは、皆とにかく優しくて話しやすい雰囲気でしっかりしているので、こういう相談事のある時、とてもありがたい。
「無痛分娩を希望している人が、無痛が出来なかった場合に立ち会い出産を希望することは滅多に無い」と言われてしまった。つまり、痛くない出産を希望する人が、無痛や和痛を選ぶ。立ち会い出産を希望する人は、立ち会い不可の無痛や和痛を最初から希望しない。私は希望内容が全然一貫していないのである。
でも、「お産は本人がどうしたいかが重要であって、満足いくお産が、楽しい育児につながっていく」のだそうだ。私の中では無痛分娩が出来れば何の文句も無いが、ちょっとでも苦しい思いをするのであれば、そばに夫についていてもらいたいという思いがあるので、もうこれで決まりだ。
all or nothingなお産だなぁ・・・。全然痛くないか、超痛いか。運試しだな。でも、私も生まれたばかりの赤ちゃんのバースフォトが撮れるっていいかも♪なんて愚かことを考えたりしているので、もうどっちでもいいや。なるようになれ〜〜。
帰りに臨港パークに寄って、海とベイブリッジをのんびり眺めながら海風に吹かれてハンバーガーを食べた。お天気がよくてとても気持ちいい。無痛分娩できる可能性が宝くじ並みの低さ?と考えると、自然分娩になる可能性が高いわけで、海を見ながら覚悟を決めた。なんかようやく肝が据わってきた。
それから、新生児を見れば自然分娩のための勇気が沸いてくるかも!と思い、ちょうど新生児室のカーテンが開く時間だったので、けいゆう病院に戻り、新生児室まで行ってみた。
ああ、ちいちゃいな〜〜。全部同じ顔に見えるけどカワイイ〜。ただ、気がついたことが一つ。2500gくらいの赤ちゃんと、3500gくらいの赤ちゃんでは頭の大きさが全然違うのだ。一回り以上違う。ということは、極力早く生んだほうがはるかに楽ってことでは!?
今まで出産への恐怖心から、まだまだ生まれなくていいと思っていたけれど、あの頭の大きさを見てから一刻も早く産みたくなってきた。
ちなみに私は分娩時間32時間という超難産の結果、3400gで生まれた。弟も同じく難産で3600gで生まれたらしい。やっぱり2000g台で産みたい!
帰りにランドマークプラザで、大学時代のバイト先の友人と偶然会った。5年ぶりくらいだ。彼女とはもはや年賀状でしか付き合いが無かったので、子供が生まれたということしか知らなかったが、ベビーカーに1歳半の息子を乗せているその姿はもうすっかり母親の顔だ。
しかも今第2子を妊娠中で3月出産予定だという。看護婦の彼女は、それでも夜勤をこなしているらしい。すごい!
子育てと妊娠と仕事と家庭の両立もやれば出来るってことね・・・。私も頑張ろう。
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定期検診(37w1d) 子宮口は閉じてます・・・
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2003年10月02日(木) |
11時半からという遅めの予約でけいゆう病院へ行ったら、意外と待たずに済んだ。遅い時間のほうが待たないんだったら、今まで頑張って早く行かなければよかった〜。
待ち時間は10分程度、計算も合わせて1時間程度で終わった。今日は久しぶりに内診もあったが、先生曰く「子宮口は閉じてますねー。お産までは、まだまだタップリ時間がかかるでしょう」と天気予報のように予想を立てられた。心の準備が出来ていないので、まだまだと言われてホッとしたような、遅れすぎて赤ちゃんが大きくなりすぎてもイヤだなと心配になったような。
夜、夫が怒りながら帰ってきた。何かと思えば、昨日着任したばかりの職場で、会社間のトラブルが発生したらしい。このままだと撤退せざるを得ないか、夫一人で未経験の分野を取りまとめるかのどちらかになってしまうらしい。本人は何も悪くないのに、上層部のトラブルにまたも巻き込まれている。
なんというか、職場運がないうちの夫。もともと部下運も上司運もないのだが、ついに職場運もイマイチになってしまった。本人の実力はあるのになぁ。そんな会社辞めちゃえばと言ったら「簡単に言うねぇ」と言われてしまった。別に会社を辞めて欲しいわけではないのだが、本人のあずかり知らぬところが原因で、せっかくの実力を発揮できないのは勿体無いと思ってしまうのだ。しっかりしてくれ、上層部。
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今日から正規産(37w0d)
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2003年10月01日(水) |
今日から37週に入る。37週以降を正規産と言い、いつ産まれてもおかしくない(つまり早産ではなくなる)。私は世の妊婦さんたちに比べてかなりラクで元気な妊婦だと思うのだが、それでも37週まで何事もなく無事に過ごせたことで、大分ホッとしている。
今日はハローワークに行き、フラワースクールの教育訓練給付金を申請してきた。結構駅から歩いたので、久しぶりにまともな散歩になった。臨月に入ったらたくさん歩かないといけないらしいので、ちょうど良かった。他にも、階段の上り下りや雑巾がけなど、今まではタブーとされていたようなことを積極的にしないと逆にお産が遅れてしまうらしい。
とは言うものの、何しろ心の準備が全然出来ていないので、今陣痛が来たら非常に困る。まだまだ産まれて来なくていいよーとお腹の中の子に心の中で話しかけてみたり。
やっぱり、もうすぐ会える!という楽しみやら喜びよりも、出産に対する恐怖のほうがはるかに大きいのだ。
ただ、昨日ベビー服を頂いたものも新しく買ったものもまとめて一気に洗濯したのだが、チマチマしたちっこい服をいーっぱい干していたら、ちょっとだけ母親っぽい気持ちになったような気がする。
夜、夫もベビー服を取り込んで畳みながら、やっぱり「ちっこいな〜〜」と微笑んでいた。きっと、ちょっと父親っぽい気持ちになったのかも。
そうそう、今日は10月1日、下期が始まる。夫は今日からまた新しい職場に異動し、リーダーとして働くことになったらしい。しかも先輩が部下としてつくらしい・・・。夫は温室でぬくぬく仕事して喜びを感じるような甘いタイプではないので、久しぶりに本領発揮できる舞台に上がったというところか。小休止していたけれど、再び目の前に伸びる出世競争という階段を駆け上って行くことになるんだろう。実力に応じた競争はしてくれないと困るけど、その上で鬱病にならない程度に、仕事を楽しくやってくれればいいな。
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